吹雪たちがいた臨時救護所を出て1時間後
提督室
俺は吹雪から聞いた人身売買として売られたと思われる艦娘を調べていた。
司令官(吹雪が言ってた事が本当なのか、早急に調べる必要があるな。確か神通、那珂、羽黒、照月、涼月だな。)
俺はこの5人について調べていると、
司令官(この鎮守府では、解体された事になってる。だが、解体された際の物資が合わない。やっぱり、連れて行かれたと考えるべきだな。)
俺は、一村と清岡を呼ぶため、一度、臨時食堂に戻る事にした。
臨時食堂
俺は一村を探していた。すると、
鳳翔「提督、ペッパーランチ大人気でしたよ。
司令官「そうか、よかった。」
鳳翔「このあとは、晩御飯について考えなければなりませんね。」
司令官「鳳翔、すまないが今日の晩飯はお前に任せる。」
鳳翔「えっ!また急にどうして?」
司令官「悪いが、急遽一村と清岡と一緒に話さないといけなくなったんだ。あと、これレシピだからこれを見て作って。」
鳳翔「はぁ。分かりました。」
司令官「悪いが、ここは頼んだ。」
俺は一村を探すため、臨時食堂を後にする。
あれから10分探してたら、一村は清岡と一緒に仮設住宅のところにいた。
俺は、2人に提督室に来るよう伝えた。そしてすぐに提督室に戻った。
それから20分後、
提督室
コンコン
司令官「入れ。」
一村「失礼します。」
清岡「失礼します。」
2人が提督室に入ってくる。
司令官「2人とも、早速だが聞いて欲しい。地下にいた艦娘の内、5名が人身売買で売られた可能性がある。」
一村「え!」
司令官「これは、吹雪が証言してくれた。この5名は一度外に連れ行かれてから、戻ってきていない。また、解体扱いとなっていた。」
清岡「こんな事が、」
司令官「至急これを本部に送ってくれ。あと、長門達を明日の朝に読んでくれ。また、明後日俺は本部に行く。一村は明後日俺と同行してもら
う。そして清岡は俺がいない間、ここを頼む。」
一村「了解です。」
清岡「また、留守番かよ。」
司令官「お前は、一村と違ってじっとしていられないだろ。」
清岡「それは隊長も同じでは。」
司令官「清岡君。」
清岡「いえ、何もありません。」
一村「お前だけだぞ、隊長を煽る奴。」
清岡「今のは、そんなつもりなかったんだが。」
司令官「とりあえず、清岡ここを頼む。」
清岡「了解です。」
こうして、また明日やる事が決まった。
翌日
朝8時 仮設住宅を建てた空き地
朝早くから、艦娘達は、仮設住宅に自分の荷物を運んでいた。それを俺は遠くから見ていた。
司令官「これで、一旦寝床の問題は解消したな。あとは艦娘達のメンタルケアだな。」
一村「このあと、隊長は初めて艦娘達の前で挨拶をするですよね?」
司令官「ああ、正直言うと緊張してる。」
一村「相手は人間を信頼していない艦娘たちですからね。」
司令官「最初、信頼は得られないだろうな。」
一村「まぁ、少しずつやっていきましょう」
司令官「そうだな。行くか。」
一村「はい。」
俺は艦娘たち全員の元に向かう。
8時15分
仮設住宅地の前
既に艦娘達全員が集まっていた。
俺はすぐに用意された指揮台に立って
司令官「えぇ、どうも初めまして皆さん。この度ここの提督として着任した大杉です。これからよろしく。」
艦娘たちは動揺する。
天龍「チッ!また人間かよ。」
摩耶「どうせ、藤原と同じだろ。」
電「もう、痛いのは嫌です。」
予想通り、殺意のある視線が痛い。
司令官「えぇ、君たちが前の提督たちから、暴力を受けていた事は、知っている。中には、精神的に傷ついた者もいるだろう。そして君達が
我々人間を信頼できないのもわかる。だけど、これだけは言わせて欲しい。俺はどんな事があろうと君たちを必ず守る。」
だが、艦娘たちの気持ちは変わらない。
川内「アイツらのせいで、妹たちは。」
正直言うと、俺もしんどい。ただ、ひたすら殺意のある視線を浴びているのだから。
司令官「あと、今日の昼から、1人1人と面談をしたいと思っています。順番は、掲示板に貼ってあります。以上、解散。」
