メル・ゼナ相手に全滅したバレットたちがどうなってるか描きます。楽しんでいただければ幸いです。
船の上で救護班の手で治療してもらいながらエルガドに帰還。フィオレーネとナギとヒビキはマシロと同じ診療所に運ばれ、一人無事だった俺はバハリと共にガレアス提督の下に報告に向かう。背中の傷は回復薬をしみこませた包帯で巻いて、まだ痛んでいるがまあよくなった。
「…メル・ゼナの被害報告を」
「猛き炎とフィオレーネがメル・ゼナを引きつけてくれたおかげでかすり傷の俺以外の調査隊員は被害なしです。ヒビキとナギは打ち身で現在も気を失っていて、フィオレーネは軽傷だと言い張ってますが結構な深手で無理矢理鎮静剤で安静にさせてます」
「…ならばよし。バレット殿だけでも無事で何よりだった」
「無理はさせないと約束していたのにフィオレーネがあんなことに……申し訳ない」
礼儀として頭を下げる。エルガドに所属しているフィオレーネに助けてもらいながら護りきれなかった。これは借りだ。
「…あれも覚悟の上だろう。なに、フィオレーネは頑丈だ。すぐにでも戦線復帰するだろう。気にしないでくれていい」
「だが…」
「…貴殿も仲間をやられているのだろう。そちらの心配をしてやるといい」
「…恩に着る」
ガレアス提督、怪しいところはあるができた人間だと思う。
「…では本題だ。ルナガロンの暴走、大地母蜘蛛とネグレマガラの縄張り争い、そしてキュリアを従えてついに現れたメル・ゼナ。大地母蜘蛛は対抗策なし、ネグレマガラは手を出さなければ無害だが、メル・ゼナは王域生物の拡大を阻止するためにも一刻も早く討伐せねばならん」
「待ってください、提督。俺は現段階でメル・ゼナを討伐するのは反対します。キュリアの研究がまだだ。まだメル・ゼナが元締めだと確定したわけじゃない。今回の異変、全ての始まりは「サン」が発生し王域生物が縄張りを拡大し始めたことです。原因は狂暴化。そのうち王域生物以外のモンスターにも影響が出始めた。キュリアの毒が原因なのは明白ですが、なにが犯行を行ったか?ではなくなぜ犯行を行ったか、が重要なのだと思うんです。大地母蜘蛛は明白だが、キュリアが何故サンの発生と同じくして活動を始めたのかが分からない」
バハリはフーダニット「Who done it=誰が犯行を行ったか」じゃなくてホワイダニット「Why done it=なぜ犯行を行ったか」を重要視するか。
「…だがメル・ゼナがキュリアを従えているのは明白だ。奴を倒せばキュリアも大人しくなるんじゃないか?」
「いや、バレット。君は知らないんだろうけど爵銀龍メル・ゼナは本来、キュリアを従えていない筈なんだ」
「…その通りだ。私が知っているメル・ゼナは、キュリアを従えてなどいなかった。記録にも残ってない」
「そう、そこなんです提督。キュリアを従えているなら以前からキュリアを知れていたはずなのに、今回初めてキュリアを従えて現れた。繋がりは見えたが残された謎が多すぎる。俺はここに答えがあると思ってる」
「キュリアを捕食してエネルギーを得てあそこまで大きくなった大地母蜘蛛と、今になってキュリアを使役し始めたメル・ゼナか……」
…どちらもサンができてから、なのだとしたら確かに、キュリアが発生した原因がある筈だな。いや穴の下に潜んでいたというのなら穴を生み出したなにかがあるってことか?わからんな。
「今回ようやく姿を現したメル・ゼナが従えてきたどころか自在に使役していたキュリアという存在…あいつが一体なんなのか。これを解明しなければ討伐できても安心できない。それでは意味がありません。幸い、十分なサンプルは確保しています。なにぶん似ている生物もいないので調べるのはかなり時間がかかりますけど…」
「…バハリはキュリアの生態の解明を急げ。難題ではあるがお前でなければ成し遂げることはできないだろう。第一に、キュリアの生態解明。第二に、メル・ゼナの討伐。第三に、大地母蜘蛛とその群れの駆逐。この順序で行く。回復次第、引き続き猛き炎とフィオレーネは狂暴化したモンスターの調査をしつつ大地母蜘蛛攻略の糸口を掴んでくれ」
提督の指示に頷く。優先順位はそれだろう。その合間に大地母蜘蛛への対抗策を見つけなければ…。
「バハリ。大地母蜘蛛の討伐についてだが、ライゼクスは未だに未発見として、ルナガロンはどうだったんだ?生け捕りにした奴がキュリアに襲われていたが…」
「それなんだけどね。ルナガロンは息絶えていた。瀕死だったとはいえ確かに生きていて反撃もしていたルナガロンは干からびた死骸にされていた。キュリアは毒を送るだけじゃなく生命力も奪い取るらしい」
「…そのためこんだ生命力を得て大地母蜘蛛は大きくなった…?」
「多分そうだね。なんにしても冷気を試すことはできなくなった。別のモンスターで代替するかなあ…」
「…だとするとライゼクスは逃がせないな」
「よろしく頼んだ、バレット。俺は俺のできることを頑張るからさ。義手もいいもの作ってやるから待っていてくれよ?」
そう笑顔で言ったバハリに頷く。……話は終わったしみんなの見舞いに行くか。
・・・・・・・・
51:名無しの霊媒師
だけど、イッチたち大丈夫かな…?
