【急募】狩猟笛の正しい使い方【完結】   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。まず謝罪を。淵虎竜戦でバレットの腕がなくなって、その代替え案を書くつもりだったのに完全に忘れて描写を忘れていて慌てて書き足しました、申し訳ない。
 現在バレットは通常時は動かない見せかけだけの義手、戦闘時は専用の器具を取り付けた左腕の切り口に同じく専用の器具を取り付けたヘビィボウガンを装着してロッ●バスターみたくなってます。基本はヘビィボウガンを支えて使うけど時には右手だけでライトボウガンを扱う形。同時撃ちは無理になりました。

そして今回は大半の方が予想したであろうヨツミワドウ、その亜種戦となります。楽しんでいただければ幸いです。


【知ってた】対決ヨツミワドウ亜種【轟雷童の通せん坊】

 エルガドとカムラの里の往来を安全な物にするため、密林に現れたヨツミワドウ、その亜種を討伐してくれ。そうナギから伝えられたのは翌日だった。いきなり亜種か、こんなに特殊個体や亜種が多いのも転生者の影響か?

 

 

「どんなやつだ?」

 

 

 密林に向かう船の中で、淵虎竜に切断された左腕の義手を取り外しつつヘビィボウガンを取りつけながら確認を取る。受付嬢のチッチェ姫から聞いたのはヨツミワドウなのだけどヨツミワドウじゃない、今の密林を牛耳っている怪物とのことだが。

 

 

「えっと…フィオレーネさんからもらった資料によると轟雷童ヨツミワドウ亜種ってあるね」

 

「いや河童ですらないんかい!?」

 

「ヨツミワドウといえば私達が初めて四人で戦った相手だね。その亜種かあ」

 

「名前からして雷属性なのはわかるが…ヨツミワドウなら何回も狩ってるからなあ」

 

 

 ナギから説明された異名に思わずツッコむ。同感だヒビキ。だがザザミであれだったんだ。油断はできん。

 

 

「ここが…」

 

「密林か。水没林とはまた違うな」

 

「…うわ、すっご」

 

「気持ちは分かるぞナギ」

 

 

 テロス密林。モンスターハンター2(dos)、モンスターハンターポータブル2nd、モンスターハンターフロンティアオンライン、モンスターハンターポータブル2ndG、モンスターハンターダブルクロスに登場するマップだ。広がりやまぬ、樹と蹟の秘境。水棲系モンスターが数多く棲息し、飛竜も巣を作っていたりする。

 

 

「…まさかと思うけど棘竜(いばらりゅう)とかいないよね?」

 

「そんなまさか。……まさかな」

 

 

 そうぼそっと問いかけてくるナギの心配げな顔に、頭を撫でて落ち着かせる。ナギ、フロンティアもやっていたのな。…棘竜エスピナス。かつて古龍種と樹海で縄張り争いをしていたモンスター。普段は大人しいのだが手を付けられず、毒棘の生えた身体を使った各種物理技が驚異の一言だ。なによりこいつは樹海や密林の奥地に棲息している。だからナギは心配しているのだろう。……いや、フロンティア産モンスターは本家に出てくることはまずないから大丈夫だろう、うん。フロンティアには、割とどうにもできない一撃即死級の特技を持つモンスターが多く存在していて、とにかく強い。アホみたいに強い。ライズで言うと奇しき赫耀のバルファルクが山ほどいると言えばわかりやすいか。ゲームでそれなのだ。現実で戦うとなったら冷や汗も出ない。

 

 

「どうしたの二人とも?」

 

「船酔いか?」

 

 

 先行していた、大剣を背負い太刀を腰に差したマシロと、狩猟笛を担いだヒビキが動いてない俺達二人を見て心配の声をかけてくる。…心配し過ぎもよくないよな。なにはともあれ新天地だ、気楽に行こう。

 

 

「いや、なんでもない」

 

「行こうか、轟雷童を倒しに!」

 

 

 背中にかけたライトボウガンをかけ直し、左腕のヘビィボウガンを確認する。ナギもザザミの一件から必要だと感じてハモンさんに改造してもらった盾つきランスと槍だけのガンランスを抱え直して、二人を追いかける。この密林を支配しているとかいう雷蛙を討伐しようか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわあ」

