厨二病の男が勘違いされる話   作:D.D.D_Official

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第二章 -闇の女王と焔の騎士-
火焔騎士グレン(本名:グレン・サトウ)


 

 

「何?英雄の誕生を記念した式典だと?」

 

任務が休みの日、俺が訓練所で屯していた時に突然何故か畏まったガレスが現れて俺の英雄パーティーを始めるとか言い出した。

 

「はい。私はただの伝令として王からグレン卿に伝える様に指示されただけなので、詳細は知りませんが…」

 

「そうか。と言うか、どうして固くなっている?俺が何かしたか?」

 

「いえ、その…エディンバラの奇跡を起こした英雄に、私は何て失言を……うぅ〜っ!」

 

あぁ、その事か。俺も忙しすぎて忘れていたな。ガレスの無茶な前線希望で俺が死地に追いやられたんだったな。

だが、それも過去の事だ。あまり気にしていない。

 

「気にしないでくれ。貴卿が前線を望んだからこそ、俺は英雄になれたのだ。だが、あれが上手く行ったのは俺が居たからだ。いや、無論他の騎士でも戦況は良くはなっていただろうが。まぁともかく、今後は己の手柄だけでは無く部下の事も考えてやってくれ」

 

「はい…………。ところで、グレン卿は恐らく円卓の騎士として名を馳せる事になりそうですが、席次はどうなるのでしょうか?私は今、第十席なのですが…グレン卿の功績から考えて、八席は下らないと思うんですけど…」

 

ほう、八席までは取れるのか。なら、今後の俺の名乗り口上は『円卓第八席、"漆黒"のグレン』だな。円卓の騎士に数えられるなら、HOMAREある戦いをしなくちゃな。正直、師匠の元で学んだケルト流戦闘術は卑怯なものが多い。

例えば、砂を投げたりとかアンブッシュとかだ。挨拶も無しに戦闘開始なんて当たり前だ。まぁ、中世ヨーロッパなら当然なのかもしれないがな。

 

「俺がどの席次になれるかなど、その時になるまでわからんだろう。それより、いつから式典なんだ?」

 

「あ、そうでした。今から会場に向かって貰いますよ!既に皆集まってますから!」

 

「え?」

 

「ほら、ついてきてください!」

 

 

 

そうして俺は、キャメロットで一番の広場…よく王が演説をするような場所に連れて来られた。

 

「来ましたね。それではこれより、先の戦争の最大の功労者であり、奇跡を起こした英雄を讃える式典を行う!さぁグレン卿、挨拶を」

 

突然連れて来られて演説とか、何で無茶振りを…。しかも、キャメロット中の民の殆どが集まっているらしい。好奇や期待の目線が俺を貫いている。あとマーリン、お前俺のこと笑ってんの見えてるからな。

 

仕方ない、ここは腹を括って台詞を絞り出す。

 

「本日、この場にお集まり頂いた皆さんに感謝を。俺は先のエディンバラの戦いで蛮族の将を討ち取った騎士、グレン・ヴァン・インフェルノだ」

 

ワアアアアッ!と歓声が上がる。掴みは上々だな。

 

「あの戦いで俺は一つの導きを得た。それは、湖の貴婦人からの愛だ。ヴィヴィアン、来てくれるか?」

 

『無論。我は湖の貴婦人、ヴィヴィアンである。我が愛、グレンとの契約により蛮族を皆殺しにさせて貰った』

 

民の前だからか知らないが、何故か尊大な態度でいる。心なしか後光が差している様に見える。

 

「そして俺は、王の…アーサー王の剣だ。そして、俺がアーサー王の剣であり続ける限りブリテンは俺達が護る。王よ、我が忠義、受け取って下さるか?」

 

「勿論です。我が騎士グレンよ、貴方を円卓第七席"火焔騎士"に任命します。これからは、より一層の活躍を期待しています」

 

先程よりも大きい歓声が鳴り響く。よし、これで演説は成功だろう。

 

