実は、かなりの足フェチ。
あらすじ
力による敵の排除を試みるウマ娘とそれに徹底抗戦するトレーナー率いる教職員陣の闘いが幕を開ける。人海戦術で真正面に突入を仕掛けるウマ娘に対し、煙幕やフラッシュライト等を駆使して対抗する教職員達。
お互いが予定調和にいかない中、トレーナーの秘策、アグネスタキオン製の睡眠薬及び麻酔銃が届く。さらには、薬の効果がきれたゴールドシップが加勢にくる。…謎装置を携えて。
ゴルシちゃんのビックリドッキリアイテムとは一体何なのだろうか。
天から雷撃が降り注ぎ、地を揺るがす程の轟音が響きわたる。
落雷とともに暴風が吹き荒れ、周囲のウマ娘達を吹き飛ばした。
「うわぁぁぁああ!!!???」
「ハッハッ!見ろ、ゴミのようだ!」
吹き飛んだウマ娘の様子を見て、同じウマ娘であるゴールドシップは哄笑する。彼女のビックリドッキリアイテムはこれで終わりではない。
「ゴルシちゃんスイッチ『か』!」
ゴールドシップがボタンを押すと、カブトムシとクワガタのロボットのようなものがたくさん、飛び出してきた。
「うおおお!?」
「わあああ!?」
「なにこれ!!」
「はっはっは! 今週のビックリドッキリメカだぜーー!!」
突如として出てきたカブト・クワガタロボットもどき達に翻弄される。
「チャージ3回!フリーエントリー!ノーオプションバトル!」
「なにそれええええええ!!!?」
「カブトボ○グだ!行くぜ!レッドアウト・ゴールデンマキシマム・バーニング!!」
謎メーターが浮かび上がった途端、速度上げ、突進して行く。
カブトボー○の集団に翻弄され、周りのウマ娘がみんな転倒していく。
「まだまだいくぜ!ゴルシちゃんスイッチ『き』」
カ○トボークが集合し、巨大な壁になった。そして、そのままウマ娘の集団に倒れ込む。
「いゃあああ!!潰れちゃうよおおお!!!」
「助けてぇぇ!!」
「ハッハッハッハッハー!!お次は、『く』だ!」
今度はラジコンカーの車列が現れた。
「なんだあれ?」
車はナリタブライアン達の手前で停止する。すると、ピピピッと音がし始めた。
「判決〜。地獄行きぃ〜〜。」
ゴールドシップは琵琶をジャカジャカと鳴らす。
ピーー…。
「…ん?この音は…。」
「爆発する気だ!」
「逃げろぉぉ!!!」
そう言って、全員がその場から離れる。
その間、ドォンッ!!という爆発音が数回鳴り響いた。
「ヘッ、汚ねえ花火だ。」
爆発により、教室の一角が吹き飛んでしまった。
「やべぇ…やりすぎたかも……。」
さすがのゴールドシップも冷や汗をかいていた。
「でも、アイツら逃げてったな。残りの2つはどうするか……。うん。次に取っておくか!」
そう言って、スイッチをポケットの中へと入れた。
「んじゃ、トレーナーのところにもどるか!」
⏰
ナリタブライアンとヒシアマゾン達はあの爆発から何とか逃げることができた。
「ハァハァ…。アイツ、ムチャクチャしやがる…。殺す気か…。」
「もうヤダ。行きたくない…。」
2人は地面に倒れ込む。
「2人とも、帰ってきたのか…。」
シンボリルドルフが現れる。
「私達はとんでもないヤツらに喧嘩を売ってしまったようだ…。」
「もうアタシらの気力はゼロだ。」
先ほどのゴルシちゃんスイッチに2人は辟易した。そして、泥のように寝てしまった。
