今回はVSルナガロン。楽しんでいただければ幸いです。
城塞高地にルナガロンを捕獲しにやってきた俺達。俺のマップ(フィオレーネとヒビキには「勘」と伝えている)を頼りに瑠璃色の甲殻が特徴的な氷狼竜を探していると、すぐ見つかった。雪山エリアの手前でベリオロスに喰らい付いており、背中に飛び乗り爪を肩に突き刺し固定、喉笛を噛みちぎって絶命させたベリオロスを捕食している。その姿はまさに上位捕食者、ハンターだ。
「見つけたぞ、ルナガロン!もう逃がしはしない!」
「ナギ、ヒビキ!フィオレーネをカバーするように展開!」
「「了解!」」
見つけるなり高速で駆けて行ったフィオレーネの声に振り返り、遠吠えの様な咆哮が上がる。冷気を纏っての飛びかかりをフィオレーネが片手剣の盾でいなし、いなされた方向に移動していたヒビキが一本だけ…ホルマゼンタを手に取ってフルスイングするが、ルナガロンは体勢を変えて飛び越えるようにして回避。俺がヘビィボウガンで火炎弾を叩き込むも、見切られて避けられる。
「こいつ…!?」
「こっちを観察している…?」
「のろまさん、こっちだよ!」
ナギが槍で突き刺しながら挑発してルナガロンのタゲを取る。すると連続で噛み付きを繰り出し、ナギは巧みに盾で防いでいく。その隙にヒビキとフィオレーネが取り囲む。今がチャンスだとばかりに特殊弾を装填、腰だめに構える。
「狙撃竜弾!」
「ウォオオオン!」
「避けさせんぞ!」
「上も無駄だ!」
ルナガロンはすぐに気付いて振り向き、回避行動をとるとするが両サイドはヒビキとフィオレーネが阻み、背後ではナギが竜撃砲を撃ち込もうとガンランスに炎を溜めていて。ならばとルナガロンは跳躍して回避しようとするがヒビキが狩猟笛をぶん投げて顔面にぶつけて地面に叩き落とし、俺の狙撃竜弾と竜撃砲が炸裂。ルナガロンは咆哮を上げて冷気を発生させ、四肢と背中に氷の装甲を身に纏って後ろ足で立ち上がった。話に聞いた形態変化か!
「気を付けろ…!?」
すると右腕を振り被って高速で踏み込んで氷の爪による斬撃を繰り出してきて、咄嗟にシールドで防御。しかしそのままシールドを蹴り上げられて無防備になったところに左腕の氷の爪を振り下ろしてきて、咄嗟に右手に握った閃光玉を顔面に叩きつける。
「ウォオオオン!?」
「ぐう!?」
目暗ましには成功するが振り下ろすことは止められず、右肩に引っ掻き傷を受けてゴロゴロと転がる俺。ルナガロンは視界を潰されながらも冷気を溢れさせた口を下に向けて冷気を放出。地面がパキパキと凍り付いていき、避け損ねた俺とナギの足が拘束されてしまう。
「バレット、ナギ!」
「フィオレーネ、二人を頼む。こいつは俺が…!」
「ウォオオオン!!」
目が見えないながらも連続で爪を振りまわして突進するルナガロンの攻撃を狩猟笛で受け止め弾き返すヒビキ。なんか痛みを感じて斬り裂かれた傷を見ると、浅い傷口が徐々に凍り付いていっていた。…厄介な。どこかで身体を温めないと不味いか。
「バレット、その傷は……」
「気にするなフィオレーネ。ナギを頼む」
「あ、ああ……無茶はするなよ?」
激昂して目と口を緋色に光らせるルナガロンは跳躍してその軌道上で冷気を放出、氷柱を落とす様に冷気の塊を地面に落として凍結させていき、ヒビキが足をとられたところを地面ごと抉って吹き飛ばす。やはりキュリアの毒を受けているのか。ルナガロンの四肢と尻尾を駆使した格闘攻撃の猛攻に、ヒビキも狩猟笛二刀流で対抗。ガギンガギンと笛と爪がぶつかる音が響き渡る。
「こいつでもくらっとけ…!」
肩が凍り付いてしまった右腕じゃ背中のライトボウガンを手に取れない。凍り付いてひしゃげてしまったシールドも取り外してヘビィボウガンにポーチから取り出した弾を装填。撃ってみるがやはり、見切られて回避されてしまう。
「狼だけあって耳と鼻が敏感なのか…なら!」
「バレット、なにを!?」
火炎弾を装填。避けられるとわかっていて、ルナガロンの足元に撃ち込んでいく。フィオレーネが気でも狂ったのかと言いたげな声を上げるがまあ見ていろ。凍てついていた足場。残留した炎は氷を溶かし、下にあった草も燃やし……黒煙を発生させる。
「ウォオオン!?」
「あれ、当たった?」
すると闇雲に突撃してガンランスの砲弾を叩き込んでいたナギの攻撃が炸裂。ルナガロンは鼻と片耳を両手で押さえながらよろよろと後退する。
「パチパチパチ。人によっては心地よく聞こえる音だがお前にとっては不快な不協和音だろう。煙たいか?だろうな、その鼻にこの黒煙はきついだろうよ。…で?俺達がなにをしようとしているか、それでわかるのか?」
「ウォオオオオオン!」
立ち上がりながら煽ってやるとルナガロンは発狂。闇雲に噛み付いて尻尾を振り回して爪で虚空を斬り裂きながら突進する。でもそんな単調な攻撃、もう当たらない。ヒビキが弾き返し、ナギが砲弾を叩き込み、フィオレーネが盾で殴り飛ばす。顎を殴られてよろよろとふらつくルナガロンに俺は死力を振り絞って駆け寄り、火炎弾を装填しているヘビィボウガンをつけた左腕を腹部に炸裂。呻いたルナガロンに、振り上げられないまでもまだ動かせる右手でトリガーを引いて灼熱の炎を叩き込んだ。吹き飛び、転がるも立ち上がれそうにないルナガロン。
「ウォオオオン……」
「よし、瀕死だ。誰か捕獲を……!?」
ゲーム画面でアイコンの下に青いものがピコンと言う音と共に現れたのでそう指示するが、同時にマップを見て絶句する。バグった様な表記のうじゃうじゃしたアイコンが近づいて来ていた。足音が聞こえないのに何時の間に…!?
