今回はナギVSゴア・マガラ。ちょっとだけ過去も語る。楽しんでいただければ幸いです。
バレットとは別の船に乗り城塞高地にやってきた私とマシロ、ヒビキ。いやー、一時のお別れだねと思ってたらチッチェ姫から私達三人は城塞高地ですよ?とか言われて目が点になったよね。全員クエストでいく狩場の名前を見てなかったらしい。笑える。
「暴れてる場所はバラバラだけど、バレット以外全員城塞高地なんてね」
「フクズクによればティガレックスは北、ルナガロンとガランゴルムは南、ゴア・マガラは中央にいるみたいだな」
「じゃあマシロとは途中まで一緒だけどヒビキとはここでお別れかな?」
「本当に大丈夫?ルナガロンもガランゴルムもどっちも強いよ?」
「いい修行になる。まだ二刀流に慣れてないからな」
「いや一本で戦うのが普通……いや私もマシロも人の事言えないけどさ」
なんか子供の頃に、ウツシ教官の教えに反発して私とマシロは似た武器種を二種類使って二刀流を始めたんだよね。二本あった方が最強だー!って。実際強いんだけどさ。マシロは人並み外れた怪力を持ち合わせてるからよかったけど、私とヒビキは訓練メニューを越えて鍛え続けた。ヒビキはただの筋肉馬鹿だけど私は「健康な肉体」のおかげで限界を超えて頑張れたおかげで、ランスとガンランス二刀流できている。盾を追加してちょっと重くなったけど問題はない。
「というわけでヒビキと別れて北に向かってるわけだけど」
「ヤツカダキの残骸がところどころにあるね…」
荷車を引きながら周りを見る。ヤツカダキの脚の一部やもがれた頭部、それに引きちぎられた糸がところどころに転がっている。大地母蜘蛛のヤツカダキ軍団と、城塞高地に生息するモンスターで大規模な縄張り争いが起きたらしい。それでもヤツカダキ以外の残骸が見当たらないのは大地母蜘蛛が回収して餌にしてるのだろう。
「じゃあ私はここで。マシロも気を付けてね」
「ナギこそ気を付けてね!」
ゴア・マガラがいるという中央に辿り着くとマシロを見送る。…さて。正直言って負ける気はしない。ゴア・マガラと私の相性は最強に抜群だ。私はこの世界で唯一のマガラ系統の天敵だろう。
「…見当たらないってことは城塞の中にいるのかな?」
石橋を歩きながら、バレットのゲーム画面羨ましいなあとぼやく。転生して思ったことだが、ゲーム故のマップとか体力ゲージやスタミナゲージ、アイテム一覧とかショートカットとか滅茶苦茶ありがたいのだ。それ無しで狩って来たからもう慣れたけど、あるとないとではかなり違う。特にモンスターの居場所が分かるライズからのマップは非常に便利だ。
「あ、いた」
城塞跡の中に入ると、眠っている黒蝕竜ゴア・マガラの姿が。……丸まって寝息を立ててるから多分、寝てる。目がないから判別しにくいけど。ちょっとかわいい。
「よいしょっと」
念のため荷車に乗せて持って来た大タル爆弾G一個と大タル爆弾一個をゴア・マガラの頭部にこそこそと静かに設置。ゲームと違ってこの大きさのものはさすがにポーチに入れることはできなかったが、この世界ではギルドに申請しておくとキャンプベースに申請した数の大タル爆弾と荷車を用意してくれるのだ。
「よっこいせ。…ちょっとじじくさいかな」
最後の一個である大タル爆弾Gを抱える。エルガドで申請した時は「え、大タル爆弾G二個だけじゃなく大タル爆弾もですか…?」と係りの人に困惑されて思わず苦笑した。確かにライズ以前の過去作なら大タル爆弾Gを最大二個セットして、ガンランスの竜撃砲なり大剣の真・溜め斬りなりの大火力技を叩き込むのが、寝ているときダメージが二倍になるモンスターへの最大火力だろう。だがライズからは翔蟲があるため、カムラの里のハンターはこれができる…!
「どりゃあぁあああ!」
翔蟲を使ってゴア・マガラの頭部の上に飛び上がる。そのまま抱えた大タル爆弾Gを真下に叩きつけ、設置していた大タル爆弾と大タル爆弾Gにぶつけて大爆発を起こさせ、私はその爆風で吹き飛んでゴロゴロと転がる。
「あいたたたた……お目覚めの時間だよゴア・マガラ。少々手荒い目覚ましでごめんね?」
「グゴアァアアアアッ!」
「あはは。君の咆哮の方がよっぽどうるさいや」
背中に背負った槍二本を引き抜く。右手に盾がついたランスを。左手にガンランスを。
「さあ、勝負しようか災厄の黒き蝕」
今の私は、負ける気がしねえ!
