厨二病の男が勘違いされる話   作:D.D.D_Official

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未来の仲間との交流をする男グレン

 

 

いつになく体が軽い。

 

ここ数日、俺を抑えつけていたかのような憂鬱感はサッパリ消え失せ、寧ろ今までより清々しい気分だ。

 

そういえば、最近何も口にしていなかったなと思い出し俺は食堂に行く事にした。度重なる勝利と死体で土地が潤ってきているらしいのだ。死体から生まれた食物でも、飯に罪はない。

 

「うまい!!!!!うまい!!!!!!!」

 

おや、俺は来る時代を間違えたか?爽やかだが暑苦しい声が食堂から聞こえてくる。よもやよもやだな、まさか日本から遥か遠くのブリテンの地で前に見たアニメを思い出すとは。

 

「フハハハハハ!!!良い食いぶりだな、貴卿!名を、確かパーシヴァル・ド・ゲールとか言ったか?俺はグレン・ヴァン・インフェルノだ!数ヶ月後、貴卿とギャラハッド卿と共に聖杯探索に赴く者だ!」

 

「む、これはご丁寧にありがとうございます!改めて自己紹介をば。私の名はパーシヴァル・ド・ゲール。貴方のような高明な騎士と知己になれた事、光栄に思います」

 

「クク、俺としてもパーシヴァル卿と親交を深めるのは喜ばしい事だ。今後とも宜しく頼むぞ?」

 

「ええ、こちらこそ!」

 

ブリテンの煉獄さん…もといパーシヴァルと挨拶を交わしたところで、丁度グランツが来た。少し元気が無いようだな、元気を出してやろう。

 

「おぉ、我が盟友。魂の友グランツよ、どうやら普段の覇気が無いようだが、如何した?」

 

「……ん?え、お前…まぁ、元気そうなら良いや。いやな?お前がこの間やった所業をマーリン殿から聞かされてよ。何でも、『親友なら知っておくべきだろう?』とか言ってきてな。お前、その…あんな事があって落ち込んでんじゃねえかなって思ってよ」

 

やはり、コイツは優しい。コイツが剣を持たず大盾を持つのもそれが原因だろうか?

 

「おぉ!これはグランツ卿!私と同じく、誰かを守る事を主とする"大盾の騎士"殿ではありませんか!私はパーシヴァル・ド・ゲール。気軽にパーシヴァルとお呼びください!」

 

「おう!もう知ってるみてぇだが、一応名乗らせて貰うぜ。オレはグランツ。家名は無いが、ランスロット卿の領地出身だ。よろしくな!」

 

陽キャ+陽キャ=聖域とはこの事だな。あっという間に場があったまった。クク、素晴らしい。コミュニケーションとはこうでなくては!

 

「そうだパーシヴァル卿。俺はこれから飯を食った後、聖杯の件で王に謁見しようと思うのだが、貴卿はどうする?」

 

「是非にと。ギャラハッド卿も丁度巡察から帰還している事ですし、行きましょう!」

 

 

 

 

飯を食い終わり、ギャラハッドを探しに行く。と言っても、彼は基本的に訓練所か自室にいるらしいので向かうと、案の定訓練所に居た。

 

「ギャラハッド卿、少し良いか?」

 

俺が声をかけると、ギャラハッドはこちらを振り向き、人懐こい笑みを浮かべながら向かってくる。

 

「はい、何でしょうか?あ、一緒に訓練でも如何ですか?初めの方は辛いかもしれませんが、案外慣れてくると楽しいものですよ。でも、グレン卿には必要ないかも知れませんね。何せあのエディンバラの奇跡を起こし、圧倒的な力で敵軍を粉砕したのですから!」

 

若干興奮したような面持ちで俺に喋りかけてくるギャラハッド。パーシヴァルが騒がしいタイプの良い奴なら、ギャラハッドはよく喋る良い奴だ。

 

え、俺?良いんだよ俺は最強だから。

 

「ギャラハッド卿、貴卿の偉業は聞き及んでいるぞ。円卓十三席の呪いを跳ね除けたとか。その精神性に俺は敬意を表するよ」

 

「ええ!私もギャラハッド卿の心の強さには尊敬する所が幾つもあります!武のグレン卿、盾の私、心のギャラハッド卿が居てくだされば、必ずや聖杯探索は成功すると言っても過言ではないでしょう!」

 

俺とパーシヴァルがギャラハッドを褒めちぎると、ギャラハッドは頬を朱に染めて照れている。ふむ、お姉様方に人気そうな顔立ちと溢れ出る処女性は現代なら刺さる奴は多いだろう。

 

