幼馴染八色   作:willtexture

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書きたいと思ったから書いた………駄作

題名通りの幼馴染設定


幼馴染は朝からあざとい

吾輩はボッチである。名前は比企谷八幡。

高校でも順調にボッチ街道を歩み、既に1年が過ぎた。

昨日から始まった2年生でも相変わらずにボッチである。

クラス替え?あれって友達が減るイベントじゃあないのか?

入学式の日に車に撥ねられてなければ…………いや、それでも友達ができたとは考えれないな。

 

朝の支度をしようと、のそのそとベッドから起き上がる。

月日が経ち、冬の寒さが消えて春の暖かな日差しが入るようになっても

ベッドの魔力に対抗する術をまだ俺は身に着けることが出来てはいない。

日差しは暖かくなってもまだまだ大気は寒いな………よし、寝よう。

 

「せ~んぱ~い!!!」

 

俺が再び夢の世界へと身を躍らせようとしたときそいつはドアを開け放って

ノックもなしに部屋のドアを開け、ベッドの上の俺に飛びついてきた。

こいつの名前は一色いろは。隣の家に住む一つ年下の幼なじみだ。

今日の入学式によって晴れて高校生となる。

 

「ほらほら見てください~いろはちゃん初制服姿ですよ!似合ってますか?」

 

「あぁ似合ってるから、離れてくれ…………良く見えんし」

 

俺はいろはをぺいっと引きはがす。幼稚園の頃からこいつの距離感はずっと変わらない。

こんなに密着されると思春期真っ盛りの高校生にはいろいろときついものがある。

何度か好きでもない奴にくっつくのは止めろと諭したら開き直った。

もはや、俺の前で好意を隠すことがなくなってしまった。

止める術を持っていないし、大人しく抱きとめよう。

 

「今日から同じ学校ですね!一緒に登下校して、一緒にお昼も食べてそれから…………」

 

「ちょっと待て。とりあえずお前はベッドから降りろ」

 

「は~い」

 

「今日はやけにテンション高いな。あと呼び方変えるんだな」

 

「いや~高校生にもなって『はーくん』はちょっと恥ずかしいなと思って…………

 二人きりの時は今まで通り呼びますが、学校では先輩と呼ぶことにしました!」

 

「いや、今さらお前に萌えるもなにも…………」

 

普段から萌えてるからこれ以上されるといろいろ困るんだよな。

お前に手を出したらお義父さんに何と言われることか………

お義母さんはむしろ歓迎しそうで怖い………あの人はいろはの上位互換だからな。

いろはが勝ちを捥ぎ取れるのは若さぐらいなものだと思う。

 

「はーくん?何考えているですか?」

 

「いえ何も考えてませんよ」

 

「またお母さんの方が胸が大きいとか考えていたりするんでしょ」

 

「違うが」

 

「はぁ、この話は私にダメージが大きいので終わりです。

 さっきの話の続きですが、後輩萌えってあるじゃないですか」

 

「確かにあるが、俺にそういう趣味は………」

 

「でもせんぱいの持ってるエッチな本に後輩ものがあったと思うんです…………」

 

そう言うといろはは立ち上がり、本棚の参考書に手を伸ばす。

そういった趣旨のものを隠すのはベットの下やらクローゼットの奥がお約束なので

ブックカバーお入れ替えて誤魔化しておいたはずなのだがやはり無駄だったようだ。

 

「これのカバーを外すと…………」

 

「制服似合ってるから!俺が悪かった!」

 

「ちなみに後輩もの以外の本は処分。画像は削除しました!」

 

いろははペロッと舌を出しながら敬礼する。

可愛いけれども今なんて言った?画像はパソコンの中に保存しておいたはずなんだが…………

いろはの様子からしてスマホのは全滅した!?

