オリウマ主がただただ媚薬効果でキュンキュンしたりされたりするだけの話 作:珱瑠 耀
「うおおおおおおお十連じゃあああああああああ」
「The Favorite Star(キラキラー)」
「おおおおおおいけるいけるいけるうおおおおおおお」
「ガコン!!(虹昇格)」
「きたこれうおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「ドリョクガアルカラサクラサク!ユメニムカッテ、マイリマスッ!」
「チヨちゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
突然だが、私―――フレイルアルミラージは、一人ではあまり眠れない体質だ。
寂しさのせいで寝付けず、夜中に何度も目が醒め、終いにはコンディションを悪くしてしまって周囲から心配される……というのは、実は私が転入してから多々あった。
それを改善してくれたのがテイオーさんとマヤさん。
単純に一緒に寝るだけなのだが、その提案は私にとって天啓とも言えるのではないだろうか。
一緒に寝てくれた人も安心して寝られると好評なので、正直止めようとは思っていない。
フジキセキ寮長も毎月末に記録を渡せば特に言うことはないとも言われているので、トレーニングで疲労困憊の時以外は基本誰かの部屋に行くか、誰かが来てくれるかの二択になる。
皆と川の字になって寝ると、小さい頃にアメリカの実家で両親と三人で川の字になって寝た時の事を思い出し、殆どの場合ぐっすりと眠りにつくことが出来るのだ。
―――さて。
私が突然どうしてこの話をしたのかを言っていなかっただろう。
なぜ話したかというと―――
「今月も来ちゃったなぁ……」
今日が、その「殆ど」じゃない日だからである。
一緒に寝る人*1にお手洗いに行くと伝え、暗い廊下を一人歩く。
「ぅ……深夜2時かぁ……」
掛かっている時計の短針は2を過ぎた辺りを指しており、窓からは深く青白い空と美しく輝く月が覗かせている。
―――カタン。
「ぴぃっ」
何処からか響く物音。
無駄に聴力のあるウマ娘の耳がしっかりとそれを聞き取ってしまい、肩と尻尾がビクッと跳ねた。
さっさと
背中を縮こまらせた私は、歩く速度を上げてそこへとむかった。
「……ふぅ」
やってきたのは、美浦寮の裏。
栗東寮と美浦寮の裏は、実はニシノフラワーさんの花壇によって道が出来ている。
見ればどの花ももうすぐ咲くようで、色んな所に蕾があった。
多くない木々で多少の陰間が作られており、まるで自然のトンネルを歩いているかのよう。
やっぱり、ここは気持ちいい。
どうしても眠れない日は必ずここに来て、木陰から揺れる月の光と柔らかい風を受けて眠気を誘わせるのだ。
そうして、美浦寮の端まで歩いて引き返そうと踵を返すと。
「…………貴方は」
「あ……カフェ、さん」
夜の光を反射して艶めく黒髪と金色の瞳を持つマンハッタンカフェさんが、丁度マグカップを持って外に出てくる所だった。
白髪で紅目の私と奇しくも正反対な色合いの彼女。
その人は、ちらりと虚空に目を向けてから口を開いた。
「散歩、ですか?」
「は、はい……眠れなくって、その」
えへへ、と頬を掻いて苦笑いをし。
「…………毎月、ここを通る」
―――その苦笑が、一瞬で固まった。
「…………今夜の月は、満月ですね」
え、と思って空を見てみると、確かに欠けの無い綺麗な真円の月が。
でも、それがどういう……?