「グレン卿。私は以前、貴卿を疑っていた。その事を今一度、詫びさせて欲しい。そして今度は、友として私と共に戦ってくれないか?」

 

「当然だ、ランスロット卿。あれは俺の眼が特別なのが悪かっただけなのだ。貴卿と共に肩を並べられる日を楽しみに待っている」

 

突然謝ってきたランスロットと握手をし、和解する。いや、コイツ顔が良いな……?そらモテるわ。爆ぜろ。

 

だが、そんな平和も長くは続かなかった。

 

 

「緊急伝令ッ!コーンウォール地方に、魔獣発生!敵個体、恐らく怪猫キャスパリーグと思われます!」

 

「君、待ちたまえ。キャスパリーグだって?あの猫は退治されて、今は封印されているはずだろう?」

 

マーリンが酷く動揺した様な顔で問いただす。キャスパリーグと言えば、アーサーでも勝てなかった最強の魔獣だったか?たしかマーリンが眠らせたか何かで……

 

「おい、どう言う事だ?」「わからない…怖い」「あの厄災は滅んだはずでは…!?」「ママーッ!」

 

マズいな、民衆の中に動揺が広がっている。このままだと暴動が起きかねない。

 

「皆さん、落ち着いてください!」

 

「アレ、ガレス卿だ!」「どうしたんだ?」「落ち着けねえよぉ!」「怖いよぉ〜っ!」

 

「この場に、厄災を打倒しうる英雄達がいる事をお忘れですか!?聖剣の担い手、アーサー王!花の魔術師、マーリン殿!湖の騎士、最強のランスロット卿!太陽の騎士、ガウェイン卿!そしてエディンバラの奇跡を起こした新たな英雄、グレン卿がいます!彼らなら、必ずキャスパリーグを討伐できます!」

 

え?おい待てよ。誰も戦うなんて言ってないぞ。見ろ、マーリンなんて苦虫を噛み潰したような顔をしてるじゃないか。

 

「おお!そうだ!彼らなら!」

「勝てる、この戦い!」

「アーサー王万歳!アーサー王万歳!」

「円卓の騎士様!どうかお願いします!」

 

ああもう逃れられない!さっきまで心地良かった期待の目線が痛い!やめて!俺を死地に追いやらないで!死んでしまいますぅ!!!

 

「アーサー王、ここは…」

 

「えぇ、わかっています」

 

良かった、考え直してくれるんだな!

せめて修行の期間は欲しいからな!今からでもスカサハ師匠の所で修行を……

 

「グレン卿、この件は貴方に一任します。ランスロット卿と2人で対処に当たってください。私は次の蛮族の侵攻に備え、戦術や方針を決めなくてはなりません。期待していますよ?」

 

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

「早速、貴卿と肩を並べられる時が来ようとはな。必ずや我々で厄災を倒そう」

 

ランスロットォオオオオオオオオオ!!!!!お前やる気出してんじゃねえよおおおおおお!!!!!!!行く流れになっちゃっただろ!

 

「あぁ…………必ず、生きて帰るぞ」

 

「心配症だな、グレン卿は。貴卿と私がいるのだ。勝てるさ…いや、貴卿のその慎重な姿勢が奇跡を産んだのか?」

 

 

こうして、俺の厄災討伐が幕を開けたのであった。




フハハハ!!!新章開幕だ!
アンケート投票、感謝するぞ皆の衆。
俺がセイバーとはな。まぁ、妥当だろうな!フハハ!

実は俺は少し未来が見えてな、それを少しだけ教えてやろう!
見える…4、5…?そして聖杯探索…?何のことかは判らんが、良い!

では、次回予告だ!
厄災を斃すため、英雄達は出奔する。だが、運命は残酷だ。少年は怪物との戦いで、運命の出会いをする事になる。
次回「謎の女」

グレンの初登場時の特異点/異聞帯

  • 特異点F(冬木)
  • 特異点4(ロンドン)
  • 特異点5(ケルトアメリカ)
  • 特異点6(キャメロット)
  • イベント特異点(影の国)
  • 第六異聞帯(妖精國ブリテン)
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