オリウマ主がただただ媚薬効果でキュンキュンしたりされたりするだけの話 作:珱瑠 耀
―――その日はアルちゃんの様子がおかしかった。
「アルちゃんおはよー!って、フラついてるけど大丈夫ー?」
「んぇっ!?……―――ぁ、はい、だいじょび、です」
びくっ、と肩を跳ねさせて振り向いた白い彼女は、フレイルアルミラージちゃん。
いつもは真っ赤な瞳以外が雪のように白い筈の彼女の顔が、今はほんのりと赤く染まっている。
「えっ、ほんとに大丈夫?なんか顔赤いけど」
「ぃ、え……だいじょぶです、心配しないでください」
全然大丈夫じゃない。
いつもよりボサボサの髪に少し崩れた制服、仄かに赤い頬とふらつく頭。
全然大丈夫じゃない(大二言)。
心配しないでとか言われてもこれは無理だ。
「うーーーん……ちょっとごめんね」
「んぇ?……―――ぇ?」
見た目だけで体調を決めてしまっても良くないから、ずいっと近付いて額に手を当てる。
「ん、ちょっと高いかなぁ……微熱かも……?」
「ぁ、ぁの、ちかっ……ていおー、さっ、ぇ?」
ちょっと高いと言っても、アルちゃんの平熱は元々高い。
良くマヤノと三人で寝るときに抱き締めているので、かなりなんとなくだけど。
「うーん……どうしたんだろ?昨日は自分の部屋で寝るって言ってたし―――って、アルちゃん?」
右手を添えたままぐるぐると考えていると、不意に右手から暖かさが消える。
「きゅぅ」
ん?とずらした視線の先では、そのアルちゃんが顔を真っ赤にして倒れていて。
「あっ―――アルちゃぁぁぁん!!?」
朝の栗東寮に、トウカイテイオーの絶叫が木霊した。
―――何かがおかしい。
そう断定出来たのは、その翌朝だった。
「ん……はぁ……」
目が覚めて、まず感じたのは身体を駆け巡る違和感。
こう……お腹の中がむずむずするような、むかむかするような。
「うーん……はぁ……昨晩から、かなぁ?」
夜ご飯の後は水以外なにも口に含んでないから、恐らくその時に何か変なのを食べてしまったのだろうか?
昨夜はカレーに、野菜を摂ろうと思ってアボカドサラダを頼んだ、が。
その中に変なものは入っていない筈だ。
だからこんな事は謎で謎で……だけど。
「……まぁ、いっか……ですね」
ぽやぽやした私の頭は、それ以上を考えるのを止めた。
ちょっとふらつくけど、直に治るだろう。
よっこいしょ、とベッドから降りて着替えを手に取る。
覚束無い足取りに気付かない私は、呼吸がいつもより荒い事に気付かず。
寝癖を整えるのも忘れて部屋を出た。
「アルちゃんおはよー!って、フラついてるけど大丈夫ー?」
―――なんでかテイオーさんがきらきらして見える。
廊下を歩いている途中に聞こえた声に振り向けば、にぱーっという笑顔と少しの不安を含んだトウカイテイオーさんが居た。
目がいいのか察しやすいのかあまり解らないが、彼女は出会ってすぐ私の不調に気付いた。
―――いや、それもあるが。
明るい声のまま心配してくれるテイオーさんの優しさが嬉しくて、頭の中がぐるぐるして、安定した思考ができない。
「んぇっ!?……―――ぁ、はい、だいじょび、です」
ふわりと近付いた彼女の香りにいつもはないような変なものを感じ、咄嗟にそう言う。
嘘だ、全然大丈夫じゃない。
そんな私の心中を知ってか知らずが少し眉を下げたテイオーさんが更に接近し、香りと距離が近くなって。
まだ飲める年ではないが、どこかお酒の様な雰囲気に頬が熱くなっていく。
「うーーーん……ちょっとごめんね」
「んぇ?……―――ぇ?」
だから、落ち着こうと深呼吸を繰り返している所に額を触られたのには盛大に驚いた。
―――いつもは気にしていない動作に、今はなぜか意識が向く。
―――私よりも温度の低い手が、優しく私の額に触れる。
―――柔らかくて、もぞもぞと動く手がこそばゆくて。
―――ふわっと香る香水とも言えない甘い匂いが脳を満たして、判断能力をゴリゴリと削ってゆく。
「ぁ、ぁの、ちかっ……ていおー、さっ、ぇ?」
顔が、いや身体全体が熱い。
錯覚だろうけども、私は今茹で蛸の如く赤らんでいるだろう。
「――――、――――――……―――――」
混乱が止まらず、だんだんと声が遠のいていく。
―――
―――
そうして甘い匂いと柔らかい手、くすぐったさと近くにあるテイオーさんの綺麗な顔。
それらが一気に私の頭の中を埋め尽くして、結局。
「きゅぅ」
割とあっさり、私は意識を手放した。
「うーん……」
―――ボクのベッド眠るアルちゃんを見て、腕を組み唸る。
今朝の彼女は明らかに異常だった。
今は掛け布団に顔を埋めていて、その呼吸はふぅ、ふぅと少し荒いくらいか。
時折声を漏らすアルちゃんの頭を優しく撫でて、ボクは考えた。
「……何があったんだろ?」
考えられるとしたら昨夜だが、その日はトレーニングを長めにやる予定だったのを昨昼本人から聞いていた。
恐らくその後はすぐにご飯を食べ、倒れるように眠ったのだろう。
彼女は他の人と一緒に寝ることが多いが、たまにこういった日は一人で眠ってしまうことがある。
寮の掲示板には呼び出せない旨が記載されていたので結局一人だっただろうが、それでもだ。
「風邪はまず無いと思うんだけどなー」
咳をほぼしていなかった彼女に風邪と断定するのは恐らく無い。
というか、むしろ―――
「ん……ぁれ、ここ」
と、ここまで考えて隣から声が出る。
「ん?あっ、アルちゃんおは―――」
「………………ぁ、おはよう、です。ていおーさん」
そう言って起き上がったアルちゃんの顔はまだ赤く、朝陽に照らされた瞳が少し潤んで見えた。
