幼馴染八色   作:willtexture

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八幡の奉仕部入部後のお話ですね。
この前のゲームセンターの後の時系列かな。


優雅な?夕食後

「今日も美味しかったぞ」

 

何気ない日常の夕食後。

いつものようにソファに座って少しゆったりとした時間を過ごしていた時にそう零す。

隣に座るいろはは「そうですね」と穏やかに微笑んだ。

 

いろはが高校に入ってきてというか中学校に入って料理をし始めてからか?

それからは放課後に遊ぶかデートか勉強して、一緒に夕食を食べるのがテンプレになっている。

スカラシップとバイトが無ければ財布が泣いていた。

大切な放課後の時間を盗られると思っていた部活に関しても平塚先生はともかくとして部長を務めている雪ノ下は割とすぐに帰らしてくれる。

そのため、放課後の時間に関してはあまり困っていない。

雪ノ下に初めて会った際、コミニケションの一環として女子と話したことはあるか聞かれてそれに答えたんだがそれから何故か態度が余所余所しくなったんだよな。

もともと話した事は無かったから特に何も思わなかったのだが、何か気に障る事でも俺はその時に言ったのだろうか?

いろはのことについて話していただけなんだけど………

 

「今日もクラスで2人に散々揶揄われました………」

 

「お疲れ様」

 

「なんであの2人はあんなに知りたがっているんでしょうかね?」

 

「いろはが学年でもトップクラスの美少女だからだろ。

 そんな美少女に浮ついた話があれば聞きたくもなるさ」

 

「というかあの2人はーくんのことに感づいてませんか?」

 

「このまえ廊下で話し掛けられたぞ?」

 

「マジで?」

 

「マジ」

 

「その後、何かありましたか?」

 

「お前の写s………何でもない」

 

「今写真って言いましたよね!?何を送られたんですか!?」

 

「あいつら写真撮るの上手なんだな」

 

「明日問い詰めなきゃ………」

 

「頑張れ」

 

なにやら覚悟めいた意思を見せるいろはだけれども明日問い詰めたところで、二人に簡単にあしらわれて泣きついてくる姿が幻視出来た。

涙目のいろはもなかなかにそそるものだな。

あの2人に明日頑張ってと送っておこう。

 

「で、美少女といえば雪ノ下先輩と何かありましたか?」

 

「特に何もないが?」

 

「私、今日少し話したんですけどなんか距離感が………」

 

「誰もが距離感をすぐに詰めてくるわけじゃないからな」

 

「それにはーくんの名前が出た瞬間喰種を見たような顔をしていて………」

 

「そこはゾンビじゃないのかよ………あと、嚙みついて血を吸うぞ?」

 

「喰種ってそんなのでしたっけ?」

 

「違うと思う」

 

「血を吸うのは吸血鬼ですものね」

 

「吸血鬼っていいと思わないか?」

 

「ちゅうちゅうしてもいいですか?」

 

「跡は付けないようにな?」

 

「ハッ!私のものっていう証明になるのでは!?」

 

「キスマークはそういうためのものなのか?」

 

「さあ?」

 

「そろそろ話し戻そうぜ」

 

「なんか雪ノ下先輩って猫みたいですよねって話ですよね」

 

「そうだったか?」

 

「でもそう思いません?」

 

「確かにな」

 

「はーくんは私って猫と犬、どっちだと思いますか?」

 

「猫」

 

「ちょっと待っててください」

 

そう言うと何故か俺の部屋の方に向かっていった。

そして、戻ってくるとその頭には猫耳がつけられていた。

 

「ニャー♡」

 

「可愛いがなんで俺の部屋にそんなものあるの?」

 

「この前泊まったときに仕込んでおきました。ちなみにですが、犬耳もあります」

 

「俺の部屋に置いておくなら一言くらい言ってくれ」

 

「はーくんのものは私のものなので」

 

「お前のものは?」

 

「はーくんのものですよ♡」

 

「さよか」

 

「で、犬耳も見たいですか?」

 

「猫はすだけでいい。こっちおいで」

 

「何ですかその呼び方は………」

 

口では不満たらたらに言いつつも俺の胸に飛び込んでくる。

やはりいろはが可愛いのは間違ってない。

 

「せっかくなので撫でてください」

 

「せっかくってなんだよ。いつも撫でてやっているだろ?」

 

「愛情の灯は消えたらそれまでなんですよ?」

 

「消えることあるのか?」

 

「ないですけど」

 

「ならいいだろ?」

 

「それとこれとは話が別です。撫でてください」

 

「嫌だけど?」

 

「ふふっ、身体は正直ですね」

 

「それって俺が言うべきセリフじゃないか?」

 

「はーくんの好きなSMプレイ物にありましたよ?」

 

「……黙秘権を使用する」

 

「こんなに硬くしちゃって、イケナイ子ですね♡」

 

「お酒飲んだ?」

 

「飲んでません」

 

