SCP-████-JP 終末と再起   作:田舎民

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アウトブレイクから1ヵ月過ぎた辺りの報告書です。PCもしくはスマートフォン本体の設定から横読みが出来るようにして頂くと読みやすいかもしれません。



SCP-████-JP 第二改訂版報告書

 

 

 

 

 

《/color》

 

 

SCP財団《/blur》

確保、収容、保護

SCP財団

確保、収容、保護

確保、収容、保護

 SCP記事   情報とライブラリ

 

 

 

 

 

SCP-████-JP


 

 

 


 

O5評議会による指令

このファイルはレベル4機密対象です

==要LEVEL4クリアランス==

 


 

- セキュリティ資格を入力 –

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- セキュリティクリアランス適合:アクセス許可

 

 

SCP-████-JP
クリアランスレベル4:

SECRET

収容クラス:

Keter3

副次クラス:

Uncontained

攪乱クラス: 4/Ekhid

リスククラス: 4/DangerD

SCP-████-JPの類似画像

 

以下、旧版からの変更点を青色でハイライトします。

 

特別収容プロトコル:SCP-████-JPに関連する全ての生体サンプル、汚染物質、ならびに感染性媒体は、標準的バイオハザード封じ込め手法(生物学的危険度レベル4)に準拠して管理してください。2025年8月11日現在、SCP-████-JPの変異種であるSCP-████-JP-Ωは日本国全土及び日本国外各地域まで拡散しており、収容は不可能です。そのため、今後の収容努力はSCP-████-JP-Ωの根絶にのみ向けられます。

 

説明:SCP-████-JPは日本国神奈川県巡ヶ丘市(旧男土市)に土着している異常細菌種であり、ヒトを含む哺乳類にのみ感染します。SCP-████-JP の潜伏期間は3日から6日であるものの、個体によっては感染から数時間の速さで発症することが確認されています。

 

SCP-████-JPの大きさは約0.6〜0.8μm程度で、形状は髄膜炎菌(Neisseria meningitidis) ¹ に酷似しています。感染経路は接触感染、飛沫感染、血液感染等であり、感染力の高さからSCP-████-JPの完全な収束は困難 ² です。しかしながら致死率は低く、多くの人間には一般的な風邪の症状のみであり、数日で快復します。そのため、ほぼ全てのSCP-████-JP-1はステージⅢ以上に悪化することがありません。

 

SCP-████-JPの異常性はステージⅢ以降に現れ、この時点で感染は不可逆的なものになります。加えてステージⅢ以降のSCP-████-JP-1の体内ではSCP-████-JPの急速な変異、増殖が行われ、生成されたSCP-████-JP(以下SCP-████-JP-Ω)の感染力及び致死率は100%となります。

 

SCP-████-JPの実験・調査記録に関しては、以下を参照して下さい。

 

実験記録:████-01

期間:1952/██/██~19██/██/██

実験者:████博士

場所:SCP-████-JPが存在しないサイト-81██

対象:Dクラス職員███名

 

実施方法:SCP-████-JPを感染させ、経過観察を行う。

 

結果:███名の内、ステージⅠで快復した者が███名、ステージⅡで快復した者が3名であった。また、███名の中でD-849726のみがステージⅢに移行した。

 

分析:仮説ではSCP-████-JPが存在する神奈川県巡ヶ丘市出身及び居住ではない人間がSCP-████-JPに感染した場合、SCP-████-JPに対する免疫力を持たないために、少なくとも█%はステージⅢに移行すると見立てを立てていた。しかしながら実際には巡ヶ丘市に居住する人間と同程度の抵抗力が示された。

 

以上の結果から巡ヶ丘市内にSCP-████-JPの感染が抑制されている理由について、2つの仮説が立てられる。第一に巡ヶ丘市出身及び居住による抵抗力の有無には関わりがなく、巡ヶ丘市内にのみ存在する何らかの物質、生物、もしくは事象が感染の抑制に寄与しているという仮説が立つ。第二にSCP-████-JP自体の脆弱性が大きいため、巡ヶ丘市由来の免疫力が体内に存在せずとも快復が可能であり、巡ヶ丘市より外部への拡散が元から発生しにくいという仮説も考えられる。

