雪夜叉に続く各地の覇者が勢ぞろい。楽しんでいただければ幸いです。
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1:名無しの雪夜叉
以前陸の女王のスレで名無しの転生雪鬼獣を名乗っていた者だ…人間との接触で異名を知ったのでこう名乗ることにする
2:名無しの転生轟竜
お前だったのか。雪夜叉と呼ばれる鬼強いゴシャハギ
3:名無しの滅雷刃
なら俺も異名を名乗ろう。名無しの転生雷狼竜こと滅雷刃だ。一応水没林の覇者をやらせてもらっている。故にわかる。大社跡と寒冷群島で何かが起きたと
4:名無しの転生大海の王
もしやあの血塗れ幽鬼のいる世界の話か
5:名無しの塵魔帝
名無しの転生角竜名乗らせてもらってたものだ…一応砂原の覇者をやらせてもらってる。多分同じ世界で他人事じゃない
6:名無しの転生渾沌に呻く黒蝕竜
名だたる者達が偶然にも集っていたわけだ
7:名無しのドス狗竜
あと溶岩洞と大社跡の覇者とかいないものかな
8:名無しの転生先生
溶岩洞はともかく大社跡はいるのだとしたらアシラネキやらが死んだときになにしてたんだとなりますが
9:名無しの毒牢姫
それは本当にごめんなさい…夫と新婚旅行に行っていて留守だったのです…
10:名無しの灼翼王
新大陸に行っていて、まさか我らの世界のこととは…間が悪かったのだ…
11:名無しの転生銀嶺巨獣
お前たちだったのか…!
12:名無しの転生傘鳥
知らない奴に説明しよう!他のスレではラブラブ夫婦と知られる転生モンスターカップルだ!
13:名無しの転生鎧竜
白黒コンビの世界だったか、世界は狭いな
14:名無しの転生赤甲獣
はえー、知らんかった。ちなみにわいは塵魔帝の舎弟である
15:名無しの転生千刃竜
あれ、もしかして「その世界」の大社跡、寒冷群島、水没林、砂原、溶岩洞の覇者が揃ったのかこれ?
16:名無しの転生渾沌に呻く黒蝕竜
そんなのがいるのに猛威を振るっているその世界ヤバくないか
17:名無しの雪夜叉
事実、俺はそいつと戦って敗北した…友人たちが加勢してれくれなければ死んでいただろう。そして、名無しの転生奇怪竜こと俺の親友だったフルフルが死んだ。恐らく大社跡の転生者が軒並みいなくなったのは奴の仕業だと考えていい
18:名無しの毒牢姫
それは聞き捨てなりませんね。オロミドロのおじいちゃんやアオアシラちゃん、私に挑んできては返り討ちにされていたラージャンくんにハーレムだと喜んでいたオサイズチくん、マガイマガドに勝つんだと意気込んでいたトビカガチさんにお調子者のビシュテンゴくん……帰ってきてみんなの姿が見えないと思ったら…
19:名無しの灼翼王
我が嫁の友を殺すとは許さん……溶岩洞には一度も姿を見せない臆病者めが…!?
20:名無しの滅雷刃
血塗れ幽鬼は大社跡と寒冷群島でしか姿を現さないからな…
21:名無しの塵魔帝
奇しきバルファルクみたく自在に飛べるはずなんだがな
22:名無しの転生轟竜
共通点としては比較的暑い、もしくは熱い地域ってことか
23:名無しの転生傘鳥
まさかと思うけど熱が弱点だったりしてね
24:名無しの転生銀嶺巨獣
ありえない話ではないぞ。あの鎧みたいな身体だ、熱が籠るとしてもおかしくない
25:名無しの雪夜叉
そのことなんだが確定事項がある…奴は喰らったモンスターの能力を己のモノにできる。そして我が友、ベリオロスを喰らったことでその熱への耐性も得たと考えてもいいと思う
26:名無しの転生先生
なんだって!?それは本当かい!?
27:名無しの転生ドス狗竜
じゃあ弱点なくなったじゃん。どうすんの
28:名無しの毒牢姫
>>19
待ってください!我が夫!どうしたのですか!?返事をしてください!?
