任務を終え再び蝶屋敷への帰還を果たした俺は花束を抱えいつものように元気よく襖を開け手を振り元気よく声を上げる。
「カナエさんたっだいま〜!今日も……っと、アオイちゃんただいま。はいこれはアオイちゃんの分ね!」
「護廷さんおかえりなさいお花ありがとございます……ってまたそんな大きなのを買ってきて!しのぶ様にまた怒られますよ!!」
「んや、ヘーキヘーキ。ちゃんとしのぶちゃんへのお土産もあるんだから」
「そう言って毎回ちゃんと怒られてるじゃないですか」
部屋には残念ながらカナエさんはおらず、出迎えてくれたのはアオイちゃんだけだった。呆れたように肩を落とすアオイちゃんにまぁまぁと笑いかけキョロキョロと部屋を見回す。
アオイちゃんが蝶屋敷に来てそこそこ経ったが日増しにしのぶちゃんに似てきているような気がする。俺としてはカナエさんに似て優しい人になっていただきたいところなのだがそう上手くはいかないらしい。
ここはいっちょ俺が一肌脱いでアイドルをプロデュースするが如く、アオイちゃんをおっとり穏やかお姉さんにプロデュースしてみようかしら。
「あ、なんだもう帰ってきたんですね。お疲れ様でした」
「ちょっ、なんで微妙に残念そうな顔してんの。そこはおかえりなさい護廷さん!……って温かく迎えてくれるとこでしょうが」
「あら?そういう意味を込めて声かけたんですけどねーおかしいなー」
「ふっ、相変わらず素直じゃないねぇしのぶちゃんは。任務で会ったガキ大将と同じような感じになってんぜ?」
少々くたびれたような顔をしてやってきたしのぶちゃんとそんな小言を言い合う。
「そんな子と一緒にしないでくださいよまったく、こっちは疲れてるんですから」
「なんだしのぶちゃんも任務から帰ったばっかなの?」
「まぁそれはそうなんですが帰りにちょっと色々あったんです……」
そう言うと苦笑いをして頬をかくしのぶちゃん。
「なんだよもったいぶる言い方しちゃってさ〜。なんだよ今度は一体何やらかしたんだ?ちょいとお兄ちゃんに全部話してみなさい!怒らないから!」
「誰があなたのことを兄などと言うものですか!というか私何もやらかしたことなんかありませんけど!?
……ほら、私の後ろにいる子──」
「いや誰もいませんけど」
「…へ……あれっ!?あっ、もしかして………ちょっと何でそんなとこで突っ立ってんの!一緒に部屋に入ってきなさいよ!」
「なぁアオイちゃん」
「なんでしょう護廷さん」
「しのぶちゃんの慌ててる姿ってさ、やっぱいつ見てもおもしろいよね」
「珍しく気が合いますね、私もそう思います」
俺に誰もいないことを指摘されたしのぶちゃんは慌てて振り返った、かと思うとブツブツ言いドタドタ足音を立てながら部屋の外を覗き込むと、首を傾げながらそう語気を強めた。
そして何かを引っ張る素振りを見せた後、現れたそれに俺は思わずおおーと声を漏らす。
しのぶちゃんに手を引かれやってきたのは、桃色の着物に綺麗な髪を蝶の髪留めで一つ結びにした少女だった。
きょとんとしたまま一切動くことのない表情とその綺麗な顔立ちも相まってその子はまるでお人形さんかと思いたくなるような女の子であった。
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「護廷くんもびっくりしたでしょ。今日しのぶと任務から帰る途中で出会ってね……」
「その子が売り飛ばされようとしていてどうしようかと悩んでいたらしのぶちゃんが金をばらまいてひったくるような形で連れてきた……ってとこかな?俺の勘がそう言ってる」
「あらっ、すごいわ護廷くん〜その通りだわ!」
「えっ、なんでそんな完璧に言い当ててるんですか怖いんですけど」
俺の言ったことに頬に手を当て顔をほころばせるカナエさんとドン引きしてこちらを見るしのぶちゃん。
「姉妹でこんなにも対応に差が出るかね……前から言ってるじゃないか、俺には未来が視えるんだって」
「くっ、信じてたまるものですか……!」
「いやぁ〜しのぶちゃんほんと頑なに認めないよねぇ」
何度言っても信じようとしてくれないしのぶちゃんにやれやれと頬杖をついて苦笑してお茶を啜る。うん、今日も変わらずカナエさんの淹れてくれたお茶はとっても美味しい。美味でございますぅ〜!