実験記録:████-01-2

日付:19██/██/██

実験者:████博士

場所:SCP-████-JPが存在しないサイト-81██

対象:D-849726(ステージⅢ感染個体)

 

実施方法:ステージⅠ及びステージⅡ感染個体由来の血清を注射し、経過観察を行う。

 

結果:血清は効果的な反応をもたらさず、D-849726はステージⅣに移行した。その後D-849726は焼却処分された。

 

分析:血清に効力が見られなかった要因として、ステージⅢ以降のSCP-████-JP-1の体内で起こるSCP-████-JPの急激な変異によるものであると考えられる。

調査記録:████-02

日付:199█/██/██~20██/██/██

記録者:██博士

場所:巡ヶ丘市における土壌、空気中、河川。

 

目的:SCP-████-JPの場所別の繁殖割合及び巡ヶ丘市周辺以外へSCP-████-JPの拡散を抑制している要因の特定。

 

方法:各ポイントの土、水などを採取し、SCP-████-JPの繫殖割合を調査する。それに伴い、SCP-████-JPの生命活動を妨げる物質及び微生物についてもサンプルから調査し、追加として巡ヶ丘市周辺で異常な事象発生の有無を観測する。

 

結果:土壌や空気中と比較し、河川での繁殖割合が高いことが判明した。そして、河川においては下流よりも上流付近での繁殖割合が高いことが分かった。特に巡ヶ丘市に存在する河川の内、朽那川における繁殖割合が有意に高く、その源流である那酒沼は巡ヶ丘市内で最もSCP-████-JPの繁殖割合が高い地点であった。

 

上記のことから朽那川及び那酒沼に浸漬したゴミの表面や河川壁表面、水生植物、水中より細菌230株を採取し、病原細菌(Ralstonia solanacearum)であるSCP-████-JPに対する抑制能を追加調査した。その結果、25株の細菌がSCP-████-JPを抑制していることが判明した。

 

また、SCP-████-JPの生命活動を妨げる異常な性質を有する物質及び微生物は見られなかった。加えて巡ヶ丘市周辺で異常な事象の発生についても確認されなかった。

 

分析:結果から、SCP-████-JPは元々水生の微生物であったことが推測される。それに加えて、巡ヶ丘市における河川の上流には███山が存在し、███山付近にはより多くのSCP-████-JPが繁殖していることがデータから読み取れた。これらの結果からSCP-████-JPの発生源は███山であると推測される。

 

そしてSCP-████-JPの拡散を抑制している要因として特定された25株の細菌の内、数種が作り出す抗体はSCP-████-JPの変異種であるSCP-████-JP-Ωに対しても有効であることが判明した。この効果について今後検証する予定である。

追記01:1984年に、巡ヶ丘市の人口が1968年以前の水準に達しました。

 

追記02:巡ヶ丘市の人口増加に伴い、███山付近において199█年から200█年にかけて██ダムが建設されました。これに関する影響については調査中です。

 

追記03:199█年から20██年にかけて、巡ヶ丘市内におけるステージⅢ及びステージⅣ感染個体の発生率が上昇し続けており、SCP-████-JPの更なる拡散が懸念されています。

 

██博士の手記


これまで、SCP-████-JP自体の研究はある程度進んでいるものの、肝心のSCP-████-JPに対する血清、特効薬並びに症状を緩和するためのワクチン開発は遅々として進んでいない。SCP-████-JPが財団に認知され、既に50年以上が経過しているにも関わらずだ。この原因として、SCP-████-JPの急激な変異が考えられている。

 

まず大抵のSCP-████-JPは、人間やその他の哺乳類が持つ生来の免疫力によって簡単に打ち負けてしまう。かと思えばステージⅢ以降にまで悪化する個体に対しては、まるで特効薬が存在していなかった時代のペスト菌の様に手が付けられない程の猛威を振るう。研究初期から中期にかけてステージⅠ及びステージⅡ感染個体由来の血清が作成され、19██年にSCP-████-JPが存在しないサイト-81██において効力を確かめられたが効果は全く無かった。その後幾度となく血清・薬剤開発が進められてきたが効果的なものは何一つとして得られていない。

 

加えて、SCP-████-JPの感染力が高いにも関わらず、神奈川県巡ヶ丘市内にのみ感染が抑制されていることの矛盾に対する説明は未だ仮説の域を出ていない。

 

