鋼鉄の艦隊~蒼海の重騎兵~(更新停止)   作:正海苔

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(はがね)戦船(いくさぶね)


×月×日 北極海洋上 0800 ()

 

 

艦長以下乗組員は全員。眩い閃光と共に、あの蒼白い光の壁(・・・・・・)を目撃してから全員が一斉に気を失ってしまった。そして、艦そのものが 蒼白い光の壁(・・・・・・)を突破した後に、目を覚ますところから始まる……。

 

「…長、…艦…。艦長!」

 

「……。……ここは…俺は、一体?」ギシッ

 

 レギオンは、副長の声がする方へと体の向きを変えたが…肝心(・・)の副長の姿()はどこにも居なかった。そして、自分たちの護衛に同行してくれていた。艦艇の姿は全て消失していた(・・・・・・)。ふと不思議な事に頭の中であの時…『超摩天楼Ⅱ』艦長が死にぎわの際に漏らしていた言葉に、疑問を思っていた。

 

 (しかし・・・。奴の最後に言った言葉が気になるな。まさかな・・・)

 

 そしてどこからか…副長の声が聞こえてきたのだ。 

 

「艦長、申し訳ないですけど。こっちに顔向いてもらえませんか。」

 

「え? もう向いているけど。」

 

 副長が指定してきた方向に、顔を向けるとそこには何も無かった。だが、不自然なほどに何故かどこからか、視線がチクチク感じていた、すぐ近くに何か(・・)いるということに。

 

「分かりました。それじゃあみんな一斉に声を出そう、いいかな〜」

 

「「「いいとも~!!」」」

 

「・・・・えっ!?」

 

 その副長たち乗組員の姿を見て、レギオンは両手を広げては。この世とは思えない顔つきはまるで「ムンクの叫び」が如く、大声で叫んだ。

 

「・・・・・なんじゃこりゃー‼︎アンビリーバボ(奇 跡 だ)‼︎」ヒェー

 

 乗組員全員のあられもなく見る 面影がない(・・・・・)姿に変わってしまっていると言うことにおどろいたが、 レギオン(川嶋)は、それを見た時点で無理も無かった。どうやら副長達から事情を聞いたところによると。レギオンこと艦長の川嶋は、艦息となり、副長らみんな身長50〜60cm位の大福顏の妖精になっていたが、それに驚いていた矢先。突如、GPSや通信衛星、電子機器の警報が一斉に鳴り響き、まるでたたき起こされたかのように全員が一斉に驚き。その警報をすぐさま理解した艦長(レギオン)は、彼らに一度。意識が回復したものたちから、急ぎ艦内状況の把握と関係各所の連絡を急がせていた。

 

「・・・・各部署、状況を報告せよ!」

 

 回りは艦内状況の把握と関係各所の連絡を急がせている最中。彼は艦長席に戻ってはその席に座り、先ほどのことを思い出していた。

 

 (確か俺は、あの時…。いきなり俺たちの目の前に蒼白い光の壁(・・・・・・)が開いて、何かの拍子で気を失ったんだっけか…。)

 

 そう内心思っていた矢先。状況確認が取れた部署から、連絡が入ってきた。()

 

「こちらSMC(※用語①) 。GPS・通信衛星、共に異常なし!」

 

「機関制御室。電子機器に一部異常あり!」

 

「統合通信管制室、最終作戦に随伴した艦艇全艦と連絡途絶。ならび総司令部、各基地司令部と連絡取れず」

 

「こちらSCC(シップ・コントロール・センター)艦内各所全て、異常なし!」

 

矢次早に流れてくる情報を艦長や副長ら幹部の面々は、的確にこの問題に処理していくと・・・意外にも早く現時点における。今現在の状況が把握できた。 ()

 

「・・・各部署の情報をまとめると、ざっとこんな感じかな? まぁ・・・みんなの姿()には驚くが、そればかりは仕方ないか。「レギオン」乗組員全員の安否は確認済み。GPSや通信衛星は使用可能。確実に起きていることが、本社総司令部並び基地司令部、そして最後の作戦で別働隊をしていた戦闘群とも連絡途絶・・・か、それと副長。皆起きて気が付いたらそんな姿になっていました(・・・・・・・)。というのか?」

 

