作者は原作関係のもの一切買ってません。
SSはある程度読んでるから流れはある程度把握しているつもり。
なのでラインのオプチャで情報収集しようと思います。
第1話
問い。
人は平等であるか否か。
解:平等である。
生まれや環境に差が出るというのは大いにわかる。
しかし人だけに限らず、生きとし生きる者には平等に死が訪れる。
人も生き物の範疇なので、答えは平等であるということになる。
天才だろうが凡才だろうが油断して怠惰に耽れば最下層まで真っ逆さま。これが現代の捉え方、常識だ。
正直、こんな問いをして考えている暇があるならもっと別の有意義なことについて思考を割いた方が生産的だと感じる。
既に分かりきったことを今更考え直しても泥沼にはまるだけである。
────
はい、どうも。
人間からバケモノに転生した一般男性です。
部屋の電球交換をしていたら足場が滑って落下して頭をテーブルの角に強打して転生しました。
その時の様子をどうぞ。
────
「あなたは死にました」
「やっぱり死んだかぁ...」
気付けば役場の様な場所に居て、目の前には白い光の玉があった。
そこから話しかけられているのだろうな。
「死人センター日本支部、家庭内事故課へようこそ」
「あ、はい。どうも」
途中で死んだらどこに飛ばされるのだろうか。天国には行けなさそうな気がする。
「天国には行けませんよ」
「では地獄ですか...?」
恐る恐る聞いてみる。
そういや、人間として生まれてきただけで地獄行き決定とかなかったっけ?
「地獄でも無いですよ。天国も地獄も存在しません。とにかくあなたは転生してもらいます。記憶を覗いてみた所、常識は入っている様なので記憶除去は無しでいいです」
「あの...どういった世界に転生するとかって...聞けますでしょうか?」
「そうですね...貴方のこれまでの経験から見ると、適正世界はラノベ作品ですね」
「ラノベ」
「はい、ラノベです。現代を舞台とした非日常スクールライフですね」
「それって死の危険性は高く無いんですか?」
「高くないですよ。もし死んでもここに戻ってくるだけなので大丈夫です」
「命の価値...」
「魂が壊れなければ残機なんて無限ですよ、無限」
なんか思ったよりフランクだな。
「モブキャラですかね?」
「モブかどうかはこの特典ガチャを引いて、キャラエディットしてから決まりますよ」
「容姿自由なんですね」
「えぇ、日本の人達は美に煩いので騒がれるよりマシです」
「さいですか」
光の玉と正面向いて喋っていたのに、気づかぬ内にガチャガチャが置いてあった。
ポップには『一回だけ回してネ!』と書いてある。なんか馬鹿にされている気がするが、気にしないでおこう。
「さぁ、どうぞ」
ガチャを回した。
カプセルが出てきて中身を見ると、『バケモノ』と書かれた紙が入っていた。
「大当たりですね。では次にキャラエディットです。受付終了時刻が迫っているので急いでくださいね」
受付時刻が過ぎるとキャラエディットが途中でもその状態で適応されてしまう様だ。
イメージを直接入力して細部を直す。
「出来ましたね、では転生いってらっしゃいませ!」
「え?他に説明ないn...スヤァ...」
文句を言おうとしたら、無理矢理意識を落とされた。
そういえば性別女にしちゃったけどやっぱり男の方が面白かったかもな。
────
こんな感じで転生しました。
意識が持ち上がったのは、高度育成高等学校行きのバスに乗り込んだところで意識覚醒しました。
一番後ろの端の座席に座って発車を待っている状態だ。
そして赤面状態になっているという訳だ。
何故かって?
そりゃあストッキングを着用しているとはいえスカート履いてんだからそりゃそうなるさ。恥ずかしくてしょうがない。
さて、今回人生を送る世界は『ようこそ実力至上主義の教室へ』通称『よう実』だ。
光の玉の言った通り、現代を舞台としていて非日常なスクールライフが楽しめる(波乱)だろう。
意識が浮上した際に手に何かの紙が握られているのに気付いて開いて確認する。
───
──
─
無事転生できたようで何よりだよ。
終業時刻が迫っているから少し急ぎ足で君の特典を説明していくからね。
バケモノとは...