 

 

我々に残されている時間はそれほど多いとは言えない。調査では199█年から200█年現在にかけてステージⅢ及びステージⅣ感染個体の発生率が上昇し続けているという。これはSCP-███-JPの存在する環境が変化してきたことに応じて、徐々に変異してきているためと考えられている。研究グループの試算では西暦20██年までにステージⅢ及びステージⅣ感染個体の発生率は約██%となり、これは現在のSCP-███-JPに対する特別収容プロトコルが無意味になることを指している。

 

ひとまず、この文書を読む者にはこれだけ覚えておいてほしい。SCP-███-JP-Ωは広域消毒を行う手段が存在しなかった過去にも拡散した形跡がある。しかし大規模な拡散には至らなかったことから感染を抑制する要因は確実に存在するはずだ。それを必ず探し出せ。これまで生きてきた者やこれから生きていく者の全てを冒涜するSCP-███-JP-Ωの大規模な拡散を何としても食い止めるのだ。

 

SCP-████-JP-Ωの感染経路は考え得る全ての経路であり、それら全てを考慮した感染拡大を財団所有のスーパーコンピュータ「富岳」でシミュレートした結果では、地球上全ての地域に伝染するまでの期間は約1年2カ月であると算出されました。しかしながら現在までの感染拡大速度と比較し、シミュレーションの結果と有意な差が見られたこと、加えてSCP-2571-JPを用いた免疫鑑定の実施結果から、SCP-004-JPを用いた再計算が実施されました。その結果は以下の通りです。

 

実施:2025年8月6日 13:30

 

被験者:████研究員(医学及び病理学に精通しており、異常外傷学について一定の知識を有している)

 

計算式:自然言語処理・日本語モードから、「SCP-████-JP-Ωの治療法及びSCP-████-JP-Ωが地球上全ての地域に伝染するまでの残り日数を私が発狂しないレベルの内容で表せ」と入力。

 

出力結果:[データ削除済]/81日

 

途中式:医学、物理学、化学、病理学、微生物学、免疫学、人文社会学、宗教学、民俗学、█████術、████法、異常外傷学、異常生物学、[データ削除済]、███の側面からの簡略化された説明。

 

被験者の異常:発狂は起こらず極めて正常。█████術、████法、異常生物学、[データ削除済]、███を知らない様子。

 

メモ:治療法に関して、異常生物学及び███に詳しい人間であれば何人かあてはあるが、[データ削除済]を知る財団職員は非常に限られた人物しかいない。加えて█████術及び████法に至っては科学的手法から程遠く、これを知る人物は財団以外の要注意団体に所属する者のみであろう。ただ呪術学に関連がある可能性があると分かったことから、念の為サイト-81ETの職員に依頼を送り探らせているが、今のところ大した成果は上がっていないようである。

 

そして残念なことに、地球上全ての地域に伝染するまでの残り日数について、出力結果が残り81日と出たことにより、SCP-004-JPの特性上我々がいかなる対応をしようとも81日後にはSCP-████-JP-Ωが地球全てに蔓延することが確定的になってしまったと言える。

―████博士

 

また、SCP-████-JP-Ωの潜伏期間については個人差が大きく主につに分類されます。

 

・最短45秒から最長10分以内に発病、数十秒から数時間でステージⅣに移行します。

・最短5時間から2日程度で発病、数日でステージⅣに移行します。

・感染後、2025年8月11日現在まで発病が確認されていない事例があります。最も長い期間で2025年7月14日に感染が確認され、現在まで無症状であるSCP-████-JP-1が確認されています。

 

 

SCP-████-JP及びSCP-████-JP-Ωに感染した際、時間差は存在するものの多くの場合SCP-████-JP-1は以下のステージに沿って症状が出現します。

 

ステージⅠ:主な症状は軽度の発熱、発汗、吐き気、頭痛等です。個体によっては無症状、無自覚である場合があります。

 