「醒めるの速いな」

 

「もっと温めてください」

 

「そんなに頭擦り付けても何も出てこないぞ?」

 

「使用済みの下着とか?」

 

「どういうシステムだよ………」

 

「私の下着と交換でいいですよ?」

 

「………遠慮しとく」

 

「チラッと見ましたね?」

 

「不可抗力だ」

 

「とか言って?」

 

「フェチじゃないから安心していいぞ?」

 

「そこは俺が愛しているのはお前だけだよって言うところですよ!」

 

「俺にキザなセリフを求めるなよ」

 

「はーくんのケチ」

 

「悪かったな」

 

「はーくんなので許してあげます。特別ですよ♡」

 

「へいへい」

 

「最近、はーくんからの扱いが雑だと思うんです」

 

「気のせいだな」

 

「ハッ!まさか好きな人が!?」

 

「目の前にいるな」

 

「あ、ありがとうございます………」

 

「照れるなよ。俺も恥ずかしくなっちゃうだろ………」

 

「そ、そうですね………えっと奉仕部についてなんですけど」

 

「確か、奉仕部に入るとか言ってたが、それはどうなったんだ?」

 

「それが奉仕部なんて調べても無かったんですよ………可笑しくないですか?」

 

「部員の数が規定を満たしていないからか?」

 

「で、平塚先生に聞きに行ったんです」

 

「結局、平塚先生に入部許可貰えたのか?」

 

「貰えたんでなんとか入れました」

 

「それは何よりで」

 

「後、さっき話題に出てきた雪ノ下先輩と話しました」

 

「さよか」

 

「これで部活の時間も一緒に居れますね♡」

 

「そうだな」

 

「でも、出来る事ならはーくんと同じ学年がよかったです。

 どうしても学校だと休み時間しか同じ空間にいれないじゃないですか………」

 

「俺は一緒じゃなくても構わないと思っているけどな」

 

「はーくんは私と一緒じゃなくても良いんですか?」

 

「同じクラスだとクラスメイト達が騒ぐのは容易に想像できるからな。

 それで一緒に居られる時間が減ってしまうなら同じクラスじゃなくてもいい」

 

俺がそう言うと、嬉しいような嬉しくないような複雑な表情を浮かべた。

 

「……頭撫でたら誤魔化せるとか思ってませんか?」

 

「……そんな事はないぞ?」

 

「でも嬉しいので今日のところは見逃してあげます」

 

「それはどうも」

 

どうやら多少のご機嫌は取れたらしい。

掌で優しく撫でると、ふやっと表情が甘い蜜を含んだように柔らかくなるので、直視しにくい。

幸せだと表情で語ってくれるので、嬉しいやら恥ずかしいやらで落ち着かない。

………というかペロペロしたい………殴(((((

 

「お前、頭撫でられるの好きだよな」

 

「はーくんの掌は、あたたかくて落ち着きます」

 

「まあ体温は高い方だけどさ」

 

「……もっと触ってほしいです。ギュッと抱きしめてください」

 

「そういう誤解されるような事言うなよ?」

 

他の人間がというか男が聞いてしまえば、確実に別の部位に手を伸ばしそうな危うい発言をしたので注意しつつ、抱きしめていろはの頭を撫でた。

先にお風呂に入ったらしくなんだか非常にいいにおいがして胸の高鳴りを隠しきれないのだが、気取られないように丁寧に髪を梳かしてやる。

長年一緒に過ごしているのに一向に耐性が付く気配がないのはなんでだろうな?

一緒に共有した時間が長くなれば長くなるほどに愛おしい気持ちが膨れ上がってくる。

頭を撫でていたら、いろははややふやけた表情で時々くすぐったそうにしていたが、ふと俺の顔を見て何やら思案し出す。

 

「……どうした?」

 

「私もはーくんの頭、撫でていいですか?」

 

「わざわざ許可とる事でもないと思うし、俺の頭撫でて何が楽しいんだ?」

 

「楽しいですよ?はーくんに触っているだけで幸せな気持ちになりますし」

 

「麻薬か何かかよ俺は……まぁ、別に触ってもいいけどさ」

 

いろはが努力している姿を真似て手入れをしているために比較的髪の指通りはいいが、とてもいろはほどとは言えない。

もっさりとした感触なのは否めないだろう。

それでも触りたいというのなら別に減るものでもないので拒む気もなく「どーぞ」と

一旦撫でる手を止めたら、いろはは自分の腿を叩いた。

 

「……それは?」

 

「身長差と体勢的にはーくんの首を痛めそうだったので。

 ……それともはーくんが私にしたみたいにぎゅっとした方がよかったですか?

 いまならオプション付きでもいいですけど」

 

「いや膝でいいです」

 

「では、オプション付きはまた今度ですね」

 

いろはが俺を包み込もうとしたら母性の塊に顔を埋めないといけないので、流石に断るしかない。

ほんのちょっぴり、それは非常に魅力的な申し出だ。

とは思ったが、言ったら来てもいいですよ?

