実は、相手の脚部を触るとある程度その人の状態などがわかる。
いつもご感想ありがとうございます!非常に励みになります。
感想のGoodボタンはなぜ1回しか押せないんでしょうね。
皆さんはAIのべりすとをご存知ですか?
今回はそれを活用してみましたが、やはり自分で書く方が良いですね。
読み込んでは全消しして自分で書いて…を繰り返すばかりです。
結論:AIは人間に勝てない
川原は僕を引っ張りながら進んで行く。僕は抵抗することもなく引きずられていく。
川原が歩みを止める。そこは人気がない校舎裏だった。
「ここならいいか。」
そう呟くと、川原は振り返った。
「今からお前をボコボコにするわ。歯ぁ食いしばれよ?」
「えぇっ!?いやちょっと待ってください!」
「待つわけねぇだろボケェ!!」
その瞬間、頬に強い衝撃を感じた。
「……つっ!何すんだよ!」
「ああん!?文句あるのかてめぇ!」
再び殴りかかってくる。今度は腹パンしてきた。
「うぐぅ………。」
「オラァ!!まだ終わってねぇぞぉ!!!」
次は蹴りを入れてきた。
「グフッ!!」
モロに喰らった。
その後も何度も殴られ蹴られを繰り返しされた。
そして最後に思いっきり顔面にパンチを食らい、倒れ込んだ。
口の中も切れたようで、血の味がする。
「ハハハハハッざまあみろ!」
川原は高笑いしながら去って行った。
去ったのを確認して起き上がる。
「激しいなぁもう…。」
僕は立ち上がって服についた汚れを払う。
そして、茂みの方を見る。
そこには迷彩服を着たゴールドシップが隠れていた。
「大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だよ。それよりも撮れた?」
「バッチリですぜ旦那!」
ゴルシちゃん特製小型カメラで撮影していたようだ。さすがである。
「よし、じゃあ戻るか。」
「あいよ〜。」
こうして僕らはトレーナー室に戻った。
⏰
トレーナー室に戻ってきた僕らは、メンバーを集めてすぐに動画を確認する。
「しかしまぁ派手にやられたものだね。トレーナー君。」
「1発もらうだけじゃあまり効果は無いんじゃないかと思ってね。結果、付け上がらせてしまったけど。」
「確かにそうだな。あまり危険な真似はよしてもらいたい。」
シンボリルドルフに叱られつつ動画を確認しているとドアが開かれた。
入ってきたのはエアシャカールだった。
「おいゴルシ、この前の話だけどよォ……。」
「お、なんだ?」
「この学園のデータベースをハッキングして、川原の情報を手に入れてきた。」
なんでそんなことできるんだ?だが、ベストタイミングだ。
「おお!やるじゃねーか!それでどんな感じだった?」
ゴールドシップが尋ねる。
「それがよォ、コイツ過去に何回かやらかして懲戒処分喰らってンだよ。」
「問題児じゃん。」
「だから、また何かしら問題起こすンじゃねえかと思うんだけどよォ。」
なるほど、狙うならそこだな。
「わかった。ありがとう。引き続き頼むよ。」
「アァ…。お安い御用だぜ。報酬はアンタにツケとくぜ。」
そう言って彼女は部屋を出ていった。
それにしても、ウマ娘への暴言に体罰、同僚への暴行、過去の問題行動…。どう考えてもヤバい奴じゃないか。
クビが飛ぶどころかお縄につくレベルだ。
こんなやつを改心させるのは正直言って不可能だ。
「となると、ライス達を救うためには……。」
他人を陥れるのは好きではない。だが、彼女達が救われるのであれば手段を選んではいられない。
僕は決意した。
「川原をたたきつぶす。徹底的にだ。」
⏰
川原を潰すと決めた次の日、アグネスデジタルと共に川原の過去を調べ上げることにしたのだ。
しかし、わかったことはあまり多くなかった。
川原は元々自衛官候補生として2011年、19歳の時に陸上自衛隊に入隊したらしい。陸上自衛隊では、小倉レース場の近くにある第40普通科連隊に所属していた。
そこでも問題行動があったようだ。訓練中に教官を殴ったり、仲間を蹴飛ばしたり、後輩を自殺に追い込んだり、上官を侮辱したりとやりたい放題だった。結果、任期満了も経たずに懲戒免職された。
紆余曲折あって、中央トレーナーのライセンスを取り、ここに来たといったところだ。
「うわぁ……。」
思わず声が出てしまうほどのクズっぷりだった。
てか、コイツ元自かよ。自衛隊でもここでも問題行動起こすって救いようがないよ…。
