AKB49 エターニティ   作:とらとらこ

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8.宣戦布告

ひろこからあと1時間で着くと連絡があった為、到着まで休憩となった。

アリスは通院している病院に少し前から薬を貰いに行っている。

今この場所には俺と岡部しかいない。

 

 

「だー!疲れた!ここまで体力落ちてるとは思わなかった。AKB時代はへっちゃらだったのにな。」

 

「はぁはぁはぁ。私も同意見よ・・アメリカではここまで激しいダンスやってなかったわ。」

 

「AKB練習初日にお前にしごかれた事を思い出したよ。。」

 

「あの時は!その、、悪かったわね!」

 

「別に気にしてねーよ、夢の為だったんだろ。」

「今ならお前の気持ちもわかるよ。」

 

 

岡部は少しキョロキョロしながら回りを確認し、覚悟を決めたように俺に問いかける。

 

 

「・・・ねぇみのり」

 

「うん?」

 

「・・・私のカップリング曲の出来事。覚えてる?」

 

 

「!」

「あっ。ああ覚えてるけど」

 

俺は少し動揺した。

 

「あの時は、その。ありがとう公園での。」

 

「お、おう」

 

「でね、あの時は私あなたに何言ったか覚えてる?」

 

俺はドキドキが止まらなかった。

ああ、覚えてるよ。俺は心の中でしか返事ができないほど緊張してる。

 

 

「君の事を 思っていたら その時は 譲らない。」

 

「私は、今も気持ちは変わってないよ?」

 

「あなたがひろこをスキなのは理解してるわ」

 

「だからこれは私からの宣戦布告」

 

 

岡部は俺の頬にキスする。

 

 

「!!なっ!」

 

 

「見ておきなさい!本気にさせてあげるわ!」

 

 

と言い放ち岡部は外に出て行ってしまった。

俺は追いかけることも出来ず放心状態でその場に立ち尽くしていた。

 

 

----

 

 

フンフン♪フフン♪

ご機嫌な岡部は鼻歌を歌いながら外の空気を味わってる。

 

「あー!!言いたいことが言えて満足!」

 

キスの感覚。

色々と考えていると顔が真っ赤になってくる。

一緒に住んでるのに告白しちゃった!

せっかく同じ場所に入られてるのに、変な空気になっちゃったら嫌だなぁーとネガティブな事を考えてしまったが

今はどうでもいい。

それより今まで言えなかった事が言えてスッキリしてる。

もし"実君"が家から出て行っちゃうならママに言って阻止しよう。

それに私は姉なんだから!妹と同じ場所に住むのは当たり前なのよ!とかわけわからない理由で自分を落ち着かせる。

見てなさいよひろこ!あんたが恋愛禁止条例て言うくだらない理由で動かないなら私が奪っちゃうから!

 

 

----

 

 

スタジオで放心状態のみのりを発見したのは病院から帰ってきたアリスだった。

 

 

「先輩!どうしたんですか?」

 

 

その言葉で俺は生き返る。

 

「あ、アリス!?いやなんでもない。GEKOKU嬢の振りを思い出してただけだよ。」

 

「ほんとうですかー?なんか嘘くさいなー。まぁいいです!もうすぐひろこ先輩が・」

 

と会話してた時にひろこがスタジオに現れる

 

 

「遅れてごめんなさい!仕事が押しちゃってて。」

 

「いや大丈夫だよ。それより岡部見なかった?」

 

「あ!入り口であったよ!ちょっとお手洗い寄ってからこっち来るって。」

 

「そ、そうか」

 

 

やべぇー。もう岡部に同じ接し方できんぞ。

 

・・でもあいつまだ俺のこと思ってくれてたんだなぁ。

 

その後岡部も帰ってきてレッスンが再開される。

久しぶりに3人揃ってのレッスンは楽しかった。

GEKOKU嬢での辛かった日、楽しかった日を思い出す。

振り付けは意外と覚えていた、でも体がついていけてない。間に合えば良いのだが。

軽く反省会をし、今日は解散となった。

 

ひろこはこの後も仕事らしい。選抜メンバーはマジで大変そうだ。

 

アリスは離れようとしなかったが、今度お前だけのライブやってあげるから!と言いくるめタクシーに乗り帰って行った。

 

俺と岡部は一緒にタクシーで帰宅する。

家に着いたとたん岡部はお風呂に向かい。俺は休憩がてら今日のレッスンの内容を振り返る。

何かしてないと先ほどの出来事を思い出しそうだったからだ

振り返りもそこそこに、簡単に夕食の下準備をしたところで岡部がお風呂から上がる。

交代で俺もお風呂に入る。

 

湯船に入り何も考えずリラックスしてると。

 

お風呂場に近づく人の気配遠感じる。

 

・・・岡部か。

浴室ドアに寄りかかりながら岡部は俺に話しかける

 

「ねぇ"実君"。」

 

「・・どっとうした?」

 

俺はテンパりながらも答える

 

「さっきの続き、私の事どう思ってるの?」

 

今日の岡部は乙女モードだ。さっきの事といい。

 

 

「どっとうって。GEKOKU嬢のメンバーでエレーナで友達で、」

 

「それは"みのり"としてでしょ?。私は"実君"としての意見を聞きたいの。」

 

 

俺は思い出しつつ慎重に言葉を選びながら話す。

 

「"実"として【岡部さん】と初めて出会ったのは公園で絡まれてた時だったなそういえば」

(あの時はありがとう)

 

「あの時は本当にたまたま通りかかっただけで」

(でもあなたは助けてくれた)

 

「【岡部さん】なんであの時"実"に恋なんてできないってこぼしたんだ?」

 

「・・相談に乗って欲しかったんだと思う、」

「恋、なんて無理矢理するもんじゃないってあなたは言った。」

 

「ああ、落ちるんだよ恋は」

(そしてきっとあなたの前にも現れる。ずっと見つめていたくなるステキな人が。)

 

 

「ねぇ実君、、私もやっと現れたの。ずっと、ずーと見つめていたくなるステキな人が。」

 

「私はあなたと本気の恋をしたい!アメリカにいる間もずーとずーと。思って。」

 

 

岡部は少し泣きながら話す。

 

 

「だからっ!」

 

 

「・・・今は時間が欲しい。ごめん。」

 

「・・ひろこの事もわかってるつもりよ。」

 

涙を拭う姿が浴室ドアでもわかる、

 

「もう私は隠さないわ、あなたを振り向かせてあげるわよ!これから私も堂々と行動に出るからそのつもりで!」

 

岡部はリビングの方に戻って行った。

 

 

・・・俺も素直になろう。

 

俺はすぐにお風呂から上がりリビングにいる岡部に声をかける。

 

 

「岡部!俺はお前の事を【今は】どう見ていいのかわからない。」

 

「でもこれだけは伝えたい。俺も本気で岡部の事を理解したいと思ってる。」

 

「ごめん。本当に今はこれしか言えない。。」

 

 

「うん。今はそれで十分だよ!ありがとう"実君"!」

 

 

岡部はまぶしい笑顔で俺を見つめる。

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