名前だけは不名誉なこの能力。
けど効果は凄いんだよ。
簡単に挙げていくと、人間の不便な点を解消し、スペックを人外レベルに引き上げるというものだ。具体的には身体能力の向上、記憶力の強化、勘や運も強化される。
君は性別女になっただろう?
元男からすれば不便な点がいくつか上がってくると思うんだ。
例えば、定期的に血が出るアレ。その機能は削除された。
バケモノになったお陰で子孫を残す機能は削除されたよ、まぁ別にいいよね。というかバケモノを引き当てた時点で性別とか関係ないよ。体のパーツを変化させるなんて簡単なことだからさ。人間自体の脆さも改善され、体の何かが残ってさえいれば高速で再生されていく。水中でも呼吸できるし、光合成もできる。空を飛ぶこともできるよ、これらの原理は謎だけどね。人間では不可能なことがある程度可能になるのがバケモノという特典なんだ。さて、ご理解いただけただろうな?
色々あるから寮に着いたら1つずつ確かめていくといいよ。
ちなみに今回の人生でやっておくべき事とかないから退学して普通に旅したりとかもありだよ。魔法とかも使えるから自由気儘に素晴らしい人生を送るといいよ。それじゃ、また200年後ぐらいに会おう!
p.s. 黒髪ツーサイドアップ翠眼の低身長美少女をエディットした君、結構いい趣味してるね。ロリコン?
───
──
─
紙のサイズが小さいからか文字のサイズも小さい...。
塩レベルの文字なんてバケモノを引き当てた僕にしか見えないだろう。
それにしても人間から外れた存在か...。
もしかして食事の必要もなかったりするのだろうか。
そして僕は別にロリコンじゃあない。
メモ用紙に書いてあったことによると寿命も伸びてそうだし、だったら急がずにまずは高度育成学校をある程度楽しもう。
卒業まで行くつもりは無いかな...多分。
基本方針は『適度にイキりながらエンジョイする』だね。
ふむ。
そういやバス内で何かイベントがあったような...。
確か、お年寄りに優先席を譲るかどうかでギャーギャー騒ぐんだっけか。
高円寺の座っている方を見ると丁度その状況だった。
あれか。
席を譲るにしてもこの席結構離れてるんだよな。
わざわざここを譲っても来るまでが大変だろうな。立っている乗客も結構いるからその波を乗り越えてくるのは苦労する...というか他の乗客からしたらわざわざ避けないといけないなんてとか考えてヘイトを向けられそうだ。
うん、仕方ない。
今回は傍観に徹するとしよう。
さて、社会人の女性が言っている事についてだがあれは『ある意味正しいが、正しく無い』。年功序列の考え方が身についている人からすれば年下が年上の言う事に従うのは当たり前だろう。しかし、唯我独尊を体現しているような高円寺には通用しないし非常識である。
そして高円寺の言い分の方がどちらかというと理に適っている。
優先席はあくまでも優先であって絶対では無い。
強制的にどかそうと言うものなら、逆に高齢者を味方してる側が悪くなる。
原作通りに進むのであれば、別の女性が譲ることによって解決するのだが今回はどうなるのだろう。
ほらほら、おばあさんもそう言っていることだし高円寺への追求辞めなよ。
遠慮を無視するのはモラルがない人がする行動だよ。
と、口に出していないのだから伝わるはずもない。
確か串...いや櫛田も加担して譲るべきだと主張する。
社会貢献らしい。
正直、席を譲るより有能な人間が莫大な利益を生み出して納税した方が社会貢献になると思うのだがね。利益を追求する面から見ても強制するべきことではないのは明らかだ。
彼女の場合は、おばあさんを救いたいというよりはおばあさんの為に説得してる自分最高と悦に浸っているだけなんだろう。
やらない善よりやる偽善、そんな言葉があったようななかったような。
わかりきっていることだが、行動に正解はない。
今回の事だって僕の主観で考えたら不正解だし、集団心理を用いた客観的視点だと正解に近いのだろう。
特になんの介入もしなかった為、原作通りに進んだからこれ以上この事について考えることはやめよう。
TS少女思考停止中...。
なんやかんやで学校に到着。
これから三年間は緊急の要件以外は外との連絡は出来ないし、出ることもできない。その代わり、高度育成高等学校を囲むように都市ができておりそこには様々な施設が揃っている。こう言うのを学園都市というのだろうな。
さてさてクラスは...D!