「ふむ。そうか…。2人とも、あとは私に任せろ。」
そう言うと、彼女は三女神像の前へと進み出る。
「我が隊及びまだ戦意のある者は集まれ!」
彼女が叫ぶと、すぐにウマ娘が集まった。
その中には、先程の爆発に巻き込まれそうになった者も居る。
「よく集まってくれた。まずは礼を言いたい。ありがとう。」
群衆がざわめく。
「我々は今、窮地に立たされている。やはり、相手は思ったより手強い。君達の中には、それを実感したものもいるだろう。しかし!」
皆、皇帝の言葉に耳を傾ける。
その表情は真剣そのものだ。
「負けるわけにはいかない!我々が果たすべき目標を果たす!そのために闘う!勝つために闘う!だから、立ち上がれ!今一度、闘志を燃やせ!今こそが、我々の力を見せつける時だ!さあ、行くぞ!」
ウオオオオッ!!!と声が上がる。
士気は再び、最高潮に達した。
同期の女性自衛官が前に出る。
「これより我々は、『トレセン解放軍』と名乗る!我らに平穏を!勝利を!総員、出撃の準備をしろ!」
「「「「「了解!!」」」」」
薬の効果が切れるまで残り、30分。
⏰
「『トレセン解放軍』だって?なかなか面白い名前つけたんじゃあないか?」
宮崎さんは笑みを浮かべる。
「ただ、今までとは明らかに雰囲気が違いますね。お遊びはここまでといったところでしょうか。」
桐生院さんがそう言った瞬間だった。
突然、後ろの方からガラスが割れる音が聞こえた。振り返ると石が投げられていた。本部の場所がバレたか。
「ついに道具を使ってきましたか。見るからに彼女達は武装してこちらに来るようですね。」
たづなさんが分析する。
丸腰だったこれまでとは違い、メットや鈍器が確認できる。
一昔前の安保闘争を連想させる。
「心配は無用ッ!トレーナー君。作戦を続けたまえ!」
理事長は『続行』と書かれた扇子広げる。
「了解です。4中隊!続く投擲物に注意!」
「了解!」
4中隊は盾を持ち、窓側につく。
「こちらも編成を変えます。こちら本部。全中隊に達する!」
全中隊から返事がくる。
「相手は戦力を統合し、トレセン解放軍と名乗り、こちらに向かっている。武装しているのを確認した。これに対抗するため、こちらも部隊を再編成する。」
『『了解。』』
「再編成後、名前は『トレセン自衛隊』と名を改める。任務は作戦本部周辺の防衛。命令の補足を行う、速やかにこちらまで。」
『『了解。』』
こちらも、トレセン解放軍に対抗すべく名前と編成を見直す。
こっちも面白い名前をつけたなと宮崎さんは嬉しそうだ。
……この状態を楽しめるのは化け物すぎるだろう。
さておき、再編成後は、残りのアグネスタキオン特製の催眠ガスや爆竹、スモークグレネードなど物資も渡す。
…今思うとよくこんなに防犯グッズがあったものだ。
「諸君。君達のウマ娘に対する情熱は本物だ。その熱意で彼女達を正気に戻させてほしい。」
理事長が皆に言葉をかける。
「「「「「了解!!!!!」」」」」
⏰
トレセン解放軍VSトレセン自衛隊の闘いは作戦本部への連続した投石により幕を開けた。
「突撃支援射撃ってヤツだな。」
宮崎さんが懐かしそうに言う。
こちらはバリケードを再度築き、防御に徹していた。トレーナー陣と用務員方の仕事の早さにより、襲撃前には間に合った。
