厨二病の男が勘違いされる話 作:D.D.D_Official
この作品は七割ギャグです。今は残りの三割の一部をやっている所です。
「死に晒せえええええ!!!!!」
「█████!?!?ガァッ!」
盛大な血飛沫をあげ、野蛮人が倒れていく。
「ギャギャッ!キェーッ!!」
「遅いッ!」
「カヒュッ!」
野蛮人どもの首や胴を斬り裂き、俺は前に進んでいく。止まれば死ぬ。直感がそう訴えてきている。
「グゲギャ!ギャッギャッ!」
「退けえええええ!!!!【火炎剣】ッ!」
「「「グェーーーッ!!!!!」」」
燃え盛る剣を振るい、放射状に広がる火の壁を撃ち出す。当然、碌な火に対する耐性を持たない野蛮人は燃え尽きて死ぬ。
「ゴォオオオオッ!」
「ッ!デカブツが!堕ちよッ!【天空】ッ!」
必死に特訓した技、【天空】。その名の通り、敵を剣で打ち上げ自身も跳躍し剣で斬り刻み地面に叩きつける技だ。
「ゴッ!?ガァァァァァ!!!!」
眼前の敵達を打ち上げ、そして叩きつける。
炎を纏わせている為、燃えた死骸が敵にぶつかり更なる殺戮を齎している。
「はぁ、はぁ……死ね、死ね、死ねよ!」
「グ……!?ギャアッ!!アアアア!?」
「あ………?何だ?俺が、怖いのか…?クク、フハハハハ!!!!」
見ると、俺に恐れをなしたのか野蛮人どもが俺と距離をとり始める。だが、その隙を見逃す俺ではない。
「喰らえ……【エクスプロージョン】ッ!」
最大まで炎を纏わせたクリムゾンを地面に叩きつけ、大爆発を巻き起こし野蛮人どもを始末する。それを繰り返しているうちに、敵陣の奥まで来てしまったようだ。
「ホウ、ココマデ来レル人間ガイヨウトハナ。オマエがアーサー王カ?」
「るせぇな!俺はグレンッ!火焔騎士グレンだっ!」
目の前のデブが恐らく将軍、もしくはリーダークラスなのだろう。やけに豪華な鎧と剣を持っている。コイツを殺せば戦争は終わるのか?
「クク、面白イ。アーサー王ヲツマミ食イスル前ニ貴様ヲ食ラッテヤルゾ…火焔騎士グレン!」
「殺すっ!【エクスプロージョン】!」
思い切り剣を叩きつける。だが、奴の鎧に阻まれる。やはり、付け焼き刃の膂力ではダメか。ならば!
「蒸し焼きにしてやるぞ!デブ野郎!」
クリムゾンの炎を凝縮し熱を上げていく。俺の周りの土がガラス化していき、デブの鎧が赤く染まる。
「ブフウッ!!」
すると、デブは鎧を弾き飛ばし溶解した剣を投げ捨てた。これで奴は俺の攻撃を防ぐ手段を失った。あとは振り下ろせば…!
「終わりだぁぁぁぁ!!!!【エクスプロージョン・ノヴァ】ッ!」
音もなく消滅するデブ。後ろの方に居た野蛮人どもも消し飛んだだろう。よし、これで勝った。あとは降伏を待つだけで……
「将軍ガヤラレタ!」「誰ガヤッタ!?」「アノ男ダ!」「殺セ!仇ヲウテ!」
「なっ…!?」
すぐさま剣を振ろうとする。だが、なぜか腕が上がらない。それどころか、上手く立てない。
「ま、ずいっ!このままでは…!」
「弱ッテルゾ!」
「タタミカケロ!」
全身全霊を以て立ち上がり、剣を振るう。何体かは殺せるが、討ち漏らした敵が棍棒や斧で攻撃してくる。
「うぉおおおおおおっ!!!俺は、死なないッ!なんとかなれーーーっ!!」
瞬間、世界から色が消え失せた。
野蛮人どもは俺に飛びかかる姿勢のまま空中で硬直している。何だ。これは。
『おい』
背後から声をかけられる。綺麗な女の声だ。
だが、誰だ?エレインのものではないし、ガレスのものでもない。
『ほう、私と話しているのに他の女の話か。私も随分と見くびられたものよな』
思考を読まれた…?何者なんだ一体…何故だか身体が一切動かない。どうなっているんだ?
『フフ、不思議に思っているな。良い良い!私はヴィヴィアン。湖の乙女とは私の事よ』
なん…だと……!?あのヴィヴィアンか!?アーサー王にエクスカリバーを授け、ランスロットを育てたあの…!?