「そんでその子どうするんですか?というか名前はなんて言うの?」
「う〜んそれがねこの子名前もないみたいで……聞いても答えてくれなかったのよ」
俺の問いかけにカナエさんは困ったように顔を曇らせる。
……困ったお顔のカナエさんも美しい!
おっといけないいけない、ふざけてばかりもいられないな。そろそろ話を進めるとしようか。
「名前がないってなら仕方ないですね、よいしょっと」
「……?何をするつもり?護廷くん」
席を立ち部屋の棚をゴソゴソと漁る俺にカナエさんが問う。目当ての物を取り出した俺はくるりとカナエさん達の方へ向き直り、
「……やるでしょ、その子の名付け親選手権!」
棚から取り出した紙をバサッといわせながらニヤリと微笑んだ。
「うわぁ、もう我が家の物の置き場まで熟知してるんですねこの人……」
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「よぉ〜しみんな書いたかい?そんじゃとりあえず見せ合いますかね」
もうわかっているとは思うがこの度蝶屋敷にやってきた女の子は後のカナヲちゃんである。
売り飛ばされたカナヲちゃんは胡蝶姉妹に人買いから助けられるまで名前がなく、カナエさん達が名前の候補を挙げそこから本人選ばせたとされている。
まぁどうせこの辺は原作通りに事が進んでいくんだろうしまぁいいかと面白半分で俺も参加することにしたのである。
名前の候補を挙げ選ばせるという俺の案に賛同してくれたカナエさん、しのぶちゃん、アオイちゃん。そしてこれからお互い考えた名前を見せ合うところである。
「護廷さん、わかってますよね?人の名前をつけるんですからね。飼い犬とかの名付けとは違うんですからね。ふざけた名前は出さないでくださいよ!」
「さすがの俺でもこういう時はマジメにやるっての……そんじゃあ机の上にみんな置いて〜」
各々の考えた名前が書かれた紙が並べられていく。
なるほどカナエさんとアオイちゃんは一枚だけか。そして俺のが二枚としのぶちゃんが……五枚か。なるほど俺に釘刺してくるだけあってちゃんと考えてるみたいだね。
机に並べられた名前を一つずつ見ていくか。
「なるほどカナエさんは『カナヲ』かぁ。なんか顔立ちもちょっと似てるような気するし姉妹みたいになりますね!」
「ふふっそうかしら〜。ちょっと照れるわね」
照れ笑いするカナエさんを横目に次はアオイちゃんの書いた紙を見る。
「そんで〜アオイちゃんのが……『あやめ』ね、お〜可愛いね!あやめってたしか花の名前だよな。洒落てんね!」
「た、たまたま思い出しただけで……そんな褒めなくていいです恥ずかしいから!それより護廷さんはどんな名前を考えたんですか!」
べた褒めされたのが恥ずかしかったようで、アオイちゃんはぷいとそっぽを向いて机に視線を送った。
「えーと護廷さんのは、『里香』と『アカネ』ですか。案外まともですね」
「案外ってひどいこと言うねぇアオイちゃんも。我ながらいい名前だと思うぜ?今どき流行ってんじゃん?来い、里香ァ!!って言うの」
「いや知りませんよどこで流行ってるんですかそんなの」
「あれれ、もう流行ってないのか。流行というやつはやっぱりコロコロ変わるもんだね。まぁいいや、そんでアカネはまぁあれだ、なんかアカネって名前が似合う声してそうだなって」
「ますます意味わかりませんよ!声聞いたことなんかないでしょ!?」
「まぁまぁそんな声荒げないでよ。それにさアオイちゃんとアカネちゃん、青と赤でなんだか姉妹っぽくなるだろ?妹、欲しかったんだろ?素晴らしい名前だと思わんかねアオイちゃん!?」
「ハッ………!い、妹!わ、たし…に……私に…妹……!?」
俺の一言で落雷にでも打たれたかのように体をピクピク震わせ掠れた声で繰り返すアオイちゃん。ふっ、これは堕ちたな。勝ち確だな……!
