厨二病の男が勘違いされる話   作:D.D.D_Official

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とても遅れてすまない


覚醒/不穏な影

 

「████████████████████!!!!!!!」

 

「さぁ来いバケモノ!始末してやるぞ!」

 

俺はクリムゾンとバンシーを逆手に持ち、独楽のように周り切り刻む。

 

「██████████ッ!」

 

怪物は俺のスピードに翻弄され、俺と視界すら合わせられないようだ。行ける!

 

「ウォオオオオオオオオオッ!!!!!」

 

「███████████████!!!」

 

怪物は苦悶の声をあげ、全身を削り取られていく。こんなのが聖杯を守っているとは、若干失望したぞ…!

 

「そォら!【屍山血河】ァ!」

 

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

さっきからコイツ、絶叫しか上げてないな。

 

「グレン卿!何かおかしい、一旦離れて下さい!」

 

「何?」

 

ギャラハッドの忠告を受けて飛び退く隙もなく、俺は吹き飛ばされる。ダメージは無い。だが、怪物の様子がおかしい。

 

「磔刑の守護者、ローマの執行人、竜と4/9の王、精神強弱記号は円環を辿り、三叉路。王冠は汝の元に、王国は我の元に、汝王たる者よ、報いを受けよ」

 

意味不明の単語を並べながら俯き、震える怪物。

その姿は、あまりにも異質で。そして神秘的だった。

 

「ヴィヴィアンっ!()()()()()!?」

 

『わ、わからない!わからないの!アレは、私達のようなモノとは違う!別の存在よ!』

 

怪物は唸り声を上げながら自身に突き刺さったロンギヌスの槍を引き抜くと、それを天に掲げた。

 

「──────神よ。」

 

「っ!?まずい!避けろお前らァ!」

 

俺の直感が、スカサハ師匠の元で培ってきた死に対する直感が「逃げろ」と叫んでいる。当たれば死ぬぞと。

 

「くそっ、間に合わないか!ヴィヴィアン、俺以外を守れ!俺は、耐えるッ!」

 

『でも!』

 

「ごちゃごちゃ言うなぁーっ!俺を困らせたいか!?」

 

『もう!わかったわよ!【隔絶防壁】ッ!これで!』

 

俺はパーシヴァル達のいる空間が断絶されたのを確認した。あとは………

 

「──────滅びよ。」

 

特大の光線が俺を貫こうと迫ってくる。

 

「俺は、王国の守護者、不屈の盾!ぐぬっ、うおおっ!」

 

熱い。全身が沸騰するようだ。辛い、苦しい。もう、やめたい。

 

 

 

 

だけど。俺は、騎士だ。

俺が諦めたら、後ろの人達はどうなる?

 

「なんの、これしき…!俺は、負けん!神でも、悪魔でも、何でも良い!今この場を凌ぐ力を!」

 

《やっと呼んでくれたね》

 

何だ、力が、溢れ出てくる…!?だが、好機!

 

「う"ォオオオオオオオオオ!!!!!!」

 

俺は光線を斬り裂いた。だが、その代償は大きかった。全身の骨が折れ、体の半分が焼け焦げている。だが、まだ俺は死なない。これぐらい、立ってみせるさ。俺は、グレンだからな。

 

『っ!グレン!?』

 

「グレン卿!そ、その姿…!」

 

俺は()()()()()()()()()()記憶を辿りながら、自分に治癒魔術を使う。骨は治った。これ以上の治癒は、俺のレベルでは不可能だろう。後でヴィヴィアンに治してもらうとするか。

 

「Fuuuu──────」

 

俺の口から何語とも取れない言葉が出てくる。

 

《どうだい?新しい力は?》

 

感謝する。これがあれば、アイツを倒せる。

 

「か、神…!?なぜ、神が、ここに…!?」

 

「あぁ?何言ってやがる、ゴミクズ野郎。俺はな、グレンだぞ?ローゼス帝国第三皇子"漆黒"、帝国魔法学院主席、"黄金の魔術師"、あぁ、これもあったな。テメェをブチ殺す者だ。覚えておけ」

 

《でも、契約だ。キミはボクの借り物になる。良いね?それが代償だ。アイツはそこまでしか許してくれなかったからね》

 

うるさいな、俺の頭の中で喋るんじゃない。とにかく、アイツをぶっ飛ばせれば良いんだろ?

 

「ゆ、赦されよ、赦されよ…!我が罪を赦されよぉ…!」

 

「どうした怪物、蹲って。今ァ俺はな、アドレナリン出まくっててイラついてんだよ。わかるだろ?なぁ。死ね、疾く死ねよ」

 

何言ってんだこのバケモンは…まぁ、良い。さっさと殺すか。

 

「裁きを受けろ。この一撃、即ち是破滅の一撃也。我、神罰の執行人。それを以て汝を討ち滅ぼそう。【ゴッド・フェニックス・ブラッドストライク】」

 

「あ、か、神────────────」

 

 

○○○○○○○

 

 

ダーリンの様子がおかしい。確かにグレンなのに、どこか違う。魂の格が上がったのかな?眼には十字の光が漏れ出てる。前はそんな事なかったのに。

 

グレン、貴方は何になってしまったの!?

 

「【ゴッド・フェニックス・ブラッドストライク】」

 

グレンが怪物に突っ込んだ。

 

「グレン卿!?そ、その神聖な気は一体!?」

 

怪物は跡形もなく消え去る。なんて威力なの?地面が消滅して抉れてる。こんなの、人に向けたら……魂まで砕いてしまうに違いない。今のグレンは、危険だ。封印しなきゃ…

 

 

ダメだ!そんな事したら、グレンに嫌われちゃう…!戦女神としての私がグレンを封印しろって叫んでる。嫌だ、そんな事、したくない…!

 

「待たせたな」

 

グレンが無表情で戻ってくる。

 

「グレン卿、その、大丈夫…ですか?」

 

「何がだ?俺は無事だ。片腕は失ってしまったが、まぁ大丈夫だ。むんっ!ほら」

 

グレンは千切れて腕を容易に再生させる。あぁ、そうか。グレン、貴方は人であることをやめてしまったの…?

 

ゆるせないなぁ。

 

何……?誰、私に呼びかけるのは?

 

ワタシのものを。お気に入りを勝手にいじるなんてゆるせないなぁ。

 

何、何なの…!?

 

紅蓮くんへのアクセスが拒否されてる…アラヤめ。余計なことしやがって。ワタシの子を英雄なんかにさせてたまるか。ワタシだけの、勇者になるんだから。なら、仕方ないや。定められた運命を早めてしまおう。

 

ぁ……だめ、意識が…………!ぐ、レン…助け、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あはっ

グレンの初登場時の特異点/異聞帯

  • 特異点F(冬木)
  • 特異点4(ロンドン)
  • 特異点5(ケルトアメリカ)
  • 特異点6(キャメロット)
  • イベント特異点(影の国)
  • 第六異聞帯(妖精國ブリテン)
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