破壊神は世界最強にして最凶   作:小説七つ球

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なんでオレはまだ書ききってない小説があるのに新作を書くのかねぇ…


異世界転移…で、戦争だぁ?

月曜日、この日は暦という概念がある限りどの時代でも一週間でもっとも憂鬱な日であり続けるであろう。

そんなわけで何でか知らないがかつて破壊、というより虐殺の限りを尽くしたオレは再び人間として産まれた。

名は南雲霊呉(なぐもれいご)。隣でため息をついてあくびをしているのが弟のハジメである。どうやら親の仕事の手伝いで徹夜したらしい。ハジメに缶コーヒーを奢った後、教室に入る。

その瞬間、腕や脚にギプスを固定している奴らから睨まれる。それに対して殺気で返すと顔を青ざめて目をそらした。群れねぇと何もできねぇ小物共が。

そこに、

 

「おはよう!今日も遅刻ギリギリだよ?もうちょっと早く来ればいいのに」

 

ハジメの彼女こと白崎香織が声をかけてきた。因みに三大女神とか言われている。

 

「それがさ、親の会社でのアルバイトが忙しくてさ、寝坊しちゃった…」

 

「オレはこいつの付き添い」

 

「そっか、でも授業中に寝ないでよ?」

 

「コーヒー飲んだから大丈夫だよ……。多分」

 

ハジメが白崎と話し出したことでオレが蚊帳の外になったところでさらに三人がやってくる。

 

「おはよう、ハジメ君、霊呉君。毎日大変ね」

「香織、また彼らの世話を焼いているのか。全く、香織は本当にやさしいな」

「まったくだ。そんなやる気のない奴に何言っても無駄だと思うけどなぁ」

 

三人の中で唯一挨拶をした彼女はこれまた三大女神の一人、八重樫雫。白崎の親友らしい。

切れ長の目は鋭く、それでいて優しさもあるのでカッコイイという印象が強い。その実普通の女の子とは何ら変わりはないのだが。

次に些かくさい台詞を白崎にかけた天之河光輝。容姿端麗、成績優秀、運動神経抜群の一般的にみれば完璧超人だ。

それ故に思い込みも激しく、こいつのせいで苦労をしている奴らも少なくない。八重樫がその一人だ。

最後に投げやりなことを言ったのが坂上龍太郎。ゴリラみたいな見た目に違わず脳筋思考な奴だ。

 

「ん~、大変といえば大変だな。こいつらが勝手に突っかかってくっからな。それと坂上、ハジメにはハジメなりのやり方があるんだ。ほっとけ」

 

「フン…」

 

「霊呉君、私にもちゃんと剣道の稽古よろしくね」

 

「わーったよ。それと近くのゲーセンによさげなぬいぐるみがあったぞ」

 

「ほ、ホント…?今度一緒に、ね」

 

「おう、今度な」

 

「南雲!お前たt[キーンコーンカーンコーン…]…」

 

天之河が何か言いかけたところでチャイムが鳴り、HRが始まるのでみんな席についた。

 

―昼休み―

「毎日毎日飽きもせず何の用だよ‥‥。龍魏、大地、海蛾」

 

「別にいいだろ。暇なんだし」

 

「僕らはご飯を食べなくてもいいからね。話し相手が欲しいんだよ」

 

「私も似たような感じよ。それに昔も同僚だったしいいでしょ?」

 

こいつらは元護国聖獣。オレと同じくなぜかこの世界で生まれたそうだ。

苗字は三人とも護国で統一しており、孤児院で暮らしている。

龍魏(りゅうぎ)魏怒羅(ギドラ)大地(だいち)婆羅護吽(バラゴン)海蛾(かいが)最珠羅(モスラ)だ。最珠羅はもう少しいい名前が思いつかなかったのだろうか。

オレと三人は同学年だがクラスが違うし、何なら前世で殺し殺された関係だった奴と話したがるような物好きはそういないだろう。

そんなことを考えながらふとハジメの方を見てみると香織と昼飯を食おうとしている見慣れた光景。

 

「ねぇ、ハジメ君。一緒にご飯食べよ?」

 

「うん、いいよ」

 

傍からみればただの初々しいカップルのやり取り。大体の奴らは砂糖を吐き、目の前にいる雫もいつ買ってきたのかブラックの缶コーヒーを飲んでいる。

しかしそんな空間に横槍を入れるバカ(天之河)が現れる。あいつの脳内はどうなっているのかが甚だ疑問だ。

 

「香織、南雲なんかと一緒にご飯を食べなくてもこっちで一緒に食べよう。ほら、雫も」

 

「なんで?私がハジメ君と一緒に食べたいと思ったから一緒に食べてるのに、それの何が悪いの?」

 

香織が少々キレ気味に反論するも、どうやら天之河には理解できなかったらしい。因みに雫はオレが作った弁当に舌鼓を打っていたため聞こえていなかったようだ。

 

