視える少年と救う彼女   作:ゼファー@神界書庫

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どうもゼファーです。
前回投稿したのいつでしたっけ?
覚えている人いるのかな?



彼の精神

 

お風呂から上がり、奏さんが用意してもらったジャージを身に纏い部屋に戻る。

 

 

無「とりあえず掃除しますね。住まわせてもらうんですし。」

 

そういって俺は、ゴミ袋片手に部屋のゴミの掃討にかかる。

 

無「缶はこっち、これはこっち。」

 

奏「す、すごい手際。望月さんより早くない?」

 

無「家でよくやらされていたので。慣れですよ慣れ。」

 

望月さん?さっき言ってた家事代行のひとの名前かな?

 

………名前…か

 

開始から1時間後…

 

 

奏「すごい、あの量のゴミを1時間で全部。」

 

 

無「とりあえずゴミは玄関にまとめて置いたのでゴミの日に出しておきますね。」

 

奏「凄いね、知識無いって言ってたのに。技術はあるんだ。」

 

無「よく家でやってたのでね。」

 

 

奏「もしかして料理も出来たりする?」

 

無「簡単なものなら。材料さえあればあればある程度の物は作れると思います。」

 

 

そうして冷蔵庫を確認すると、缶詰のみ。

サバ缶、焼き鳥缶、ツナ缶etc…

 

防災意識が高いのかな?

いや、単純に料理ができないのだろう。

所々に作り置きらしきタッパーがある。

そのうちの一つを手に取る。

 

 

無「これは、肉じゃがだっけ?なら…卵はありますね。宵崎奏さん、この肉じゃがと卵って使って大丈夫ですか?」

 

奏「大丈夫だよ。望月さんが作ってくれてた作り置きだけど、完成した料理だよ?それ。」

 

無「はい。なので少し手を加えてみようかと。」

 

 

そして俺は肉じゃがを袋に移し、麺棒で砕く。

次に卵を溶き、出汁、砂糖、水を順番に混ぜフライパンで薄焼きにする。

そこに砕いた肉じゃがを入れ卵で包む。

 

 

無「完全しました。オムレツです。」

 

奏「いい匂い…。!美味しい!」

 

無「よかったです。」

 

奏「料理も出来るんだね。」

 

無「卵で包んだだけなんですけどね。」

 

奏「あれ?あなたの分は?」

 

無「え?ありませんよ?奏さんの分だけですよ?」

 

奏「なんで作らなかったの?材料足りなかった?」

 

無「いえ?おかわり用に取ってありますし問題ないですよ?」

 

奏「もしかしてアレルギー…って言っても分からないかな。えっと食べると体調が悪くなるとか?」

 

無「いえ?そんな事ないと思います。」

 

奏「ならどうして?」

 

 

さっきから宵崎さんが何故悲しい色になっていくか分からない。美味しいといっていたし、料理が原因だとは考えられない。なら何故だ?

 

 

無「どうしてって何がです?」

 

奏「何がって、あなたは自分の事を考えているの?」

 

無「そんなのどうでもいいことじゃありません?」

 

奏「え?」

 

無「俺自身の事を考えることはそんなに重要ではないと思いますけど…」

 

 

宵崎さんが何を驚いているか理解できない。

意味は分かる。多分だけど間違ってないと思う。

 

 

奏「えっと、君は自分の事をどう思ってるの?」

 

無「居候ってやつですよね?確か。」

 

奏「そうだね。だから、家主である私の言うことは絶対なの。わかる?」(多少強引な理由でも彼の学力ならゴリ押しできるはず。)

 

 

無「えっっと、つまりは宵崎さんの言いなりになればいいわけですか?」

 

奏「そうだよ。だから君もこれから一緒に同じものを作って食べる事。いい?ご飯は誰かと食べるとより美味しいんだよ?」

 

無「そうなんですか?いつも1人だったので知りませんでした。」

 

 

そうして少年は人と食べると、「美味しい」という感覚を覚えた…はずだった。

 

無(美味しいですか。味を感じない俺からしたら全くわからない感覚だ)

 

 

 

 

奏「ご馳走様」

 

無「お粗末さまです。」

 

奏「さてと、コレからについて話そうか。」

 

無「コレからに着いてですか?」

 