ふーん...。
と言うことはボードゲーム部で荒稼ぎ決定かな。
戦略とか自信ないけど、今の体なら問題ない気がする。
気がするだけだったら学内バイトだな。
よう実の2次創作ではDクラス配属の場合は大抵綾小路の後ろにオリ主の席が配置されている。僕の場合も例に漏れず、綾小路の後ろだった。
目立つ事をして目をつけられてもなんの問題もないのって気分楽だなぁ。
それでも堀北という少女には関わりたくはないが、な。
あくまでもクールな雰囲気を纏ってクラスに入室して着席する。
はい、所持品チェーック!
乙女のカバンの中身は何じゃっろなぁ〜♪
筆記具
以上!
えぇ...?(困惑)
せめて水筒と折り畳み傘は入っていて欲しかった。
ブレザーのポケットには無地の白いハンカチにポケットティッシュ。
手荷物の少なさにショックを受けているとDクラスの担任教師である茶柱先生が入室してきた。
この学校での注意事項や10万円の価値のポイント(100,000pt)が入った財布代わりの携帯(見るからに最新機種のスマホ、防水防塵高耐久力)が配布された。
高校生にいきなり10万...?
と感じた方が多いだろう。
毎月1日にポイントが入るとの事。
しかしこのポイント、クラスポイントというものが関係しており、そのクラスの評価がその値になっている。初期は1000pt、お金代わりのプライベートポイントは100,000pt。つまり1ptのクラスポイントは100円の価値があるという事だ。
このポイント、お店で使えるだけじゃなく情報やテストの点数、出席日数も買える。また、膨大ではあるが2000万ポイント貯めればAクラスへ移籍が可能という。
この学校はAクラスになって卒業すれば自分の行きたい進路に100%進めるのだ。しかし生徒達はこの学校の生徒全員が進めると勘違いしており、挙げ句の果てにDクラスは多数の遅刻、欠席、最悪な授業態度によってクラスポイントを全損してしまうのだ。非常識過ぎて笑えるよね。
一応お店各所に0円コーナーがあってptが無い人への救済処置がある。
言わずもがなDクラスの大半の生徒は使い切ってしまう。
一応茶柱先生も言葉の中にヒント隠しているのに、それに気付かずに贅沢しちゃうんだもんなぁ...。
茶柱先生が教室から退室すると、平田というイケメンが自己紹介をしようと提案する。
そのタイミングで席を立ち、僕は教室を後にした。
いや、だって時間の無駄なんだもん。
そのまま職員室へ向かう。
茶柱先生が教室から退室してから大して時間が経っていなかったからか、歩いている茶柱先生に追いついた。
「先生、質問いいですか?Sポイントについてなんですが」
「分かった、萌城。その質問については生徒指導室で聞こう、ついてくるといい」
僕がSポイントの事を持ち出すと無愛想な顔つきから鋭い目つきに変わった。
ただでさえ怖い顔なんだから目つき鋭くなると睨まれてるみたいで怖いからやめちくりー。
生徒指導室についた。
「ここならカメラや盗聴器なども無い、それで質問とは何だ?」
「はい、Sポイントで買えないものはないと言った主旨の説明を頂いたのでテストの点数や出席日数も買えるんじゃないかと思いまして、こうして質問しに来た次第でございます。それで、どうなんでしょうか」
そう告げると一瞬茶柱先生の口角が上がった気がした。
「まぁ、買えるな。1日分の値段が5,000pt、一点が100,000ptだ。他に何か質問はあるか?」
「そうですね...。来月支給されるプライベートポイントって10万では無いですよね?」
「何故そう思った?」
「いえ、この100,000ptは現在の我ら生徒への評価と期待と仰られたので、授業態度や欠席、遅刻によって減るのではないかと考えました」
「正解とも不正解とも言えんが、その事については五月に通達しよう」
「そうですか、ありがとうございました。質問は以上です」
「ああ」
そんな感じに茶柱ティーチャーとの会話を終えてDクラスを通りがかりがてらチラッと覗く。
綾小路が丁度自己紹介を終えたところだな。
生徒が解散して行き、堀北が退室していったのを確認して教室へ入る。
綾小路と友達になっておきたい。
綾小路は頭を抱えていた。
多分、友達ができなかった事に打ち震えているのだろう。
まさにこの事を好機という。
この機を逃すのは大馬鹿者という訳だ。
さぁ、行くぞ。