主人公の交友関係が狭いとキャラを会話に出せないから詰みやすい...。(これまでの白ノ宮作品の弊害)
時は少し飛んで昼休み。
予想通り最初の授業で教科書が配布され、ポイントがとられるような事はなかった。
しかし、紛失した場合は本来の相場の半分のポイントで購買から購入する必要があるらしい。微妙なところで良心的だね。
そしてDクラスの授業態度はというと、まさに底辺。
しっかり真面目に受けている生徒も数人いるが、半数以上は携帯だったりやかましく騒いでいたりする。
教師側の表情を見ていても不愉快そうな表情をしているものはおらず、逆に口角が少し上がっている人もいた。おそらくDクラスの不良品っぷりに笑いを堪えているのだろう。
そんな雑音のみをシャットアウトして授業を聴いていた訳だが、さすがは国家経営施設。質の良い教師を揃えている、どの教師の教えも基礎から分かりやすく説明していき、黒板にも所々解説を挟み込んでくれる。
今世の僕は確かにチートではあるが、前世の僕でもしっかりこの授業を受けていれば理解度が9割を超えるはずだ。
完全記憶能力で説明と板書を記憶していき、脳内で反芻する。
勉強用の問題集をノートで解いてみると、基礎そして応用と悩む事なく解くことが出来た。
この学校の教育さえ受けられればAクラスで卒業出来なくても上位の大学に進学は可能なはず。
そう考えるとAで卒業を目指す人たちはどんな難関を目指しているのだろうか。
教室前方の時計を見ると昼休みが始まってまだ5分しか経って居なかったが、教室に残っている人間はほぼ居なかった。
みんなどこかで昼食を摂っているのだろう。
まだ今日は2日目だ、毎月10万を貰えると勝手に思っているこのクラスの生徒の大半は食堂か購買で遠慮のない食事をとっている事だろう。
今の気分的に何かを食べる気にはならないから、今持ってる教科書の暗記でもしておこうかな。速読と完全記憶があれば最高効率で予習ができる。
とはいえ魂は凡人で怠惰なものだから四教科のうち3教科を覚えたあたりで一旦作業が止まってしまう。
どんなすごい能力を手に入れたところで考え方は変わってないからね。
ずっと集中力が続く訳では無いのだ。
昼休み開始から8分経って残り42分...。
最高効率なのも考え物だなと思いながら残りの一冊も暗記し、問題集も覚え始めた。
結局35分余り、疲れた気分になったため食堂に向かおうと席を立...ん?
おやおや、僕の後ろの方の席で突っ伏している茶髪のぼっち君がいるじゃ無いか。君も僕についてきたまえよ。
そんな事を心で呟きながら茶髪のぼっちくんこと綾小路に話しかける。
「もう授業は終わったぞ、綾小路」
「...起きてるぞ」
突っ伏していたら寝ていると思われても仕方がないと思うぞ綾小路よ。
まぁ、誰かを昼食に誘おうとしたけど結局誘えなくて落ち込んでいたところなんだろうけど。
「綾小路よ、迷惑でなければなんだが一緒に食d「行く」...よし、行こうか」
なんて哀れな綾小路...。そんな食い気味に返事をするほど仲間に飢えていたか。
...?こんな食いつき良かったかこいつ。
教室から出ると綾小路が後ろからひょこひょこ付いてくる。
「後ろじゃなくて横を歩いたらどうかな?この学校の廊下は広いから二人ぐらい横並びで歩いていても邪魔にはならないよ。それに私らはカルガモでは無い」
「あぁ、わかった。それで...カルガモってどういう事だ?」
ちょっと伝え方をミスったな。
「いや、わからないならそれで良い。それよりも綾小路は食堂で何か食べたいものとか決まっているのかな?」
「そこは見てみないとわからないな」
「うん、普通そうだね。噂では無料で頼める山菜定食というものがあるらしい。毎月しっかりポイントが振り込まれるというのに不思議だよねぇ?」
綾小路ってこのタイミングではSシステムについて気付いていたっけ...。
機械になってはいないから大して思考速度は早く無いはず、それでも常人より早い事は確かだがな。
「ん、確かに不思議だな」
あー...。
表情筋が働いてないし、コイツの目を見る限り食堂での食事が楽しみで僕の揺さぶりに気付いてないな。まぁ良いけどさ。
そんなこんなで食堂に到着。
規模は結構大きくメニューも豊富で大きい商業施設の食事コーナーより広いのでは無いかといったレベル。
「ここは異常レベルに大きいな、まさに常識外れって感じ。だよね?綾小路」
「え...あぁ。常識外れだな」
おいおいこんなカマかけに引っかかって大丈夫か?なんか原作より隙が多いぞ。
コイツ本当に機械化するんだよな?
メニューを一通り見て記憶してからストロベリーパフェsizeMを頼んだ。
パフェを持ってきた僕に対して、綾小路はギョッとしており、その反応に対して少し笑ってしまった。不覚だ。
綾小路は山菜定食を頼んだらしい。
結構悩んだ末にそれなのか...。
無料だから失敗する事はないだろうけど初手でそれを行くのか。
山菜定食を食べ始める綾小路を横目に僕もスプーンでイチゴピューレの乗ったアイスを掬って口に運ぶ。
程よい酸味がバニラアイスの甘味に合っており、これは無限に食べれるのではないかと錯覚させられるようなうまさだ。胃の容量的にいえば無限でも僕は問題ないけど。
しかし、昼食でパフェを食べる僕の姿は異様に見えるそうで、結構視線を集める。いや、分かってたけどね?僕は甘いのが食べたかった、それだけなんだ。
ちなみに横目で綾小路を見ると山菜の天ぷらを口にしているところでなんとも言えない微妙なオーラが漂っていた。
ほれ見ろ、初手でそんな変わったもの頼むからそうなるんだぞ。
白ノ宮作品の弊害とは...
主人公に主軸を置きすぎてモブキャラすら出さないせいで会話に関してのスキルが全く上がらない状態。読んでいて面白いが、なんとなく薄味なのが特徴。
次回は火〜金までに出したい。
間に合わなければ土・日。