オリ主(あなた)がログインしました   作:バンクス

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#8 対面(イン・パーソン)

早朝、シノンがあなたの部屋までやって来て、ホロウ・エリアに連れて行ってほしいと頼んできた。

 

どうしてキリトではなく、出会ってまもなく仲間からの信頼もまだまだの自分の元に訪ねてきたのか?

 

そんな疑問を覚えたあなたは、先ずはシノンに事情を訊ねることにした。

 

「それはここで話すはちょっと……あなたの部屋に入れてくれる?」

 

え? どうして?

 

「どうしてって、忘れたの? ホロウ・エリアのことは隠しておこうって昨日みんなで話したでしょ?」

 

シノンの言う通りだった。

 

現在アインクラッドはとても不安定な状況にある。

 

75層でキリトがヒースクリフを倒したことでゲームはクリアされるはずだったのだが、依然プレイヤーたちはアインクラッドに幽閉されたまま。

 

さらに攻略組が76層に来てすぐ、バグが発生。

 

一部スキル熟練度がリセットされたり、文字化けしたり。

 

一部アイテムが使えなくなったり、文字化けしたり。

 

76層に来てしまったプレイヤーは、76層より下の層に戻れなったり……。

 

そういった経緯もあって、今、最前線にいるプレイヤーたちのメンタルは安定しているとは言い難い。

 

そんな中、特定の人物しか行くことができないホロウ・エリアについての情報を公開すれば他のプレイヤーの混乱を招き、攻略に支障がでてしまう可能性がある。

 

昨夜キリトが招集したメンバーたちが話し合った結果、その結論に至り、ホロウ・エリアについては他言無用という方針で決まった。

 

あなたはポンッと自分の右の拳で、左の掌を叩く。

 

そういえばそうでした。

 

「呆れた……まさかホントに忘れてたなんて」

 

寝起きで頭が働いてなかったんです(嘘)!

 

「そういうことにしといてあげるから、さっさと中に入れてくれるかしら?」

 

あなたは自分の部屋にシノンを迎え入れ、出入り戸を閉じた。

 

「あなたのところに訪ねてきた事情を話せばいいのよね? そんなのホロウ・エリアに興味があるからに決まってるでしょ」

 

いや、そういう意味で聞いたんじゃなく……。

 

「どうしてキリトじゃなくて、あなたのところに訪ねてきたか? でしょ」

 

あなたは、こくりと、1回頷く。

 

「理由はシンプルに効率重視。キリトは倍率が高い。けど、あなたは違う。それだけよ」

 

シノンらしい飾らないものいい。

 

……事実だけどちょっと飾らすぎなくないか。

 

「こういう性分なのよ。不快にさせたなら謝るわ。悪かったわね」

 

いいよ。悪気がないのはなんとなくわかってたし。

 

「そう、よかった。……それでどうかしら? わたしをホロウ・エリアに連れて行ってくれる?」

 

あなたとしては、全然構わないが、キリトに話は通しておいた方がいいだろう。

 

その旨をシノンに伝える。

 

「ええ、それでいいわよ。わたしも元々、そのつもりでいたし」

 

くぅー。とあなたのお腹が鳴る。

 

「朝食まだなの?」

 

うん。シノンは?

 

「わたしもまだよ」

 

これは一緒にシノンと食事をするチャンスなのでは?

 

そう考えてからのあなたの決断は早かった。

 

良かったらこのまま一緒に食事でもどう?

 

「あなたと一緒に? 別にいいけど……」

 

よしっ! と内心、ガッツポーズをするあなた。

 

「わたしもさすがにこんな早朝から結婚してる男女の部屋に押しかけるのも気が引けるしね。下でキリトが降りて来るのを待つ事にするわ」

 

ぇぇええ……。

 

「何してるの? 早く下へ行きましょ?」

 

扉を開けたシノンがあなたの方を振り返って、言う。

 

あなたはどこか釈然としない思いを抱えながらも、シノンの後を追う。

 

そのあとはキリトが二階の部屋から降りてくるまでの間、あなたとシノンは同じテーブル席で朝のランチタイムを楽しんだ。

 

もしもあなたがシノン推しであるなら、その時間はまさに至福のひと時であったことだろう。

 

 

☆☆☆

 

いきなり大勢で行くと、フィリアを驚かせてしまうかも(ヘタすればオレンジの自分を牢屋お送りor討伐に来たのでは? と勘違いされる恐れがあるため)ということで少人数で少しづつ自分の親しい知り合いを紹介していくつもりでいると、キリトの口から語られた。

 

キリトが最初に連れていくメンバーに選んだのはもちろん嫁のアスナである。キリトハーレムの他メンバーも流石にアスナが相手では引かざるを得ない。

 