「なら、こっちは突撃破砕射撃といきますか。頼んだぞ、タキオン、ゴルシ!」
一方、シンボリルドルフ率いる解放軍は正面からの突撃を試みたが、ゴルシちゃんスイッチによる迎撃を受け、足止めを食らっていた。
校舎1階、目の前には軽戦車が。
「なんで学園に戦車があるんだ……?」
エアグルーヴが当然の疑問を口にする。
「だってアタシのだし。」
「貴様の仕業かっ!規律はどうなってんだ規律は!」
「これもエ○ンの賜物だな。」
「意味がわからん!」
「なら、その身体に教えてやるぜ!野郎ども!やっちまいな!」
「特殊武器投下!」
アグネスタキオンの催眠ガスが充満する。
「ふわぁ〜〜…。」
「眠い……。」
ものの5分で解放軍の4分の1が戦闘不能になった。
「フフフッ。薬に耐性のあるウマ娘相手にこの効果とは…いやはや、私の才能が恐ろしいよ。」
「自画自賛は後にしろ!来るぞ!」
ゴールドシップがたしなめる。
「いけぇえ!」
残りのウマ娘達が突撃を続けるものの、急に足が止まる。
「なんだよこれ……動けねぇ……。」
「どうなって……?」
「安心したまえ。これは、私の開発した特製麻酔銃だよ。少し大人しくしてもらうよ。」
アグネスタキオンの麻酔銃班が迎え撃つ。
「くそぉおお!」
「君達に恨みはないが、これも仕事なのでね。悪く思わないでくれたまえ。」
こうして、解放軍を無力化していく。しかし、長くは持たなかった。
「持ってきた催眠ガスが切れた!」
「麻酔銃の弾も底を尽いた!」
「今だ!行け!エルコンドルパサー!カワカミ!」
「「はいッ!!!」」
2人のウマ娘の拳によって、戦車が破壊されていく。
「こいつらのパワーヤバすぎだろ!クソっ、ハリボテ軽戦車はダメだったか…。おのれ…せめて戦車砲と機銃で後続を根絶やしにしてくれる!」
ゴールドシップが嘆く。戦車砲と機銃から粘っこいものが発射される。
「ハッハッハッ!これでしばらくは動けまい!」
「あれ、ホントにハリボテですの!?」
メジロマックイーンが驚くなか、2人のウマ娘の手によって戦車は瞬く間に破壊された。
同時刻。
ヒトとウマ娘の闘争を眺めているものが1人。
「クククッ…。いいぞ、バカなヤツらめ…。もっと潰しあえ。」
川原だった。
「たかがクスリでこんなになるとはな。そんで、アイツらを焚き付けたらこのザマだ。これでトレセン学園も終わりだ。あぁ、いい気味だ。」
川原は高笑いをする。
すると、川原の携帯に電話がかかる。
「同期か。ああ、そうだ。ヤツを捕まえたら俺のところに連れてこい。」
電話を切る。
「これで俺の復讐は果たされる…。首を洗って待っていろ。トレーナー。お前だけはこの手で殺してやる!」
場所を戻して、校舎では。
「まずいな。一旦撤退だ!」
ゴールドシップ達は撤退する。
「ふぅー。なんとかなったみたいですわ!」
「一時はどうなるかと思ったデース。」
「いいぞ、みんな!そのまま進め!」
ウマ娘達は2階へと進む。
2階はビー玉やネット、カブト〇ーグが散乱している。
「何ですか?ここは?」
「危ない!」
「へ?」
あるウマ娘が落とし罠に引っかかる。
その瞬間、トラップが作動した。
「イヤャアァア!」
「大丈夫か!」
○ブトボーグと本物の昆虫が飛び交った!
