AKB49 エターニティ   作:とらとらこ

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13.報告

尚美さんに送ってもらい俺と岡部は家路についた。

 

ふー。やっとついた。。

 

俺は自分の部屋に荷物を置きベットにダイブする。

まさか今日ライブをするとは思ってなかった。

 

マジで疲れた。。。

今日起きた出来事を考えると寝ちゃいそうだ。

 

「コンコンコン」

ドアがノックされる。

 

「はい!」

「私。先にお風呂いただくわね」

「ああ、、了解!あっ簡単に夕食作ろうと思ってるけどなにがいい?」

この家での食事係は俺になっている。岡部もできなくはないのだが包丁使いが危険すぎたため俺がやることにした。

「暖かいスープをお願いしたいかしら。」

スタスタと歩く音。お風呂場に向かったようだ。

 

「適当に野菜スープでも作るか。」

俺は簡単に準備だけ済ませ、岡部がお風呂から上がってくるタイミングで火入れする。

もう1か月近くやっているのでタイミングは完璧だ。

 

岡部はお風呂から上がり落ち着いたところでリビングに座る。

「時間もあれだから野菜スープにしといた。」

「ありがとういただくわ。」

「俺も風呂前だけど先に食べちゃうか。」

 

「なぁ岡部」

「ん?どうしたの?」

「いやさ、今更なんだけどさ、これからよろしくな」

「今更すぎるでしょ・・・」

「ええ。よろしくね。」

「でさ、明日なんだけど暇だったりする?」

 

明日はレッスンもない完全なるオフ日である。これから忙しくなるので貴重な1日でもあるのだが。

岡部はハッとした表情でこちらを見る。

「ひっ暇よ!」

 

「明日さ、妹の研究生ライブ見に行かないか?ついでに妹に話がしたくてさ」

今日初めて知った事実。”実君”には妹がいた。

これは今のうちに挨拶しておかないと!と岡部は心の中で思う。

 

岡部はコクコクと頭を振り、今日は疲れたからおやすみ!と言って自分の部屋に戻ってしまった。

 

・・・俺もお風呂入るか。

“みのり”から”実”に戻るのめんどくさいなぁ。

ウィッグの手入れとかダルいし、

髪伸ばしていっその事”みのり”と同じ髪型にするか?

 

そんな事を考えながらお風呂に入り上がると疲れのピークに達していたのであろう。急に眠気が襲ってきたので俺もすぐ就寝した。

 

次の日

俺たちはタクシーで秋葉原に向かった。

 

早めに家を出た為公演まで時間がある。食事を兼ねてどこかのカフェで岡部とお茶会をすることにした。

ちなみにみのりで出かけてる。

カフェでは今まで何をしてきたのかお互い話した。

俺は大体話してしまっているが、おさらいの意味でまた説明する。

岡部は俺が卒業した後、”ラウル”からオファーを貰い主役ではないものの映画デビューしたらしい。

日本ではまだ未公開だが、来年には公開されるらいし、楽しみだな。

ラウルとは今でもちょくちょく連絡を取ってる仲である。そういや昨日もメールが来ていたな。

 

Dear Minori(愛するみのりへ)

Congratulations on your return!(復帰おめでとう!)

Can I ask you out?(今度デートしないか?)

 

ちなみに返事は返していない。

ああやっぱ人と話すのは良いな。最近大学でもバイト先でもぼっちだったし、

たまにコンビニでアリスと秋元先生が話にきてくれたぐらいしか会話しなかったからなぁ。

 

もうすぐ公演の時間になってしまった。

かなりの時間話し込んでいたらしい、岡部との会話は楽しかった。

いそいそと会計を済まし俺たちはAKB劇場に向かった。

 

さすがにこのまま堂々と正面突破で劇場に行くのも大ごとになりそうな気がするので戸賀崎さんに連絡し裏口から入れてもらった。

 

「戸賀崎さん無理言ってごめんなさい。」

「いや気にするな。。ていうかお前たちなら俺に連絡しなくても裏口から入れただろ。」

「まだ俺たちの事、発表してから日もたってないですし、その。少し図々しいというか…」

「もうお前たちはAKBのメンバーなんだから気にする必要ないぞ。」

「まぁよくきた。今日は研究生の公演でお前の妹も出るぞ」

「ええ、知ってます。むしろそれ目的で見に来ました。」

「暗転したら邪魔にならない場所で見させていただきますね」

 

ざわ

    ざわ

 

うぉ!かなりお客さんいるな。

今の研究生も俺たちみたいに試練与えられたりしてるのかなぁ。1万円公演はキツかったなぁ。

とか考えていると公演が始まる。

俺も岡部も久しぶりに公演を間近で見ている。

 

AKB48!