「
「え」
―――再び、今度はたっぷりと硬直の時間を要した。
そうなんですか、と目線で問い掛けると、そうでしたよ、と頷かれる。
「…………物事には理由があるとはいえ、それは極一部の要素で案外解ってしまうものです。例えば、貴方の不眠感」
若干低めの声が、ぽつりぽつりと裏庭に響く。
「『お友だち』も知らないということなので、実際には解りかねますが…………あの人の言っていた事を持ってくるならば、別世界での『
カフェさんの話が少しずつノスタルジックな雰囲気を醸し出していく。
「……つまり、私は今……その、別世界の私の体質に悩まされている、という?」
「まぁ…………有体に言えばそうなります」
あまり良く解らないかも知れませんが、と話を切ったカフェさんに、私はあ、と気付いた。
「もしかして、カフェさんも……ですか……?」
「…………そうですね」
その返答に合点が行った。
一瞬どんな体質だろうかと思った時、先程よりも生暖かい風が吹く。
木々の間を流れる風とは違うものに違和感を覚え、尻尾がビクッと跳ねた。
「…………すみません、『お友だち』が」
「あ、あは、は……いえ、だいじょびです」
「いえ…………」
「は、い……」
「…………」
「……」
つまり、
「…………所で、タキオンさんが作った睡眠導入剤があるのですが」
「―――ぇ、あっ、い、良いんですか?」
そんな気不味い沈黙を破ったカフェさんの提案は、私にとって渡りに船と言えるだろう。
タキオンさんと言えば、トレーナーさんがよく黄緑色やゲーミングカラーで発光している事で有名だ。
あの人は速さのその先を見ることを夢にしていて、トレーナーさんもタキオンさん自身もそのために自身を被検体とすることを厭わない。
一般的に見れば
「恐らく大丈夫でしょうが…………」
そこまで言ってから、カフェさんは手元のマグカップに視線を落とす。
「…………効き目を高める為に少しだけ、お付合い頂けますか?」
そして、金色の瞳を
―――そういえば、この扉とタキオンさんの研究室は繋がっていたなぁなんて事を歩きながら思い出す。
「なんだか、日に日に増えてますね……」
「タキオンさんは、片付けようとしないので…………」
そう言いながらスルスルと水のように机の間をすり抜けていくカフェさん。
相変わらず綺麗な動きだなぁと感心しながら、私は体を横にしてよたよたと少し後ろを進む。
「…………先程言った薬は、眠気が弱ければ弱い程、深く眠れるようになります。一錠で約一時間の睡眠が可能なので、三錠ほどで足りるでしょう」
「そうなんですか……?なんか、矛盾しているような……」
「私もそう思いました。ですが…………タキオンさんは、『人間もウマ娘も、強く目が覚めている時に限って眠気に襲われると割とすぐに眠れる。身体を動かしていれば例外となるが、大して運動をしていないときに眠気が来れば割とあっさり寝てしまう。ウマ娘や人間が授業中に寝落ちするのと同じ原理さ』とおっしゃっていました」
「あぁ……凄く納得しました」
コポポポポ、と沸いたコーヒーを注ぐカフェさんがマグを二つ持ってやって来る。
「砂糖やミルクは、要りますか」
「うーん……今は、大丈夫です」
私はコーヒーをあまり飲むことは無いが、基本ブラックで飲む派だ。
途中でミルクを入れはするが、今は良いだろう。
桃色のマグを手にそう伝えると、今まで物音程度にしか反応していなかったカフェさんの耳がゆらゆらと揺れる。
もしかして……ブラックで飲む人が居てくれて嬉しい?
「ふふ…………―――ぁ、いえ……ブラックで飲む方が、久しくいらっしゃらなかったので」
そう言ったカフェさんはミルクをテーブルに置き、微笑んだ。
ソファに並んで座り、淹れたてのコーヒーを啜る。
「ふぅ……とっても美味しいです」
「ありがとうございます……」
周囲をふわふわと風が流れている事から、恐らく『お友だち』の方もこの静けさを楽しんでいるのだろう。
…………と、ここまで考えて、ふと。
「……あれ、なんで私……『お友だち』の方には普通なんだろう……?」
「…………?どういう、事でしょう……?」
首を傾げるカフェさん。
風もピタッと止んだので、『お友だち』の方も聞いてはくれているのだろう。
「いえ……えと、普通の人なら見えないというのは……恐怖を煽るといいますか、その……アレじゃないですか」
「…………それは、そうですね」
語彙力が無い。
えぇ……とも言いそうな顔をしたカフェさんを横目に、話を続ける。
「ですが、その……私も、苦手な筈……なんですが……」
「…………あまり不快感を感じない、と」
そう繋げたカフェさんにざっくり言えばそうです、と首肯する。
「…………どう、でしょうか?」
口元に手を当てたカフェさんが、ふと虚空に向かって話し掛ける。
時々頷いたり首を傾げたりと話を聞き、30秒程度経った辺りでこちらに向き直った。
「聞いた話ですが…………『お友だち』の方も、あまり解らないとのことです」
「そうなんですか……―――でも、まぁ……いいですよね、深くは考えなくても」
そうですね、と首肯したカフェさんを横目に、半分程になったコーヒーにミルクを入れる。
飲む時のルーティンみたいなものだ。
半分をブラックで飲み、もう半分をカフェラテにして飲む。
「……お酒が飲めるようになったら、コーヒーウィスキーに挑戦してみたいですね」
「そうですね…………」
コーヒーを飲む音だけが響く研究室内。
―――変化は、突然だった。
「―――ん、くしゅっ」
突然零れる
「…………?寒かった、ですかね……?」
「い、いえ……そんな、ことは…………」