同時に、またゴールドシップが現れた。
「ゴルシちゃんスイッチ『こ』は昆虫だ!コテンパンでもいいかもな!まぁ、いいや。総員!放水用意!…放水始め!」
昆虫が飛び去ると、ゴールドシップの指揮で、消火栓のホースから放水される。
「キャァア!」
「ウワァア!」
水圧に耐えきれず、集団は後退する。
「やばいよ!このままじゃ前に進めない!」
「気にするな。進め!」
シンボリルドルフの号令により、グラスワンダーとエイシンフラッシュ、タイキシャトルが突撃する。
「参ります!」
「人間がウマ娘に適うわけありません!」
「ウチコワシデース!」
薙刀でネットを切り、レイピアとリボルバーでカブトボー○を破壊する。
「ラ、ライスも!」
ライスシャワーは短剣でネットを切る。
「そう来ると思ったぜ。放て!」
放水がまた開始される。
4人は水圧に押し流され、得物を手放してしまった。
「やべっ。ホースから水が出なくなった。」
「仕方ねえ。俺たちはここで退散だな!さらばだ!」
薬が切れるまで、残り15分。解放軍は眠らされたもの以外は無事だ。
「フフフッ。最初は出鼻をくじかれたが、決着の時は近い。一気呵成に攻めるぞ!」
シンボリルドルフが鼓舞する。
⏰
「隊長!ウマ娘がこちらに来ます!」
偵察から報告を受ける。
「増援をさらに回します。放課後の時間まで15分の辛抱です。」
「了解しました!」
偵察は持ち場に戻る。
「約数名。薬の効果が切れたのか、撤退していってますよ。これはいけるのでは?」
4中隊偵察の小林さんが言う。相手の戦力も減っているようだ。
しかし…。
「隊長!水野トレーナーがウマ娘にやられました!」
「すまねえ、隊長…。」
「同じく、西村トレーナーも被害に!」
「いつの間にかやられた自分に驚いたんだよね。」
数名、こちらに被害が出始めた。
「そうですか。衛生、キズの手当を。」
「了解です!」
その時だった。
「隊長、大変です!」
「今度はどうしましたか!?」
「2階の最後の防護壁が突破寸前です!まもなく、来ます!」
「わかりました。」
「いよいよだな。」
「そうですね。みなさんも準備をお願いします。」
「トレーナー。オメェの89式だ。護身用に持っとけ。ガスと弾は装填してるから使えるぞ。動作も正常だ。」
「ありがとう。ゴルシ。」
愛銃を手渡される。思うと、あの時にシンボリルドルフに渡された89式はガスを入れてなかったのだろう。だから、弾が出なかった。
ゴールドシップはその時には薬の効果がきれていたのだろう。
さておき、手渡された愛銃の負い紐を緩め、肩にかける。本来守るべき、大切な生徒に銃を向けることはしないが、盾にはなってくれるだろう。
弾倉は左胸ポケットに入れておく。
「それじゃ、アタシはアイツらを止めてくる。この、トムキャット○ッドビートルでな!」
そう言うと、ゴールドシップは○ブトボーグを取り出し、出ていった。
…カブトムシというよりクワガタのような見た目だが、気にしないでおこう。
『敵襲!迎え撃て!』
廊下が騒然とする。
決戦の時だ。
同時刻。
3階への階段はどれも粘着マットが敷いてあった。
前にいた者は全てその餌食になった。
「ルドルフ会長!身動き取れません!」
「そうか…。ならば、後続の者は粘着マットに捕らわれているものを踏み越え、バリケードを破壊しろ!」
「会長!」
「すまない…。許してくれ。」
後続メンバーが次々と乗り越え破壊していく。
そして、3階にたどり着く。
「敵襲!」
教員が叫ぶ。
「総員!突撃せよ!」
「「「うぉおお!」」」
ウマ娘の群れが突っ込んでくる。
「くっ!なんてパワーだ!」
ウマ娘達の突進や鈍器での打撃を盾で受け止める。
「チャージイン!」
ゴールドシップが例のアレを投げる。
「こんなもの!」
メジロマックイーンが踏み割る。
「あぁ…!アタシのト○キャットレッドビートル…。」
「絶対違いますわ!」
「マックイーン!遊んでないで行くよ!」
「デジたんは皆さんの盾になりますぅ〜う!ウマ娘ちゃん達のためなら本望でしゅ!」