いつものアルちゃんとは全く違うその大人っぽい……いや、艶かしい表情に心臓がドクンと大きく鳴る。
そんな状態になったボクを、ボクは理解できていなかった。
ルベライトの瞳がきらりと光を反射する度に、言いようのない感情がふつふつと湧き出てくる。
どきどきして、きらきらしてて、ふわふわしてて、ゆらゆらして、それで、それで―――
アルちゃんの顔が
「っ!!?」
「………??」
ばっ、とスズカもびっくりな速度でアルちゃんから離れて、暴れる心臓の音と呼吸を整える。
対して彼女は動揺した様子もなく、ゆっくりと目を開いて首を傾げた。
その姿は、まるで
もし
気持ちを無理矢理抑えようと大きく溜息を吐くと、自然と右手が口元を隠すように動いた。
「……駄目だよ、こんな事」
小さく零して前方をちらりと見てみれば、彼女はいつの間にか再び眠りに落ちていた。
その顔は先程よりも安らかで、荒い息も聞こえない。
むしろ溜まった不純物を綺麗に取り除けたかのような程にすっきりとしていた。
そんな彼女と対照するように積ったもやもやを、もう一度溜息で洗い流す。
―――少し遠くで、HRの始まるチャイムが聞こえた。
翌朝。
「―――あっ、テイオーさん、おはようです!」
「んっ!?―――あ、うん、おっ、おはよー!」
聞けばテイオーさんが看病するために休んでいたらしく、とても申し訳ないばかり。
だから今度、はちみーの固め濃いめ多めをお返ししなきゃ。
―――と、思っていたけど。
「昨日は看てもらってありがとうございました……だから、
「あにゃあ!!?おっ、おおおお礼はだいじょぶだから気にしないでいいよー!?ぜんっぜん、そんなに返そうとしなくてもだいじょーぶ!!うん!!」
「えっ、あの、ていおー……さん……」
「だいじょーぶだからあああぁぁぁぁ―――」
その当のテイオーさんに話し掛けると、彼女は珍しく慌てて食堂へ走って行ってしまった。
手を伸ばしかけた体勢のままでぽつん、と一人廊下に残される。
「…………へぅん」
そんな気の抜けた言葉に合わせて、尻尾と耳がへにょんと垂れた。
(だいじょびの所は誤字じゃ)ないです
所でテイオーはどんな『お礼』だと思っちゃったんですかねぇ(ニチャァ)
―――その頃少し離れた所では―――
「あっ、マヤわかっムグモゴ」
「マヤさん、駄目ですああいうのは遠くで見るんです」
「ぷはっ……遠くで見るって、あそこのデジちゃんみたいに?」
「いえ、むしろあれは死んで……―――デジタルさぁぁぁあん!?」
「我が人生に一片の悔い無し……ガクッ」
3人目、どうしよっか?(人選は筆者の勘)
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マヤノトップガン
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アドマイヤベガ
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マンハッタンカフェ
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ヒシアケボノ
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ファインモーション
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ライスシャワー
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ニシノフラワー
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セイウンスカイ
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ハルウララ
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エイシンフラッシュ
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ハッピーミーク
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サクラチヨノオー
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ジャスタウェイ(オリウマ)
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アグネスデジタル
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メジロアルダン
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サトノダイヤモンド
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キタサンブラック
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メジロブライト
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マチカネタンホイザ
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その他