海軍と訳あり賞金首のお話   作:人よりのごりら

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番外編です。
残酷な描写があるため閲覧注意です。
少し隙間を開けるので嫌いな方はブラウザバックをしてください。
































本編始まります。









番外編
ある悪人たちの話


―――「偉大なる航路」(グランドライン)前半の海にある「シャボンディ諸島」と呼ばれる島

「新世界」へ行くにはここから「魚人島」へ向かうか、聖地「マリージョア」へ向かうしか方法はないため

 この島には多くの善悪関係なくいろいろな人がやってくる。

 そのため島特有のシャボン玉を使った「ボンチャリ」などの珍しい道具や遊園地など観光業が盛んであり

 おかげで近隣の島や国と比べて人の出入りが激しいため昼夜問わず、とても賑わっている―――はずだった

 

 

 

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 ここは「シャボンディ諸島」の3番グローブと呼ばれる場所

 灯台があたりを照らしているがそれ以外の光源は見当たらず、人気もあまりない

 海の水面も静かに揺れている。

 どうやら停泊所として使われているようでいくつか海賊船が停泊している。

 見張りも何人かいるがどうやら海賊のようで、ここに船を止めて

 この島で物資の補給とコーティング作業を行い「魚人島」へ向かう準備を行っているようだ。

 

 

 

 そこから少し離れた内陸部にある集団がいた。

 ガラガラと荷車を引く馬をはじめ、大きなカバンを背負った男や女など多くの人が荷物を抱えて停泊所へ向けて歩いている。

 それだけであれば夜逃げした集団ともとれるが、

 その周りにはあたりを警戒している武装した人、

 特に大きな刀を担いだ男性、鳥銃を構えている女性、

 馬車に引かれた檻の中にいる人たちなどを見るにどうやら悪人達のようだ。

 あたりには何かが燃えているのか、焦げたにおいが立ち込めている。

 

 その中でもひときわ大きな馬車を引いているのはタキシードを着ている

 まるで貴族のような恰好をしている男であり、周りの人に指示出しをしている。

 時々大きな声を上げてここから早く離れようとしているのか必死な形相である。

 

 そんな男に走り寄る人がいる。体格は他の人と比べて抜きんでており、服からはみ出てる腕には鍛え抜かれた筋肉が見えている。背中には武器だろうか?金棒がぶら下がっている。

「おい、近くには誰もいなかったぞ

 ...にしても旦那がまさか店じまいするなんてな、やらかしたんか?」

 

 そう聞かれた紳士風な男は苦々しい顔をしながら答える

「ああ、どうやらうちの部下が海軍の知り合いを捕まえちまったみたいでな?

 知り合いが報復に来るかもって忠告を受けたんで度別の島に避難するつもりなんだ。

 せっかく軌道に乗ってたんだが...心配するなお前たちとの取引は続ける

 一カ月時間をくれ」

 

 そういいながら紳士風な男は胸元から一枚の白い紙を男へ渡す。

「俺のビブルカードだ、逃げはしないから安心してくれ

 引き続き護衛を頼む」

「あいよ、前に買ったやつがもう少しで壊れそうだから早めに頼むよ

 ...しかしここら辺は焦げ臭いな」

「ああ、うちの店が爆発してな、その煙がここまで来ているみたいなんだ

 ほんとはやりたくないが殺傷力のある方にした方がいいかもな」

 

 血の匂いだけは苦手なんだという紳士風な男

 そう話していると一人の男が走り寄ってくる

「船長!今のところ異常ありません! 奴隷たちもおとなしくしております!」

「あぁ、ご苦労 一応エレナにも確認取ったか?」

 あいつは目がいいからなと言うと男は納得した表情で答える

「エレナ様にはこれから報告するつもりです! では失礼します!」

 

 そういうと走ってきた男は辺りを見渡す、そういえばこいつは新入りだったなと思い

 鳥銃を担いだ女性を探そうとあたりを見渡す

「...あ?いねぇな

 新入り、向こうの方に鳥銃持った女がいなかったか?」

「いえ、あっちの方にはいなかったっす

 聞いたらこっちの方にいるっていうので自分も探そうと思ったのですが...」

 そういうと新入りはきょろきょろと見渡す

 土や植物が焼け焦げたにおいが鼻につく、さっきよりも強くなっている気がする。

 

 

 ...なぜか嫌な予感がする、今すぐにここを駆けだして逃げた方がいい

 そう思った時だった

「あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″!!」

 あたりに甲高い悲鳴が響く、静かだったのもあって全員が耳にする

 この声はエレナのだ

 そう思いあたりを見渡す。しかしエレナの姿はない

 

 おい新入り!と叫びながら新入りの方を見る。

 恐怖で顔がこわばっていた。無理もない話だ

 ふと足元を見る。なぜか新入りの足元が赤熱していた。

 