元とはいえ、身内の行動に気分が悪くなりそうだった。
川原の人間性を変えることはやはり無理だと再認識した。
絶対に追い込んでやる。
そのためには、学園やURAに証拠を突きつける必要がある。
衝撃!中央トレーナーの問題行動!?がマスコミを騒がす日が楽しみだ。
「よし!デジタル!出番だよ!」
「はいはーい!」
アグネスデジタルは元気よく返事をして立ち上がった。
「君の力が必要だ!協力してくれるかい?」
「もちろんです!任せてください!」
アグネスデジタルに任務を伝える。
「頼んだよ。」
「はい!行ってきます!!」
そして、アグネスデジタルは川原の元へ向かった。
⏰
あたしはアグネスデジタルです。今日から、とある任務のために動き出しました!
その任務とは、あのクソ野郎のチームを偵察することです!デジたんなら川原のペースに呑まれることなく遂行できるとトレーナーさんは信じてくれています。
私はトレーナー室から出て、トレーナーさんに渡された地図を見ながら目的地に向かい始めました。
「えっと〜確かこの辺りにあるはずですけど〜。」
しばらく歩いていると目的の部屋を見つけました。
チーム『フォース』と書かれたプレートが扉の上に掲げられています。
「ここで間違いないですね。」
ゆっくりと部屋の中に入っていき、ある人物に声をかけました。
「失礼しまぁす。」
そこには、椅子に座っているいけ好かない男がいました。
彼は突然現れたあたしに驚き、目を丸くしていたのです。
「あなたが、川原トレーナーでよろしいでしょうか?」
念の為に確認します。
「あ、ああ。そうだが。お前は?」
「初めまして。あたし、アグネスデジタルと申します。」
「それで、俺に何か用か?俺に文句を言いに来たのか?」
「いえ、そういうわけではありません。」
「じゃあなんだっていうんだ?」
「単刀直入に言います。あなたのチームを見学させてください!」
「なにぃっ!!︎」
驚愕というか、動揺している様子ですね。
「なに驚いてるんですかぁ。別にいいじゃないですか。」
「ま、待ってくれ。そんないきなり…。」
「どうしてですか?理由を教えてもらえませんかね?」
「それは……言えない。」
「じゃあいいです。勝手に見させていただきますね!」
「おい、ちょっと待てや!勝手なことをするな。」
「嫌だと言ったらどうしますかぁ?」
「実力行使に出るまでだ。」
川原はあたしに向かって殴りかかってきました。
ですが、そんなものデジたんには止まって見えます。
その後も何度も殴りかかられますが、全て交わします。
「くそぉ!なんで当たらない!」
攻撃は空振りばかりです。まあ、当然だといえます。
所詮、彼は人間。
いくら自衛隊の経験があっても、デジたん達ウマ娘との身体能力の差は歴然です。
現に、川原は息が上がり始めているのに対し、あたしは何ともありません。
「どうしましたか?もう終わりですかぁ。」
あたしがそう挑発すると、川原は悔しそうな表情を浮かべました。
「あぁクソっ!勝手にしろ!」
「ありがとうございます!では、お言葉に甘えて勝手に見て回らせて頂きますねぇ。それでは、また後ほど。」
そうして、あたしは部屋を出ていきました。
少し扉の前で聞き耳を立てていると、机を蹴り飛ばしたような音が聞こえました。
「ふざけやがってぇ……舐めやがって……ぶっ殺してやる。」
おお〜、怖。
では、早々に退散しますかね。
⏰
ゲストレーナーをおちょくったあと、あたしはチーム『フォース』の練習風景を見ていました。
「うっひょ〜!やっぱウマ娘ちゃんが練習している姿はたまらねぇぜ!カレンチャンさんは存在そのものがカワイイですし、ライスシャワーさんの真剣な表情はデジたん的にポイント高めですぅ〜。あ!ミホノブルボンさんもいますねぇ!嗚呼、天国…。」
あまりの尊さに意識を手放しかける始末です。
「おっと、いけねぇ…今は我が使命を果たさなければ…。」
それでは、彼女たちの元へと向かうとしましょう。
それにしても、先程は思わぬ収穫がありましたね~。まさか、川原が殴りかかってくるとはデジたん思いもしませんでした。
リボンに仕込んだ小型カメラはしっかりとそのシーンを録っていることでしょう。
暴力行為の物的証拠になるのです。
あとは、チーム『フォース』への行動をカメラに収めるだけ。
愛しのウマ娘ちゃん達に仇なす者は天誅です!