今は夏になる少し前だが、花粉もそんなに飛んでいない筈。
ならばどうして……と疑問になりながら、私の意識はカフェさんの瞳と髪に向いていた。
「……そういえば、カフェさんの瞳って綺麗ですね」
「え…………?あ、りがとう……ございます……?」
思った事を言っただけなのだが、一瞬狼狽えて僅かに慌ててしまう。
「特に寝癖も付いてないですし……羨ましいです」
「…………どう、したのですか」
ちら、と虚空へ向かう視線。
意識が自分へ向かず、『お友だち』の方に向いてしまっている事に少しだけ胸の奥がちくりと
どうして悼むのかを知らないまま、私の身体は動いていた。
「―――!?」
ふわ、と両手でカフェさんの頬を包みこちらを向かせる。
驚いて見開く瞳を、私はもっと近くで見たいと顔を近付けた。
「ハイライトは無くて仄暗くて、吸い込まれそうな位で」
「フレイル、さん……少し、おかしいですよ……?あと、近いです」
「もっと、見せてください……カフェさんの瞳、好きですから」
ビクッ、とカフェさんの身体が跳ね、カフェさんが下になるように少しずつ私達の身体が傾いていく。
「黒と白、金と赤、あとは身長……何かと対照的ですよね、私達」
「そう……です、ね」
「こう見ると……なんだか、双子の姉妹みたいです」
ずり、ずり。
徐々に、しかし着実に傾いていく身体。
いつの間にか、私はカフェさんの上から見下ろす様な位置に居た。
頬を包んでいた右手が、顔の半分を隠す前髪を退かす。
「カフェさん……顔、逸らさないで」
「―――待っ、て……ください」
前髪を除けてから目に見えて弱々しくなったカフェさんに嗜虐心が刺激される。
彼女の白い頬がほんのり紅く染まるのを見て、ふふっと吐息が零れた。
「可愛いんですから、もっと見せて欲しいです」
「っ、だ、駄目っ」
顔と顔があと数ミリの所まで迫れば、カフェさんのコーヒーのような匂いがふわっと香る。
もっと堪能していたくて、抜け出したくなくて、ゆっくり、ゆっくりと接近し―――
「もうちょっと、もうちょっとだ―――くふっ」
―――眼前に迫る白と柔らかい感触を最後に、私の意識は急激に沈んでいった。
「――――――ん、ぅぅ……あ、れ?朝…………?」
微睡みから浮き上がるると、目の前にウララちゃんのあどけない寝顔があった。
「あらおはよう、フレイルさん」
「へ?あ、おはようございます、キングさん……」
後ろから自分を呼び掛ける声に振り向けば、丁度キングさんがジャージに着替え終わった所だった。
いつの間に寝てたのかな……と考え、昨夜の出来事を思い出そうとする、が。
「うーん……途中で寝ちゃったのかな……?」
「あ、貴女なら夜にカフェ先輩が眠ってしまったからと届けてくれたのよ」
礼儀正しく夜分遅くにといらっしゃってね、と答えるキングさんに、そうだったんだと頷く。
「あ、なにか変だったりとかは無かったですか?」
「うーん……特に無かったわね」
それを聞いて一先ずほっとする。
正直
「それじゃあ、私は朝練に行ってくるわね。出来れば朝食時にウララさんを起こしてくれると嬉しいわ」
「解りました、行ってらっしゃいです」
ウララちゃんの頭を撫でるキングさんにそう返し、キングさんを見送る。
パタリ、と優しめに閉じた扉を見て、私はんーっと身体を伸ばした。
「ふぅ……」
深夜に感じていた不眠感は、既に無くなっていた。
「カフェ、カフェ〜〜!!」
「タキオンさん、どうしましたか」
「まぁた私の研究資料が燃やされてたんだよ〜〜!!今回の研究はカフェの『お友だち』には一切関与していない筈なのに、どうしてなんだい!?」
「…………ちなみに、どのような研究ですか?」
「媚薬」
「妥当ですね」
「えぇぇぇぇぇ〜〜!!?」
「…………それだけですか?」
「くそぅ、これじゃあ
「…………?何か?」
「いやなに……カフェ、君は何時も白いマグカップでコーヒー飲んでいた筈だろう?
「…………?…………―――!!?」
「おわっ!!どうしたんだいいきなり吹き出して!?」
「い、いえ……なんでもっ、ゴホッ、ゴホッ」
「なんでもはんでも無いじゃないか!!カフェのトレーナー君には連絡しておくから、君は休んでおくべきだ!」
「い、いえ…………まぁ、はい、そうします」
ちなみに、アグネスデジタルは深夜に「尊みの波動を感じグォエッ!!」と言い残して三途の川に旅行へ行き、釣りをしていたゴールドシップに連れ戻されました
カフェ、アヤベさん、ライスを書き終わった後の次を決めるためにアンケート置いておきますね
ライスの次を何人か決めておきましょ(人選は以下略)
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マヤノトップガン
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ビワハヤヒデ
-
ナリタブライアン
-
ヒシアケボノ
-
ファインモーション
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ナイスネイチャ
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ニシノフラワー
-
セイウンスカイ
-
ハルウララ
-
エイシンフラッシュ
-
ハッピーミーク
-
サクラチヨノオー
-
ジャスタウェイ(オリウマ)
-
アグネスデジタル
-
メジロアルダン
-
サトノダイヤモンド
-
キタサンブラック
-
メジロブライト
-
マチカネタンホイザ
-
その他