こうして艦娘たちの挨拶が終わった。俺はさっさと指揮台を降りた。
司令官「あぁ、殺されるかと思った。」
一村「お疲れ様です。隊長。」
司令官「こっからが大変だ。」
俺は鳳翔に今日の朝飯と昼飯のレシピを渡すと、提督室に戻った。
一方艦娘たちは、
時雨視点
時雨と夕立は掲示板に貼られている面談の順番表を見ていた。
時雨「僕たちは、明後日の朝だね。」
夕立「夕立も同じぽーい。」
春雨「本当に信頼できる人なの?」
時雨「大丈夫だよ。ああ見えてとても優しいから。」
夕立「今日、面談する人は、川内さんに、妙高さん、秋月ちゃんぽい。」
時雨「あの人たちは、妹さん達を解体されたからね。」
春雨「どうして、またそんな人たちを最初に?」
夕立「分からないぽい。」
時雨「提督にも提督なりの考えがあるんだよ。」
春雨「そうね。」
夕立「早く、朝ご飯食べに行こう。」
こうして3人は鳳翔さんがいる臨時食堂に向かった。
司令官視点
艦娘達の挨拶の後、俺は長門達達と提督室で話していた。
長門「それは、本当か!?」
司令官「まだ、確証はない。だが、可能性は十分にある。この事は、本部に連絡した。明日この事をよく知る人物と会うために朝から俺は一村
と一緒に本部に行く。」
陸奥「この事をよく知る人物って誰?」
司令官「これを命令した奴以外いないだろ。」
長門「つまり、藤原達に会いに行くと。」
司令官「不本意だかな。だから明日は、清岡と一緒にここを頼むぞ。」
長門「承知した。」
司令官「それじゃあ、解散。」
長門達は提督室を出て行く。
司令官「昼からは、アイツらと面談だな。」
こうして俺は、面談の準備をした。
13時
提督室
コンコン
司令官「入れ。」
川内「失礼するよ。」
司令官「よく、来たな。まぁ、そこに座れ。」
俺は川内を席に誘導する。そして川内が座ると、
司令官「まぁ、面談といっても今の現状に対してどう思っているか聞きたいだけなんだけど。」
川内「・・・・・・・・・・。」
司令官「率直言おう。人間をどう思っている?」
川内「ふん。聞きたい事って、そんなこと。そんなの決まってるじゃん!憎いよ!あんた達人間のせいで、神通と那珂は、解体された!任務を
失敗しただけで、地下行きされて、何度も2人に合わせてほしいと頼んだよ!でも、ある日毎日のように頼みに行ったら言われたよ、「2人は解体した。」ってね。私は、最後まで、妹の顔を見ることさえ叶わなかった!あんたにこの気持ちがわかるか!?大切な2人を人間によって奪われたこの気持ちが?」
司令官「お前が気持ちまでは、分からない。でも、俺も一時他人を信頼できない時期があった。今から、4年前俺はある戦線で部下を全員失った。殺したのは敵だが、部下を死なせる原因を作ったのは、連邦軍だ。俺たちは、撤退の際に絶対に渡らなければならない橋を渡ろうとした時、目の前で破壊され。撤退は不可能となった。結果、敵が追いついて来て、俺以外は全員死んだ。」
川内「そんな同情されたって、2人はもう。」
司令官「川内。神通と那珂はまだ、生きているかもしれない。」
川内「何が言いたいの?」
司令官「今言った通りだ。」
バン!
川内が思いっきり机を叩く。
川内「ふざけないで。そんな事誰が信じると思うの。」
司令官「これは、同じ地下に囚われていた吹雪からの証言だ。吹雪は地下にいた憲兵から艦娘の人身売買の話を聞いたそうだ。その後、神通と
那珂が連れて行かれるのを見たそうだ。」
川内「それじゃあ2人は、」
司令官「まだ、確定したわけではない。あくまで俺の推測だ。だから、明日それを確かめるため、本部に行く。」
川内「もし、それが本当だったらアンタはどうするの?」
司令官「もちろん、助けに行く。それだけだ。」
川内「わかった。今はアンタを信じる。でも、それが嘘だったらアンタを殺すよ。」
司令官「わかった。」
こうして川内との面談は終わった。川内が部屋を出た後、俺は次の準備をした。次の面談は、妙高だ。