「グゴアァアアアアッ!」
咆哮と共に紫黒色のオーラ…狂竜ウイルスの鱗粉をばらまき、赤黒い鉤爪の付いた巨大な一対の暗幕のような黒翼、翼脚を連続で叩きつけてくるゴア・マガラ。盾で受け止め、ガンランスのフルバレットファイアを発動、砲撃全弾と竜杭砲と竜撃砲をまとめて叩き込む。怯んだ隙にリロードしている間もランスで追撃。頭部を重点的に狙うとゴア・マガラはたまらず空に舞い上がり、禍々しい漆黒のブレスやそれを利用した粉塵爆破を繰り出してきた。ブレスを盾で受け止めるとそれに宿る狂竜ウイルスが周囲にばらまかれ、吸ってしまう。
「げほっごほっ…くっ、狂竜症か…でも私は健康なんでね!」
狂竜症。自然回復力が0になってしまい、更に狂竜ウイルスを伴った攻撃によるダメージが大幅に増加するデバフ。だけど瞬時に克服。本当は感染源のモンスターをひたすら攻撃したりしないといけないのだけど、特典でそれをスキップ。武器の会心率が15%上昇する「狂撃化状態」となった私はリバースブラストという後方に瞬時に離脱する技でゴア・マガラの突進を回避。そのままブラストダッシュで距離を詰め、ランスで胸部を貫くことに成功する。
「グゴアァアアッ!!」
するとゴア・マガラは空を覆い隠すほどの大量の鱗粉を漆黒のオーラの如く放出、私を吹き飛ばすと頭部に二本の触角が展開され、翼脚の爪も展開して地に降ろし六足歩行の形態、狂竜化状態へと移行、鱗粉のせいで空が毒々しい紫色へと変貌して黒い靄がかかったかのようにエリア全体が暗くなる。ゴア・マガラの鱗粉を用いた感知能力がピークに達した状態で、さながら神話に登場する龍の姿をした悪魔の様だ。モンハンライズに参戦したってことは妖怪モチーフもあるんだろうけど、単純に悪魔、なのかな?
「ぐうっ!?」
さすがにこの形態になったらパワーも段違いで、翼脚を使った突進攻撃で弾き飛ばされ、地面を隆起させるほどの破壊力を持つ土下座にも見える翼脚叩き付けで空に打ち上げられ、鱗粉に反応し連鎖爆発を起こすブレスを真面に喰らって薙ぎ払われる。
「あいたたた……いやー、すごいね。でも結晶皇に比べたら全然怖くないや」
「グゴアァアアッ!」
煽ってみると巨大な翼脚を用いた拘束してくるゴア・マガラ。言葉は通じないけど癪に障ったのかな。まあいいや。自分から近づいてくれてありがとう。
「当てるの難しいんだよね…竜杭砲!」
拘束によるダメージをものともせず、無理やり左腕を動かしてガンランスをゴア・マガラの右肩突き刺し竜杭砲を発射。連続でダメージを与える杭を打ち込まれたゴア・マガラは痛みに悶えて後退、爆発が起きてダウンする。ナルガクルガのようなステップ回避もするし、攻撃力も飛躍的に上昇した一撃一撃が非常に重い上に縦横無尽に動き回りながら矢継ぎ早に攻め立ててくるゴア・マガラは地味に前世の私のトラウマだ。だからそれをさせなければいいという結論に至った。
「よし、ゲーム画面ないから弱ってるかわからないし、このままガンガンいくぞ!」
ガンランスをリロードし、翔蟲を使って天高く飛び上がる。
「ヘイルカッター昇天突き!」
「グゴアァアアアア……」
ランスで勢いよく突き刺しながらガンランスを叩きつけてフルバーストを撃ち込み、そのまま竜杭砲を再度突き刺す。今の私の最大火力だ。すると咆哮を上げてゆっくりとダウンするゴア・マガラ。やったか?やったかな?
「念のため罠仕掛けて捕獲を試みるか…」
角とか翼膜とか光ってるからまだ生きてると結論付けて、ポーチを探っていると、目を覚ました(目がないけど)らしいゴア・マガラが大きく翼脚を羽ばたかせて飛翔、風圧で私を転がすと北へと逃げて行ってしまった。
「まずい、そっちにはマシロが…!」
慌てて立ち上がり、武器をしまって翔蟲を使い最高速度で追いかける。そして雪山エリアに入って少し進むと、眼が赤く発光し、体色も黒みがかった色に染まった全身からおぞましい色のオーラを吹き上げ、体のあちこちに毒々しい模様を浮かび上がらせたティガレックスが、生物とは思えないおぞましい咆哮を上げながらいつもより更に激しく暴れ回りながらマシロに襲い掛かる光景があった。遅かった…狂竜症だ。
「ゴア・マガラの前に手伝うしかないか…!」
マシロのピンチに私はたまらず助太刀すべく飛び込むのだった。
相性の差とハンター知識でもはや相手にならないゴア・マガラ。さすが転生者ずるい。そもそも重傷もちょっと時間をかければ治る無理ゲー。でも拘束と即死には弱い。
ティガレックスはちょっとPV参考にしました。
次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。