なおも天之河が食い下がっていると突然その天之河の足元に魔法陣のような幾何学模様が現れた。

それは徐々に広がるなか、全員が金縛りにあったかのように動けずにいた。

そして教師の畑山が「皆!教室から出て!」と叫んだ直後、魔法陣は激しく光った。

眩い光に包まれ、少しの浮遊感の後足が地面につく。

 

 

恐らく教会みたいなところに飛ばされたのか。光が納まる。目に入ったのは見てて気持ち悪い絵だった。

背景には草原や湖、山々描かれ、それら全てを包むように両手を広げる中性的な人物。

世界は自分のものだと言っているようにも取れて本当に気持ち悪い。

目を逸らすように周りを見てみると教室にいた奴等全員がここにいるらしい。

場所は恐らく大理石でできた大聖堂の広間。その最奥の台座。そして三十人くらいが跪いていた。

その内の法衣を着た多分一番立場が上の爺が立ち上がり、こちらに近づいてきた。

 

「ようこそ、トータスへ。勇者様、その御同胞の皆様、歓迎致しますぞ。

私は聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、よろしくお願いいたしますぞ」

 

そう言ってイシュタルという名の老人は好々爺然とした微笑を見せた。

 

 

 

 

 

 

今いるのは10mはありそうな机の並ぶ大広間。皆が落ち着いていられるのはカリスマ性のある天之河が纏めたからだ。畑山教諭は涙目だった。

イシュタルがこの世界について話すらしい。一応自分なりに要約するとこんな感じ。

 

・この世界では長いこと人間族と魔人族とで戦争をしている

・それまでは質の魔人族に数で対抗することで拮抗していたが、突然本来使役できない筈の魔物を使役し始めた

・これでは人間族が滅んでしまうから助けてほしい

 

とのこと。自分たちでどうにかしたらどうなんだ。てめぇらの戦争なんだから他人を巻き込まないでほしい。それに…戦争がどんなものか知っている身からしたら余計にな。

 

さて、これに抗議をした畑山先生だったがエヒトの意思がない限り帰すことはできないらしい。その瞬間パニックになる奴ら。帰りたいだの、なんだの。その中に「ウソダドンドコドーン!!」とか「シニタクナーイ!シニタクナーーイ!!」とか聞こえたのは気のせいだろう。おい誰だ鼻歌で第九を歌いだした奴は。

 

とか思っていると突然机を叩き、立ち上がった天之河。何を言い出すかと思えば世界を救うために戦うとときた。

そしてクラスメイトの大半がそれに同調する。しかし、これは、殆どがある種の逃避だろうな。仕方がない、現実というものを少しは自覚させてやろう。

 

「ハーイ、戦争に参加するとか言った奴らに質問(しつもーん)。戦争をするってどういうことかわかってる?」

 

あえてふざけた態度で切り出す。様子を見るにほとんどの奴らは理解していないようだ。わかってはいたが直接言わないとわからないほど今の日本人は平和ボケしたのか…。

 

「わからないようだから質問変えるわ。――――人を殺すって、どういうことかわかってる?

 

多少殺意を滲ませながら質問してみたら殆どが顔を青ざめさせていた。ま、当然と言えば当然か…。それまでただの学生だった自分たちがいきなり人殺しをすることになるんだから。

 

「あ、そうそう。人殺しだけじゃねぇぞ。昨日隣で同じ釜の飯を食った友達が次の日には死んでいるなんてことも当たり前。さらには殺した奴にも親は勿論、兄弟、友人、果ては一生を共に過ごすと決めた伴侶がいるかもしれないし、その子供もいることだろう。殺してみれば、彼らはこう言いながら殺しにかかるだろう。「よくも僕の父さんを」「俺の子供を返せ」とな」

 

そう言ってみればさらに青ざめさせ、中には吐き気すら催している奴もいる。しかし、いずれ知ることだ。こういうことは早ければ早いほど良い。

 

「南雲!皆を怯えさせるな!!」

 

「なにも意地悪で言っているわけじゃないぞ天之河君。オレはただ事実を述べただけだ。何も間違ったことは言っていないだろう?少し考えればすぐにわかるはずなんだがな…まぁいい。殺す覚悟と殺される覚悟ができた奴は戦場に身を投じてみるといい。そこで何を見出すかはお前ら次第だがな」

 

そう言い残し、オレはさっさと広間を後にした。

 

結局、全員が戦争に参加することとなり、受け入れ先のハイリヒ王国に向かった。

そこで王族や重臣の自己紹介等があったがオレはその間に亡霊を数体ほど使役してこの世界について調べ始めた。

ちなみに晩餐会で出てきた飯だが見た目(虹色のスープ等)はともかく味はそこそこ良かった。




とりましばらくは週一投稿で。まぁ持って五話くらいまでだろうけど
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