AKB49 エターニティ   作:とらとらこ

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25.夢をかなえた瞬間

公演当日

 

「SKE48!ナゴヤドームいくぞー!!!」

「「おーー!!」」

 

「みのり先輩始まりますよ!」

俺はアリスがめちゃワクワクしてる姿を見てるだけで嬉しかった。

「ああ。そうだな。」

 

overtureが流れオープニング曲はSKE1期生7人での"神々の領域"

こんなスゲー曲だったんだな。

 

歌っている珠理奈先輩たちの声が震え涙しているのが分かる。

裏で見ていたメンバーも泣いていた。

俺もひろこもアリスも泣くわそんなの。

凄いよSKEって。ここまで頑張って単独コンサート開くまで来たんだから!

 

その後もメンバーが入れ替わるごとに俺たちは「頑張って!」と声を掛けて舞台に送り出す。

 

----

 

コンサートも中盤戦に入り珠理奈先輩たちがMCをしている中、

俺たち全兼任3人は円陣を組み、その時を待つ。

 

「そろそろ次いっちゃおーか!」

「次は私が何も分からず、ただひたすらにがむしゃらに目の前の事をやるしかなかった。」

「そんな思い出の曲です。」

「それでは聞いてください。」

 

「大声ダイヤモンド!」

 

イントロが始まるタイミングで、

俺たちは舞台中央の大階段を駆け上がり舞台上に上がりメンバーに混ざる。

 

♪   ♪

 

  ♪   ♪

 

♪走り出す バス追いかけて♪♪

 

会場はどよめきこれまでの中で1番声援が多かったように聞こえた。

俺もその声援に答えるように精一杯歌った。

 

曲も終わっているのだが声援は鳴り止まない。

俺たちは手を振りそれに答え、頃合いが良さそうな所で挨拶をする。

 

「皆さんこんばんわー!元全兼任 AKB48グループ GEKOKU嬢の浦川みのりです!」

「同じく元全兼任 AKB48チームK GEKOKU嬢兼任の吉永寛子です。」

「元AKB48元全兼任の有栖莉空です!」

 

「みのりちゃん!待ってたよ!」

珠理奈は子供のようにはしゃぐ。

 

「皆さんお待たせしました!なんとかナゴヤドームに間に合いました!」

 

「遅いよ。みのりちゃん」

玲奈先輩もMCに加わる。

 

「ほんとみのりはいつもギリギリだよね!」

ひろこは笑いながら私をいじる。

 

「しょうがないでしょ!私だって間に合うなんて思ってなかったんですから!」

「でも実際なんとか間に合いましたよ先輩!」

 

「でっ久しぶりのSKEはどうだった?」

中西先輩は私たちに問いかける。

 

「SKEの思い出話になっちゃうんですけど、結構つらいこともあったけど。結論はこれです」

 

「SKE最高!」

 

お客さんのボルテージも上がる。

 