 

くー!俺の中で何かがこみ上げてくる。俺はその思いをぐっとこらえる。

公演に出たいんだろうな俺。

岡部はあまり興味ないと思ってたんだが、真剣に研究生の公演を見つめる。

 

お、雅希だ。

俺とは真逆の端っこか。

すると俺と目あってしまう。

少し動揺していたが、すぐに公演に集中した。

うん。それでいい。

 

劇場が明るくなり研究生のMCが始まる。

すると何人かの研究生が俺たちの存在に気づいてしまい、ざわつき始めてしまう。

俺は進行を進めるようにジェスチャーし、とりあえずは事なきを得た。

その後も俺たちは公演を楽しみ、全てのプログラムが終わる前に楽屋に向かった。

 

20分後公演が終わった研究生たちが楽屋に戻ってきて俺たちに声をかける。

「やっぱみのりさんと愛さんだ!」

「私ファンなんです!!握手してください!」

ごみくちゃにされながらも挨拶をし俺は目的の妹に声をかける。

「浦山さん少しだけ時間もらってもいいかな?」

みんなの視線が浦山(妹)に向けられる。

「あっはい!」

 

事前に会議室を借りたので俺たちはそこで話す事にした。

「まー、昨日話した通りなんだけど、俺またアイドルとして活動することになったんで!」

「なにがまたアイドルやります!よ!バカ兄貴わかってるの?また同じ目に合うかもしれないのよ!?」

 

もうお兄ちゃんには苦しんで欲しくない。

 

「確かにそうかもしれない、でも昨日発表があった通り俺はみんなに恩返しをしたいんだ!」

「今度は事情を知ってる人もたくさんいるし、アフロディーテにも秋元先生にも協力してもらってる」

「というかこの話自体アフロディーテの仕業なんだけどな。」

「え?あのアフロディーテさんが!?」

「そうゆうこと」

 

すると黙って聞いていた岡部が

 

「ゴホン、少しだけいいかしら」

「え、あ、はい岡部さん」

「私の事は愛でいいわ。みのり、あなたのお兄さんは私も守るわ。」

「それに私も同罪みたいなものだし」

「同罪?」

「アフロディーテの本名知ってる?」

「いっいえ!わからないです。」

 

「本名は”岡部蘭”・・」

「私の”ママ”よ」

「え!!」

 

アフロディーテさんが岡部さんの娘さん!?

うう…頭痛くなってきた。

 

「みのりをこの世界に連れ戻そうと考えたのは確かにママだけど、それを【手伝った】のは私なのよ、だから同罪」

「え。」

「俺も聞いてないぞ。。」

「聞かれなかったしね、私は【ある】事情で日本で仕事をしたかったのよ」

「日本でって、失礼ですけど今まではどこで何をされていたんですか?」

「・・・オフレコよ。アメリカでエレーナとして活動してるわ」

「えええええ!」

 

お兄ちゃん周りのひと達どうなってるの。。

 

「そ、そういわれると面影が?」

「女なんてメイクで化けられるものよ」

「日本で活動するにはエレーナじゃ活動しずらいから日本では岡部愛に戻してるのよ」

 

もうわけがわからない。

 

「まぁまぁ今日は報告がてらついでに公演を見に来たんだけど、なかなかいいじゃんかお前含めて今回の研究生は」

「そうね、少し表情と動きが硬いけど、最初のみのりほどじゃないわね。」

 

うるせー!

 

「数こなせば必ずファンはついてくるわ」

「あ、ありがとうございます。」

「それじゃ俺たちはもう行くわ、明日レッスンなんだ」

「ああ、1か月後にある公演ね、なんかすごいことになってるって言ってたよ」

「そうなのか?なにも聞いてないけど?」

「戸賀崎さんが言ってたよ、メディアの対応に追われて死にそうだって(笑)」

 

すまない戸賀崎さん。

 

「それじゃぁ俺たち行くわ、残りの公演もがんばれよ」

「うん。ありがとう気を付けてね。あと愛さんお兄ちゃんの事よろしくお願いします」

「ええ任せて」

 

公演まであと1か月、明日からは【新曲】の練習が始まる。

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