紛争屋達が掲示板で仲良くしてるみたいですよ? 作:デルタイオン
鎖国戦争
紛争根絶という事柄のためだけに立ち上がった…そう言えば聞こえは良いが、今この時代を支えてるのは他でもない紛争とクローンである。
平和など、とうの昔で敗北している。戦争こそが平和の犠牲であり、平和の象徴なのだ。
それを理解し、妥協し、利用する。それでこの世界は成り立ってしまっていた…
だから、紛争根絶はつまり全世界への戦争宣言であり、格好の良い資源として愛国者共には映る。
日本の技術は数世代先を行っている。それは鎖国政策が原因だ…しかし、それを良く思わない国は多い。
(これで我が国はすぐに戦力を派遣し、この国の技術は我々アーバレストの物になる…)
国の支援を受けた傭兵組合は日本の最後の段階に入った。
そして、この国の技術は我々の物になる。
そう考え耐え難い興奮により車の中で笑った。
その背後で戦闘が起こっている事に気が付きながら人を消費していく。人が人を扱う…それは昔からのシステムだ。
教育とは思ったより簡単で手軽にできる。
金は掛かるがこれからの事を思えば安い物だ。
「フハハハハ…フハハハハハハハッ!!」
高笑いをする総理大臣を乗せた車が過ぎ去っていく。
この国はこれからどうなるのか…
それは一部を除いてまったくわからず。混乱と動乱を巻き起こすだけだった…
***
2日後。
政府から離れた元自衛隊は8割を超えた。
その自衛隊は共通の情報を持っている。
「あの総理大臣は偽物である」
しかし、あの総理大臣はどこから持ってきたのか日本のHBMに限りなく近い性能の最新型のHBMを投入している。
こちらもなんとか外国からの民間企業の支援を受けてはいるが、長期戦に突入したこの紛争が過ぎ去っていく頃には今戦っている者は皆この世には居なくなっているだろう。
そう考え、苦虫を噛み潰したような顔をしている上官の元へテレビから吉報が入る…
『速報です!!なんと外国から
「民間人が多数!?木真隊本隊出るぞ!!」
「「「了解!!」」」
***
現場には民間人が多数集まっていた。これでは格好の的だ。早く避難させなければ…
「民間人はすぐにここから退避してください!!ここが狙われている可能性があるので焦らずこの地域から退避してください!!繰り返します!民間人はすぐにここから退避して――」
『それなら大丈夫だ木真隊さん。俺達だけじゃないゼ?』
有線回線から強制割り込みしてきたHBMから発せられる声は女性だった。
鎖国では以前として軍人は男性比率が高く、女性はまだまだ少ないほうである。(それでも男性5女性4無性1の割合で他国に比べたら圧倒的に多い)
『回線をこちらのに繋げるぞ。うるさいが我慢してくれ』
そして回線番号が来たので許可して繫げた…直後に回線をシャットアウトして尻を守ったが、まあHBMの中なので無事?獲物の目からは逃れる事はできた。
まあ、つまりそういった会話内容だったのだ。
『どうした?』
「いや…会話内容が…」
『ん?まあまあ、もう一回繋げてみたら?』
優しく言われたので震える手でもう一回繋げる事に。すると…
『防衛体勢を築け!この国の連中様に遅れるなよ!!』
『武器の搬入急げ!!各資材も手の空いた者から運んでいけ!!たかが搬入作業如きで手間を取るなよ!!』
今さっきのが嘘の如く統制の取れた掛け声や怒鳴り声で満ちていた。
混乱状態の彼はすぐに復帰すると大丈夫という意味について問いかける。
「すみません。大丈夫というのはどういう意味で…」
『こことは別の所で戦闘を行っている部隊が居る。ここに居るのは物資班だけだ。防衛の方はあんた達がやってくれるだろ?』
「それはもちろん。この命を掛けてでも守りますよ…しかし、相手は最新型のHBM。しかも我が国の数世代前のHBMに匹敵する戦闘能力を持つ奴等がゴキブリの如く湧き出てくるんですよ?」
数世代前と言っても2世代前なのだが、その2世代の大きさはあまり気にしないのがこの鎖国という局地戦闘が取り柄の国である。
ちなみにだが現在のこの鎖国のHBMは他国に比べて約3.7世代は先取りをしている。最新型を含めて4世代ちょいだ。
『ああ、まあ大丈夫だろう。こちらの武器は別にHBMだけじゃないからな』
そんな鎖国にも他国に比べて遅れを取っている所はもちろんある。
ちなみにだが鎖国がヴァンパイアに対してちょっと手伝ったのはウイルスと牙だけなので…あとはおわかりだろう。