世界の天秤~侯爵家の三男、なぜか侯爵令嬢に転生する   作:梅杉

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登場人物紹介

■主要人物■

 

◇リナーリア・ジャローシス(16)

10歳の時、王子の従者(男)だった前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢。

最近感情をコントロールできない事があって困っている。

王子を救う手がかりはまだ得られておらず、少し焦りがあるが、魔術の修業に打ち込むことでなんとか気を紛らしている。

植物が好きで、子供の頃ミントを育てようとこっそり屋敷の庭の隅に種を植えたことがあるが、数年後大繁殖してとんでもない事になり父母にかなり叱られて泣いた。

しかし恐ろしく生命力の強いミントを徹底駆除する羽目になった庭師はもっと泣いていた。

 

◇リナライト・ジャローシス(享年20)

侯爵家の三男で、リナーリアの前世。生真面目な性格で眼鏡をかけた魔術師。王子エスメラルドの従者。

舐めた態度の男にはすぐ切れるが、女性にはかなり甘く、理不尽な態度を取られたり悪口を言われても基本的に言い返せない。

5歳の頃、王子とかくれんぼをしたが城が広すぎて全く見つけられず、べそべそ泣いた事がある。

慌てて出て来た王子に手を引かれて帰ったのはかなり恥ずかしい思い出。

 

◇エスメラルド・ファイ・ヘリオドール(16)

淡い色の金髪に翠の瞳。現ヘリオドール国王の唯一の子供。

普段は口数が少ないが親しい相手にはそれなりに喋る。近頃、周囲に気になる事が増えてきた。

筋トレの効果がだいぶ出てきて嬉しいが、どこまで鍛えていいのか若干迷っている。

子供の頃、城の池で捕まえて来たカエルを部屋でこっそり飼おうとした事があるが、鳴き声がうるさくてすぐにバレてしまい教育係にたっぷり叱られた。

どうにか飼えないかスピネルに相談したら「城の池で飼えよ」と言われた(要するに池に放してこいと言われた)ので、その時ばかりはさすがに怒って喧嘩した。

 

◇スピネル・ブーランジェ(18)

派手な赤毛に鋼色の瞳。ブーランジェ公爵家の四男で今世での王子の従者。

近頃ますますモテているが、その原因については考えたくない。

次兄からは「恋人作れば?」と言われたが、周りが色々と心配すぎてそれどころじゃないので、めちゃくちゃ不機嫌な顔で「面倒くさい」と答えた。

リナーリアが「とても面白い本なので読んでください」と何冊か本を渡してきた事があるが、そのうちの一つが主人が死んだ後もずっと主人を待ち続けた犬の話で、不覚にもボロ泣きしてしまって何故かものすごく負けた気分になった事がある。

 

 

■ジャローシス侯爵家の人々■

 

◇アタカマス・ジャローシス

主人公の父でジャローシス侯爵。基本のんきだが人を見る目はある。

侯爵家としては最も新参であり軽視されがちな家だが、領は裕福。

 

◇ベルチェ・ジャローシス

主人公の母で、ジャローシス侯爵夫人。近頃娘の様子がおかしいと聞き、とても心配。

 

◇ラズライト・ジャローシス(22)

主人公の6歳上の長兄で嫡男。新婚ほやほや。温厚な性格で多くの者から慕われている。

基本的に動物は好きだが、犬には子供の頃噛まれた事があり苦手。

現在の妻との初デートの時、曲がり角から突然出てきた犬に悲鳴を上げてしまい、「絶対情けない男だと思われた」としばらく落ち込んでいた。

 

◇サーフェナ・ジャローシス(22)

新妻。しっかり者の奥さんとして屋敷にはすでに馴染んでいる。

義妹のリナーリアに刺繍を教え始めたが、義母ベルチェが娘の刺繍の腕に関して既に諦めている理由を思い知らされる事になった。でもまだ頑張るつもり。

 