と、なればあなたに同行したいと頼みに来るのは自然な流れである。しかし、既にシノンが同行の約束をとりつけていたために、キリトハーレムの他メンバー(主にシリカとリーファ、あとついでにクライン*1)は今回は同行を諦めるしかなかった。

 

まさかシノンはこうなることを予想して自分の所に来たのだろうか? 聡いシノンのことだし、有り得なくは無い。

 

ホロウ・エリアにはキリトとアスナ、あなたとシノンの四人で行くことになった。

 

ホロウ・エリアについてはまだ分からないことだらけだし、今回は短めに三時間程度の探索の予定だ。目的は主にホロウ・エリアについての調査とマッピング。

 

 

午前十時前。 転移門前には装備を纏った四人の男女が佇んでいた。

 

黒いコートを身に纏った片手剣使いの黒髪の少年。

 

白を基調とした赤いラインの入ったドレスを細剣使いの栗色のロングヘアーの美少女。

 

薄緑の軽装の防具を纏う短剣使いの黒髪ショートの美少女。

 

赤いラインの入った白いコートを身に纏った、白髪の性別不詳の中性的な容姿をした片手剣使い(あなた)

 

周囲の人が居なくなったのを確認したのち、キリトが口を開く。

 

「じゃあ、行こう。アスナ、シノン、──。転移! 【ホロウ・エリア管理区】!」

 

青い光があなた達4人を包む……。

 

 

☆☆☆

 

ホロウ・エリア管理区。

 

コンソールを弄っていた金の混じった茶髪の少女が、転移してきた人の気配に存在に気づき振り向く。

 

そして、あなたとキリトの顔を見つけると、どこか嬉しさと喜びを宿すような儚い笑みを浮かべた。

 

「……また会えたね」

 

「よっ! フィリア! 昨日ぶりだな」

 

キリトが前に出て、フランクな挨拶をする。

 

あなたも、やぁ、と右手を掲げて挨拶する。

 

「ほんとに来てくれたんだ……」

 

「ちゃんと来るって言っただろ?」

 

「うん。でも正直……来ないんじゃないかって思ってたけど……あんたたちはほんとに」

 

「お人好しでバカ、だろ?」

 

「そこに向う見ずってのもつけたしたいかな」

 

「ははは、それもよく言われるよ」

 

キリトとフィリアが通じあってる感満載の会話を弾ませていると「こほん」とわざとらしく咳き込む閃光さん。

 

「こほん。えーと盛り上がってるところ悪いけど……」

 

「あ、ごめん。えっと……それでこちらの人たちは?」

 

「どうも思い出してくれてありがとう」

 

蚊帳の外にされて退屈そうに腕を組んでいたシノンが皮肉交じりの挨拶をする。

 

二人のおっかない態度に、思わずキリトも「あはは……」と乾き笑い。

 

「彼女たちは、アスナとシノン。俺たちの……仲間だ。そして、彼女がホロウ・エリアで知り合ったフィリア」

 

「こんにちは。キリト君が助けてもらったそうでありがとうございました」

 

「い、いいえ……へえーあんたの仲良しなんだ」

 

「ええ、仲良しというより家族ですね」

 

家族という単語を強調するアスナ。

 

「お、おいアスナ……」

 

「何? わたしがキリト君の奥さんだって言ったら、何か都合の悪いことでも?」

 

( (うわぁ、牽制バッチバチだなあ……))

 

あなたとシノンの二人の心情がシンクロした。

 

「お、奥さん!? あんた……結婚してたんだ」

 

「ま、まあな……」

 

「もしかして──とそちらの方も?」

 

「私たちは違うわよ。ただの仲間……知り合い? ちょっと境遇が似ているだけの他人……ねぇ──私たちってどういう関係なのかしら……?」

 

あなたはフッと口元に笑みを浮かべて、フィリアの方を向くと、こういう関係ですと説明した。その目尻には小さな涙が輝いていたかもしれない。

 

「えっと……なんかごめん。……でも意外というか、キリトもなかなか隅におけないね……。アスナさん、コイツとは全然そういう関係じゃないから。だから、これからよろしく」

 

「え、ええ。こちらこそ……よろしくお願いします」

 

あれだけ威圧感たっぷりに接したにも関わらず、友好的な態度を見せるフィリアに戸惑うアスナ。

 

「シノンさんもよろしく」

 

「……よろしく」

 

シノンは普段通りのクールな返事で応じた。

*1
ホロウ・エリアについて行きたがってた

次話のメニュー表

  • オリ主無双してアスナがポカンとするだけ
  • シノンに経験値増加の指輪をプレゼント
  • イレギュラー(キリトたちが死にかけるlv
  • 親方!空から女の子が!(冒険を端折る)
  • とっと次話を更新しろ!(超拙速)
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