厨二病の男が勘違いされる話 作:D.D.D_Official
「ここが…影の国の出口か!」
あれから三日後、俺はとうとう影の国の出口へ辿り着いた。これまで長…くはないな。うん。イギリスってほら、狭いし。それに、ヴィヴィアンの家が出口付近にあったのもあるだろう。
「さぁ、キャメロットはもう直ぐだ。早速出て「待て!」…え?」
どこからか声がする。女の声だ。
「貴様らはこの儂、スカサハが通さぬ。生きて出たくば儂を倒してからにせよ!」
『ちょっと!スカサハ!?何でアンタが邪魔するのよ!来る者拒まず去る者追わずだったじゃない!何で今更っ!』
「ヴィヴィー、お主儂に黙ってこんな色男を捕まえるとはな。てっきり儂はお主を幼子好きなのかと思っておったわ」
『んなっ!?べ、別に…ランスロットは別だから!あれは、その…子供を育ててみたかったのよ!』
もしかしなくても碌でもない存在なのか?精霊って…。嘘だろう?俺の厨二ノートに精霊魔法沢山書いてあるんだが…
「ヴィヴィアン……」
『違うのグレン!私は…!』
「そんな事はどうだって良い。オイ、グレンとやら。儂の弟子にしてやる。弟子にならぬのなら殺す。選べ」
「いや、困る…だが、答えは一つしかないんだろう?」
『そんな、グレン!私を捨てるって言うの!?死んじゃうわよ!?』
スカサハといえば、彼の大英雄クー・フーリンの師だ。そんな女傑に師事できるというのなら、なんと言う僥倖だろうか。こんなチャンス滅多にないぞ。
「いいや、ヴィヴィアン…いや、ヴィヴィー。俺はお前だ。俺たちは一心同体。スカサハ!……いえ師匠!この俺、グレン・ヴァン・インフェルノは貴殿に師事しよう!その代わり、全力だ!俺は早くキャメロットに帰らねばならん!二週間だ、二週間で終わらせろ!」
「ククク…貴様、ただの色男かと思えば勇猛な戦士であったとはな。良かろう!ヴィヴィー、この先、グレンが何度も死にかけるであろう。助力せよ!」
『わ、はいっ!』
そうして、俺の過酷な修行が始まった。
○○○○○○
「足を休めるな!死にたいのか!?」
「ゼェ……ハァ…クソッ!!死んでたまるかぁぁぁぁ!」
俺の後ろには今、ティラノサウルスがいる。
もう一度言おう。ティラノサウルスがいる。
「███████████████!!!!」
「うぉおおおおおっ!?こいつ、ブレス吐いてきやがったァ!し、死ぬッ!」
「ほらほらどうしたどうした!まだ準備運動だぞ!」
「畜生!俺は不敗の騎士、グレン様だぁぁぁぁ!!!」
この訓練は、20kgありそうな腕輪をつけられティラノサウルスに3時間追いかけられるというモノ。5回死にかけた。
「ぬぉおおおおおっ!?」
「腕が千切れても泳げ!死にたくは無いだろう!」
「███████████████!!!!」
どうやらティラノサウルスは水陸両用だったようで、水泳訓練でも追いかけられた。
「ぐっ!?ガァァァァァ!!!!」
「どうした!足が食われただけだろう!泳げ!」
「畜生めがぁぁぁぁ!!!!!」
この訓練は、25kgありそうな首輪をつけ4時間ティラノサウルスに追われるというモノだった。8回死にかけた。
「ほらどうした!英雄の末裔なのだろう!ならこれぐらい躱してみせろ!」
「ゲイボルグは必中だろうがぁぁぁぁ!!!」
「よく知っておるな!ならば見よ!刺し穿ち、突き穿つ!【ゲイボルグ・オルタナティブ】ッ!」
「ヴィヴィアンから受けたこの力、ここで使う!【プロミネンス・ノヴァ】ッ!」
紅い線と小さな太陽がぶつかり合い相殺する。
「よしっ!防いだ…ガッ!?」
「フ…儂がいつ、ゲイボルグを1本しか持っていないと錯覚していた?」
「なん…だと……!?」
一番きつかったのは、スカサハ師匠との戦いだ。心臓を潰されることは無いとは言え、その近くに毎回毎回ブスブス刺されてたらトラウマにもなるわ。ちなみに、987回死にかけた。
だが、死にかけてヴィヴィアンに治療される度に何故か身体能力も向上して行ってるような気がする。
「ヴィヴィー、俺の身体がどんどん強くなっていくんだが、何か心当たりはあるか?」
『そうねぇ。もしかしたら、私との融合率が上がってるのかも!ほら、私達って2人で1人でしょう?魔術的に炉心でもある心臓部が融合してるから、グレンの肉体がどんどん精霊に近づいていってるのかも』
「え"。俺人間じゃなくなるのか?それは少し嫌なんだが…」
『安心して、私が人間になるわけじゃ無いし、グレンも精霊にはならないわよ。強いて言うなら…そうね。アーサーみたいに竜の力を…グレンの場合は精霊の力ね。それを持った人間になるんじゃ無いかしら?』
なるほど、そういう原理だったのか。ただ、一度でいいから
そして二週間後。
いよいよ修行の成果をスカサハ師匠に見せる事になった。
〜〜〜〜〜〜
「やぁ大盾の騎士様、今日も修行ですかい?精が出ますなあ」
王都キャメロットで、グランツが普段の修行場所に行こうとした矢先に、老人に声をかけられた。
「ありがとう、ロジェール爺さん。それより、珍しいな?アンタらが俺ら騎士に話しかけてくるなんてよ」
「以前も、貴方様と同じ場所に向かう騎士様をよく見かけておりましたからな。そうだ、あの騎士様は何処に居られるのでしょうか?娘のアリシアが会って話がしたいと……」
「…………あぁ、アイツは。どっか、遠い所に行っちまったんだよ。そう、娘さんには伝えておいてくれないか?」
「………っ!わかりました。この事は、娘以外には黙っておきます。そしてどうか、そう暗い顔をなさらないでください。我らキャメロットの民にも、何か手伝える事があれば…」
「良いんだ。もう、会えねえんだからよ。じゃあな、ロジェール爺さん。娘さんによろしく頼むわ」
そう言ってグランツは去っていく。
そしてそれを見る者が1人いた。
「アイツ確か、グレンの……着けてみっか」
ストーカー、モードレッドはグランツの後をつける。その出会いは、とある事件を呼ぶ事になる。後に人はそれを“騎士の密約"と呼んだ。
スカサハにボコられた俺、なんと哀れな。
だが、究極最強神に認められし俺は奴を打倒する!
次回予告だ!
狂い始める運命、その先に待ち受ける絶望とは。
次回「帰還への秒読み」
グレンのサーヴァント時のクラス
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セイバー(厨二語による謎カリスマ)
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バーサーカー(厨二病はバーサーカー理論)
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フォーリナー(転移者+神の影響)
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キャスター(ヴィヴィアン霊基、女体化)