無職転移 -魔王も一緒に転移しちゃった件-   作:かまぼこポテト

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閲覧いただきありがとうございます。

前話で「残り2話」と書きましたが、投稿文字数制限で1話にまとめました。

今回で1部は終わりです。

最後もお楽しみいただければ幸いです。


エピローグ

白い世界にルーデウスは立っていた。

 

ヒトガミに会う時に似た状況の為、少し身構える。

しかし、違った。ヒトガミに会う時のルーデウスの姿は〝前世〟の姿。だが今、ルーデウスの姿は転生後の姿であり、前世の姿ではない。

「ルーデウス」

声がした方を振り向くとオルステッドが立っていた。

その後方からエリス達が近づいてくる。

「オルステッド様。突然体が光りだして、気が付いたらこんなことに」

「俺も同じだ」

オルステッドが頷く。オルステッドも状況が分かっていないのだ。

 

「敵の魔王を倒したからだろうな」

声がした。ルーデウス達が声がした方を向くと、アノスやリムル達がいた。

「倒したって、アノスさんが?」

「ああ。消滅も確認した」

「俺たちは元の世界に帰ることが出来るのでしょうか?」

「ローズバルトは元の世界に帰すと言っていた、もうじきだろう」

「そうですか。皆さん、ありがとうございました」

ルーデウスはアノス達に頭を下げる。つられてシルフィとロキシーも頭を下げる。

「こちらこそ助かったよ。元気でな!」

リムルがニカッと笑う。

「案外、また会えるかもしれんぞ」

アノスがリムルの方を向く。リムルは意味を理解できず首を傾げる。

「どういうことだ?」

「ローズバルトは消滅する直前、気になる事を言っていた」

「なんて?」

「未踏大陸を征服した、俺達との決着の時はいづれ来るだろう。とな」

「でもローズバルトは消滅したんだよな?」

「あの場ではな。『今回は我の負けだ』と言っていたから、復活する術を持っているのやもしれぬ。インガルで蘇生を試みたが、失敗した。真意は聞けずじまいだな」

「ローズバルトは俺達の世界への侵攻を諦めていないかもな」

「また挑んで来たところで、返り討ちにすればよい」

「だな!」

すると、リムル達の体が光り始める。

「一旦、お別れですね」

ルーデウスがアノス達を見回す。

「皆さん、お元気で」

「お前もな、ルーデウス」

「もしこっちの世界に来ることがあったら、魔国連邦を案内してやるよ。元気でな!」

 

 

 

そして光が広がり、ルーデウス達は自分たちの世界へ戻っていった。

 

 

 

 

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ラノア王国フィットア領、グレイラット邸

 

ルーデウスの異母妹のアイシャ・グレイラットは、自宅の庭で家庭菜園をしていた。

「お兄ちゃん、今日は早く帰ってくるって言ってたけど遅いな~」

水をやりながら、ふと門の外に目をやる。

次の瞬間、光の柱が空から降りてくる。中から現れたのはルーデウス達だ。

「お兄ちゃん!?」

「アイシャ、ただいま!」

アイシャが口を大きく開けて啞然としていると家の中から1人の女の子が出てきた。ルーデウスとシルフィの娘、ルーシーだ。

「ルーシー、ただいま!」

ルーデウスはルーシーを抱き上げると、盛大に頬ずりする。

「うぅ~、じょりじょりイヤ~」

嫌がるルーシーとは対象的にルーデウスの目元は潤んでいた。

その様子を微笑ましく見ているシルフィ、ロキシー、エリス。

 

日常が戻った。

 

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魔王学院デルゾゲード。

 

アノス達も自分たちの世界に戻っていた。

いつもと同じ日常に戻ったアノス達はいつもと同じ教室の席に着き、異世界であったことを話していた。

「これで当分は問題ないね」

「次がいつ来るか分からぬ以上、その時のための準備はしておいた方がいいだろうな」

「不安」

「けどビックリね、わたし達が異世界に行っていた期間が。こっちでは1時間程度だったなんて」

「あはは…、あたしとお父さんはお母さんから『何処に行ってたの!』って問い詰められました」

「なんて答えたんだい?」

「『アノス様達と出かけていました』って答えました」

「それでか、昨日レノが『ミサを不良にしないでよ』と言っていたな」

アノスが笑みを浮かべる。

暴虐の魔王の日常はいつも通り動き出した。

 

 

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魔国連邦―テンペスト―

 

リムルは幹部を集めて会議を開いていた。

「魔王ローズバルトはアノスが倒したが、復活する可能性もあるそうだ」

リムルはベニマル達幹部を見渡して言う。

ベニマルが手を上げて発言する

「魔国連邦周辺の警戒を強化します」

「ああ、頼む。次は向こうから来る可能性もある、そのための準備を進めよう」

「「「はっ!」」」

 

魔物の国、テンペスト。

リムルは来る戦いの時を見ていた。

 

 

 

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暗い。

 

何処だ?

 

なんだ?

 

どうなっている?

 

 

死んだのか?

 

覚えている。

 

たしかに死んだ。

 

今回は勝てなかった。

 

 

しかし、これで終わりではない。

 

次は勝つ。

 

次こそはヤツらの世界を―――

 

 

 

 

 

 

―――〝我〟の手に。

 

 

 

漆黒のヘドロのような沼から転がるように這い出る。

 

暴虐の魔王に破壊された魂は復活している。

いや、それだけではない。

 

〝増えている〟のだ。

2つに。

 

「…これからだ」

ローズバルトは立ち上がる。すると沼は蒸発するように消える。

 

ローズバルトの目の前には荒野が広がっている。

「………未踏大陸」

その場所は征服を完了した未踏大陸だった。

「準備が必要だ。その為には多くの世界を征服して力を手にする必要があるな…」

ローズバルトは眼前に佇む城を見る。

未踏大陸の征服を命じた配下が建設している新たなる城だ。

ウロナ大陸にある城はすでに破壊され、その後、ルーデウスの『泥沼』によって地下深くに沈んだ。

今後の拠点はこの城となる。

 

ローズバルトは己の野望の指針を考えていた。

 

『死神』

 

『撃墜王』

 

『ワーストワン』

 

『武神』

 

『鬼神』

 

『SORD』

 

多くの世界から戦士を呼び。仲間とするか、殺すか。

 

ローズバルトは自身の体に漲る力を実感しつつ、歩き出した。




お読みいただきありがとうございました。

今回で第1部は完結です。

元々20話前後で終わらせる予定でしたので、簡単な最後となってしまいました。

これまでお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。

現在、第2部を執筆中です。もしよかったら感想などいただければ幸いです。


それでは、また。
ありがとうございました。
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