ショウとは別に少女がヒスイ地方に送り込まれたそうです。   作:クロの騎士

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今日はジムの日
ジムと言えば筋肉
筋肉と言えばマッシブーンですよね?
(ただし、今回は出ないもよう……)


第十二話 海と魔神とシンジュ

ヒスイ地方が昔のシンオウ地方であろうことは、前々から予想していたことだった。

ただ、昔でも平行世界と言う可能性もあるだろう。

私の知っている歴史が、ピッタリこの世界に当てはまるとは考えない方がいいかもしれない。

 

さて、デオキシスを仲間にした私たちは、群青の海岸と呼ばれる場所にやって来た。

未来のナギサシティ辺りだと思う。

海岸と言うこともあり、目の前に海と砂浜が存在している。

 

元いた世界だと、サーファーや海水浴の客で賑やっていそうだ。

 

「水着があれば泳げたのになぁ~」

 

「水着……ですか?」

 

海や川で遊び為の服装で、下着と同じくらい布面積の奴。

私はそう答えた。

すると、ウォロさんが「うーん」と首を傾げた。

 

「そんな服装で恥ずかしくないんですか?」

 

「まあ、人それぞれですね。 ちなみに、私は恥ずかしいとは思ってませんよ」

 

以前にも言ったが、私の裸を見ても誰も喜びはしないだろう。

 

「ジブン、貴女がいた世界が摩訶不思議な異世界に思ってきました。」

 

「当たらずとも遠からずですよ、それ」

 

折角だから砂浜の上にテントを張りたい。

けど、今が満潮かどうか解らないので、砂浜と草のちょうど境目にテントを設置した。

 

「あ、タマザラシだ」

 

砂浜の上でコロコロと転がっているタマザラシたちを見つける。

向こうの方には進化形のトドゼルガもいた。

 

「あのトドゼルガは明らかにオヤブン個体ですね……安全の為、もう少し離れた方が良いのでは?」

 

「大丈夫です。ピカチュウもデオキシスもいますから」

「……確かにそうですね」

 

頼もしいボディガードたちがいて、私は安心して暮らして行けそうである。

 

===

 

コトブキムラのギンガ団本部。

団長であるデンボクは、団長室で一人考え事をしていた。

 

時空の裂け目の発生、荒ぶるキングとクイーン……そして、今度は宙から落ちてきた隕石。

このヒスイ地方で、異常現象が立て続きに発生している。

恐らく、これからも続いて行くだろう。

 

「コトブキムラを守る為なら、どんなことでもするつもりだ……」

 

デンボクは、この異常現象の原因がルージュとショウにあるのではないかと考えている。

物的証拠は無いが、身の潔白を示す証明も無い。

もしもまた異常現象が起きたのなら、彼女たちに何かしらの処罰も考えるべきだろう……彼はそう思っていた。

 

「しかし、もしも判断を誤ることがあれば……」

 

その時は、自分がその責めを負う。

団長としてそう覚悟をするデンボクだった。

 

===

 

デオキシスがヒスイ地方に現れたのは、完全に偶然の出来事である。

だが、着実に歪みの影響は大きくなっていた。

その証拠に、暴走する二体のポケモンの力が外部に漏れ、他のポケモンたちを荒ぶらせてしまっている。

このままでは、全てのポケモンがそうなってしまうだろう。

 

「ただ見守るしか出来ないとは……情けない」

 

歪みが生じている現状、私が表世界に出て行けば、それこそ世界が崩壊しかねない。

それに……私が出て行けば、元凶たちの思う壺になる。

 

「今は信じるしかありませんね」

 

ルージュにショウ……それぞれ別の世界線から連れて来た彼女たちを……人間の力を信じるしかない。

 

「……おい」

 

「っ!?」

 

私がいる世界に侵入者が現れた。

 

「ルージュを攫ったのはオマエか?」

 

リングのポケモンだ。

まさか、私の世界にまで来ることが出来るなんて思いもしなかった。

 

「確かに、彼女をこの世界に連れて来たのは私です」

 