「いもうと!皆さんアカネにしましょう!アカネは私の妹なんです!!私お姉ちゃんになるんです!!!」
「ちょっ、あの……アオイ?支離滅裂なことになってるわよ?この子はあなたの妹とじゃないしそもそもあなたは一人っ子よ?」
突然鼻息荒く声も荒らげたアオイちゃんにぎょっとしてしのぶちゃんがツッコミを入れる。彼女のこんなに興奮した姿初めて見たようで、しのぶちゃんも目をぱちぱちさせながら必死に落ち着かせようとしているご様子。そしてそんな二人を見たカナエさんがあらあら〜と微笑ましく見守っている。
なんだこの状況、おもしろいからほっとくか。
「ダメよ名前はあの子に選ばせるんだから!それに私の考えた候補まだ見てないじゃないの!!」
「そういえばそうね〜しのぶはどんな名前にしたのかしら〜」
「五つも考えてるからね、きっと素晴らしい名前の数々が……ん?
スズメ・ハコベ・カマス・タナゴ・とびこ………んん〜!?」
「「……ぇ、あ…あぁ〜」」
「なによ、何かおかしい?」
しのぶちゃんの考えた名前を順に読み上げた俺は思わず首を傾げ、カナエさんとアオイちゃんは目を見開いて固まる。そしてそんな俺達の行動を不審に思ってキレ気味に問いかけてくるしのぶちゃん。
……目が疲れて変なものが見えてるのかもしれない。うん、ちょっともう一回読んでみよう。えーとなになに〜?
『スズメ・ハコベ・カマス・タナゴ・とびこ』
……………んん〜!?
「しのぶちゃんこれこないだ飼い始めた金魚の名前候補じゃない?」
「失礼なこと言わないでください!ちゃんとあの子につける名前の候補ですよ!!それに金魚にはちゃんと『フグ』って名前をつけましたから!」
「……そう、だよね〜うん………へ、フグ?金魚なのに?」
ちょいと彼女の数分前の言葉を思い出してみよう。
『護廷さん、わかってますよね?人の名前をつけるんですからね。飼い犬とかの名付けとは違うんですからね。ふざけた名前は出さないでくださいよ!』
う〜ん………。
「おまっ!なぁ〜にがふざけた名前は出すなだ!一番ふざけた名前出してんじゃねぇか!それともなんだ、このボケやるための伏線だったのかよオイ!?」
あっ、今更になって思い出した!そういえばしのぶちゃんのネーミングセンスはかなり独特だとどっかに書いてあった!
それにしてもこれは酷い、五つの中のうち四つが魚関連という謎の偏りっぷりである。どうしてそうなった。
「はぁ!?これのどこがふざけてるっていうんですか!!生き物達のようにのびのびと元気に育ってほしいからこう名付けてるんですがぁ!?」
「だからって生き物の名前そのまんまは違くない!?せめて魚系はやめようぜ女の子っぽくないって、ほら『犬子』とかならまだ可愛げあんじゃん?」
「私、犬は嫌いなので」
「おめぇの好き嫌いは聞いてねぇよ」
「は…はいはい二人ともそこまで。あんまり待たせちゃうのも可哀想だしあの子とこに行きましょ」
俺達の口喧嘩を見兼ねたカナエさんがパンパンと手を叩く。しかしその表情はいつもと違いぎごちない引きつった笑顔を浮かべていた。
その一声に仕方ないですねとプンスカしたしのぶちゃんがカナエさんの後を追い部屋を移動する。
そんな二人の後ろ姿を俺とアオイちゃんは追いかける。その最中アオイちゃんに小さな声で語りかける。
「アオイちゃんキミに頼みたいことがある。それもとんでもなく重要な任務だ」
「そ、そんな大事なことを私にですか……?」
「いいかい、このままいくとあの子はよりにもよってしのぶちゃんの書いた『カマス』を選ぶ。俺の勘がそう言ってる」
「なん……ですって……!」
普段のアオイちゃんからは聞いたことのないようなものすごいガッサガサの声が俺の耳に響く。
「だ、ダメです!それは絶対にダメですあの子が可哀想です!!」
「俺も心の底からそう思う。だがらそれを防ごうと思ってんだけどねぇ〜しのぶちゃんのことだ、どうせ俺が何かやらかすだろうと警戒して俺の傍で監視してくると思うんだよね」
「それはまぁ、たしかに……」
「そこでキミだよアオイちゃん!普段マジメなキミなら警戒も薄いはず、あの子がしのぶちゃんの候補を選ぼうとした瞬間!その紙を奪い去って全力で逃げてほしいんだ」
ピンと立てた指をアオイちゃんに向け俺はそう提案する。それを聞いてアオイちゃんはハッとして、
「しのぶ様の妨害は任せましたよ護廷さん……!!」
「おうよ、任せときぃ!何時間でも抑えといてやらぁ!!」
力強く頷いたアオイちゃんに親指を立てた俺は頷き返した。
ここに密かな同盟が誕生した。
「じゃあいい?今言った名前の中からあなたの名前を選ぶのよ」
女の子の前に俺達の書いた名前候補を読み上げながら並べたカナエさんがそう優しい声で告げた。
案の定、しのぶちゃんは監視するように俺をチラチラ見て睨みをきかせながら隣に座っている。
ふふふ、残念だったなしのぶちゃん。俺は囮なのだよ、本丸は俺の隣でいますぐにでも手が出るように前のめりになっているアオイちゃんなんだぜ。甘かったな!