ステージⅡ:ステージⅠの症状が悪化し、中度から重度の発熱、発汗、吐き気、頭痛等が生じます。細胞質膜機能阻害剤(抗生物質)の投与、あるいは点滴など一般的な治療方法により、快復する可能性があります。また、現ステージに達した者の内約5%~10%がパラノイアを発症し極度の猜疑心を呈する、あるいは反社会的な人格への変容により攻撃性が増加する、幻覚・妄想等の統合失調症状が生じるなど、個体によって様々な精神症状が現れます。これらの精神症状は快復するにつれて消失しますが、まれに後遺症として残存することが確認されています。

 

ステージⅢ重度の高熱(最高体温██℃以上)が持続した後、感染個体は急激な意識混濁を呈し、最終的に昏睡状態へ陥ります。ただし、外部刺激に対する反応は著しく低下しますが、脳波測定では断続的かつ不規則な活動が観測されており、通常の不可逆的な昏睡とは異なる状態であることが示唆されています。

 

本ステージにおいて、感染個体の体内では視床下部及び脳幹網様体を起点とした、全身的な恒常性の破綻反応(体温調節、内分泌制御、自律神経制御が同時多発的に失調する現象)が生起します。その後、循環器系及び呼吸器系では代償性機能過剰状態となり、心拍数・呼吸数が一時的に異常上昇する一方で、酸素交換効率が急激に低下します。同時に、心電図上では致死性不整脈前駆波形が頻発し、致死性不整脈への変化の後に心停止、脳幹部における不可逆的な機能遮断が見られ、呼吸中枢及び循環中枢への信号伝達の途絶が確認されます。この時点でSCP-████-JP-1は医学的に死亡したと判断されます。

 

しかしながら、通常の死体において観測されるATP枯渇に伴う筋収縮及び死後硬直は発生しません。その代わりに、全身組織において低レベルながら持続的な代謝活動が確認されており、ミトコンドリア機能の完全停止は起きていないと推測されています。

 

この異常な代謝維持状態は数時間から十数時間持続し、その後、感染個体はステージⅣへ移行します。

 

ステージⅣ本ステージに到達した感染個体の体内では、SCP-████-JPが支配的に定着しており、いかなる医療的介入も有効性を示しません。

 

本ステージでは、赤血球の酸素結合能が異常に増加し、全身血流速度が低下する一方で、筋組織への酸素供給効率が上昇します。その結果、短時間ながら異常な筋力および筋持久力を示します。加えて、心肺機能が停止もしくは著しく低下している状態であっても、筋組織および神経系は臓器不全の影響を受けずに活動を継続します。その他、血液粘性が高くなり外傷による出血量は極めて少量に留まり、腐敗の進行が遅延する一方で低レベルの代謝活動は持続します。

 

行動特性に関しては、立位保持・歩行・這行・咬合・把持といった基本的な運動行動は可能ですが、高度な認知機能を喪失するため、言語理解や社会的判断能力は認められません。しかし、生存するヒトまたは哺乳類を想起させる視覚・聴覚・嗅覚刺激に対しては強く反応し、接触可能な距離に入った場合、一貫して攻撃的接近および捕食行動を試みます。

 

ステージⅣにおける症候は、赤血球酸素含量の増大、臓器不全の影響を受けない筋・神経活動、高粘性血液による出血抑制、認知能力低下および捕食指向行動といった点で、SCP-008の症状と一致 ³ します。

 

ただし、SCP-008は代謝が著しく低下するのに対し、ステージⅣでは代謝低下が不完全であり、個体によっては栄養摂取を必要とします。また、条件行動や本能行動の保持、体組織の可燃性増大といった特徴はSCP-008には見られません。そのため、SCP-008では頭部への致命的外傷が有効とされる一方、ステージⅣでは完全焼却処分が最も確実な無力化手段とされています。

 

以上のようにステージⅣ感染個体は非感染個体への強い捕食欲及び攻撃性を示します。加えて、ステージⅣ感染個体の体液が非感染個体の体内に侵入した場合、ステージⅠ及びステージⅡの段階を経ずに直接ステージⅢ感染個体になります。

 

さらにSCP-████-JP-Ωに感染した状態でSCP-████-JP-Ω以外の死因によって死亡した場合、頭部に致命的な外傷がない限り即座にステージⅣ感染個体に変化します。ただし、SCP-2999-JPによる現象が発生した場合はその限りではありません。

 

 

 