奏「まず、貴方には一般教養を身につけてもらう。具体的には、私が昔使ってた教科書とルーズリーフって言ってもわからないよね。えっと、勉強してもらう。これとこれで。」

 

そう言って宵崎さんは、本と紙を渡してくれた。

 

無「なら、僕は宵崎さんの家に住まわせてもらうので、家事全般と健康管理ですかね?俺が奏さんにしてあげられることは、そんなところでしょうし。」

 

因みに俺の目は見ただけで体調まで分かったりする。

 

無「宵崎さん。寝不足ですね。あとは、運動不足、栄養の偏り。それを改善させるのが僕ですかね。」

 

奏(一人称と私の呼び方がコロコロ変わる?まるで複数人が,話しているような。)

 

奏はそういえば、と思い出しかのように話す。

 

奏「そういえば、玉露を呼んだ時に「見えるんだ」って言ってたけどそもそもなんで影の中から狗が出てくるの?」

 

無「そういえば説明してませんでしたね。といっても僕も完全に理解している訳では無いんですけど。」

 

そう言って彼は、大蛇、蛙、大量の兎、白い狗、鳥を影からだした。総勢6種類の動物だ。不思議なことに目を丸くして驚く奏。

 

無「これが俺の家族で右から順に、蟒蛇(うわばみ)蝦蟇吉(がまきち)白桃(はくとう)白滝(しらたき)八咫(やた)です。小さい頃から、ていうか気づいたら一緒にいました。僕の数少ない話相手でしたね。触ってみます?」

 

 

奏「じゃ、じゃあお言葉に甘えて。」

 

そう言って蟒蛇と白桃を撫でるとツルツルとした鱗にモフモフの毛により実体があることを知覚する。

 

 

奏「いるのはわかるけど見えるっていうのは?」

 

無「人によって違いがあるんですけど、見えない人が多いんですよ。実際に見えてたのあなたが2人目ですし。」

 

奏「もう1人は?親?」

 

無「いえ、紫の髪をした学生さんです。」

 

奏「学生?」

 

無「制服でしたっけ?同じ服を着た人が多いやつです。それを着ていたのでそうなのかなぁっと。」

 

奏「この近くに学校二つあるからそのどっちかじゃない?」

 

無「学校ですか。俺は行った事ないので興味があるんですけど宵崎さんは、行かないんですか?」

 

奏「私は通信制高校だから、家で授業って言っても分かんないかな?勉強してるの。」

 

 

無「そんなことも出来るんですね。それで勉強って何すればいいんですか?」

 

奏「まずは,国語かな。文字が読めないと話にならないだろうし。」

 

そう言って、アイウエオ表と漢字ドリルを手渡す。

 

奏「まずこっちが平仮名、これが片仮名、これが漢字。これを覚える。」

 

無「三種類も有るんですね。まずはひらがなからですか?」

 

奏「そうだね。これが私が使ってたやつ。取っといてよかった。」

 

そう言いながら奏さんに本を2冊手渡される。

 

奏「こっちがひらがな表でこっちが算数ドリル。」

 

無「計算だけなら出来ますよ?平方完成ぐらいまでなら。」

 

奏「え?それって結構上の範囲じゃ?なんで?」

 

学校に行ってない彼が高校範囲と同じレベルに数学ができることに驚く奏。

そんな横で彼は言った。

 

 

無「何もする事なかったので拾った本に書いてあった事全部覚えてるからです。」

 

 

話を要約すると、ある日本を拾って数字は読めたので内容を理解出来てはいないが計算の理屈は理解した。平方完成がなぜ読めたかは、彼も覚えていないらしい。

 

奏「なら、まずはひらがなとカタカナをマスターしよう。」

 

そういって、五十音順に一つ一つ音声言語と文学言語を一致させていく。

そこで奏は驚いた。彼の記憶の速さに。

一周しただけで全て暗記したのだ。

 

奏「凄いね、これなら日常生活ぐらいなら難なく過ごせるよ。」

 

勉強開始から2時間で小学三年生までの国語と算数、社会や理科といった副教科まで完全に暗記したのだ。はっきり言って異常とも取れる速度だ。

 

無「宵崎さんが教えるの上手だからですよ。」

 

彼はそういうが、一種の才能だろう。彼がまともな環境で育っていたら、大成しているだろうと感じた。

 

 

 

 

 

 




次回、主人公の名前が出てくるよ!
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