「大地母蜘蛛だ、隠れろ!」
「「「!」」」
俺が言うなり隠れる三人。俺も右腕を気にしながらも木陰に隠れる。するとビシュッと言う音と共に銀色の糸が飛来。石橋に二本くっ付くと、それに乗って空に擬態していた大地母蜘蛛が姿を現した。糸の上を移動することで足音も消せるのは聞いてないぞ…!?
「ギギギギギッ……」
低い鳴き声を上げながらきょろきょろと辺りを見渡し、燃えている地面と倒れ伏したルナガロンを複眼に納める大地母蜘蛛。ずしんと足音を鳴らして燃える地面を踏み潰して鎮火。腹部からヤツカダキを五体出すと散開させ、「キシャッ」と声を上げて索敵させたらしい大地母蜘蛛は折りたたんだ首を伸ばしてルナガロンをじろじろと眺めると、ガブッと牙を突き刺した。食べようとするのではなく毒を送り込んでるらしい。あんなに弱っているのにまだ酷使するつもりか。
「くっ……最悪だ(小声)」
「見つかったら終わりだ……(小声)」
「来ないで来ないで来ないで…(小声)
「むうう…(小声)」
…このゲーム画面、皆の台詞も横にポップアップされて便利だなとか現実逃避する。すぐ目の前にヤツカダキがいる…木陰を見られたらアウトだ……。
「…ここまでか」
諦めかけたその時だった。ゲーム画面横に新たなモンスターが現れたと表示が出る。マップを見ればそのアイコンは高速でこちらまで迫ってきて。
・・・・・・・・
59:名無しのくだん
間に合った!あっちの掲示板に行って救援を頼んできました!
60:名無しの日向家次女
ナイスゥウウウウ!
・・・・・・・・
一瞬だけ掲示板に意識を向けるとそんな会話が。と認識した瞬間。俺の目の前のヤツカダキに空から降ってきた黒炎が炸裂して包み込んで拘束、高速で飛来してきた黒い巨体がそのまま両前足を押し付けて大爆発させて爆散させた。俺はその衝撃でゴロゴロと隠れ場所から飛び出してしまったが、ヤツカダキは大地母蜘蛛含めてこちらには目もくれず。乱入者に意識を向けていた。
「星雲龍、ネグレマガラ…!」
「グオオォオオオッ!」
俺の声に嬉しそうに咆哮を上げたネグレマガラが近場のヤツカダキに飛びかかる。ヤツカダキは抵抗するがいつの間にかばら撒かれた地雷で動きを止められ、ネグレマガラは翼腕と前足で抑え込み、折りたたんである首を無理やり広げて地面に押し付け、喉笛を噛みちぎって即死させる。なんて手際だ。
「ギギギギギッ、キシャアアアアッ!」
「グオオオアアアアッ!」
すると怒りに燃えた大地母蜘蛛がどしどしと凄まじい勢いで駆けてきてネグレマガラを岩壁まで蹴り飛ばす。しかしネグレマガラは岩盤を突き破って空に舞い上がり、そのまま大地母蜘蛛に飛びかかって腹部の糸を引きちぎろうと暴れ回る。
「なんで、ネグレマガラが…」
「…気に入らなかったんだろうな、縄張りで好き勝手するアイツが」
「…それよりバレット」
「俺達も、見てるだけじゃすまなそうだ…」
ナギとヒビキの声に振り向く。そこには明らかに凶暴になったルナガロンがネグレマガラと大地母蜘蛛の縄張り争いを横目にこちらを睨んでいて。あっちは任せてこっちに集中するしかなさそうだ…!
冷静に見切ったり傷を凍結させたり地面を凍結する能力を得たルナガロン。あえなく瀕死に。そこに足音も立てずにやってきた大地母蜘蛛。本人的に隠密モードなのでバレットの特典が無かったら襲撃されて終わってました。
そこに参戦、ネグレマガラ。危険も知らされてるため自分で始末しに来ました。ネグレマガラと呼んでもらえるのが嬉しいと言う結構可愛い所も。
次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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