歴史:SCP-████-JPの起源については不明ですが、蒐集院より回収した資料及び巡ヶ丘市における民間伝承から、少なくとも700年代初期には存在していたとされています。資料によればSCP-████-JP-Ωが少なくとも過去█回拡散していると推測されますが、そのいずれも日本全国規模の拡散までに至らなかった原因は現在においても不明です。

 

 

721年頃:『刃嶋国風土記』が成立します。同書には「男土(おんど)」と呼ばれる地名が記載されており、水害や疫病に関する記述が断片的に残されています。

 

735~737年:いわゆる「天平の大疫病」が日本列島各地で発生します。公的記録上では天然痘の流行とされていますが、蒐集院に残された記録及び地方寺院の縁起書には、現神奈川県域、とりわけ男土周辺において「死してなお歩む者」「血の乾かぬ屍」といった存在が確認された旨の記述が複数存在します。

 

737年には、聖武天皇の勅により、蒐集寮(蒐集院)・陰陽寮・仏院が連携して疫病対策に当たったとされています。具体的な施策の詳細は失われていますが、同時期以降、男土周辺での異常死体の記録が急激に減少していることから、当時既に局所的な封じ込め、あるいは環境的抑制措置が講じられた可能性があります。

 

1889年:市制施行により男土市が成立します。男土市は漁業及び海運を基盤として発展し、人口増加が進行しました。同時に原因不明の集団発熱や精神錯乱事件が散発的に発生していたことが、地方警察の内部記録より確認されています。これらの事例はいずれも短期間で終息しており、当時は公的問題として扱われることはありませんでした。

 

1943年頃:大日本帝国陸軍特別医療部隊("負号部隊")が「トキジク計画」の一環としてSCP-████-JPの研究、改良が行われた記録が残されています。

 

1945年:█月█日には改良型SCP-████-JPを用いた実験的散布が████島にて実施されました。この事件により、島民██名、アメリカ兵███名、日本兵██名が死亡、あるいは行方不明となりました。終戦後、████島は海上封鎖され、後に財団が介入し、サンプル回収及び広域消毒措置を実施しています。

 

1945年:81管区設立宣言。

 

1946年:いくつかのSCP-████-JP研究サンプルが財団の管理下へ移行します。これを契機に、SCP-████-JPは正式に異常存在として再分類され、継続的な監視対象となりました。

 

1952年:財団81管区による日本支部創立宣言。

 

1968年:9月27日未明、男土市内にて激しく損壊した女性の遺体が発見されます。警察官として潜入していた財団エージェントの通報により、当該事例はSCP-████-JPの発生事例として処理されました。しかし、同年10月1日、市内でSCP-████-JP-Ωの大規模拡散が発生し、最終的に広域消毒措置が実施されます。この結果、男土市の人口は約48%減少しましたが、全国規模への拡散は阻止されました。カバーストーリーとして「不発弾の大規模爆発事故」が適用されています。

 

1970年:男土市都市計画申請書が当時の神奈川県知事より日本政府へ提出されました。その後新市名の一般公募が開始されました。

 

1979年:日本政府により男土市都市計画が受理されました。同年、市名を巡ヶ丘市に改名。

 

1984年:巡ヶ丘市(旧男土市)の人口が、1968年以前の水準を超えました。

 

2009年:日本生類創研の影響下であったと推測される「リバーシティ・トロン株式会社」及び「アイオスターグループ株式会社」がSCP-████-JPをベースとして兵器開発を行っていたことが判明しました。財団の活動により、これらは財団のフロント企業である「ランダル・コーポレーション」の傘下となり統合されました。以降、「ランダル・コーポレーション」では現在までSCP-████-JPに関する研究、薬剤開発が行われています。また、傘下統合以前に職員用緊急避難マニュアルとして関連会社・法人へ配布されていた冊子を回収、改訂し、再配布されました。

 

 

 

追記:2025年7月15日に発生した同時多発的拡散以降、SCP-████-JP-Ωの性質が変化しました。以下はタイムラインと研究ログの追加報告です。

 

+タイムライン・研究ログ(開く)

 

 

 

 

 

 

-タイムライン・研究ログ(閉じる)

 

 

2025/07/15

午前11時頃、SCP-████-JP-Ωの同時多発的な拡散が発生しました。原因に関しては少なくとも、

 