「はい艦長、その通りです。いやぁ~自分も起きたらびっくりしましたよ。まさかこんな姿になっちゃうんですからね。それも妖精とやらにですよ!いやはや、恐ろしいものですな」

 

 そう言って副長は苦笑いし。男は艦長席から席を外し、航海艦橋(第1艦橋)左舷側ウィングに通じるドアに向けて男は歩きだし。そこからから外に出て、瞬時に男は周りを見渡してみた・・・。が、どう見回しても…恐ろしく空港並みにある飛行甲板、そして前部艦橋側から艦首側へ3基の68cmマルチレールガンが艦橋周辺に一列して並ぶように鎮座しており。その周辺を速射砲や各種機関砲。果ては、事あるごとに副砲替わりに使用していた406ミリ3連装速射砲や460ミリ速射機関砲も見受けられる。更に左右のウェザーデッキには無数のVLSが設置していてるから、間違い無く自分が艦長(レギオン)を務めていた艦に間違いは無かった。

 

「艦長、これからどうしますか?」

 副長からの質問に、レギオンは両腕を組んで考え事をしていた。

 

「そうだなぁ。基地や司令部にも連絡が取れずじまいだし。どっかの国に身を寄せるにもいかないし・・・。 とりあえず副長、今の現在地と。艦の兵装・艦載機等の稼働状況を確認してもらえるか? 」

 

「了解です」

 

 レギオンは見た目はちびっこ妖精となった乗組員達(元人間)にも一時期だけでもいいから…元の姿に戻してやりたいと思った。

 

「…その前に副長…」

 

「はいはい…なんでしょう艦長?」

 

レギオンは、副長の頭に手をやると…いきなり副長の身体が白く光だしては瞬時に…副長が人間の姿に戻っていたのだ。

「おぉー!元の身体に戻ったぞ(・・・・)!」

 

「おぉー!」「すげー!」

 

周りに乗組員達が、副長が元の姿に戻ったのを喜ばしい事に…「思った通りだった…よし!」そう言って航海艦橋側まで艦息(・・)となった身体能力で一気に駆け上がると…両手で乗組員達を撫でるように。

 

「そりゃあ!」

 

一瞬にして妖精(現在)となった乗組員全員が、元の姿に(人間状態)に戻す事が出来たのだ。

 

「おぉー!」

「やったぁ!」

「わーい」

 

どうやらこればかりは一時期…のようで。乗組員達は、これまでの戦闘による過去に一度(元の世界)、瀕死状態かもしくは、戦死してしまった事により妖精になってしまったと…艦長は思っていた。

 

だがそれでも…元の姿で再会出来たのは喜ばしい事だった。

 

 その質問に副長は、おそらく各部署からの伝令兵だろうと思う若い兵士たち(ちびっ子だから分からん)が持ち込んだ報告書を受け取り。手元に取ってはそれを読み上げていた。

 

「それについては。先程、航海科が位置測位の確認を終えております。まず現在地関しては・・・同じ北回帰線上ですが、驚かないでくださいよ?ここ北極海(・・・・)、北緯90度の位置に飛ばされております! だからGPSや通信衛星には、”送受信エラー”という異常反応が表示されていたんでしょう、まぁGPSを再起動かけたら復活しました。」

 

 副長は、いま手元に持っている報告書を続けざまに読み上げていた。

 

「砲術長・砲雷長・水雷長の三名からの報告によると全兵装使用可能という報告が上がっており。さらに本艦に搭載されている各種艦載艇もすべて、異常は見受けられず。使用には問題有りません」

 

「わかった。ご苦労様」

 

「すべての航空部隊は、飛行および作戦行動が可能です」

 

 各部署からの報告が終わり。それぞれが持ち場に戻ろうとすると、副長は何か言い忘れたかのように艦長のところまで戻って行き。話忘れたことを付け加えでこう話した。

 

「艦長・・・」()

 

 と、誰かに呼ばれて後ろを振り返ると・・そこにいたのは、グリーンランド島上陸作戦の時に別れた。陸戦部隊の指揮官達だった。

 

「おまえら・・・。グリーンランド島上陸作戦で見送った陸戦部隊の指揮官達じゃないか。どうしてここに?」

 

 陸戦部隊の指揮官達の一人が話し始めた。

 

「はい。確かに我々は、基地占領して爆破後、迎えの艦の乗艦して艦長たちを見送りましたが・・・目が覚めて気が付いたらこの艦に乗艦しておりました」

 