◇ティロライト・ジャローシス(18)

主人公の2歳上の次兄。

生来のんびりした性格のお調子者だが、15歳の頃に妹に魔術の腕で負けていると気が付いた時には密かにショックを受けていた。

それ以来真面目に魔術修業に打ち込むようになり、現在はブロシャン領に留学中だが、初めての事が多く結構苦労している。

 

◇コーネル(18)

リナーリア付きの使用人。リナーリアの2歳年上で、真面目で思いやりのあるお姉さんメイド。

主人のリナーリアを敬愛しており、贈られた護符のネックレスは宝物。

しかし普段無愛想でほとんど喋らないヴォルツが、リナーリアの話にはちょっとだけ反応する事には微妙にモヤっとしている。

 

◇ヴォルツ・ベルトラン(18)

ジャローシス侯爵家に仕える騎士の息子。学院を卒業し、ジャローシス家の騎士になった。

屋敷の警護とリナーリアの護衛が主な仕事。

リナーリアから贈られた万年筆は肌身離さず持ち歩いている。お嬢様には幸せになって欲しい。

一人で留学したティロライトの事もちょっと心配。

 

◇スミソニアン

執事長。紅茶好きであり、紅茶を淹れる腕前には絶対の自信がある。

その仕事ぶりは謹厳実直、有能な執事長だが、ベルチェとリナーリアの事に関してはたまに挙動がおかしくなる。

 

 

■王宮の人々■

 

◇カルセドニー・フォウル・ヘリオドール

ヘリオドール王国の現国王。エスメラルドの父。

魔術師系貴族よりも騎士系貴族の力が強いヘリオドール王国だが、どちらも公平に遇するよう努力しており、そのために魔術師系貴族からの支持が特に厚い。

身体が弱く季節の変わり目には体調を崩しがち。一人息子がどんどん頼もしく育ってきて嬉しい。

過去に王位を争った兄フェルグソンとは疎遠。

ブロシャン家に嫁に行った妹とはそれなりに仲が良いが、末弟のシャーレンともやや疎遠なのを少し気にしている。

 

◇サフィア・ヘリオドール

現国王の王妃。息子のエスメラルドと似た無表情気味の美女。

編み物が趣味だが、息子に毛糸のパンツを断られてしまったため、レース編みで靴下を作ってプレゼントした所かなり微妙な顔をされた。

 

◇セナルモント・ゲルスドルフ(37)

探知と解析を得意とする王宮魔術師。古代神話王国マニア。

一時期料理にハマっていて、「古代王国の料理を再現する」と言って城の裏庭で大鍋を使って料理をし、同僚に振る舞った事がある。

しかしレシピに問題はなかったにも関わらず、出来上がった料理は食べた全員がその場で咳き込むか吐き出すほどの劇物で、料理禁止令が出されてしまった。

なお、裏庭で料理をした事はすぐに上司にバレて怒られ、しばらく減給された。

 

◇テノーレン

最近入ったばかりの若き王宮魔術師。戦闘や護衛がメイン。

先日セナルモントの家の夕食に招待されたが、奥さんがかなりの美人だったので衝撃を受けた。

 

◇レグランド・ブーランジェ

ブーランジェ公爵家次男。女たらしのイケメン近衛騎士。

貴族のご婦人方から大人気だが、武芸大会の解説に呼ばれてからは若いご令嬢のファンが増え、時々キャーキャー言われている。同僚は歯ぎしりした。

 

◇ペントランド

剣聖と呼ばれる剣の達人。エスメラルドとスピネルの剣の師匠であり、近衛騎士団の剣術顧問もしている。

最近、ちょっとした縁で知り合った若い女騎士にたまに稽古をつけていて、少し若返った気分になっている。

 

◇フェルグソン・ヘリオドール

現国王の兄。既に王位継承権は持っていない。騎士至上主義者。

騎士系貴族の一部には未だに強い影響力を持つが、恨みを持たれている相手も多い。

 