・P3施設から研究用サンプルが流出した可能性

SCP-1278-JP-5内部を感染源として拡散した可能性

・SCP-████-JPに感染し隔離治療中であった███研究助手がSCP-1315-JPにより死亡し、死体発見が遅れたことでSCP-████-JP-Ωが増殖し感染源へと至った可能性

 

の3つが疑われています。また、何故同時期にSCP-████-JP-Ωが拡散したかについては未だ不明です。

 

 

2025/7/16

財団の対処能力を越える感染速度が原因となり、メディアによってSCP-████-JP-1の存在が露見し、SCP-████-JP-Ωに関する情報が一部漏洩しました。それにより神奈川県及び周辺地域で一般市民による暴動が複数発生しました。これに対し財団は下部組織であるランダル・コーポレーションを通し、「ランダル保護機構」を設立。以降はランダル保護機構を通じてSCP-████-JP-Ωに対処します。

 

 

2025/7/17

財団は日本政府を通じ、神奈川県で危険度の高い感染症が広まっていると公式発表を行いました。これに伴い、神奈川県巡ヶ丘市への全面立ち入り禁止が指定されました。

 

また、同日にSCP-████-JP-Ωに感染した咬冴舞波隊員に対してインタビューが実施されました。以下はその記録です。

インタビュー記録:2025/07/17

 

対象:咬冴舞波隊員(対象はかつてSCP-2999-JP-49として収容されていました)

 

インタビュアー:████博士

 

<録音開始>

 

████博士:それではインタビューを開始します。現在の体の調子を教えてくれますか?

 

咬冴隊員:ちょっとだけダルさは感じるけど、それ以外は何もないな。というか、このインタビューってほんまに必要なんか?こんなことしてる間にも外は大変なことになってるっちゅうのに……。

 

████博士:はい、必要です。あなたは感染から既に2日以上経過していますが、「彼ら」に変化していませんからね。それではまず感染した経緯について詳しく話していただけますか?

 

咬冴隊員:なんか理由になってる気せえへんけど…まあええわ。ウチらの調査隊は3日前、7月14日に神奈川県で新しくできたらしいSCP-1278-JP-5の調査に向かったんや。でもだいぶ前に行ったSCP-1278-JP-4の様子とは全然違って……何か住民の様子が変やったんや。

 

最初SCP-1278-JP-5に入った時は映像で見るような昭和っぽい街並みやなって思ったくらいやった。そんで周りを見渡してたら、うめき声出しながらうずくまってる住人がおって、大丈夫ですかって声かけたんやけど……。

 

████博士:その住人が「彼ら」だったと?

 

咬冴隊員:……せや。そいつがウチの方に向いたと思ったら急に噛みついてきよったんや。腕は噛みつかれてしもたけど、そいつの手で掴まれる前に咄嗟に振り払ったから、それ以上の怪我はしてへん。それから、他の住民も明らかに普通やなかったから、調査は中断して帰ってきたって感じや。

 

████博士:なるほど、経緯は把握しました。その後の体調の変化はどうでしょうか?

 

咬冴隊員:それからしばらくして熱出始めてきたな。まあ微熱やったけど。後は頭痛と咳がちょっとあったけど、もう今は体がダルいだけや。

 

████博士:そうですか、分かりました。引き続き何か症状に変化があれば知らせて下さい。

 

咬冴隊員:了解。

 

<録音終了>

 

報告:咬冴隊員はサミオマリエ人であり、ヒト (Homo sapiens)とホオジロザメ(Carcharodon carcharias)の特徴を有している。つまり哺乳類と魚類両方の側面がある訳だ。今まではヒトを含む哺乳類のみを対象とした研究が重ねられてきたが、そもそも何故哺乳類だけにSCP-████-JP-Ωが猛威を振るうのか、その理由を早急に調べなければならない。

 

またSCP-1278-JP-5内部の性質がSCP-1278-JP-1~4と異なる件については、恐らく1968年のSCP-████-JP-Ω拡散時、熱による広域消毒を実施した影響で死亡した住民が[削除済み]。その後、住民の遺体から発生・増殖するSCP-████-JP-Ωの更なる拡散を防ぐため、神奈川県内の███山付近において集団墓地を建設、遺体を火葬した後に遺骨の埋め立てを行っている。