52:名無しの帝丹小学校6年生
生放送モードで見てた限りは死んではないと思うけどフィオレーネって人はかなり手痛いのをもらってたわね
53:名無しのギルド所属ハンター>>1
ただいま。なんとか無事にエルガドまで帰還できた。今は自宅スペースで休みながらここを覗いてる
54:名無しのくだん
心配してたんだぞイッチ!
55:名無しの鬼殺隊
他の三人はどうだ!?
56:名無しのSOS団の異世界人
まさかと思うが死人が出たなんてことは……
57:名無しのギルド所属ハンター>>1
運がよかったことに死人はいない。フィオレーネは重傷と言うほどじゃないが傷は受けたんで鎮静剤で落ち着かせたらしい。ナギとヒビキは今だに意識を失っているが怪我は大したことないらしい
58:名無しのRS
モンハン世界の「大したことない」傷は信用できねえんだよ!?
59:名無しのドンキンタロウ
全身に重傷を負うか片腕失うとか腹を貫通されてようやく重傷扱いだったろ?
60:名無しの魔導師
前の世界基準でどうなんだ?
61:名無しの日向家次女
見てた限りフィオレーネさんとか刺されてたよね?
62:名無しのギルド所属ハンター>>1
えっと……フィオレーネは多分ナイフで腹部を深々と刺された傷で、ヒビキは棍棒の打突を腹部に喰らって内臓が潰れている状態で、ナギは全身打撲で腕の骨に罅が入ってた…かな、多分。ナギは怪我自体は治ったけど
63:名無しの49人目のマスター
重傷じゃねえか!?うちの婦長が見たらブチ切れるぐらいに重傷じゃないか!?
64:名無しのザビー
まあハンター、ゲームだと明らかに自動車よりも勢いの凄い奴に吹き飛ばされても体力三分の一ぐらいですむぐらい頑丈なのでその世界だと軽傷なのかも…?
65:名無しの霊媒師
なんで同じ会社のゲームなのにこんな死生観違うの……
66:名無しのSOS団の異世界人
今、ハルヒちゃんの世界に転生して初めてよかったと思えた…
67:名無しの帝丹小学校6年生
>>65
そっちはそっちで死体ばっかでしょうよ
68:名無しの星雲龍
俺が去った後にまさかあの銀ピカ野郎が来るとは……なんかすまない
69:名無しのギルド所属ハンター>>1
>>68
いやいやそんなこと……んんんん!?
70:名無しの鬼殺隊
星雲龍ネグレマガラか!?何故ここに!?
71:名無しのくだん
俺が呼んだ。あっちの掲示板にも情報共有しておいた方がいいと思って
72:名無しのRS
>>71
いや、お前本当に縁の下の力持ちだな
・・・・・・・・
「…こんなもんか」
とりあえず掲示板のみんなと情報共有した。なにかわかるといいが……50年前のメル・ゼナのことも調べた方がいいかもしれないなあ。
「……クソッ、すまない。ナギ、ヒビキ……」
こんな俺を信用してチームを組んでくれたってのに、肝心なピンチに何も助けてやることができなかった。リーダー失格だ。最年長だから引き受けたとはいえ、やっぱり別の奴が……
「こんな俺はリーダーに向いてない、とか思ってる?」
「当たり前だ。俺は自分一人生還する事しか能がない……お前は!?」
何時の間に侵入していたのか目の前から話しかけてきた人物の声に、驚いて俯いた顔を上げる。そこにいたのは美しい純白の髪をポニーテールに纏めた、背中に大剣を、腰に太刀を携えている美少女。
「っ、マシロ…?」
「…ごめん。私がいない間、いろいろあったみたいだね」
この世界の原作…モンスターハンターライズの主人公であろうチームメイト、マシロがそこに立っていた。
極断刀に重傷を負わされて戦線離脱していたマシロ、ついに復活。代わりに…?フィオレーネも何気に原作よりダメージがデカい。
次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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