 

■魔術学院の人々■

 

◇フロライア・モリブデン(16)

モリブデン侯爵家の娘である貴族令嬢。主人公と同年でクラスメイト。

学院でも高い人気を誇る美人で、浅く広く交友を広げている。前世ではエスメラルドの婚約者だった。

 

◇カーネリア・ブーランジェ(16)

主人公の同級生でスピネルの妹。

新一年生として学院に入ってきたユークレースの世話をあれこれ焼いており、その姿を見た一年生男子の間にファンが増えている。

兄たちは色々やきもきしているが、本人はユークレースの事を完全に子分扱いしている模様。

10歳の頃、実家に帰ってきていたスピネルに剣術の試合を申し込んだ事があるが、完全に手加減された上でボロ負けしてギャン泣きした。

 

◇スフェン・ゲータイト(17)

赤が交じる派手な黄緑の髪をした男装の令嬢。リナーリアの秘密を唯一知っている人物。

女騎士を目指す傍ら、ひそかに劇作家になるための勉強もしている。

自分の夢を後押ししてくれたリナーリアには恩義を感じていて、盟友と言える存在。

色んな意味で思い切りが良く、その場のノリで行動する事もあるが、周囲への気遣いは忘れない所が人望に繋がっている。

女騎士の夢を一応実家にも認められたため、隠れる事なく堂々と弟に会いに行ったが、普通にすげなくされて結構凹んだ。

 

◇ヘルビン・ゲータイト(16)

主人公の同級生。スフェンの弟で、前世ではエスメラルドと親しかった。今世でもだんだん親しくなってきている。

姉と和解したが、仲良くするのにはまだ照れがある。

地味で声が可愛い子が好みだと言ったら、周り中からマニアックな好みだと言われて少し落ち込んだ。

 

◇ユークレース・ブロシャン(14)

ブロシャン公爵家の次男。主人公の2歳年下だが、飛び級で学院に入学してきた。

天才魔術師として既に噂になっており、不遜な態度も相まって当初は反感を集めたが、カーネリアの尻に敷かれている事が一瞬でバレたため割と温かい目で見られるようになった。

貴族らしくませているが、実は色恋についてそれほど理解している訳ではない。

クラスメイトの女子の一人からやたら気に入られていて、その子がカーネリアに喧嘩を売りに行くので非常に困っている。姉のヴァレリーに相談したが助けてくれなかった。

 

◇ヴァレリー・ブロシャン(15)

ブロシャン公爵家の長女で、ユークレースの姉。新一年生として弟と同時に学院入学。

あざと可愛い巨乳美少女という超新星の誕生に学院の男子たちは色めき立ち、当然のように女子人気ランキング1位をかっさらった。

色々嫉妬されることも多いが、リナーリアやカーネリアとも仲が良い事をさりげなくアピールし賢く立ち回っている。できるご令嬢。

 

◇ペタラ・サマルスキー(16)

リナーリアのクラスメイト。

読書好きで気弱な性格だが、芸術発表会ではその知識を発表内容に活かす事ができ、ちょっと自分に自信がついた。

ストレングと最近お付き合いを始めたが、案外お茶目な所もあると知って嬉しいらしい。

 

◇アーゲン・パイロープ(16)

主人公の同級生でパイロープ公爵家の嫡男。黒髪に青い目の貴公子。

リナーリアに振られた事を周囲には「すっきりした」と語っているが、陰で相当落ち込んでいた。

慰めてくれたアラゴナとは最近ちょっといい雰囲気だが、まだすぐに決める気はない。

 

◇ストレング・ドロマイト(16)

パイロープ家に仕える騎士の息子で、アーゲンの腹心。

アーゲンが振られたのとほぼ同時に自分に恋人ができてしまいかなり気まずかったが、ちょっと引きつりつつも笑顔を作って祝福してくれるアーゲンを見て、改めて忠誠を誓った。

 