「それじゃーいってみよー!」

 

~~~♪

 

ふー!。その後2曲歌った所で俺とアリスは一度捌け楽屋に戻る。

次の出番はアンコール後の予定だ。

「アリス体調大丈夫か?」

私たちはアリスの体調を考えて一部の出演のみに抑えている。

 

「余裕ですよ先輩!なんならこれからサプライズで出ちゃいます?」

「だめだって!お前まだあんまり聞こえてないんだから、それが原因でふらついてケガでもしたらどうすんだよ」

 

「先輩やさしー!。んー!」

アリスはキスをする振りを見せるが俺は軽くあしらう。

 

「いいからお前は休んでろって、」

「あはは、ありがとうございます」

 

ひろこは最後まで出演する予定だ。

ひろこもアリスの体調が心配で途中だけの出演をと言っていたが、

俺が面倒みるから楽しんできてほしいとお願いした。

今はひろこはAKBの中で次期エース候補だ。俺が卒業してから行われた総選挙では7位になってるし、

ファンの事を考えてひろこには最後までお願いした。

 

少し休んだからだろうか、アリスも顔色がだいぶ良くなったように思えた。

「先輩!私出れます!てか出ます!次あたりから出ます!」

 

はぁ。

 

渋々ではあるが裏でスタンバってた珠理奈先輩に邪魔にならない端っこで椅子に座りながら歌う事を提案する。

 

「お!大丈夫そうならそうする?」

「次の次はー。"手紙のこと"だから逆に座りながらのほうがいいかも!」

手紙のことはバラードでゆっくり目の落ち着いた曲なので負担にならないだろうという判断だ。

珠理奈から快く返事をもらい。一旦みんなが袖に捌けるタイミングで珠理奈は皆に説明する。

 

端っこなら立ち位置もあまり影響ないだろう俺も隣にいるし。

 

----

 

「次暗転したら移動します。」

スタッフさんが案内してくれるようだ。

 

会場が暗転し、そのタイミングで俺たちは移動する。

 

「ここでお願いします。」

スタッフさんが椅子を設置してくれる。

 

 

のだが、

 

 

俺もアリスも驚きを隠せない。

 

「えっでもここって・・・」

端っこだと思っていた場所がなんと【センター】だった。

暗転が解除され、お客さんは歓声を上げる。

そりゃそうだよな。いきなしセンターに椅子があって、そこにアリスが座ってるんだから。

 

音楽が流れる

 

♪  ♪〜

 

曲は"手紙のこと"

 

珠理奈が先ほど説明したのであろう、振付も椅子に座ってるアリスを中心に組まれている。

さすがSKEだわと心の中で思いながら俺もアリスも時々お互い苦笑いしながら歌う。

 

歌いながらSKEのみんながアリスに手紙を渡すシーンが即興で組み込まれてる。

この演出はやべぇ

アリスは手紙を涙を流しながら受け取ていた。

俺はその姿を見て隣で泣いていた。ひろこが支えてくれなかったら多分この場に座り込んでいたに違いない。

 

その後の曲では端っこのほうでアリスの面倒を見ながら隣で歌ってた。

曲の途中でもみんながちょいちょいかまってくれてめっちゃアリスも満足していた。

 

----

 

「無事にナゴヤドームでの公演を終えることができました。これも皆様のおかげです!」

「みんなありがとー!」

 

みんな一度袖に捌ける。

 

いそいそと楽屋に戻り、俺も端っこで着替える。

「アンコールもらってるよー!ちゃんと汗拭いた!?」

「みんないそいで!私たちはこの日の為に頑張ってきたんだぞ!!」

珠理奈がみんなを鼓舞する。

 

「莉空大丈夫そう?」

ひろこはアリスに体調を心配する。

 

「全然平気ですよ!・・でもさっきの手紙のときはやばかったです」

「さすがSKEだね。私も立ち位置変更の時に急にきかされてビックリ!」

「どーよ!私のアドリブ力!」

珠理奈は鼻を高く自慢する。さっきみんなを鼓舞してた時とは雰囲気が大違いだな。

 

「事前に教えてくださいよー!。私もアリスもセンターに放り込まれた時は驚いたじゃないすか!」

「あはは!じゃぁアンコールいってみよーか!お客さんが待ってるよ!」

 

アンコールもやばかった。

俺もアリスもひろこもSKEのメンバーにまたなれたようですごく嬉しかった。

やっぱりコンサートって最高だわ!

 

----

 

無事にドーム公演が終わり珠理奈は興奮気味に俺たちに話しかける。

「ほーんとみのりちゃんたちサイコー!!」

「このままSKEも兼任しちゃいなって!」

「先輩!ちょっと秋元先生に相談しましょうって!」

俺たちが珠理奈と話してる中ひろこは玲奈先輩に声を掛けていた。

 

「お疲れさまでした!玲奈先輩!」

「ひろこちゃんもおつかれー」

「ちょっと聞きたかったんですけど。」

「玲奈先輩、兼任先に乃木坂46てどんな感じですか?」

「んー。色々と学ぶべきことが多いって感じたかなー」

「ひろこちゃんもよかったら留学してみたら?」

「わっわたしはAKBでまだ学ぶべきこともいっぱいあるしGEKOKU嬢もこれから2nd公演に向けて準備しないとですから!」

「そっか。もうすぐ2ndなんだね」

 

「はい!2週間後ですね!、私のわがままで1stは会場小さかったんですけど、今度は代々木体育館が会場なのでたくさんファンが来てくれるのがうれしいです!」

「私も応援してるから頑張ってね。」

「はい!ありがとうございます!」

 

 

翌日の朝

 

 

~~名古屋駅~~

 

「いつでも戻って来いよ!」

「中西先輩・・・もちろんです!その時はよろしくお願いします」

「やーだやーだ!!」

珠理奈の声がする。。

この展開って。

 

「やーだやーだ!!みのりちゃん達帰っちゃうのやーだ!!」

前と同じだ。。

 

「また帰ってきますから!ぜひGEKOKU嬢の公演の時に遊びに来てくださいね!」

「・・・うん!」

私たちは新幹線に乗り込み帰路につく。

 

----

 

アリスは公演の時に貰った手紙を大事に持ち帰ってきた。

期待はしてない、即興で組み込まれた演出の一部だと理解してる。

でも何かあればなーって思って私は恐る恐る手紙を開く。

 

そこにはメッセージが添えてあった。

 

《アリスちゃんおかえり!》

《今度ダンス教えてね》

 

時間がない中、一言でも手紙を書いてくれた事にアリスは感謝するとともに少し涙が出た。

SKEってほんとすごいや!

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