「ハハ、私など。しかし、ありがとうございます。皆様はこれからどうなさるので?」

 

「うむ、これから聖杯探索について王に謁見をしたいと思っているのだが、もし良ければ貴卿も来るかと思い誘いに来たのだ」

 

「なんと!それならば行かなくてはなりませんね。さぁ、行きましょう!それで、謁見の内容を聞いても?」

 

「ああ。俺は王に、聖杯探索を早めて貰おうと思ってな。俺達がこの間戦った…いや、二人は来ていなかったんだったな。その時に俺は見たのだ。飢えに喘ぐ人々を。そして、そのままではダメだと決意した。必ずや聖杯を獲得し、ブリテンを潤さねば」

 

俺が言い切ると、二人から感心したような声が上がる。

 

「流石は英雄とまで称えられた騎士…なんと高潔な事か!」

「素晴らしいですっ!!流石は奇跡の体現者ですね!!」

 

「ハハハ、そう煽てないでくれ。幾ら俺と言えど、照れるだろう?」

 

そう三人で談笑している内に、玉座前に着いた。扉の向こうからマーリンの目線を感じたので、見つめ返しておく。すると扉が開き、謁見の許可が降りる。

 

「突然の謁見、誠に失礼します。そして、謁見を認めて下さった事に心からの感謝を」

 

「その感謝を受け取りましょう。して、用件は?」

 

「はっ、あと五ヶ月後に予定されていた聖杯探索の時期を早めて欲しいのです」

 

「それは、何故に?」

 

俺はアーサー王に懇切丁寧に動機を伝える。俺が話し終えると、アーサー王は納得したように首肯して俺たちに命令を出す。

 

「宜しい。では三週間後に出立するように。マーリン、聖杯の位置は掴んでいますか?」

 

「勿論…とは言い難いね。でも任せてくほしい。私がちょっと頑張れば、すぐにでも」

 

 

さぁ、言質は取ったぞ。あとは備えるだけだな!




グレンに対する各員の見る目
・ヴィヴィアン
夫であり半身。勇者の魂を持っている上に顔が好みな為無理矢理にでも契約を迫りたかった。エディンバラでグレンが死にかけてなかったら殺しに行っていた程。だか、スイッチが入らなければ非常に初心な為キスに弱い。

・エレイン
グレンが弱い時から目をかけている。強くてカッコいい騎士がタイプの為、グレンの甘いマスクと未熟な才能に惹かれた。思い込みが激しい為グレンが死にかけた時は死ぬ程焦燥した。今は出来の悪い弟のように思っている。
「おねショタも良いよね」

・アルトリア
忠義に厚く、命令を忠実にこなす騎士の鏡。虐殺させたのはちょっと悪かったなと思っている。

・ガレス
元部下兼今上司。ランスロット程では無いが尊敬と親愛を持つ。

・マーリン
何かよくわかんない奴。でも強いし面白いから良いや!初めは警戒していたが、次第にグレンが基本的に無害である事を見抜いた慧眼の持ち主。

・ランスロット
正義感に厚い、忠実な騎士。虐殺している時は正直どうかと思ったが、それ以上に王への不信の方が高かった。自身の仄暗い感情を除けば気のいい友人。

・トリスタン
王の歪んだ正義の被害者。いつか解放してあげたいと思っているが、悲しすぎて出来そうにも無い。イゾルテによくグレンの話をするぐらいには気に入っている

・グランツ
ズッ友。だが道を踏み間違えたらブン殴る覚悟はある。円卓一の青春臭い男。

・ガウェイン
めっちゃ強い同僚。強くて人格者だと思っているので尊敬もしている。虐殺の知らせを聞いた時は耳を疑った。

・モルガン
女の敵、いつかブリテン諸共殺す。それはそれとして空虚な魂だから解放してあげたいし、勇者だから欲しい。アルトリアを男にして精を搾り取った経験から、TSもありなんじゃ無いかと考え始めている

・フォウ君
コイツ、魂の色が透き通ってて綺麗やんな(対魔力EX)

・???
戯れに送り出したら意外と活躍しててワロタ。面白いからワイの反逆者と融合させたろ!w……うっほw勝ちやがったwwwww

・アラヤ
何だコイツ!?運命が決まってる癖にめちゃくちゃやり過ぎだろ!?まぁ、正史には影響無いしええか……。


次回「聖杯探索」

グレンの初登場時の特異点/異聞帯

  • 特異点F(冬木)
  • 特異点4(ロンドン)
  • 特異点5(ケルトアメリカ)
  • 特異点6(キャメロット)
  • イベント特異点(影の国)
  • 第六異聞帯(妖精國ブリテン)
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