顔馴染みのメンバーもなだれ込む。
「っ!前方に飛来物を確認!これは…皆さん!」
ミホノブルボンが警告する。投げられた者は催涙ガスにフラッシュライトだった。
「閃光弾と催涙ガスだ!目を塞げ!」
「うぅ…目が!」
視界はゼロになる。
「今だ!制圧しろ!」
「「了解!!」」
トレーナー達は制圧しにかかる。
ウマ娘達もそれに抵抗する。
「クソっやられた!」
「こちらも負傷者が!」
応戦の末、お互いに負傷者が続出する。
「私、なんでこんなことを…。トレーナぁー…。」
「トレーナーさん。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイ。」
ウマ娘達も薬の効果が切れたものが続出する。
まさに阿鼻叫喚。
⏰
薬の効果が切れるまで、残り10分。
こちら側で動ける者はわずかとなった。
「隊長。こちらに残された人員はもはや15くらいだ。」
「対して、あちら側は50名くらいです。」
「トレーナーさん。こちらに勝ち目はあるのでしょうか?」
「トレーナー君。苦しいだろうが…。」
「わかっています。だが、僕達は最後まで戦うしかない。」
「同意ッ!ここまで来た以上、耐えしのぐべきだ。」
理事長が作戦続行を判断したその時だった。
「隊長!最終防衛ラインが持ちそうにありません!」
「こちらの備品も全て尽きてしまいました!」
戦況報告が作戦本部に舞い降りた。
我の状況は不利である。
不覚。だが、やむを得ない。
「……そうですか。ご報告ありがとうございます。」
覚悟を決めて立ち上がる。
「僕が最後の砦として、皆さんを守ります。どうか、屋上に逃げてください。事後の指揮は宮崎さん。頼みます。」
戦闘服を着直す。
「無理だ隊長。君も一緒に逃げろ。」
「それこそ無理な頼みです。宮崎さん。この身を盾にしてまでも、皆さんを守らなければならないのです。」
「こんの、バカヤローー!!」
ゴールドシップに殴り飛ばされる。
床を転がり壁に激突する。
「ゴルシ!どういうつもりだ!」
「そんなことしたらアタシが許さねぇぞ!仮にアンタの自己犠牲で皆が助かったとして、誰が喜ぶ?誰も喜ばねえよ!アンタを助けれなかったこと、ぜってぇ後悔する!」
「しかし、このままでは……!」
「それは違うぞ隊長。なぜなら俺たちは闘えるからな。」
「この学園のトレーナー達はヤワではないことを教えてやるぜ!」
「起死回生と参りましょう。」
本部にいたトレーナー・教職員一同が得物を手にする。
「みなさん…。」
「立てよ、トレーナー。アタシ達がついてるぜ。」
「カッコつけずにたまには私達を頼りたまえ。トレーナー君。」
「ゴルシ…タキオン…。」
「さあ、命令を。」
僕は立ち上がり命令を出す。
「これが最後の作戦です。我々の総力を持って迎え撃つ!」
「「「「「了解!!!!!」」」」」
⏰
トレセン解放軍は最後の防護壁を破壊すべく奮闘している。薬の効果が切れ、50人いたところがその半分となっていた。そのうちのほとんどはご存知の顔ぶれだ。
「後は正面突破あるのみだ。各員!突入用意!」
同期の女性自衛官が現場に現れ、指揮を執る。
ついに、防護壁が崩される。
「突入!」
「「うぉおおおおおお!!!」」
ウマ娘達は雄叫びを上げて突撃する。
「そこまでだ!総員、迎え撃て!」
トレーナーが命令する。
「今度こそホンモノだ!行け!トムキャットレッド○ートル!!」
ゴールドシップがアレを投げる。
「こいつ、ちょこまかと!」
「気を取られるな!!」
解放軍が隙を見せたところに、
「水圧で押し流すぞ!放水用意!」
「放水用意!」
「放水開始!」
ホースから水が発射され、解放軍の足を止める。しかし、
「進め!進め!」
「「「おー!!!」」」
彼女達は態勢を建て直し、再び前進する。
「目標はただ1つ。トレーナー3尉の首をとれ!」
「「「「「させるかぁあああ!!」」」」」
教職員一同が叫び、応戦する。
振りかざされる鈍器を盾で防ぐ。