 

しかしながら巡ヶ丘市内における人口増加に伴い、199█年から200█年にかけて現██ダムが建設された。このダム建設に伴い集団墓地は解体され、[編集済み]となったことがSCP-1278-JP-5が変質した原因であると思われる。

―████博士

 

2025/07/19

財団により神奈川県が全域封鎖されました。次いでサイト███において核爆弾を使用した超広域消毒が検討されました。しかしながら現時点ではサイト███の約64%が無症状並びにステージⅡ以下感染個体であると推定されるため、本件は倫理的懸念から保留されています。

 

 

2025/07/20

神奈川県に隣接した県において少数のステージⅣ感染個体が発見され、即座に焼却処分されました。

 

 

2025/07/23

関東地方全域及び周辺の地方で複数のSCP-████-JP-1及びSCP-████-JP-Ωが確認されました。これによりSCP-████-JP-Ωの封じ込めは失敗したと判断されます。

 

 

2025/07/30

関東地方において感染が拡大しており、財団の要請により日本政府は関東地方における全面的ロックダウンを決定しました。

 

 

2025/08/04

現時点までで大韓民国、台湾、上海・香港(中華人民共和国)、ウラジオストク(ロシア)、ロサンゼルス(アメリカ合衆国)においてSCP-████-JP-1及びSCP-████-JP-Ωが確認されています。

 

 

 

2025/08/05

日本全国においてSCP-████-JP-Ωが急激に拡散。日本政府により全ての国への出入国が禁止される。

 

 

2025/08/06

現在までの感染拡大及びSCP-004-JPの出力結果からSCP-████-JP-Ωがエアロゾル感染を引き起こしていることが判明しました。また、パンデミック初期に非感染個体であると目されていた市民による暴動が、実際にはSCP-████-JP-Ωが変異したことにより本来ステージⅡ感染個体のみに発生するはずである精神症状の発症が原因であったことが判明しました。

 

 

2025/08/07

メルボルン(オーストラリア)、ロンドン(イギリス)、ドレスデン(ドイツ)、カイロ(エジプト)、チェンナイ(インド)にてSCP-████-JP-1及びSCP-████-JP-Ωを確認。

 

 

2025/08/10

SCP-004-JPの出力結果から、GOCのPSYCHE部門による協力を基に、SCP-████-JP-Ωの感染を一時的に抑制するワクチンが作成されました。本ワクチンは臨床試験の後に財団の全職員並びに可能な限りの民間人に対し持続的に供給することが予定されています。

 

 

2025/08/25

現時点で抑制ワクチンは何ら有効性を確認できず、更なる対応策の検討が進められています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日付 : 2025/09/05

差出人 : [email protected]

宛先 : Everyone-Staff-JP

件名 : SCP-████-JP-Ωの対処について


 

 

脚注

¹
臨床症状 : 気道を介して血中に入り、最初に菌血症(敗血症)を起こし、高熱・皮膚や粘膜における出血斑・関節炎等の症状が現れます。引き続いて髄膜炎に発展し、頭痛・吐き気・精神症状・発疹・項部硬直などの主症状を呈します。劇症型の場合には突然発症し、頭痛・高熱・けいれん・意識障害を呈し、DIC(汎発性血管内凝固症候群)を伴い、ショックに陥って死に至ります(Waterhouse-Friderichsen症候群)。菌血症で症状が回復し髄膜炎を起こさない場合もありますが、髄膜炎を起こした場合、治療を行わなければ致死率はほぼ100%に達します。

²
SCP-████-JPの感染力が非常に高いにも関わらず、何故巡ヶ丘市内にのみ感染が抑制されているかについては不明です。この点に関して更なる研究が行われています。

³
1959年にSCP-008の発見を受けてSCP-████-JPとの関連性が疑われたことから、後年にゲノム解析が実施されましたが、有意な遺伝的相同性は確認されていません。ただしSCP-008と同様に、SCP-500によって症状が進行した場合であってもSCP-████-JPを根治できることが判明しています。