 

「いや、その、なに?」

 

「ラージャンの間違いじゃないのか」

 

「いや、あのフォルムはヨツミワドウで間違いない…はずだ」

 

 

 30分後。鬱蒼と茂った高低差激しい密林を進んでいると、ダイミョウザザミと件のヨツミワドウ亜種…黒っぽい緑に体色に黄色いラインが走った様な個体の縄張り争いに遭遇、草むらや木陰、岩陰から覗き見ていたのだが、四人揃って青い顔をしていた。想定以上に強かったのだ。

 ダイミョウザザミは弱くないことは前回の戦で痛感した。防御に徹されるとマジでどうしようもなかったヤド。俺達では歯が立たなかったそれを、前回とは別個体とはいえヨツミワドウは電撃を纏った拳で一撃粉砕して見せた。グロテスクな中身を見せたダイミョウザザミは盾の様な鋏を駆使して戦うが、ボクシングスタイルの様なフットワークのヨツミワドウ亜種の拳で防御を外されて口から吐かれた電撃ブレスの直撃を受けて焼き焦げた所にアッパーカットを受けてノックダウン。そのまま踏みつけられて絶命した。つまりは少なくともダイミョウザザミより強いってことだ。イメージは重量級のボクサー、しかも雷属性ときた。スタンしやすそうなパンチが主体の様だしきつくないか?

 

 

「…俺が先制攻撃をする。電撃だけは受けるな、気絶したら終わるぞ」

 

 

 左腕の器具に取りつけたヘビィボウガンに貫通火炎弾を装填しながらライトボウガンを右手で持ちつつ、三人に小声でそう言うと頷いて散開した。行くぞこの野郎。

 

 

「油断はしないぞ…!」

 

 

 乱射して寸分たがわず全弾当てる。するとこちらを向いて、カモノハシだった原種とは違う鬼を思わせるこわもての顔で睨んでくるヨツミワドウ亜種。なにをするのかと左腕のヘビィボウガンのシールドを構えて警戒していたら、大きく両腕を背後に振りかぶってその場で四股を踏む。なにを、と思った次の瞬間。電気の衝撃波が円形に発生して俺だけじゃなく側面から近づこうとしていた三人まで痺れさせてきた。

 

 

「う、動けん…!?ぐはああっ!?」

 

 

 そこに跳躍して目の前に着地してきたヨツミワドウ亜種のストレートパンチが腹部に直撃し、えづきながら殴り飛ばされたところに拳から放たれた電撃も受けて転がる。きっつ…なんつー威力だ。電撃で筋肉を強化してるとかそんなだろうか。あと流れてる電気をそのまま飛ばせるとかいうジンオウガみたいなやつだ。

 

 

「このっ…バレットから離れろ!」

 

「隙あり!」

 

「っ、駄目だマシロ、ナギ!」

 

 

 跳躍したナギとマシロが背後から襲いかかるが、ヒビキの制止虚しくヨツミワドウ亜種は振り返りざまにラリアットを繰り出し、二人とも殴り飛ばされてしまう。肉弾戦全振りのヨツミワドウって感じだな。

 

 

「音撃打打打!」

 

 

 甲羅の裏がポケットになってるのかそこから取り出したウリナマコを貪り、お腹を大きく膨らませるヨツミワドウ亜種。こうなると原種は厄介だった。電撃を纏ったお腹を前面に突き出し拳を振るいながらの体当たりがヒビキに迫り、連続で振るわれる狩猟笛と激突する。

 

 

「うおぉおおおっ!」

 

「グゴアアアアアッ!」

 

 

 拮抗していた両者だが、得物が一本のヒビキと両腕とお腹が武器のヨツミワドウ亜種の差が出て、ヒビキが殴り飛ばされ木に激突する。不味い、今のうちに回復できたし回復弾…!