と言われて我慢できなくなると思われるので黙っておいた。

付き合う前は流石に線を引いて自重するべきだと思う。

 

いろはの腿は、男子とは比べ物にならない程に細かったがほどよく柔らかい。

筋肉質という訳ではなくてしなやかといった風が近いだろう。

布越しに分かる女性らしい柔らかさをしっかり残しつつも引き締まった脚の感触は………

………なんというか、とてもよかった。

おまけに甘い匂いがするし、たまらない。

 

いろはは俺の動揺には気づいた様子はなく、小さな掌で周の髪に触れていた。

 

強く力を籠めれば折れてしまいそうな細い指が、髪を梳く。

指の腹が優しく地肌をなぞる感覚は、いろはが浮かべるようなふやけた笑みを浮かべるにはほど遠いが、口許を緩める程度には心地よい。

なんというか、非常に眠りを誘うような心地よさだ。

 

俺がするよりもずっと優しい手つきで髪を撫でて梳いて整えているいろはがどんな表情を浮かべているか分からないが、恐らく楽しそうにしているのだろう。

 

「膝枕はロマンと聞いたんですけど、どうですか?」

 

「……お袋か?余計なことを吹き込んだのは」

 

「どうですか?」

 

「とてもよいです」

 

お袋グッジョブと言いたいくらいにはいい思いをしているが、恥ずかしさがなくなる訳ではない。

というかこのまま髪を触られていたら、確実に寝る。

同じクラスの女子から焦げたクッキーを食べさせられて精神的に疲れているのだ、こんな甘やかされたら爆睡する自信がある。

 

「なら良かったです。

オプションが足りないから喜ぶか分からなかったけど喜んでくれたなら嬉しいです」

 

「……オプション?」

 

「耳掻きするとなおよし、と。今度用意してみます」

 

「い、いや、別にその、膝枕は………」

 

「嫌ですか?」

 

「……嬉しいけど」

 

「ならよかったです」

 

後ろなので見えないが、笑った気配がした。

髪を通る指が俺の睡魔を誘うように優しく撫でてきて、俺にはもうどうにでもなれと押し寄せる心地よさに身を預けて瞳を閉じた。

 

 

どうやら寝返りを打ったらしく、彼女の体側に顔が向いている。

お陰様でで柔軟剤の匂いやいろは本来の香りがして、顔がじわりと熱を持ち始めた。

使っているシャンプーは同じもののはずなんだけどな。

 

流石にお腹付近を見続ける訳にもいかず恐る恐る上を向いてみる。

すると、こちらを慈しむような眼差しで見下ろすいろはが居る。

 

「おはようございます」

 

「……おはよう」

 

「ぐっすりでしたね」

 

小さな笑い声をあげるいろはは、揶揄うというよりは本当に嬉しそうといった風だ。

例えるならば、まるで元気な子供が寝付いたのを喜ぶ母のような眼差しでもあった。

慈愛の表情で髪を撫で続けられている身としてはごろごろとしていたい気持ちで一杯である。

これの発展形が赤ちゃんプレイなのかね?お母さんになったいろはか………アリだな。

 

「……どのくらい寝ていた?」

 

「一時間位ですかね?」

 

「悪いな」

 

「いえ、はーくんの髪を触るの楽しいですし」

 

「……そうかい」

 

「はーくんは嫌でしたか?」

 

「……嫌なら寝てないだろ。ありがとな」

 

「なら良かったです。言ってくれたらいつでもしますからね」

 

「……そういう事を軽々しく言うなよ」

 

「はーくん以外には言いませんから心配しなくても大丈夫ですよ」

 

「うっかり惚れちゃうだろ?」

 

「もう惚れてますよね?」

 

「………まぁ、そうだな」

 

「はーくんに触れていると幸せな気持ちになるのでもっと寝ててもいいですよ?」

 

「……そういう事言ってるとセクハラするぞ」

 

「………セクハラ」

 

「体に触ったりするぞ」

 

「どこを?」

 

「どっ、どこって……そりゃその、まぁ……言わせるなよ……」

 

「触りたいのですか?はーくんならいつでもいいですからね?」

 

「うるせえ」

 

「ふふっ、はーくんってすごく律儀で紳士的ですよね」

 

「やかましい」

 

「私がはーくんならもう手を出してます」

 

「悪かったなヘタレで」

 

「そんなはーくんも好きです♡」

 

耳に囁くように言われたその言葉に思わず耳を朱くする。

 

「……そりゃどーも」

 

精一杯そう言って、ごろんと寝返りを打っていろはから背を向けた。




イベントとしてはゆきのんが一人でガハマさんの相手をした感じです。

矯正しようとして気絶する→ガハマさんが中途半端なものを渡すって流れです。
中途半端とはいえ、ゆきのんの犠牲のおかげで八幡は事なきを得ました。
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