ショウとは別に少女がヒスイ地方に送り込まれたそうです。   作:クロの騎士

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二週間ぶりの投稿……お待たせしました。



第十七話 放たれた赤い魔弾

 

「うぅ……んぅ?」

 

「ばぅ!」

 

目の前にガーディがいる。

どうやら無事だったようだ。

 

で、此処は何処だろう?

とても暑いところだと言うことはわかるけど……

 

「おや? 起きたようだね」

 

声が聞こえた方がを見ると、そこに謎の三人組がいた。

 

「常盤木と呼ばれる松のようにいつまでも若く美しい長女のオマツ」

 

「枯れるどころか次々と新芽を咲かせ繁栄を体現する次女 オタケ」

 

「寒い冬に春の訪れを知らせる可憐にして気高さの象徴 三女のオウメ」

 

「「「あたくしたち野盗三姉妹 その名もショウチクバイ!」」」

 

「……ショウチクバイ?」

 

ウォロさんに聞いたことがある。

確か三人組の女盗賊で、ヒスイ地方のあっちこっちで悪さをしていると言う話だ。

 

「ガーディをどうするつもり?」

 

「ほう、自分のことより他者の心配をするとは感心ね」

 

「単身でガーディを助けようとしただけのことはある」

 

「アンタ、根性あるな」

 

なんか、褒められたんだけど……でも、ちっとも嬉しくない。

 

「私たちはこのガーディを立派なキングにし、手下にするつもりよ」

 

「強いポケモンが欲しいと言うことですか?」

 

「そう、私たちは自由に生きたいの。だから、目障りなギンガ団やコンゴウ団やシンジュ団に邪魔されないよう力が欲しいの」

 

オマツさんと名乗った女性が、私の方に近づいて来た。

 

「貴女はギンガ団から捨てられたのでしょ? なら、私たちの仲間にならない?」

 

ギンガ団に何か恨みがあるらしい。

だから、私を仲間にしようとして来たようだ。

 

「お断りします」

 

私は即答した。

 

「この状況できっぱり断るとは……噂になるだけはあると言うことかしら?」

 

悪党にまで噂になっているんだ。

本当、どんな内容なのか気になるところである。

 

「まあ、ゆっくり考えなさいな」

 

「どんなに考えても貴女たちの仲間には絶対になりませんから」

 

……それにしてもショウたちは無事だろうか?

ゲンガーのさいみんじゅつで完全に眠ってしまったら、野生のポケモンに襲われてしまうだろう。

とても心配である。

 

 

===

 

ルージュとガーディが連れ去られた。

助けに行こうとするショウたちだが、思うように体が動かないでいる。

 

「ぴ……か……ちゅぅうう!!!!」

 

ピカチュウが放電する。

それにより、ショウたちは一気に眠気が覚めた。

ちなみに、力は加減しているので怪我はない。

が、それでも当然痛みは感じた。

 

「あ、ありがとう、ピカチュウ」

 

「ぴぃ……かぁ」

 

ピカチュウは力尽きたように眠ってしまった。

 

「ルージュとガーディを助けに行かないと!!」

 

「でも、いったいどこに……」

 

「…………」

 

ショウとカイがルージュの行方について考えている時、デオキシスが上昇する。

そして、ある程度の高さでピタリと停止し、突如として姿を変えるのであった。

 

「変身した?」

 

「あれは確か……スピードフォルム」

 

デオキシスはある方向へと飛んでいく。

そこには火吹き島が存在した。

 

恐らく、ルージュとガーディはあそこにいるはずだ。

デオキシスがどうしてルージュのいる場所が把握できたのかは解らないが、幽霊の正体がゲンガーであるならば、その可能性は非常に高かった。

 

「私、行ってみます」

 

「私も行きます」

 

「いえ、自分が行きます。ガラナさんはガーディと共に待っていてください」

 

ショウとススキが火吹き島へと向かい、ガラナはガーディと共に待機することが決まった。

残るはカイだが……

 

「私もガラナちゃんと共に残ります」

 

「カイさん?」

 

ショウは、カイならばルージュを助けに行くと言うと思っていた。

けど、彼女は残ることを選択する。

それは自身の相棒であるガーディを奪われたガラナにつくのが長としての役目と思ったからだった。

 

「ショウさん……ルージュさんのことを頼みました」

 

「……はい。必ず助けます!」

 

===

 

さて、これからどうしよう?