 

「えっ!?」

 

「ほらほら早く朝ごはん食べましょ!小町ちゃんも待ってますよ!」

 

画像はやはり携帯のものはすべて消えていた…………パソコンは無事だった。

いつこれらが見つかるか知れたものじゃないから対策を講じておく必要がありそうだな。

でも、俺の部屋の中のものって下着とか入れている棚以外は把握されているんだよ

 

 

 ▽▽▽

 

 

 

「「「ごちそうさまでした」」」

 

俺、小町、いろはの声が重なる。

 

昔から時々?というかよくこの3人で朝ごはんを食べることがあった。

2人より3人で食べるご飯の方が何となくおいしく感じるから不思議だ。

高校生活の中で見つけたベストプレイスにも負けず劣らずだな。

あの場所は気持ちいい風が入って来てとても居心地がいいからな。

そこで食べる弁当は格別の一言だ。

いろはの手作り弁当だからというツッコミは受けつけていない。

 

「それにしても良かったねいろはちゃん!お兄ちゃんと同じ高校に通えて」

 

「そうそう!やっとはーくんと同じ学校に通うことができるの!受験勉強頑張って良かったよー」

 

「そうだな。頑張っていたもんな」

 

「はーくんもっと褒めてください!なんなら頭を撫でてくれても良いんですよ?」

 

「今回はご縁が無かったという事で」

 

「なんですかもー」

 

「髪が崩れるだろ」

 

「はーくんが気を使ってる!?」

 

「お兄ちゃん熱でもあるの!?」

 

「おい」

 

「「えへへ」」

 

「撫でて欲しいなら弁当にトマト入れるのは止めてくれない?」

 

「入れてるのは私じゃないですよ」

 

「小町が入れているのです!愚兄の体を労ってあげるだなんて小町的にポイント高い!」

 

「そのポイントどうやって使うんだよ………」

 

「小町の愛情たっぷりのご飯に代わっているのです!」

 

つまりそのポイントの一部はトマトに還元されているだと?

小町の愛情が詰まったご飯を食べるためなら致し方無い犠牲なのか?

 

「小町も総武高に合格できるようにがんばらなきゃ!」

 

「うんうん!わたしも待ってるよ!一緒に学校行こうね!」

 

「お前らって本当に朝から元気だよな」

 

一時期成績が思うように上がらず、自暴自棄になって落ち込んでいた時の

いろははこんな風に小町と絡む事は無かったからな。

やはりいろははこんな風にあざとくいる方が落ち着くな。

 

「お兄ちゃんいろはちゃんのこと見過ぎじゃない?」

 

「も~せんぱいそんなにいろはちゃん制服バージョンが気に入ったんですか~?」

 

「いや違うが?ただ新鮮だと思ってな」

 

「三年間も見てきた制服から変わったから当然かもね」

 

「そんな感じだ」

 

「もっと素直になってくれてもいいのに…………」

 

んなことをしつつ朝の準備を終わらせる。

二年連続で入学式に行ってないとかは流石に避けたい。

いなくてもそこに誰か居たっけ?となるのが精々なんだろうがな。

………友達ってどうやって作るんだろうか?金でも払えばいいのか?

 

「じゃあいってらっしゃ~い」

 

「またあとで~」

 

まだ春休みの小町。登校時間が遅めのいろはに見送られて家を出る。

 

これからどんな学校生活を送ることになるのか今の俺が知る由はないが…………

いろはが俺の安寧をかき乱すことはほぼ間違いない。

中学の時からそうだったから俺は慣れているが周りの反応が怖いな。

 

「はてさてどうなることやら」

 

ドアを開けると春の日差しがポカポカと降り注いでいる。

去年と違って車に撥ねられるようなことが無いといいんだけれど…………

 

 

 ▽▽▽

 

 

新入生退場のアナウンスが流れる。

 

つつがなく始まった入学式はつつがなく進行し、つつがなく終わりを迎えた。

生徒会長の話はともかく、校長や来賓の皆様の話はなぜこんなに長いのだろうか?