チームの元につきました。尊い空気を直に味わってあの世への片道切符を手にしてしまいそうですが、今回は状況が状況なので踏ん張ります!
「皆さんお疲れ様でーす!」
すると、全員がこちらを向いて挨拶をしてくれます。
「「「「お疲れ様です。」」」」
「今日も精が出てますね~。」
「はい、ありがとうございます。」
「デジタルさんは今日は何しに来られたのですか?」
「それはですね〜。実はみなさんにお願いがあってきたんですけど……。」
「なんでしょうか?私達にできることなら何でもしますよ」
「ん?今、何でもするって?まあ、お願いというのはしばらく皆さんの練習を見学させてほしいのですよ。あとは、練習風景をビデオに撮りたいのです。もちろん、皆さんの邪魔はしません!」
「えっと、別にいいですが……。どうして急にそんなことを?」
「ちょっとした野暮用がありましてね〜。同志に誓って悪用は決してしません!では、しばらくの間よろしくお願いしますね〜。」
そして、練習が再開された後、あたしはみなさんの練習の様子をじっと観察していました。
(何とか潜入することができましたね。あとは川原がどう動くかですね。)
そう思った矢先、川原が現れました。
「おい!お前たち!何やってんだ!?︎」
「申し訳ありません!︎」
何もおかしいことはしていないのに、栗毛のウマ娘ちゃんが顔を青くしてます。
それを見た川原はニヤリと笑みを浮かべていますね。
「そうだな。じゃあ、まずはこの場で四つん這いになれ。それで許してやるよ。」
「は…はい!わかりました!」
そういうと、栗毛のウマ娘は跪こうとする。それを見下ろしている川原は実に楽しそうな表情をしている。
(川原が来た途端の栗毛の子の慌てよう…。なるほど、ウマ娘ちゃん達を恐怖で支配し、パワハラ三昧している訳ですね。彼女達は逆らったら何をされるかわからないから言うことを聞いている。といったところでしょうか?)