女の子が名前候補をじっと見つめること数分、ついに彼女の手がゆっくりと動き出す。それを見た俺とアオイちゃんはそっと目配せをして頷く。いよいよ作戦決行の時だ。
女の子が手が『カマス』と書かれた紙に近づいたその瞬間──
「セイッ!!!!!!」
「あっ!?ちょっと何してるの返しなさいアオイ!!」
競技かるたの如き速さ、或いは霹靂一閃の如き速さでカマスを奪い去ったアオイちゃんは全速力でそのまま部屋を飛び出していく。
そしてそんな彼女の行動は予想外だと驚愕の色を浮かべたしのぶちゃん。すぐに立ち上がり追いかけようとするがすかさず彼女の腕を掴み、それを阻む。
「まぁまぁ、アオイちゃんもさ紙を奪って逃げたくなるお年頃なんだよ。誰にでもある当たり前の時期じゃないか、成長したねアオイ……!って温かく見守ってあげようよ」
「どんなお年頃ですか!?そんなものある訳ないでしょう!!ちょっ、腕離して……ハッ!あなた達まさか最初から……!?」
「ふむ、キミのようなカンのいいガキは嫌いだよ……ってアレェ!?!?」
腕をぐるんと捻られた、そう感じた時には既に畳に仰向けになって倒れていて部屋を飛び出そうするしのぶちゃんの背中をぼんやり仰いでいた。
……しのぶちゃんったらいつの間にそんなに体術上手くなってんだろ、半年前は俺がしのぶちゃんをひたすらぐるんぐるん転がし祭りにしてたのになあ。
そんなことを考えながら俺はドタドタとけたたましく屋敷に鳴り響く二人の足音に耳を傾けていた。
「ぎいやああああああ!!!!!」
「待ちなさいってば!!ちょっ、あなたなんでこういう時だけやたらと足速いのよ!?」
「騒がしくってごめんねお嬢ちゃん。さっ、あの人達のことは気にせずそん中から選んでよ」
どこぞの黄色い少年のような汚い高音で叫ぶアオイちゃんの声を聞きながら起き上がった俺は部屋の外をきょとんと眺める女の子に笑いかけた。
「もうっ、あなたがこんなことするなんて思わなかったわ!」
「う、うううっぅうう!!ご、護廷さんの嘘つきぃぃ!!」
数分後しのぶちゃんと捕獲され怯えて震えたアオイちゃんが戻ってきた。
なんで半泣きになってんだアオイちゃん、一体何したんだよしのぶちゃん。
「あはは…悪いね。思ってたよりしのぶちゃんが手強くてね……まぁでも俺達の勝利だぜアオイちゃん!」
そう言って俺はクイッと親指で後ろを指す。
「この子の名前は『カナヲ』に決まったわ〜二人とも仲良くしてね」
「そ、そう……」
「やったあああああ!!!」
「ちょっとなんでそんなに喜んでるのよ!?」
カナヲと書かれた紙を持っている少女の姿に吠えるアオイちゃんの声が屋敷中に響き渡った。
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「ねぇカナヲほんとにそれでいいの?ほらこれなんかどう、神崎っていうの。いいと思わない!?」
「あらあら〜微笑ましいわねぇ」
「アオイはずっと姉か妹が欲しかったらしいわ。だから昨日からあんなに必死になってるみたいよ」
「なんかもう可愛いから神崎でいいんじゃない〜?」
カナヲちゃんの隣で必死に声をかけるアオイちゃんにほわほわしながら俺達3人はその姿を見守っていた。
翌日。カナヲちゃんの苗字を昨日と同じスタイルで決めようとしているのだが、ここでもしっかり荒ぶり始めたアオイちゃん。いもうといもうと……と念仏のようにブツブツ呟きだし、遂には自分の姓である神崎に誘導しようとすごい剣幕で身を乗り出していた。
ちなみに他の候補は原作通りで、胡蝶・神崎・栗花落・久世・本宮。そんで俺の書いた護廷と新条。
「護廷はわかりますけど新条はどこからきたんですか」
「んーまあ新条って名前が似合いそうな声しそうだなって」
「昨日も言ってませんでしたそれ?」
問いかけてきたしのぶちゃんにあくびまじりに答える。
