ショウとは別に少女がヒスイ地方に送り込まれたそうです。 作:クロの騎士
なぜって?
それはこの理由は物語の最後に解ります。
「リザードン、お疲れさま」
「ガゥ」
戦いが終わり、リザードンは元の姿へと戻った。
無事にウィンディを鎮めるにことが出来て良かったと思いつつ、私は空を見上げる。
リザードンが通って来た穴は既に無くなっていた。
「ルージュさん!!」
ショウが私に抱きついてきた。
その目には涙を流している。
「無事で良かったです!」
「……心配かけてごめんね」
彼女の頭を優しく撫でる。
なんだか、泣いている妹を慰めているみたいな感覚だ……まあ、実際には妹はいないけどね。
「ルージュさん」
今度はカイがやって来た。
「カイも心配かけてごめんね?」
「あ……いえ……ご無事で何よりです」
何だか羨ましそうにショウを見ているような気がする。
気のせいだろうか?
「ルージュさん、そしてショウさん。ウィンディを救っていただき有難うございました」
「一時はどうなるかと思いましたが、皆さん無事で良かったです」
最後にガラナさんとススキさんがやって来た。
「ピカチュウたちは?」
「無事ですよ。今はシンジュ団の者が見てくれてます」
良かった……ガラナさんの言葉に安堵した。
「デオキシスも助けに来てくれてありがとね」
「…………」
誘拐された私が言うのもアレだが、ショウたちに怪我とか無くて良かったと思う。
「ところでルージュさん、そのポケモンは一体……?」
「この子はリザードン。私の大切なパートナーです」
ススキさんの問いに答えた。
このヒスイ地方ではリザードンはいないのであろう。
ガラナさんとススキさんは、少し怯えているように感じた。
「パートナーと言うことは、ルージュさんがいた世界のポケモンってことですよね?」
「そう。どうやら時空の裂け目を超えてきたみたいな……もうその裂け目は塞がっちゃたみたいだけどね」
ショウの質問に時空の裂け目があった場所を指さして答える。
すると、次にカイさんが問い掛けてきた。
「ウィンディと戦わなければ帰れたのでは?」
「多分ね……でも、見捨てられなかった」
「ルージュさん……」
「後悔はしてないよ。それにリザードンがやって来たのだから戻る方法だって絶対にあるしね」
もしもウィンディが荒ぶってなくても、恐らく私は帰らなかったと思う。
ショウのこともあるし、この世界で起きていることもまだ解決していない。
(だから、もう少し帰るのは先になるから……許してね、お母さん)
リザードンから受け取ったバックをギュッと握りしめ、私は時空を超えた先にいる母へ思いを飛ばすのであった。
===
ことが終わり、ホッと胸をなでおろす。
しかし、今回は危なかった。
リザードンがルージュを助けなければ、今頃彼女はどうなっていただろうか?
先の戦いで力は消耗し、こちらからは手助け出来ない。
当然、新しい人間を呼び寄せるのも無理だ。
だから、 彼女たちには頑張って欲しいところである。
もしもこの世界で彼女たちが死んでしまったら……また邪神とか呼ばれてしまうのだろうな……まあ、仕方がないことだ。
やってることは誘拐に強制労働だし……しかし、彼女たちを呼ぶ以外に方法があったのならば是非聞かせて欲しい。
私自身が解決に乗り出せば、あの熱烈なストーカーの思うつぼ。
この世界の人間だけで解決するのはまず不可能。
まさに積み状態なのだ。
他の世界から助っ人を呼ぶしかなかった。
結果だけみれば、それは正解だった。
一人ではなく二人を呼んだのも良い判断だと思う。
恐らく、彼女たちなら問題なくこの世界を救うだろう。
問題があるとしたら、問題を解決した後の話だ。
彼女たちを元の世界に帰す……勿論、帰すさ。
しかし、それには何年か経たないと無理だ。
時空の裂け目が塞がったとしても安定するのに数年は掛かるのが理由である。
二人にそのことを伝えるのが怖い。
だって、ルージュのリザードンやあのリングのポケモンが絶対に私を襲いに来るじゃん!!
絶対に来るじゃん!?
特にあのリングのポケモンが全ての伝説や幻のポケモンを総動員してくるはず。
負け……神だけど絶対に負ける。
敗北する未来しか待ってないから泣きそうになる。
「……もしかして、あの熱狂ストーカーに捕まった方がまだマシだったかもしれない」
だとしても、今更どうにも出来ない状況。
もうどうにでもなれ……そう思いつつ、ルージュたちが楽しそうに弁当を広げている光景を見つめるのであった。
===
あの後、ピカチュウたちと合流。
一緒に母の手作り弁当を食べてからショウと別れた。
「傷薬に非常食にモンスターボール……色々と用意してくれたんだ」
私はリザードンが持って来てくれて荷物の整理をしていた。
その中にはポケモンたちが入ったモンスターボールやキ着替えや自転車などが入っていた。
「あ、これ昔使ってた古いスマフォだ」
今まで使っていたのは形が変貌したあげくにピカチュウに壊されたんだっけ?
まあ、この時代にスマフォがあっても意味がないんだけど……と思いながら、試しに電源を入れてみた。
「……ロト?……ロトロトロト!?」
「…………」
完全に忘れてた。
中にあの子が入ったままだったわ。
「ロト! ルージュ、久しぶりロト!!」
と言うことで、使用していない昔の端末がある方は気をつけましょう。
中にポケモンいるかもしれませんよ?
と言う訳で、次回も読んでくれると嬉しいです。