29:名無しの転生鎧竜
いやあの灼翼王に何が起きたって…まさか!?
30:名無しの灼翼王
そのまさかだ。血塗れ幽鬼が我が領土に現れた。今戦闘中だ
31:名無しの転生大海の王
熱耐性を得たから活動範囲を広げたってことか…!?
32:名無しの転生赤甲獣
えっ。どうするんですか塵魔帝!僕らの所にも来るかもってことですよね?!
33:名無しの毒牢姫
>>30
こうしてはおられません!加勢に行きます我が夫よ!
34:名無しの雪夜叉
気を付けろリオレウスの。そいつは炎だけじゃない、雷も…恐らく冷気も使ってくるぞ
35:名無しの塵魔帝
>>32
サボテンでも食って落ち着け臆病者。構えるしかないだろう。弱い奴等は隠れておけ
36:名無しの滅雷刃
こうしてはおれん。溶岩洞は結構近場だ。俺も加勢に行く!
37:名無しの転生渾沌に呻く黒蝕竜
なんか遠くから爆発の音が立て続けに聞こえてくるけど気のせいだよな…?
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溶岩洞。玉水と灼熱が彩る、蒼紅の巌窟。カムラの里の近くにある火山帯であり、炎を操ることに長けたモンスターが好む溶岩の流れる上層と、冷水の流れた下層の地下水脈目的で水棲モンスターも住み着く炎と水の土地。時は丑三つ時。そこの象徴である大火口近くの広場で、二匹の竜が空を舞い激突していた。
「ここは我の縄張りぞ!血塗れ幽鬼よ!とっとと地獄に帰るがいい!」
「血塗れ幽鬼…なるほど、この鬼火のことか。この炎は今まで喰らってきた獣共の血肉で燃えていると知るがいい!」
灼熱の紫炎を纏った両翼を振るって叩きつける【
「我が伴侶の為にも負けられぬ!」
「ぬう!?」
伸ばされた槍尻尾を横に避けて両足で掴み、グルングルンと振り回して岩肌に叩き付け地面に埋める灼翼王。血塗れ幽鬼が地面に沈み込んで勝利を確信するも、次の瞬間背後の地面を突き破って出てきた血塗れ幽鬼に尻尾を噛み付かれ、地面に叩き落される。
「油断したな空の王よ」
「これは…バサルモスの掘削能力か…!?なんの!」
紫炎を纏った翼のビンタで血塗れ幽鬼を吹き飛ばし、口に灼熱の業火を蓄えて紫色の超高熱火炎ブレスを放つ灼翼王。しかし血塗れ幽鬼は涼しい顔で受け止め、ブレスが終わるとにやりと笑う。
「凍てつく古龍の墓場で供物を喰ろうてきた我にはもはや、そのような攻撃は通じぬ。例え貴様が“外れた”獣であろうとも、な!」
「ぬううう!?」
大きく息を吸い込み、血塗れ幽鬼は飛び上がって口から氷塊を飛ばし、それは冷気の竜巻となって溶岩を冷やしながら灼翼王を打ち上げる。血塗れ幽鬼の体内に新たに生成された凍結袋の冷気が大気中の水分と結合する事で放たれる超低温の氷塊ブレス、ベリオロスの必殺技である。
「我が翼に冷気は…ぐぬう」
「だろうな。だが混入した眠り粉は効いただろう?」
血塗れ幽鬼の体内に形成されたのは凍結袋だけではない。フルフルの電撃袋の他に、昏睡袋と呼ばれるイソネミクニの体内器官から生成される眠り粉も混ぜられた氷塊ブレスは灼翼王の眠気を誘い、墜落させて夢の世界へと誘ってしまった。
「喉笛を噛みちぎり、我が力にしてやろう…そして、我は必ずあの人間にこの傷の復讐を遂げる…!」