「まぁどれ選んでも似合いそうな感じはするけどね。あっ、でも久世はダメかも。魔性の女になるかもしれない……!」
「久世という女性と何かあったんですか」
「わ、わかんないっピ……」
「何もなかったんですね、紛らわしいですねもう……」
しのぶちゃんに呆れたようなため息をつかれてしまった。
「まぁもしカナヲちゃんが護廷選んだらもう妹みたいになるからね、そん時は全力でお兄ちゃんを遂行するまでよ」
「なんですかお兄ちゃんを遂行するって。ほんと護廷さんって意味わかんないことばかり言いますね。それに妹になんか絶対させないので安心してください」
「おいおい護廷は選ばせないってか。しのぶちゃんもしかして昨日のことまだ怒ってる?」
「さあどうでしょうね!」
「絶対怒ってますやん」
……なんだか喋る度にしのぶちゃんからの好感度が下がってる気がするんだが気のせいかな。俺もしかして喋るごとに自分の首を締めることになってない?これは困ったな、将来カナエさんと結婚した時のためにも妹のしのぶちゃんとは良好な関係を築いておきたいのになぁ。
「カナヲこれじゃなくていいの? ほんとにいいの!?後悔しない?変えるなら今しかないよ!?……そ、そっかぁ…………うぅぅ妹……」
そんなことを考え首を捻っているうちにカナヲちゃんが苗字を決めたらしい。選ばれたのは栗花落でした。
多少俺がちょっかいかけようとやはりと言うべきか、話は原作通りに進んでいくらしい。未来が変わるように本気であれこれ動いたらどうなるのかは近々試さなくちゃならないな。俺というある種の異物がこの世界にどう作用するのか知る必要がある。変えたい結末というのものがどうしてもあるからな。
「じゃあこの子の名前は栗花落カナヲ。改めてだけどみんな仲良くしましょうね〜」
「えぇ。よろしくねカナヲ」
「いもうと……ワタシノイモウトドコ……ココ…?」
「大丈夫だよアオイちゃん」
うわの空で同じことをくり返す壊れかけたアオイちゃんに俺は優しく声をかける。
「まぁ苗字は違うけどカナヲちゃんにあれこれ教えたり一緒にいるとこ見てたらさ、もう二人が姉妹に見えて仕方なかったぜ」
俺がそう笑いかけるとアオイちゃんはハッと目を見開いて固まり、
「そう、ですか……そうですよね!苗字が違ってもいいですよね!!」
さっきまでの壊れかけたロボットような姿はどこへやら、満面の笑みで大きく頷いた。
はいカワイイ〜〜。
こうして蝶屋敷に新たな仲間が加わった。
俺も可愛い妹ほしかったなぁ。
争いもなにもないとっても平和な回だったよね。
まぁほとんど原作通りなんですけどね、アオイちゃんが妹欲しくて必死に口出ししてたって話めっちゃ好きで書きたかったんですよね。だって可愛いくない?
・不定期開催!大正コソコソ噂話・
カマスをぶん捕り逃走してしのぶちゃんに追いかけられた挙句、捕獲され悲鳴をあげたり泣きながら帰ってきたアオイちゃん。
あれは鬼の形相でとんでもない速さで追いかけてくるしのぶちゃんがあまりに怖かったためあんな風になっていたらしいですよ。命の危険を感じるほどだったそうです。
あれから時折しのぶちゃんに突然後ろに立たれると背筋がゾクッとしてしまうらしく、軽いトラウマになっているようですよ。
護廷「ダメじゃないか年下の子をいじめちゃあ〜」
しのぶ「元はと言えば悪知恵吹き込んだあなたのせいでは?」
よくある主人公の設定集みたいなのあった方よろしい?プロフィールやら技の設定的なのを書く感じになると思われ
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当たり前やろ書けや
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いらんわそんなのよりはよ続き書けや
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とりあえずカナエさんは今日も美しい