「新入り!走れ!船まで―――」

 そういった時だった

 突然新入りの足元から赤い腕が足をめがけて伸びてきた

 避けることが出来ず、つかまれてしまった新入りは

「あ″あ″あ″あ″!あ″つ″い″い″い″い″!」

 叫び声を残して地上から姿を消した。

 赤い腕に地面の中へ引き込まれたのだ。

 

「野郎ども走れ!逃げろ!」

 未だに地面の下からは悲鳴が響く、動けたのは半数だった

 残りは蹲っていたり、茂みに隠れているようだ。

「ジョセフ!旦那を引っ張ってこい!ここから逃げるんだ!」 

 呼ばれた刀を担いだ男は紳士風な男を担いで走り出す

 紳士風な男は顔が青ざめていた。

 

 悲鳴が止んだころ、その男は地面から湧いて出てきた

 赤いドロドロとした液体と共に。

「クズどもが...図に乗りおってからに

 ワシが来たからにゃ大人しく生きるのを諦めんかい」

 

 そういいながら赤熱した腕が肥大化し、逃げれなかった人へ向けて振り下ろされる

 悲鳴がそこら中から聞こえる。馬車も焼かれ、檻ですらその原型をとどめていなかった。

 人が焼けるにおいか辺りに漂う。吐きそうだ。

 こらえながら、自分たちの船へと走り出した

 

 

 

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 走り出してから少し経ち、後ろの悲鳴がまばらになったころ

 ようやく自分たちの船の近くまで来た。

 船員が半分以下なってしまったがよく生き残れたと思う。

 船員たちの悲鳴が耳から離れない、気が狂いそうだ。

 蹲ってしまいそうになっていると紳士風な男が話しかけてくる。

 灯台の光に照らされて見えた顔は既に血の気がないかのように青ざめている。

 

「すまない、まさか大将が来るなんて思わなかったんだ

 この埋め合わせは必ず...」

「あ?埋め合わせできんのか?こっちはエレナまで失ってるんだ

 お前はわかってるのか!」

 そう怒鳴るとおびえた表情になる。

 いや、いけない今は仲間割れをしている暇はない、先のことを考えよう

 航海士を失ってしまったのでこの先の海へは行けなくなってしまった

 幸い前の島のエターナルポースは船にあるので戻れはするが

 ...ここに殿を置いて時間をかせいでもらうしかないようだ

 

「今は言ってもしゃあない、まずはこの島を抜けよう、

 じゃないと俺たちも殺されてしまう」

 そういうと目の前の紳士風な男の表情が明るくなる

 この落とし前は後日改めて払ってもらおう

 

 ふと灯台の明かりがあたりを照らす、各々疲れ切った表情や青ざめている表情を浮かべている

 遠くで爆発が起こる、とっさにその爆発した場所を見る

 そこは先ほど自分たちが通った道だった、爆発するものなんてなかったはずだ

「野郎ども!あたりを探せ!」

 そう声をあげ、辺りを見渡そうとする。

 

 その時、頬に何か生暖かいものがかかる

 掛かったものを手で拭う。それは血だった。

 隣には確か旦那がいたはずだ

 恐る恐る隣を見る。そこには紳士風な男はいた

 ただし、そこにあるはずの頭部がない状態で

 鮮血があたりに飛び散る。灯台の光のせいで周りにいた船員がその光景を見てしまう

 

「わぁああああ!?」

 近くにいた船員が灯台の方を見て腰を抜かしてる

 危険を感じ、先んじて近くにあった木の根に身を隠す

 ...よく考えたら灯台にしては妙に同じところに光が当たっている。

 ひときわ光が強くなる。照らしているところを見てみると

 そこには黄色のスーツを着た男が全身を光らせながらいた

 

 危険を感じ、全力で船へと走る。

 後ろの方がひときわ強く光った

 振り返るとジョセフの前にその男がたっていた

 ジョセフは突然の事のようで反応できていなかった。

「光の速さで蹴られたことはあるかぃ?」

 そういうと男の足が光り始めた。

 

 注意が向いている間に走り抜けようと思った時、衝撃が走り思わず転んでしまう。

 何かがぶつかったようだ、また後ろの方が明るくなる

 ...ぶつかってきたのはジョセフだった

 光に照らされたその表情は恐怖に歪んでいた

 とっさに使ってかばったのだろう自慢の刀は柄より上の部分は消し飛んでおり、

 蹴られた箇所は焼け焦げていた。

 そして何よりも、彼の屈強な上半身を支えていた下半身はそこになかった

 

 暖かい液体が自慢のズボンにかかる。

 人体が焦げたにおいを近くで嗅いだせいでこみ上げてくる。

「おげぇぇぇ、うっふ」

 口から思わずこぼれてしまった。独特なにおいが立ち込める

 ここから逃げなければ

 ジョセフをどけ、よろよろと立ち上がり、船を目指す

 後ろからは幻聴ではない悲鳴が爆発の度に聞こえる

 泣きたくなるのをこらえ、足を動かし始めた―――

 

