今回は外天種全員集合。ガイアデルムと対決です。楽しんでいただければ幸いです。
城塞高地、その城塞跡にて。俺こと
「くっ……ここまでか」
鱗粉をばら撒いてその爆発で蹴散らすが、爆発耐性を持つ亜種を始めにそもそも炎属性で効きが弱いヤツカダキ達は気にせず進軍してくる。万事休すだ。掲示板で助けを求めるもあとずさり、壁に後ろ足が付いてそれ以上後退できなくなり、諦めかけたその時だった。
「ふっ、この程度の軍勢で諦めるのか。それでも我がライバルか」
「お前は…!?」
掲示板で出現したと同時に地面が盛り上がり、俺とヤツカダキ達の間にグルグルと回転しながら現れたのは、トゲトゲとしていて
「大地母蜘蛛でもない雑兵など相手にもならん・・・!」
そう言って鎌がついている両腕を交差させて腕組みすると節足を素早く巧みに動かしてグルグルグルとその倍で高速回転、ベーゴマの様に縦横無尽に移動して、反撃しようと突撃してきたヤツカダキたちをすれ違いざまに切り刻んでいく極断刀ショウグンギザミ。爆発に耐性があるため俺はロクに倒せなかったヤツカダキ達が瞬く間にバラバラに切り刻まれていくのを感じて、俺は感嘆するしかなかった。こいつ、同格との相手は拮抗するが格下相手には無双できるタイプだったか。
「ははは!この感触!奴の、大地母蜘蛛の糸か!お前が銀蜘蛛というやつだな!
他のヤツカダキより大柄な三体…奴の言うところの銀蜘蛛が立ちはだかるが、極断刀ショウグンギザミは鎌を横に構えて瞬く間に切り刻んで輪切りにする。しかし無尽蔵だと言わんばかりに群がってくるヤツカダキ。前衛が切り刻まれている間に四方八方から糸の伸ばし、鎌ではなく腕部分や節足に巻きつけて雁字搦めにしてしまう。
「し、しまっ…」
「あの馬鹿…!この…ぐううっ!?」
たまらず助けるべく動こうとするが、背後から伸びてきた糸に首と触角と翼脚を締め付けられてしまい、力なくもがく。何時の間に背後に……極断刀ショウグンギザミの動きに気を取られた時か…!?まずい、酸素が……意識が遠のく……。
「呼ばれて飛び出てー!ウェイウェーイ!」
「そこはジャジャジャジャン!じゃないのかよ!?」
瞬間、降り注いだ雷がヤツカダキたちを薙ぎ払い、瞬間移動の様な動きで次々と雷電の剣で斬り裂いていくメル・ゼクスと、俺の首を絞めつけるヤツカダキを飛び蹴りで蹴り潰したかと思えば鱗を上空に飛ばしてミサイルの如く降り注がせて俺と極断刀ショウグンギザミを糸の拘束から解放、残りのヤツカダキを殲滅するセルレギオスのコンビが現れた、のを感じた。
「お待たせ!キラキラくん!タチバサミくん!」
「こいつがやっと回復したから駆けつけられたぞ。危なかったな」
「そういやお前ら、キュリアの力と極限化してるんだったな……強いはずだ」
「フン…!
「そこは素直になろう…?」
ヤツカダキの気配がなくなったことを感じつつ、強がりで憎まれ口を叩く極断刀ショウグンギザミにげんなりしてそうぼやく。すると次々と強大な気配がいくつも近づいてくるのを感じた。次に感じたのは灼熱の炎と禍々しい猛毒を放つ空からの感じと、大地を唸らせる振動と大気すら裂く雷鳴、吹き荒れる砂嵐の地上の感覚。
「なんだ、急いで飛んで来たのにもう終わったのか」
「我が夫、まだド本命が残っています」
「よかったよ。俺を侵したキュリアの元締めがまだ倒されてなくて」
「俺にしか斬り裂けないと思っていたが蟹風情にもできるとはな」
「ライゼクス…じゃないわ、メル・ゼクスたちが先だったかあ…しかし全員集まるのは初めてじゃないか?」
溶岩洞の魔王、灼翼王リオレウス。大社跡の魔姫、毒牢姫リオレイア。寒冷群島の覇王、雪夜叉ゴシャハギ。水没林の剣王、滅雷刃ジンオウガ。砂原の帝王、塵魔帝ディアブロス。密林の皇后、結晶皇ライゼクスもといメル・ゼクスとその兄貴分にして極限化個体、千刃の追跡者セルレギオス。城塞高地の大王(らしい)、俺こと星雲龍ネグレマガラ。そして未所属の仁王、極断刀ショウグンギザミ。ちなみにセルレギオスは極限化してメル・ゼクスを撃退したことで外天種扱いされるようになったらしく、外天種と呼ばれている転生モンスターたちがここに、初めて勢揃いした。
「ガイアデルムの奴は結構近場の大穴の中だ。俺が先陣を切る、お前たちも続いてくれ」
そう言って翼を広げ、勢いよく上空に飛び立つ。そして触角で感じて目撃するは、気配が変わったガイアデルムにハンターたちが追い込まれているところ。それを見た俺は口から特大火球を放ってガイアデルムを包み込むと、急降下。
「空亡くす暴君大地帝ガイアデルムがなにするものぞ!我、理から外れた古龍なり!」
そして燃え盛るガイアデルムの頭上から両翼腕を押し付け、鱗粉を送り込んで大爆発。奴が纏っていた炎を吹き飛ばし、頭上に翼を広げて滞空。様子を見守ると巨大な腕…にも見える翼脚が伸びてきた。
「……この程度で古き龍を名乗るかあ!」
「ぐっ!?」
がっしりと首を掴まれ、背部の糸の装甲が焦げて一部剥がれているものの軽傷のガイアデルムの腕を伝ってなにかが流れ、俺を大爆発が襲って岩壁まで吹き飛ばされ背中から叩きつけられる。今のがキュリアのエネルギー、というやつか…俺と同じで爆発に転用するのか、鱗粉が無かったら死んでた。
「我が寝ている間に、弱くなったものだな…矮小な物共!」
むんずと傍らに転がっているヤツカダキから伸びている糸を掴み、振り回して俺に叩き付けんとするガイアデルム。しかしその間に、雷鳴が轟いて巨腕を斬り裂いて勢いを殺し、シューシュー言いながら飛竜が遮りヤツカダキの死骸は溶け落ちた。滅雷刃ジンオウガと、毒牢姫リオレイアだった。
「ちっ、断てなかったか…なんて太い腕だ。だが聞き捨てならんぞその言葉」
「ほう、私の毒を喰らっても同じことを言えますか?!」