未だに引きずる右足を見やってほくそ笑む血塗れ幽鬼。思い浮かぶは50年前。目障りな古龍夫妻の逢瀬の煽りを受けて住処を移動する獣たちを襲うべくとある里を襲撃したあの時。双剣を手にした男に全身切り刻まれ、右足に決して治らぬ深手を受けて恥も外聞もなく逃走した、あの屈辱の戦。小さき者の癖して抵抗するばかりかこの己の身に癒えぬ傷を与えた、人間という種への憤怒。人間への憎悪で紅蓮の鬼火が燃え滾る。そして深き眠りについた灼翼王の喉笛に噛み付かんとして、研ぎ澄まされた嗅覚が危険を察知してその場から飛び退いた。
「今のを避けるとは、さすがは血塗れ幽鬼……ですがこれ以上、我が伴侶への手出しはさせません!」
そこに現れたのは、特に変哲もない緑の飛竜。今無様に惰眠を貪ってるリオレウスの
「猛毒を纏った飛竜か、気付かず噛み付けば我の方が死んでいたであろうな」
「初見で我が毒牢に気付くとはさすが悪食。ですが…!」
グルンとリオレイア…
「この私の堅牢な毒鎧、略して毒牢を突破することは不可能と知りなさい!」
「ぬうう!?」
バサリと翼を羽ばたかせて飛来し、毒液を纏った尻尾を振るう毒牢姫。血塗れ幽鬼は咄嗟に避けながら槍尻尾を振るうも触れた個所から溶け落ちて行き通じず、さらに飛び散った猛毒の雫が背中にかかり激痛に動きが止まる。そこに翼のビンタが二連続で炸裂、さらに両足で上から押さえつけて背中に口に溜めた猛毒の吐息を吹きかけてその鎧みたいな背中をドロドロに融解。露出した背中の肉を毒のついたかぎづめで何度も抉る猛攻を叩き込む毒牢姫。伴侶を殺されそうになった怒りは凄まじい物だった。
「調子に乗るな…!」
しかしぐじゅぐじゅに溶けた肉と装甲は紅蓮の鬼火に包まれ再生していき、尻尾が立つとドーナツ状の電撃を放つ血塗れ幽鬼。毒牢姫は電撃が完全に形成しきる前に空に退避。空中から翼を羽ばたかせて毒滴の雨を降らすが血塗れ幽鬼は物ともせず爆発と共に再生しながら突撃、組みついた。
「ぐっ…夫以外に抱かれる趣味はありません…!?」
「奇遇だな。我もだ」
「っ…!?」
そして血塗れ幽鬼の全身が紅蓮に輝いて
「毒は嫌いだが喰らえば我が力に……ぐぬ!?」
次の瞬間、血塗れ幽鬼は吹き飛ばされ岩盤に叩きつけられる。翼の炎をさらに燃やし、首を限界まで下に伸ばして放った火炎放射の勢いで音速で突撃した灼翼王が激突したのだ。毒牢姫が近くに落下したことで目を覚ました空の王者にふさわしい炎の飛竜は伴侶を守るように滞空し、立ち上がって体勢を立て直した血塗れ幽鬼を睨みつける。彼もまた転生者。その転生特典は「愛する者を守れる力」。愛した者が毒の娘なら毒への耐性を獲得し、近くに伴侶がいることでその力を遥かに増す。
「ははは、いいぞいいぞ!その力もいただこう!」
「俺の女に手を出した罪は重いぞ悪食野郎」
両翼の紫炎を炎上させ、羽ばたかせて加速した灼翼王の振るった剣状の尻尾と、グルングルンと振り回した血塗れ幽鬼の槍尻尾が激突。その衝撃で後退した灼翼王と血塗れ幽鬼は同時に火炎放射と熱線を放ち、相殺。血塗れ幽鬼の放った電撃のブレスを回避した灼翼王はそのまま上空に舞い上がり、血塗れ幽鬼も爆発と共に舞い上がり肉薄。互いに尻尾に噛み付いてグルグルと回転して一度離れると、もう一度肉薄して両翼と前足を振るって殴り合い取っ組み合う。
「体力勝負でこの我に勝てるとでも…!?」
「思っていない。だが、貴様とて古龍ではない古龍級生物…!」
がっしりと両足のかぎ爪で血塗れ幽鬼の腹部を掴み上げる灼翼王は燃える翼を羽ばたかせ、北に向かって飛んでいく。
「貴様、まさか…!?」