 

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 しばらく歩いているとようやく自分の船が見えた

 船員が多くなったので3つ前の島で購入した新品のキャラック船だ

 ...最もそんなに多くの船員はもういないが

 中には何十人かの見張りと留守番役を残しているため、

 自分さえついてしまえばあとはさっさと船を出してここから逃げよう

 いろいろありすぎたせいで先ほどから寒気が止まらない

 もしもあれが自分に降りかかっていたらと思うと恐ろしい

 

 船に憑りつけてある梯子から甲板へと上がる

 まずは新しい服を持ってこさせようと見張りを探す

 ...人影がない、どうやら見張りはサボっているようだ

「おい!船長のお帰りだぞ!早く船を出せ!」

 そう声を上げる。しかし返事は返ってこなかった

 

「おーい!今ならご飯抜きで勘弁してやるから

 隠れてないで出てこーい!」

 そういいながら船の中へ入る。

 前に一度同じことがあったがその時は船室で酒盛りをしていたからだ

 案の定、通路の先に人影が見えた。

 月の光で照らされていないので誰かはわからないが、やはり酒盛りをしていただけのようだ

 

「お前らまたやってたのか、いいから早く戻れ!

 敵襲なんだ!今すぐに船を出せ!」

 そういいながら人影に歩み寄る。返事はなかった

 寒気が一段とひどくなる。早くここから離れたい

「船長命令を無視するとはいい度胸だな?

 さっさと持ち場へ戻りやがれ!」

 そういいながら拳を振り上げ、殴り飛ばす

 殴った右腕が痛い、まるで固いものを殴ってしまったように

 

 殴られたそれは床へ倒れこんだ。

 まるでガラスが落ちたような破壊音が船内に響き渡った。

 月明かりに照らされたそれはやはり船員だった

 全身が凍っており、倒れたせいで全身が砕けてしまった船員だったのだ

 

「え?...は?」

 思わずへたり込んでしまう。

 奥をよく見ると暗くてわからなかったが人影があった

 どれもこれも全て凍っており、恐怖の表情を浮かべていた

 

 その時奥からこつこつと足音が聞こえる

 誰かが近づいてきている。

 それは恐らくこの事態を引き起こした張本人だ

「ひぃぃぃぃあああぁあああっぁぁぁ!」

 我ながら情けない悲鳴を上げ甲板へと出る。

 こうなれば海へ飛び込んで逃げるしかない

 そう思い船首へ向かう。そこには緊急の救命胴衣を用意してある

 これがあれば少なくとも溺死は避けられるだろう

 

 救命胴衣を着け海へ飛び込もうとしたとき、海面がおかしいことに気づく

 ...凍っている。自分の船を中心に広い範囲にわたって

 これでは飛び降りたらたたきつけられて死んでしまう

 おもわずその場にへたり込んでしまったその時、

 後ろから扉の開く音が聞こえる。

 恐る恐る後ろを振り返ると

 そこには青いスーツを着た男が立っていた

 こつこつと足音を立てながらこちらへ歩いてくる

 腰が抜けてて立ち上がれない、腕の力で後ずさりする

 

「あらら、あんちゃん大丈夫か

 いやぁ悪いな怖がらせちゃって」

 そういいながら近づいてくる

「や、やめろこっちへ来ないでくれ!もう足洗うから!」

 そういうとその男は

「あー...まぁ悪いとは思うが見逃してやる義理はないわな

 ただ...あれだ今回のはあいつらがやりすぎたからな」

 さすがに一般人まで巻き込むのはなあとつぶやく男

 

「そこを何とか!俺たち巻き込まれただけなんです!

 おねがいします!命だけは!」

 そういい頭を床へこすりつける

「あらら...まぁそりゃ運が悪かったな」

 じゃあ仕方ないなといいながら足音が近づいてくる

 怖くて顔を上げることが出来ない

 

「せめて苦しまないように、楽にしてやる」

 その声と同時に肩に手を乗せられる

 おかれた部分から体が動かせない、とても寒い

「あ″あ″あ″あ″あ″いやだあ″あ″あ″!」

 どんどん体が動かなくなっていく自分の体ではないかのように

「ゆるしてくれぇぇええ!」

 その言葉を最後にプツリと男の意識は切れた

 

 

 




そういえば悪人をただ三大将がしばいているだけの小説はないなと思ったので投稿しました。
ぶっちゃけこういう感じの方が書きやすいです。
書いてて油断したらすぐに暗い方に向かってしまうので
下ネタ抜きでギャグを描き切っている作者さんはすごいと思います。
何食べてたらそうなるのでしょうか?

次回は月曜日の0時は魔境なのを知れたので時間をずらす予定です。
小説を書く前は意識してませんでしたが更新する作者多いんですね
自信がついてからこの時間に更新することにします。
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