幼き頃はウルトラマンコスモスを見て育ってました
慈愛に溢れる光の勇者を目の当たりにして、こんな風になりたいって思ってたものです
【名優ならず】
「……」
痕跡を探せども、いたと言う過去形の成果だけが手に入り、肝心の探し人は見つからない。思い出の場所を回っても、懐かしい地を訪れても、探している人は記憶の中にしか見つからない。
いいやまだだと、それでもきっと、なんて所在のあやふやな願望を探し求め続けて、しかしやはり見つかることはなく、失意と虚無だけが積み上がる日々の中。
毎夜毎日夢に見る。自分がその人に置いていかれる夢を。
伸ばした手は振り払われて、伸ばした手を払い飛ばした手には拒絶の意思をこれでもかと込めていて、助けようとする意思を跳ね除けてしまう。そうして飛び起きるのは、夢の中でその人が散ったと同時。色鮮やかに、事細かく描かれるその光景を、いつものようにありえないと断じて切り捨てる毎日。
何故かその景色は鮮明に映るけど、夢だからの一言で流そうとする。そんなのは起こり得なかったから、こんなのは自分の妄想なのだと一笑に流して、その度に鮮明な様式は重く、酷さは増していく。
「…………」
いつからそれが始まったのか。
段々寝てる間だけでなく、起きてる間にすら、ありもしない幻想は彼女を蝕み続けた。歩けば隣に存在を感じる気がして、座れば目の前に幻影を見て、空っぽのアパートへ向かえば、霞んだ声と霞んだ面影が出迎えてくれるような気がした。
「……っ。…………ゃ」
その度に、認めがたい涙があふれそうになって――――水道で慌てて顔をびしょ濡れにして、泣いていない
喪失を受け取って、感情の清算をしようとするのは生きていくうえで必要なこと。ケリをつけて、ひと段落落ち着かせて、そうして次へと振り向いて進む。それが出来なければ引きずられ続けて、生きていくこと自体が困難と化す。
――――でも私は、引きずっていたい。
感情を洗い流せば認めたも同然だ。だから現実だけは見ないフリを務める。仲間からの声も聞こえないフリを続ける。そうしていることが、何よりも認めている事実を、何がどうしても知らないフリをする。すぐ眼前で待ち受けている真実から、意識を背ける努力を惜しまない。
奇しくもその努力は、喪った人と全く同じ行いだった。それを知らないままなのは、幸か不幸か。
それと並行して、雑念を振り払うように、一心不乱に欲した者を探し求めるのも休みはしない。
芳しくない結果に慣れても、求めてやまない。周りから認めろと意味の分からないことを言われても、そもそもマトモに取り合わない。マトモじゃないのはどっちだ
「……いや…………そん……なっ、こと……っ!」
一個人が如何に抗おうと、状況を左右させることなどできない。精々が感情を撒き散らして、周りを困惑させるだけだ。
――――だからこうして、燃える棺の前へ突き出されても何もできない。
結局寄り添うことも、共に逝くことも、どうしても私には出来なかった。
「――――ぁ……ぁあ…………っ」
彼に優しくしてもらうだけだった私は、彼を癒すことは出来ずに、彼を知ることもできなかった。その優しさも、罪悪感から生まれたモノだと今なら分かる。以前の私はそれを知らずに、愚かにも彼自身から生まれた優しさだと勘違いして、ただ受け取るだけで満足していた愚者。
甘えてただけの愚者が、理解者になどなれやしない。彼の苦悩も決意も知らずに過ごしていた日々が、どれほど能天気な繰り返しだったのか。後悔後先になど立つことなど有りはしない。それが可能なら私は今ここにいない。
「おにいっ、さ…………ぅぅ、っぁぁあああああ――!」
兄と呼んで慕う資格など、果たしてどこにあるのだろうか。
こうしたある日に、ほんの些細な切っ掛けで認めるのだ。
もう探していた人は、永遠の彼方へ消えてしまったのだと。
その気づきは決壊を促して、『メジロマックイーン』という存在へ罅を入れた。
まだ修復可能だろう。この傷はまだ癒せる。しっかりと彼の喪失を受け止めて、嚙み砕いて糧とすれば、私は前を向けるのだろう。
でもその選択は取らなかった。
「彼のことはもう忘れなさい……」
「……いいえ、私にはできませんわ」
この傷を癒すなど無理だ。彼から貰った最期の贈り物だ。捨て去るなどと、どうすればできよう。
認めてしまえばどうしたことか。開き直ったとも言うのかもしれない。
だってほら、この世界に居なくとも、
過去の遺物だって捨てたモノではない。優しいだけの私の中の記憶は、痛くて辛いだけの現実から守ってくれる。
「『おにいさま』」
――――まっくいーん、おかしもらったから、いっしょにたべよう。
メジロ家としての責務を投げ捨てて、過去の残響に身を委ねる。甘い毒のような優しさが、私をどこまでも許してくれる。
走ることはもうやめた。期待されるような声はどうでもいい。テイオーやトレーナーからの声も、遮るように過去の声に耳を傾ける。
――――ねむいし、そとでねるけどくる?
「はい。わたしも、いっしょに」
この果てが心地よく、いつまでも浸り続ける。
思い出の場所で、思い出だけを巡らせ続ける。
私は、誰かに望まれるような名優にはなれなかった。
士郎がセイバーに剣突き立てる顔とか大好物 ドラクエ4とか11の序盤は歓喜で震えた……
救えそうで手が届かなかったりする展開を下地に立ち上がる主人公とかってよくね? ぼかぁマックイーンにそうあってほしいですよ
がんばえ~めじょまっき~ん~
深い意味は無いけれど
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