「2対1でかかれ!1人で相手にせず連携しろ!確実に叩き潰せ!」
「「了解!」」
「くそっ!強い!」
「隊長!このままでは!」
「こちらも連携して猛攻をしのぎましょう。もうすぐ薬の効果が切れます!それまでは!」
投擲される石や鈍器を89式で弾きながら鼓舞する。
その時だった。
「うぐッ!」
「どうした!?」
「あ……、脚が……。」
「おい!しっかりしろ!」
警護してくれている教員が脚を負傷してしまった。結果、態勢が崩れてしまった。
その隙を見逃すほど、解放軍は甘くなかった。
「今だ!進め!」
「まずい!トレーナー!」
ゴールドシップが駆け寄る。
しかし、間に合わないだろう。
「「「隊長!」」」
ウマ娘達が僕の元に殺到する。
観念して、手を挙げる。
そして、トウカイテイオー達にあっという間に組み伏せられ、地面に倒される。
「私達の勝ちだ。トレーナー3尉。」
同期に頭を踏まれる。
「最後に言い残すことはないか?」
同期は足を上げた。そのまま僕の頭をかち割るつもりだろう。
だが、お生憎様、そうはさせない。
「…勝利を宣言するには少し早いんじゃないかい?」
「どういうことだ?」
「まだ、終わっていないってことさ。」
拘束されてはいるが、なんとか手を動かし、ポケットに隠し持っていた手榴弾を取り出す。
そして、ピンを抜き、彼女達の足元に転がした。
「…!?。全員離れろ!爆発するぞ!」
隙を見て拘束を振り解き、床に転がり込む。
そして、ゴールドシップに保護される。
手榴弾はポンッと音だけを立てた。
「訓練用の手榴弾…?貴様っ!?私達をからかったのか!」
「からかってなんかいないさ。これも作戦のうち。だから言ったじゃないか。まだ終わりじゃないって。」
僕は立ち上がり、ホコリを払った。
「……るな…。」
「ん?」
「ふざけるな!!このっクソ野郎!!」
同期は僕を殴ろうと駆ける。
しかし、その拳が僕に当たることはなかった。
「……え?あれ?……力が……入らない……。」
「おっと。」
同期は倒れそうになる。僕はそれを抱きとめた。
「なんで…?なんで私はこんなことを…?こわいよ…。助けて…トレーナー君……。」
どうやら、薬の効果が切れたようだ。
「私がトレーナー君を…そんな…バカな…。」
「ト、トレーナー…。ボクはなんで…?許して許してユルシテユルシテ…。」
「嘘ですよね……。わたくしはなんて事を……トレーナーさん……。ごめんなさい……。」
「グスッ。お兄様…酷いことしてごめんなさい……。」
「カレンも、お兄ちゃんに暴力を降ってごめんなさい!!」
担当の子達が泣き出す。みんな、パニックに陥っていた。
「大丈夫だ。辛かったね…。でも、もう終わったんだよ。」
努めて、優しい声で慰める。
「「「「「ごめんなさ〜〜い!!!!!」」」」」
僕の言葉を聞いて、みんなは駆け寄ってきた。
「薬のせいだ。君達のせいではない。安心してくれ。」
みんなの目を見つめ、そして、ゆっくりと語りかけた。
「いいかい、よく聞いてくれ。今回の件、僕は怒っていない。みんなが戻ってくれて良かった。」
「トレーナー君……。ありがとう……。」
「トレーナーの優しさに感謝しろよな!」
「いや、君が言えた口ではないよね?ゴルシ。」
「うるせー!細かいことは気にすんじゃねぇ!」
少しは気にしてほしい。
「とにかく、戻ってくれて良かった。」
「トレーナー君、本当にすまなかった。どうか、償わせて欲しい。」
「それはいいんだ。ルドルフ。それより、みんなに少し手伝ってほしいことがある。作戦本部まで来てほしい。」
「作戦本部……?わかった。」
こうして、2時間にわたるトレセン学園の抗争は幕を下ろした。
僕は、みんなを引き連れて作戦本部へと戻った。
後は、全ての元凶の川原に鉄槌をくだすだけだ。
心の中で静かに怒りの炎を燃やす。
今現在、なかなか端末機器を触れる環境にいないので投稿が滞っていました。
不定期投稿になりますが、ちょくちょくと投稿していきます。
次回、決着!