嘘をつくのは逆効果でしょう。

ならば、正直に話すことにしました。

 

「彼女にこの世界を救って貰うようにーーー」

 

「ルージュは了承したのか?」

 

「………」

 

私は沈黙する。

何故なら、彼女たちの返答無しに連れて来てしまったのだ。

 

「役目を終えたら絶対に帰します!」

 

「信用できない」

 

ですよね。

 

「ルージュは連れて帰る!」

 

「……仕方がありません。全力で阻止させて頂きます」

 

表の世界に影響が出ないように戦わなければならない。

果たして、手加減した状態で何処まで戦えるか……でも、やるしかありません。

私の負けられない戦いが此処に始まった。

 

===

 

何時までもサボっているわけにはいかない。

とウォロさんが仕事に戻る為、コトブキムラへと向かって行った。

その際、集めておいた木の実や鉱石などを売り、変わりに料理道具などを頼んだ。

明日になったら持って来ると言うことである。

 

「さて……少し寝ようかな」

 

私はテントの中で横になった。

こんなにのんびりしていいのだろうか?

と思ったが、睡魔にすんなり負けてしまった。

 

で、どのくらいか経ち、私は一度目を開ける。

すると、隣でカイさんが寝ていた。

 

なんでカイさんが此処にいるのだろう?

 

そう思ったが、再び睡魔に負けてしまい、私の意識はフェイドアウトしたのであった。

 

===

 

群青の海岸にはキングがいない。

不慮の事故で命を落としてしまい、後継者も育っていない状況だった。

 

後継者が育たないのはキャプテンが悪い。

シンジュ団の中にはそう考えている人が多かった。

キャプテンを変えるように進言する者もいる中、シンジュ団の長であるカイはそう言う話を聞かなかった。

しかし、このままではそのキャプテンが孤立してしまう。

そう考えたカイは、話し合いをする為に群青の海岸を訪れた。

 

「此処の景色はやっぱり好きだな……」

 

嫌なことがあればいつも此処に来ていた。

だが、後継者の問題で来づらくなっていたのである。

 

「あれ……あんなところにテントがある」

 

ギンガ団の人間だろうか?

一瞬そう思ったが、テントの近くにいるオヤブンピカチュウを見て、直ぐにそのテントが誰のものか理解した。

 

「…………」

 

近づきたい。

でも、オヤブンピカチュウと見知らぬポケモンがいる。

怖い……特にあのピカチュウ。

だが、恐怖心を殺してきカイはテントへと歩いて行った。

 

「攻撃……して来ない?」

 

テントの前まで来たがピカチュウも謎のポケモンも攻撃し来なかった。

どうやら、ピカチュウたちは自分を敵認定しなかったらしい。

 

「……ルージュさん」

 

声を掛ける。

しかし、返事が無い。

 

「中に入りますよ?」

 

返答無し。

一度カイはピカチュウの方を見て、テントの中に入った。

 

「……寝てる?」

 

ルージュは「スー……スー……」と寝息を立てながら眠っていた。

 

「……ルージュさん」

 

疲れているのだろう。

当然だ。

見知らぬ世界に来て……集落から外に出され……疲れていない訳がない。

 

「本当なら、彼女をシンジュ団で保護したい……」

 

しかし、シンジュ団の中にはルージュを怪しむ者も少なくはなかった。

最初は黙らせるなんて意気込んでいたが、現実は厳しいものである。

 

「……ルージュさん」

 

カイはルージュの隣で横になる。

そのまま目を瞑り、一緒に寝てしまった。

 

===

 

「……アレは放って置いてもいいのか?」

 

「今は無害だから大丈夫。害があるのは、ウォロとか言う奴。アイツがいる時は油断しちゃ駄目」

 

「解った」

 

そんなピカチュウとデオキシスのやり取りがあったことは、ルージュもカイも知るはずがなかった。




水着なんてかぶいた姿をヒスイ地方でするなんて自殺行為と同じなのだろう。

さて、アルセウスVS魔神が始まりました。
果たして勝者はどちらになるのか?

次回もよろしく……マムシ!!
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