思惑に気付いた血塗れ幽鬼に引っ掻かれ、殴られ、爆発を受けても何度も軌道を調整しながら、槍尻尾が突き刺さり血を吐きながらも飛んでいく。その先にあるのは溶岩洞の象徴、大火口だ。
「血塗れ幽鬼、お前ほどの怪物でも、溶岩に落ちればただではすむまい!」
「きっさまぁあああああ!?」
血塗れ幽鬼の咆哮と共に、灼翼王は大火口に向けて急降下。爆発しても勢いを殺しきれない速度で血塗れ幽鬼を火口に放り投げ、血塗れ幽鬼は四肢をバタバタとさせて暴れながら火口に落ちて行き、巨大な溶岩の飛沫が上がった。
「…奴に殺されたモンスターも人間も同胞も……仇は取ったぞ」
沈んで行った血塗れ幽鬼を見届け、伴侶の元に飛んでいき降り立つ灼翼王。顔を近づけ、安否を確かめる。
「息はしているようだな…奴が怪物だとわかっていただろうに、無茶をするな」
「貴方の為なら火の中水の中…ですよ、我が王よ」
頬をすり合わせて笑い合う二匹の飛竜。しかし、次の瞬間大噴火が起きて絶望が降ってくる。全身焼けただれた傷が再生していく紅蓮の鬼火を纏いしマガイマガド…血塗れ幽鬼だった。
「咄嗟に溶岩を泳ぐ獣を見つけて喰わなければ危なかったぞ。残念だったな」
「…アグナコトルか…」
「良い匂いだ。血の焼けた匂い、さぞかし美味いだろうな」
「くっ…!?」
満身創痍でそれぞれを庇い合う動きを見せるリオ夫婦に嘲笑を浮かべる血塗れ幽鬼。そして喉笛に喰らいつこうと突撃せんとして、その右前足がスパンと断ち斬られ、バランスを崩して倒れ込んだ。疑問符が脳裏に浮かぶ血塗れ幽鬼の前に、岩肌を駆け抜けてきたそれは現れた。
「なに…?」
「どうやら間に合ったようだな」
それは、銀色の刃の様な装甲を身に着けた群青色の狼の様な牙竜種だった。通称「無双の狩人」と呼ばれる雷狼竜に転生したジンオウガ、その異名は【滅雷刃】。【絶対切断】の転生特典を持った悉くを滅ぼす雷の刃である。
「新手か…」
「やるなら相手になるぞ」
「いいや…生憎と腹が減った。ここまでだ」
威嚇する滅雷刃を前に、血塗れ幽鬼は己のエネルギーが尽きかけていることに気付くと、切断された右前足を咥えると爆発して跳躍。ねぐらである大社跡方面に向けて飛んでいく。見送った滅雷刃はリオ夫婦に向き直った。
「間に合ってよかった。…恐らく雷耐性も持ち合わせているはずだ。戦うとなると不利だったから逃げてくれてよかった」
「礼を言うジンオウガ…だが、我等だけで奴に勝つのは難しい。火耐性に氷耐性、雷耐性…溶岩まで。ほぼ全ての耐性を得ていると言っても過言じゃないだろう」
「毒には弱いと思いますが今回の件で耐性を獲得しようとするはずです…」
「…ならばもう、獣の誇りなどと言っている場合ではないな」
そんな滅雷刃の言葉に頷く灼翼王と毒牢姫。そして夜は更けて行く。
※7/11テオさんでも溶岩は無理みたいなのでアグナコトルに修正しました
もう怪獣映画のつもりで書いてました。血塗れマガマガが強すぎる。
外天種(明らかに通常の範疇を外れた天に立つ個体のギルドが決めた総称)
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※転生特典以外はギルドが現在把握してる情報
全員G級でも討伐できないギルド要注意モンスター共です。一応古龍級生物となってます。
次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
サンブレイク編はいる?
-
いる
-
いらない
-
ライズ編を続けてほしい