 

 

「させるかあ!」

 

 

 体が痺れて動けないヒビキに向けて突進してとどめを刺そうとするヨツミワドウ亜種の前に立ちはだかったのは、大剣を地面に突き刺して盾にしたマシロ。そのまま左手を鞘に納められた太刀に触れ、右手に大剣を握ったマシロは地面を鞘代わりにして引き抜いた大剣と太刀を振るいヨツミワドウ亜種の背後に立つ。

 

 

「桜花鉄蟲・大気刃斬!」

 

「グゲアァアアアッ!?」

 

 

 そして大剣と太刀を背中と腰に納めると、斬り付けた箇所に連続で斬撃が発生し、お腹を切り刻まれたヨツミワドウ亜種はウリナマコを吐きだしてお腹がへこんだ状態で大ダウンした。

 

 

「今だ、竜杭砲!」

 

「金剛大車輪斬り!」

 

 

 そこに飛び込んだナギが頭部に竜杭砲を撃ち込み、再び大剣と太刀を引き抜いたマシロが宙を舞って連続で斬撃を叩き込んでいく。ヒビキに回復弾を撃ち込んで回復させた俺も貫通火炎弾で加勢。そこに、翔蟲で跳躍したヒビキが大剣で溜めるように狩猟笛を構えて、着地と同時にヨツミワドウ亜種の背中に叩き込んだ。

 

 

「グゲェエエエッ!」

 

 

 すると放電して取り囲んでいた三人を吹き飛ばし、立ち上がるヨツミワドウ亜種。大きく息を吸い込んで口から電撃のブレスを放出しながら四股を踏みつつ拳を振りかぶり、電撃ブレスと電撃の衝撃波と電気の塊が同時に襲いかかって来て弾幕の様だ。ナルハタタヒメかお前は。

 

 

「そんなもん効くかああ!」

 

 

 すると大剣を盾にしたマシロがそのまま全ての攻撃を受け止めながらガードタックル、肉薄すると大剣を振り上げてヨツミワドウの顔を殴りつけ、体勢を崩すとそこにヒビキが投げつけた狩猟笛が頭部に直撃。吹き飛びはしなかったもののよろよろと後退させる。

 

 

「こいつはおまけだ!振打(しんうち)残響(ざんきょう)!」

 

 

 さらに狩猟笛を回収したヒビキの振打に、拳を合わせて弾き飛ばすヨツミワドウ亜種。しかし繋がった鉄蟲糸から衝撃波を受けて怯み、そこに俺の狙撃竜弾が背中の甲羅に炸裂。大爆発して部位破壊させた。

 

 

「グゲッグゲッ!」

 

 

 電撃を纏った拳でヒビキとマシロを殴り飛ばしたヨツミワドウ亜種。今度は標的をナギに見据えて電撃を纏った拳を振り下ろし、ナギは盾付きランスでジャストガード。連続で振るわれる拳に合わせてガードを繰り返し、最後に大きく溜めて振り下ろされた拳を、アンカーレイジで受け止め返しの突きを勢いよく叩き込み、左手の平を串刺しにする。

 

 

「ここに縫い止めたよ!って、うわああああ!?」

 

 

 そのまま踏み込んで拘束しようとしたナギだったが、突き刺した左腕から電流を流されてダメージを受け、さらに左腕を動かされ逆に振り回されてしまう。ぐったりしながら振り回されるナギを避けて後退する俺達。右手だけでしがみついているがあの勢いで投げ出されたらヤバいぞ…!?

 

 

「ゲッゲッゲ」

 

「こんの……調子に乗るな!フルバースト!」

 

 

 嗤うヨツミワドウ亜種にカチンと来たのか根性で左手に握ったままだったガンランスを開いている口に突っ込んで砲撃。ヨツミワドウ亜種はたまらず引っくり返り、ナギは空中に投げ出されるもガンランスを振り上げて急降下。

 

 

「ヘイルカッター!」

 

「グゲエエ!?」

 

 

 強烈な振り下ろしを腹部に受けたヨツミワドウ亜種はそのまま大ダウン。ナギはガンランスをリロードし、マシロは大剣を振り上げ、ヒビキは居合の構えをして、俺はライトボウガンの鉄蟲糸技「旋廻跳躍」を発動しヨツミワドウ亜種の顔面に突撃して左腕に取りつけたヘビィボウガンを振りかぶる。