「…雷の刃と猛毒か。強力だが、ちょうどいいものがあるぞ…!」
そう叫んでガイアデルムが掴んだのは、大地母蜘蛛のであろう巣の残骸。両腕に身に着けたそれぞれを手袋の様な形と、結晶の鞭の様な物にしたガイアデルムは同時に振るう。手袋の様に巣の残骸を身に着けた巨腕が伸びてきて毒牢姫リオレイアは掴まれ、滅雷刃は雷の刃を飛ばして結晶鞭を斬り裂くも、結晶が自ら伸びてくっ付くことで元通りになり何度も鞭打ちされて叩きのめされる。ならばと俺も掴みかかるが、毒牢姫リオレイアを掴まれた腕を押し付けてきて、猛毒で焼かれて撃墜される。
「ぐあああああっ!?」
「くっ……溶けるのに時間がかかる…どんな素材ですかこの糸…!」
「があっ…ただの糸じゃない、キュリアの結晶か……?」
「ガイアデルム、キュリア。それは我らのことか?呼び名などどうでもいいが……勝手に決められるのは癪だな」
そう言って大口を開いてなにかを溜めて行くガイアデルム。不味い、まだ戦闘不能なハンターたちもいるのに……!すると急降下してきた二つの影が突き刺さり、ガイアデルムは悲鳴を上げる。
「お兄ちゃん直伝、ライダーキーック!」
「いや俺達むしろ乗られる側だから!?」
仲良く同時に飛び蹴りを叩き込んだメル・ゼクスとセルレギオスだった。さらに足場が盛り上がり、大地が砂と化してガイアデルムの下半身を埋めらせて毒牢姫リオレイアを解放、飛び出してきた角と鎌がガイアデルムの肩口に突き刺さる。塵魔帝ディアブロスと、極断刀ショウグンギザミだ。
「マスターニキとやらの言った通りだな…デカブツは足場を崩されると弱い…!」
「お前にとっての死神が首を獲りに来てやったぞ、デカブツ…!」
そう言った二人の頭上、上空から急降下してくるのは灼熱の熱気と、凍てつく冷気という相反したもの。
「お前ら!ハンターたちを護れ…!」
「これは、我らが試行錯誤していたとっておき…!」
飛び降りてきた、寒冷群島から持って来たらしいマストが変化した氷の槍を構えた雪夜叉ゴシャハギと、炎のブレスを頭上に吹いて加速する火球と化した灼翼王リオレウス。その二つがガイアデルムに重なり、熱膨張が発生。凄まじい爆発が大穴の中を襲い、足場がついに瓦解して崩れ落ちたのだった。
いつの間にか外天種扱いされていたセルレギオスくん。新しい名前を決めるべきかな?
初めて会った者達なりの連携でした。ガイアデルムの口調は老害のイメージ。50年前からいて今更侵攻するとかまあ老害よね。
感想でも言われていたのですが、最終決戦は某バビロニアを模しています。大地母蜘蛛はティアマト(ファム・ファタール)、メル・ゼクスはティアマト竜形態及びイシュタル、ガイアデルムはティアマト最終形態、ヤツカダキたちはラフム、キュリアはケイオスタイド、星雲龍がケツァルコアトル、塵魔帝がマーリン、極断刀が山の翁。他にもあるけどこんな感じ。
次回も楽しみにしていただければ幸いです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。ここすき機能などで気に入った部分を教えていただけたら参考にします。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
好きな外天種及び特殊個体、転生モンスターは誰?
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淵虎竜マガイマガド
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毒牢姫リオレイア
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雪夜叉ゴシャハギ
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滅雷刃ジンオウガ
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塵魔帝ディアブロス
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灼翼王リオレウス
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極断刀ショウグンギザミ
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星雲龍ネグレマガラ
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大地母蜘蛛ヤツカダキ
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結晶皇ライゼクス
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千刃の追跡者セルレギオス
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首狩り稲妻旋風オサイズチ
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毒蝋翁オロミドロ
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雪傘鳥アケノシルム亜種
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轟雷童ヨツミワドウ亜種
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爵電龍メル・ゼクス