手足を縄で縛られているけど、何とか解けそうである。

だが、問題は三人相手にガーディを救出しつつ逃げれる手立てが今のところないに等しかった。

 

(ん? あれは……)

 

火山のてっぺんに何かいるのが見えた。

間違いない……あれはデオキシスだ。

 

「…………」

 

「なんだい、このポケモンは?」

 

急降下してくるスピードフォルムのデオキシス。

ショウチクバイの三人はいきなり登場して来たポケモンに困惑していた。

 

「お仲間かい? アンタと同じく単身で乗り込むなんて……面白いじゃない」

 

「こいつは歓迎しないとな」

 

「姉貴! 私に任せろ!」

 

野盗のオタケがユキノオーを繰り出してきた。

 

「ユキノオー、つららおとし!」

 

頭上から氷柱が降る。

それをデオキシスはディフェンスフォルムでガードした。

 

「姿が変わっただと!?」

 

驚くオタケ。

その隙をつき、デオキシスは自身の周りにバリアーを形成しながらユキノオーへと突撃した。

 

「ゆ、ユキノオー!?」

 

「次は私だ」

 

一撃でダウンしたユキノオーに変わり、野盗のオウメがドクロッグを繰り出した。

 

「やれ、どくづきだ」

 

ドクロッグはどくづきを仕掛けるが、デオキシスのバリアーを破ることができなかった。

 

「なら一点に集中。連続でどくづき」

 

オウメの命令通りに一点のみを狙らって連続のどくづきをするドクロッグ。

何度も攻撃を受けた為、デオキシスのバリアーにヒビが生じる。

 

「……!!」

 

デオキシスは守りを捨て、今度はアタックフォルムへと変化。

サイコブーストをドクロッグにお見舞いした。

 

「そ、そんな……」

 

「妹たちを倒すとは……なかなかやるわね」

 

今度は野盗のオマツがサイドンを繰り出す。

 

「ゲンガー、貴方もおやり」

 

見張りとして外に出していたゲンガーも戦闘に加わり、1VS2となる。

先の二戦で無傷とは言え、流石にこれは分が悪いように思えた。

 

「ダイケンキ、ひけん・ちえなみ!」

 

突如現れたダイケンキのひけん・ちえなみがゲンガーに直撃。

倒れはしなかったが、大ダメージを与えた。

 

「ルージュさん!!」

 

ショウとススキさんがやってきた。

 

「姉貴、ユキノオーとドクロッグを回復させたぜ」

 

「私たちも戦います」

 

デオキシスに倒された二体のポケモンをげんきのかけらときずぐすりを使用して回復させたようだ。

ここから総力戦が始まろうとしていた……その時である。

 

「ぐぬ!!」

 

もう一体の方のガーディが現れた。

 

「ちょ、なにこのおチビちゃん!」

 

「いっぱしに邪魔するなんて、ちっこいくせに」

 

「ばぁばう!」

 

ドグロックとユキノオーがガーディの前に立ちはだかる。

だが、ガーディは一歩も引かなかった。

 

「ガーディ、およしなさい! 勝てっこないのです」

 

ガーディの後を追いかけるように、ガラナさんとカイさんも現れた。

 

「ガラナさん、どうしてここに……ガーディと待っているはずでは?」

 

「あの子が飛び出して……海を渡り島までやって来て……」

 

「父である先代キングが消え、海を恐れていたのにですか!?」

 

ススキさんは驚きながらガーディを見る。

どうやら、ガーディは仲間を助ける為に勇気を出したようだ。

 

「うぉおん!」

 

何処から鳴き声が聞こえてくる。

それに呼応するようにガーディが鳴くと、ガーディはウィンディに進化を果たした。

 

直後、空に時空の裂け目が現れる。

そして、ウィンディに雷が落ちて来た。

 

「え?」

 

「ガラナさん、危ないですよ!」

 

光り輝くウィンディ。

その姿は他のキングとクイーンと同じく、荒ぶっている証拠だった。

 

「これは不味いわね……妹たち、逃げるよ!命あっての物種だからね」

 

「お、お待ちなさい! あなたたちのせいで……」

 

一目散に逃げていく野盗三姉妹。

ガラナさんが静止の言葉を口にするが、聞くはずがなかった。

 

(あ……これヤバイかも)

 

荒ぶるウェンディがこちらの方を見る。

何とか手足の拘束を外したが、逃げ遅れてしまったようだ。

 

ウェンディが炎を纏いながらこちらに突進してくる。

避けるのは無理そう。

 

「「ルージュさん!?」」

 

ショウとカイさんの声が聞こえると同時に目を瞑った。

 

===

 

恐らく死ぬ。

そう思っていたが、まだ生きられるらしい。

何故なら……

 

「リザードン?」

 

「ガゥ!」

 

私のパートナーが助けてに来てくれたからである。

 




タイトルの赤い魔弾とはどちらのことを指すのか……それは両方です。

さて、リザードンと合流。
荒ぶるウィンディを止めるべく、パートナーと共にルージュは戦う。
果たして無事に鎮めることができるのか?

次回もお楽しみに。
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