 

 

「もう一発!フルバースト!」

 

「真・溜め斬りィ!」

 

「擬似・特殊納刀。居合抜笛(いあいばっぴょう)気炎旋律打(きえんせんりつだ)!」

 

「ヘビィボウガンパンチ!」

 

 

 四人の最大火力が炸裂。ヨツミワドウ亜種は沈黙し、黒焦げで髪も跳ねている俺達はそれぞれの惨状を見て思わず笑うのだった。

 

 

「…グゲッ」

 

「なに?」

 

 

 しかし鳴き声が聞こえ、振り返る。そこには隠し持っていたウリナマコを食べて回復したのかお腹を膨らませているヨツミワドウ亜種がいて。至近距離であの体当たりを喰らったらやられる、と誰もが覚悟したその時。空から雷光が舞い落ちてヨツミワドウ亜種に直撃した。

 

 

「うわああああ!?」

 

 

 発生した衝撃波で地面を転がる俺達。ヨツミワドウ亜種の頭部を押し潰してそこにいたのは、思いもよらないモンスターだった。

 

 

「ライゼクス…!?」

 

 

 金色と黒の鋭利な甲殻に刃の様なトサカ、ステンドグラスや昆虫の翅を思わせる透明の翼、先端が二股に分かれた尻尾が特徴の飛竜で、生態系を破壊させかねないその凶暴性から「(いなずま)の反逆者」「空の悪漢」等の異名を持つモンスターハンタークロスの四大メインモンスターの一角。電竜ライゼクス…!

 

 

「グルルルッ…」

 

 

 なんとか四人とも立ち上がり構えていると、何かに怒っているような赤い眼光がこちらを捉え、右の翼爪で踏み潰していたヨツミワドウ亜種の頭部を押し潰して咆哮。緑色の雷エネルギーを飛ばしてきたので咄嗟に避ける。するとトサカが前後に肥大化し緑色に光るラインが入って眼光も赤から明るい緑色に変わった姿……電荷状態へと移行。トサカから放出される電撃を巨大な剣のように集束、振り回してきた。通称ゼクスカリバー。ライゼクスの必殺技だ。

 

 

「っ!?」

 

「ぎゃっ!?」

 

「ぐっ!?」

 

「があ!?」

 

 

 ライゼクスは俺達四人を纏めて薙ぎ払い、痺れた上に大ダメージで呻くしかない俺達を見やると勝利の勝鬨かの如く咆哮を上げ、興味を失ったのかそのまま飛び立っていった。

 

 

「…ライゼクスまでいるのか」

 

「た、助かった…」

 

「棘竜も嫌だけどあれも嫌だなあ…」

 

「いつか狩ることになるんだろうな…」

 

 

 何とか立ち上がり、回復してからヨツミワドウ亜種から素材を剥ぎ取れるだけ剥ぎ取り回収班を待つことにする。…しかしナギの言う通り棘竜も嫌だがあれも強敵だ。掲示板によるとPVの最後に出てきて出てくることは知られていたらしいが。しかし俺達は気付いていなかった。密林の奥深くにある飛竜の巣にて、件の棘竜が眠っていたことを。サンブレイクのモンスター選抜がかなり殺意の高いものだと気付くのだが…それは後の話だ。




現実になったらヤバい奴等がいっぱいいるサンブレイク。


・ヨツミワドウ亜種
通称「轟雷童」体内に発電器官が存在する雷属性のヨツミワドウで密林の支配者だった。全身に駆け巡る電流で筋肉を活性化させ、相撲ではなくボクシングスタイルで戦う。電撃ブレスや電撃を纏った拳、四股による雷の衝撃波とナルハタタヒメの様な攻撃をする。ウリナマコを食べることで腹部を膨張させ電気を纏って突進するのが脅威。コンセプトはラージャンみたいなヨツミワドウ。電流で心臓を活性化させたり隠し持ってるウリナマコで体力を回復させることもできるのでしぶとい。


上記の通り強敵でしたがさすがに飛竜には勝てなかったよ。相変わらずモンスターとパワー勝負をしているヒビキ。パワーダウンしてもそれができるやべーやつ。

次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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