「そうだったのか、お前たちにはいろいろまた頼むかもしれないが、車両がな・・・」

 

「艦長、それについては問題ありません。確認取らせましたが人員・車両等すべて(・・・)現存しています」

 

 レギオンはこの報告に驚き「またよろしく頼む」と陸戦指揮官達に敬礼をした。

 

「そう言えば艦長。アレ(・・)どういたします?  確か今、艦内のコンテナや倉庫に分散して保管している。 例の(・・)ヤツ」

 

「やっべぇ、そうだった。 アレ(・・)の存在すっかり忘れていたわ」

 

 副長が言うアレ(・・)とは、言葉通り枢軸国や連合国から戦争賠償金として、米ドルや日本円等の資金、金塊、貴金属、宝飾品等と。

レギオン艦内の特殊亜空間集積保管倉庫などに保管していた。

 

 さらに「レギオン」達クルー全員は、元の世界における数々の大戦によるドサクサに紛れて、全社員や乗組員に対する戦争終戦後の終生退職金(・・・・・)とでっち上げ。敵対関係にあった平行世界各地に隠していてあったと言われていた。金塊や宝石類の大半を差し押さえと言う・・・掻っ攫いをしていたことになる(当然、恨まれても文句は言えない)。

 

 この話を聞いて更になって思えば、別世界とは言えど。もしそれらを市場へ放出れば時価でも数千兆ドル以上の高額にはなると言われた。だがもし、そんなものが経済市場へ流出すれば、経済関係は簡単に崩落してしまう。

 

 たとえ放出しなくても、それが存在するとわかれば、それらの価値が一気に大暴落すると国際経済が大混乱するのは間違いなかった。

 これらの内訳だけでも、艦内車両甲板の一角にあるコンテナや特殊倉保管庫にはまだ。七八八二万七五〇〇トンの金塊に、ダイヤモンドだけで四四二〇万五〇〇〇キロ、その他の宝飾品だけでも実に七八四万八〇〇〇キロ、銀やプラチナは軽く見てもそれぞれ三八五〇万五〇〇〇トンはある。

 

 しかもダイヤモンドやその他の宝飾品のすべてが、工業用ではなく第1級の宝飾品につかわれる代物ばかりで。さらに新型無限装填装置、特殊亜空間集積保管倉庫・兵器弾薬庫が設けられており。弾薬・燃料・軍需資材が亜空間へ保管(・・・・・・)し出し入れが可能特殊な能力。当然これでは動く兵站という概念が、根底から否、この世から崩れさるという非現実的な現象に直面して、多くの軍関係者が狂喜乱舞するのは間違いない。

 

 ただ一言で言えば、”この世界で最も裕福な空母で、間違っても敵にしてはいけない戦闘艦”なのは、間違いない。

 

 どのみち今の我々に知るすべはない。しかし、他に頼る相手もいないのは事実だった。

 

 他の艦艇とは消息を途絶え、司令部との連絡もできない状況の中で、独力でこの不可解な状況を回復させることは、到底無理だった。

 そんな状況をふまえ、改めて艦内通話で全乗組員に呼びかけ話し合った結果。

 

「艦長、今この場で我々の回答を言います。副長以下各部・各科並び航空隊、海兵隊一同。艦長と行動を共にします、よろしくお願いします。』

 

 なんと副長以下クルー全員が、艦長とともに行動し戦う道を選択した。

 

「すまんみんな、すまんなぁ」

 

「いえいえ、それと艦長、すべての準備が整いました。ご命令を」

 

「手回しが早いね。それから軍団長、本艦の周辺上2500キロ圏内を無人偵察機で準備してちょうだい…。」

 

「了解、管制室に連絡します」

 

「更めて命令するよ…本艦はこれより光学迷彩を維持したまま。大西洋へ向け、航行しながら情報収集に当たる」

()

「了解しました。流氷群を回避しながら、進路方位270 速力30ktに合わせます」

 

「各部署に発令。流氷群を通過次第、各種火砲の標的訓練。ならびに艦載機の発艦、着艦訓練を行う。」

 

こうして、レギオンはまた違う別世界へと飛ばされ、この先彼らがまた異世界の戦火に巻き込まれることを今は知る由もなかった…。

 

 

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