SCP-2999-JP実例がSCP-████-JP及びSCP-████-JP-Ωに感染している状態で死亡した場合、SCP-2999-JPにより蘇生し"アメイジング・グレイス"を歌い始め、その途中で終了されるか歌い終わることで通常通りの死体となります。この後SCP-████-JP及びSCP-████-JP-Ωによる蘇生は起こらないことから、何らかの理由でSCP-2999-JPによる現象が優先されていると推測されます。本事例は現在までに1026件報告されています。

天平7年(735年)から同9年(737年)にかけて日本で発生した天然痘の流行。当時、日本の総人口の25~35%に相当する、100万~150万人が感染により死亡したとされる。

生化学・工学・隠秘学の連携による不死の兵士の創造・量産を目的とするものであり、計画は失敗に終わっています。




最終版報告書もいずれ書きます。は2025年中に作成します。ムリデシタ…X-< エタらず終わらせるのでご容赦を…

追記:SCP-1278-JPの世界では2020年5月19日にCD-クラス"ブルーシフト”(海面が約3000m上昇したKクラスシナリオ)が発生していますが、本作品内では発生していないものとさせて頂きます。


この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示-継承3.0ライセンスに基づき作成されています。

○引用(敬称略)

SCP-008 ゾンビ病
執筆者:Lee Byron
http://scp-jp.wikidot.com/scp-008

SCP-500 万能薬
執筆者:snorlison
http://scp-jp.wikidot.com/scp-500

SCP-5031 ありきたりな殺人モンスター
執筆者:PeppersGhost
http://scp-jp.wikidot.com/scp-5031

SCP-004-JP 矛盾なき電卓
執筆者:hadhad
http://scp-jp.wikidot.com/scp-004-jp

SCP-1278-JP 泡の意志、光の拡散
執筆者:zatto13
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1278-jp

SCP-1315-JP 夢であってほしかった
執筆者:AMADAI,29mo
http://scp-jp.wikidot.com/scp-1315-jp

SCP-2571-JP 先端から溢れ出るロマン
執筆者:unagi-mesi
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2571-jp

SCP-2999-JP アノマリー・ハラスメント
執筆者:dr_toraya
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2999-jp

要注意団体-JP
http://scp-jp.wikidot.com/groups-of-interest-jp

"負号部隊"のアーカイブ
執筆者:kidonoi
http://scp-jp.wikidot.com/archives-f

登録人事情報:サイト-8148
執筆者:SOYA-001
http://scp-jp.wikidot.com/author:soya-001

Tale「ウチの居場所」
執筆者:SOYA-001
http://scp-jp.wikidot.com/my-whereabouts

扶桑紀ハブ
執筆者:hey_kounoike
http://scp-jp.wikidot.com/fusouki

御舎利による私編年表
執筆者:Mishary
http://scp-jp-sandbox3.wikidot.com/draft:3438721-7297-3cbc

財団医療部門講習会: 異常外傷学
執筆者:O-92_Mallet
http://scp-jp.wikidot.com/anomalous-traumatology

保安施設ファイル: サイト-81ET
執筆者:roneatosu,sendoh-oroka,Gipolibidemia,GermanesOno
http://scp-jp.wikidot.com/secure-facility-dossier-site-81et

天平の疫病大流行
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E5%B9%B3%E3%81%AE%E7%96%AB%E7%97%85%E5%A4%A7%E6%B5%81%E8%A1%8C

〇引用(画像)
東京都健康安全研究センター 病原細菌研究科画像集
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/lb_byougen/byogen_figure/

当該画像
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/lb_byougen/byogen_figure/zuimakuennkinn_005.jpg

○参考(敬称略)

SCP-5350 Oculoma
執筆者:Anorrack
https://scp-wiki.wikidot.com/scp-5350

SCP-5350 - アニヲタWiki
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/45041.html

SCP-2298-JP 炎
執筆者:Shishiza man
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2298-jp

SCP - アノマリー分類システム(ACS Hybrid)再現&解説
執筆者:-見習い
https://syosetu.org/novel/364577/

SCP Foundation Logo
製作者:-見習い
https://syosetu.org/font_maker/?mode=font_detail&font_id=499

SCP財団css再現テンプレ集
執筆者:唐揚げの狐面なゴリラ
https://syosetu.org/novel/351532/

ムフィの特殊タグ練習場
執筆者:ムフィ
https://syosetu.org/novel/372448/
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