『む、よく知っておるな小僧よ。貴様は勇者であると同時に賢者でもあるらしいな。良い、気に入った!契約をしよう、勇者グレンよ!』
契約…?内容次第だな。「世界を滅ぼせ」や「アーサー王を殺せ」なんてのは受け付けないからな。
『そんな事は言わん。何でも貴様の願いを一つ叶える代わりに、私の物になれ。どうだ?良いだろう?こんな絶世の美女を伴侶に出来るのだ。嬉しかろう?』
わかった。呑もう。それで、俺の願いだが…
『待て待てっ!幾らなんでも思い切りが良すぎないか!?もう少し心の余裕をだな…!』
何故だ?ヴィヴィアンは別に悪魔と言うわけでは無いからな。それに、伴侶になったからと言って死ぬ訳でもないだろう。俺はヴィヴィアンが優しいのを知っているからな。
『…………オホン!本当に私と契約を交わすと誓うのね?』
あぁ。宜しく頼む。それで願いだが……
この場にいる俺の敵を皆殺しにしてくれ。
『そんな事で良いの?なら、任せて!えいっ!…………はい、死んだわよ。さ、ダーリン!帰るわよ!私たちの愛の巣へ!』
え、呆気なさすぎないか?必死こいて戦ってたのが馬鹿みたいじゃん。はぁ、まぁ精霊にどうこう言っても仕方ないか。そういうモノだしな、精霊って。
『ふふっ、私が長年かけて用意した愛の巣なの!楽しみにしててね?それ、転移!』
因みに…俺今瀕死なんだが。
『後で殺して生き返らせるから、安心してダーリン♡』
は?おい、ちょっと待て、殺すってどう言う……
グワーーーーッ!!!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その時、戦場は一瞬にして沈黙した。
何万もいた敵が、1秒もせずに死に絶えたのだ。
「な、これは……!?何が起こっている…?」
「俺、見たぞ!大きな火が敵の本陣の方で上がるのを!」
「勝った、のか!?」
突然の事態に困惑する騎士達。それは円卓の騎士でも同じ事だった。
「む、これは…やってくれましたね、ヴィヴィアン」
「王!これは一体!?」
「落ち着きなさいガウェイン卿。これは恐らくヴィヴィアンの契約の願いによるモノでしょう。騎士の中の誰かが、ヴィヴィアンと契約をしたに違いありません」
「何と…!そのような者が現れようとは!その者に感謝をしなければなりませんね」
「ええ。全くです…その者を探してきてくれますか?」
「勿論でございます!」
一方グランツはと言うと、友の、グレンの姿を探していた。
「グレン!グレンっ!おーい!何処だ!?」
「だめだグランツ!こっちにはいない!」
グランツは同僚の騎士達を巻き込みグレンの捜索をしていた。
「グランツ、火の上がった所は探したか?」
「いいや、まだだ。少し見てくる!」
グランツは走って火の上がった場所へ辿り着く。そこに広がっていた光景は、そこであった惨状を物語ると同時に、どこか神秘的だった。
ガラス状になった地面、折り重なる死体。そしてその中心地にポツンと地面に突き刺さる剣。まるで一つの絵画のような光景にグランツは絶句した。
しかし次の瞬間、グランツはある事に気づいてしまった。地面に突き刺さる剣が、友の、グレンのものであると言う事に。
「あ、あぁ…!グレン、嘘だろ?おい、嘘だと言ってくれ…!」
崩れ落ちるグランツ。その目からは涙が溢れていた。
「そこの騎士!どうかしたか……っ!これは…」
「あ、ガ、ガウェイン卿…!これ、アイツの……グレンの剣で…」
「………グランツ卿、気持ちはわかるが落ち着くんだ。ここは戦場だった。人なんて簡単に死んでしまう場所だ。
それに、だ。ここは元々敵の本陣だった場所だ。グレン卿は恐らく、ここで敵の将軍と戦っていたのだろう。そして、あの炎で討ち払ったのだろう。彼は騎士として、栄誉ある死を迎えたのだ。泣くな、グランツ卿!そんな顔をしていたらグレン卿が浮かばれないぞ!」
「っ…でも、グレンは……いや…そう、だな。騎士は、みんなの笑顔を守る存在、だもんなぁっ!」
この時、一人の男は決意した。
もう何も取りこぼさない為に、全てを守る騎士…大盾の騎士になる事を。
その後、クリムゾンを持ち帰ったグランツはエレインに剣を渡した。エレインは泣いた。三日三晩泣き続け、終いには心を失ってしまった。
余りにも哀れに思ったグランツはエレインの家に通い、彼女の世話をしている。来るはずもない友の帰還を待ちながら。
はぁ、ハァ……俺だ。グレンだ…
死ぬほど疲れたぞ…。二度と戦いなんてしたくないな!フハハ!
俺が死んだとしても、第2第3の俺が現れるだろう!フハハハハ!!!
さて、次回予告と行こうか?
精霊に愛されし少年は、新たなる力を得る。
その力は少年に何を齎すのか…。
次回「精霊?よくわからんが抱いたよ」
グレンの初登場時の特異点/異聞帯
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特異点F(冬木)
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特異点4(ロンドン)
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特異点5(ケルトアメリカ)
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特異点6(キャメロット)
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イベント特異点(影の国)
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第六異聞帯(妖精國ブリテン)