俺レベルのボッチになると体勢を崩すことなく眠れるから実害はない。

けれども周りの奴らはすごく眠そうだな。

新入生たちは各々疲れてはいるが、希望に満ちた表情で退場していく。

 

退場していく新入生の列を目で追っていると、集団の中のいろはと目が合った。

何人かの女子と話していたから、俺みたいに孤立する事は無さそうだな。

いろはは目が合ったことがそんなに嬉しかったのか、にっこりと笑いながらウインクした。

 

その瞬間俺の周りの男子たちがコソコソと話し始める。

「今の子めっちゃ可愛いな!」「ああ、あの笑顔ヤバい!」

「あのウインクは絶対俺に向けていた!」

 

まあ、周りの男子がこれだけの反応を見せる程に、いろはは可愛い。

 

今日の学校は午前中の入学式だけで終了だ………片づけをやっているクラスには冥福を祈ろう。

終礼後もさっきの男子たちはまだいろはの話をしている。

こいつらは去年も同じような話をしていたような気がするんだが気のせいか?

さっさと帰ってゲームでもしようと帰りの準備をして自転車置き場に向かう。

今日は入学式ということもあって短縮日課だし、バイトもない。

帰ったらゴロゴロして過ごすことにしよう。

 

「せーんぱーい!!」

 

「ぐはっ!?」

 

自転車置き場で出待ちしていたいろはが懐に飛び込んできた。

何度もやられているために受け止めることが出来たがやっぱり危ないなこれ。

運動することも少ないから体力もないし、身体を鍛えておいた方がいいだろうか?

 

「おま、どうしてここに!?」

 

「いやーはーくんとの下校が楽しみで楽しみで…………」

 

「楽しみも何もそんな約束してなかっただろ…………」

 

「下校デートは学生の特権ですよ!」

 

「そんなもんクラスメイトとしとけよ」

 

「いいじゃないですか~可愛い彼女とのデートですよ?」

 

「まだ彼女じゃないだろ」

 

「まだなんですね!これははーくんも堕ちる日は近いですね」

 

「言ってろ」

 

「それじゃあ何処かのカフェでお茶してから帰りましょう」

 

「え?小町が待ってるから帰るけど?」

 

「小町ちゃんは生徒会の仕事があるそうなので家に帰ってきませんよ?」

 

マジか、小町生徒会の仕事があるのか………ふむ、どうしようか?

軽く現像逃避をしようと周りに目を向けるとかなり注目されている。

教室でこんな会話をしてしまった日にはあんな奴いたっけ?と言われてしまうんだろうな。

今のうちに釘をさしておくことにしよう。

 

「お前頼むから教室で騒ぎを起こさないでくれよ?」

 

「私がはーくんの嫌がることをすると思いますか?」

 

「思う」

 

「即答は酷くないですか!?傷ついたので責任取ってください」

 

「男に軽々しく責任とか言うなよ?ドキッとしちゃうからね?」

 

「はーくんにしか言わないので大丈夫ですよ」

 

「俺の胃に問題がある」

 

「アフターケアまでばっちりですので!」

 

「酷いマッチポンプだな」

 

「私といるのは嫌ですか?」

 

そう言いながらこちらの顔を見つめてくる。

俺の方が身長が高いために自然と上目遣いの形となるが、それよりも

普段から外で作っているあざとい笑顔でないだけに心臓に悪い。

 

「じゃあどっか寄って帰るか」

 

「あ、せんぱいがデレた」

 

「やっぱまっすぐ帰るか」

 

「じょ、冗談ですよ~あっ!私お洒落なカフェ行きたい!!」

 

「今金持ってないから奢らねえぞ?」

 

「はーくんの中で私ってどんなイメージなんでしょうか?」

 

「あざとくて可愛い幼馴染」

 

「きゅ、急に素直になるなんて口説いているんですか?

 私にだけ素直になってくれるというのはとても魅力的な事でキュンとするんですけど

 まだ私も素直に成り切れていないのでごめんなさい無理です!」

 

「そうだなー」

 

いつも通りに照れ隠しで早口になっているいろはをおいて自転車に乗る。

 

「か、帰らないでくださいよっ!」

 

「だが断る」

 

俺は急いで追いかけてくるいろはを一瞥して、ペダルを扱ぐ。

 

お互い身長が伸び、高校の制服に身を包んでも2人の周りを流れる時間は変わらない。

 

 




続きは気が向いたら書くことにします

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