特級呪霊の対応をするという依頼がきた。
ついにである。
「行くわよ、まる! くろ!」
「行くぞ玉犬」
「頑張ろうな、宿儺!」
奥まで進み、名札をゲットして撤退を決める。
予習が完璧だったのもあり、ここまではスムーズだった。
ちゃんと警戒もしている。
だから。
「釘崎っ!!」
「わかってる!」
敵の接近にも気付けた。
怯えて動きが止まるのを、先手を打たれて攻撃される。
でも、身代わり人形をしこたま作ってあるんだよなぁ!
呪霊は目測を誤り、その隙に撤退。
「伏黒! 釘崎! 先に行ってくれ! 俺は宿儺がいるから大丈夫!」
(悠仁、守る)
「まる! 任せた! いくぞ釘崎!」
「あんたやられるんじゃないわよ!」
「よし、じゃあやるわよ、悠仁」
「わかった。雫」
虎杖、自分の腕にナイフを走らせる。
溢れ出た血が、ぽたた、と地面に落ちた。
その血を媒介に、魔界の生き物を召喚する!!
「我が血を対価に、願いを聞き届け給え! 出でよ、妖精!」
「はぁーい。ご主人様。僕の遊び相手はあいつかな?」
「ちっちゃ!」
「げっ 想定より強いの出たわね。地獄の生き物舐めんじゃないわよ。手綱離したら終わりと思いなさい!」
「お、おう!」
呪霊が攻撃してくるのを、妖精はそのまま跳ね返す。
カウンターしか取れないため時間はかかったが、なんなく倒し、後には指が残った。
妖精は嬉しそうに声を上げる。
「あは♡ その指、ちょーだい♡」
「だーめ。魂は地獄の宿儺のとこに送らないとだし、呪力は俺がもらうんだから。飴あげるからさ」
「ちぇー。次はいいのを用意してよ。金髪碧眼の子供とかさ」
「無茶言うな」
魂を地獄へ送り、呪力だけを取り込む。
そして、妖精を送還した。
「ふぅ……大丈夫そうね」
「サンキュ、雫」
(悠仁。大丈夫だった?)
「ああ、サンキュ、まる。時間くっちまったな。伏黒達は無事か?」
急いで出ると、釘崎と伏黒が倒れていた。
「くろが、くろが誘拐された……!」
「ラインを辿って後を追えないのか」
「あ、どこにいるかわかりそう」
「くろを助けに行かないと……」
二人は大怪我なのに立とうとする。やれやれ。
「この飴玉でも舐めていろ」
ポーション飴を二人に舐めさせ、スライムを追う。
だが、向こうも追われていることに気付いたらしく、追いかけた先には無惨に砕かれた核だけがあった。
「ごめんね、ごめんね、くろ……」
「釘崎、俺にもっと力があれば……」
「ごめん、俺が別行動って言ったから」
「そうか……くろが……」
お通夜状態の一年生&担任を慰めるの大変だなこれ。
「核の欠片を寄越せ。それをもとに二代目くろを作ってやるから」
「宿儺大好き! 愛してる!」
「すげー! そんなんできるの!? 記憶引き継ぎってやつ!? 転生!?」
「すごいな」
「よかったね、野薔薇。まるの時もよろしくね」
「やれやれ。手の掛かる奴らだ」
その日の晩、虎杖に優しい魔女だと言われた。おま、そんなんだからあっさり罠に掛かるんだぞ。