◇ニッケル・ペクロラス(16)

クラスメイト。父母の離婚の危機をエスメラルドに救われて以来慕っており、今ではずいぶん親しくなった。

密かに気になっていたペタラがストレングと付き合い始めて結構ショックを受けた。

実は卒業式のパーティー前に別クラスの女子から告白されたりしたが、そのショックが抜けていなかったせいで勢い余って断った。

 

◇セムセイ・サーピエリ(16)

クラスメイト。友人たちの間では食通として知られていて、よくデートコースの相談を受ける。

スピネルとは不思議と気が合うが、恋愛に関してなかなか本音を話そうとしない所には若干呆れつつ黙って見守っている。

 

◇アフラ(16)

クラスメイト。裁縫が得意で服飾関係に興味がある。

芸術発表会で作ったケモミミと尻尾が世間で大当たり。

しかし衣装のワンピースなどの方もひっそり評価されており、デザイナーの道を真剣に考えている。

 

◇アラゴナ(16)

別クラスの同級生。前世ではアーゲンの婚約者で、今世でもアーゲンを慕っている。

一旦身を引いていたが、アーゲンが振られた際には全力で慰めに行った。恋愛には駆け引きも必要。

 

◇リチア(17)

腐った趣味を持つ貴族令嬢。主人公の1歳上で、カーネリアの友人の一人。

その守備範囲は二次元から三次元まで幅広く、その手の趣味を持つご令嬢の間では一目置かれる存在。

ドライかつ我が道を行く性格だが、恋人ができてから少し丸くなり周囲への面倒見が良くなった。

趣味を受け入れてくれる恋人の懐の広さには感謝しており、自分にとって運命の相手だと思っている。

 

◇オットレ・ファイ・ヘリオドール(17)

王兄フェルグソンの息子で、エスメラルドの従兄弟。高い王位継承権を持つ。

主人公の1学年上で、騎士課程。嫌味で不遜な性格で、エスメラルドに激しい対抗心がある。

近頃フロライアと近付いているという噂。

 

◇ビスマス・ゲーレン

フロライアの実家、モリブデン侯爵家の支援を受け学院に通っている平民出身の騎士課程の生徒。

主人公より1学年上。謎に包まれている。

 

◇トルトベイト(17)

ジェイドの後継として新生徒会長に就任した魔術師課程の男子生徒。

人の間を取り持つのが上手いが、少々せっかち。そんな自分の性格を自覚しており、なるべく直したいと思っている。

魔術に関してはなかなかの腕。オタク文化にも理解がある。

 

◇ミメット・コーリンガ(15)

主人公より1学年下。コーリンガ公爵の妹で、前世では主人公の婚約者だった。

母は第二夫人で立場が弱く、第一夫人からは黒髪黒瞳という容姿を「暗い」だの「陰気」だのと言われて育ったため、自分の髪や目の色にコンプレックスがある。

愛想が悪くツンデレだが根は素直で、人の言うことを信じやすい。

前世では婚約者の気を引こうと本人なりに頑張ったが、その意地っ張りな性格と相手の朴念仁ぶりの二重の壁があまりに高く、だいたい成功しなかった。

 

◇レヴィナ(15)

コーリンガ公爵家傘下の貴族の娘で、ミメットの世話役兼友人。眼鏡で三つ編み。

腐った趣味があり、図太くちゃっかりした性格だが、主人であるミメットには愛着を持っている。

「逞しい方が受け」という謎の信念を持っているので、実はかなり乙女趣味なミメットとはあまり趣味が合わない。

 

 

■その他■

 

◇ギロル

レグランドの友人で、春画をメインとする画家。

挿絵師としても活躍しており、「ジャイロ」他いくつものペンネームを持つ。

元は貴族の次男坊だったが、画家を志して家を出た。最初は苦労したが今はそこそこ稼いでいる。

渋い声帯を持つ男前で、学生時代はレグランドほどではないがわりとモテた。

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