私はそう推理します。
しかし、このままでは栗毛の娘ちゃんは癒えないキズを負ってしまうことでしょう。それは許せません!彼女の尊厳のためにもここで助け出さなければならないのです。
少し荒業ですが、川原の背後に回り込み、タキオンさんからいただいた麻酔薬を打ち込みます。
すると、川原は気絶したのかその場に倒れ込んでしまいました。
さすがタキオンさんの発明品です。
「大丈夫ですか?」
栗毛のウマ娘ちゃんに声をかけると、目に涙をためながらも、感謝の言葉をいただきました。
「あ、ありがとうございます!本当に助かりました。」
「いえいえ〜。困っているウマ娘ちゃんがいたら助けるのは当然のことですよ〜。」
その言葉を聞いて、チームのみんなは笑顔を見せ始めます。
「ひょっとして、デジタルさんはお兄さまの知り合いですか?」
ライスシャワーさんは尋ねます。
「お兄さま…?あぁ、もしかして、トレーナーしゃんのことですか?」
「うんっ!」
「あら〜。そうなのですか〜。そうですね。あの人とは同志ともいえる関係です!」
そう聞いて、ライスシャワーさんの目に涙が浮かぶ。
「本当に、助けに来てくれたんだ…。」
「ライスさん。やっぱりお兄ちゃんは優しい人だよね!カレンも嬉しいな!」
ライスシャワーさんに続いて、カレンチャンさんも喜びの声を上げます。
すると、チームのリーダーであるミホノブルボンさんが質問してきました。
「デジタルさん。あなたは一体、マスターをどうするつもりですか。」
「どうすると言われても、あたしはただ、この腐れ外道の行いを暴くためにここにきただけですよ。川原の処理は然るべきところにお願いします。」
「然るべきところとは?」
「大人の方々ですかね〜。とりあえず、お偉いさんのところです!」
あたしはそれだけ伝え、練習場を後にします。
デジたんはクールに去るぜ。
「デジタルさん!」
ライスシャワーさんが呼び止めます。
「あの、本当にありがとうございました!」
「はい〜。これからも頑張ってくださいね〜。」
そこであたしはふと気づく。引き続き、監視した方が川原への抑止となることに。
「いや、明日もよろしくお願いします。が正しいですかね。」
さっそく同志のもとに報告と相談に行きましょう。
⏰
生徒会室。
アグネスデジタルの相談を受け、引き続き川原の元に送った数日後、それはそれはパワハラの証拠が出てくる。
中にはセクハラ行為も見受けられる。
「これで、証拠は十分だね。」
「生徒会も川原トレーナーの言動について、生徒からの証言を集めることができたよ。」
ここまでの成果が出るとは思わなかった。
最近は川原も不在が多く、その時は『フォース』の子達を誘って合同トレーニングを行ったり、同期と共に心のケアを行った。
日に日に持ち前の明るさを取り戻しているのがわかる。
しっかりと立ち直れそうだ。
さて、そろそろ僕も本格的に動こう。
秋川理事長に川原の行動を報告しに行く。決定的証拠があるので、川原は学園から追放されるに違いない!
「待ってくれ、トレーナー君。川原トレーナーの経歴についてだが。」
「どうした?」
「少し気になる点があるんだ。」
タイミングよく、失礼します。とエアグルーヴが入室し資料を持ってくる。
「ん?これは……。」
川原トレーナーの履歴書だった。
「どうだい?何か気づいたことはないかい?」
「いや、特にないが……。」
元自衛官ぐらいしかわからない。
すると、今度はナリタブライアンが入室し、発言する。
「実はな、川原トレーナーの退職後が少し不思議でな。」
「退職後?」
「ああ、退職した後からトレセンに来るまでの空白の期間についてだ。」
「それがどうかしたのか?」
「コイツはこの空白期間、何をしていたと思う?」
「何って、ここに来るために中央トレーナーライセンスを取得したんじゃ…。」
この履歴書にもそう書いてあったはずだ。
取得年と採用年月日に目を向ける。
「え?」
思わず声が出てしまう。
「2012年…8月!?︎」
川原が自衛隊を辞めてすぐにライセンスを取り、すぐにここに来たことになる。
それがおかしいのだ。
莫大な勉強時間がかかり、合格率も低い中央トレーナーライセンスを何故こんなに早く取れるのか?
4月に辞令交付が通例で途中採用はこれまで行われなかったのに、何故こんな早くにウマ娘トレーナーとして従事できるのか?
前者は才能で説明できるかもだが、後者はそうはいかない。
「つまりはこういうことなのだよ。」
シンボリルドルフは深刻な表情を見せる。
「彼には、我々では想像できないようなコネがあるのかもしれない。」
ありえない話ではない。
川原の親族にURAの幹部がいるかもしれない。
あるいは、名門トレーナー家の可能性も。
どちらにせよ、権力があるといえる。
「この事実を無視することはできないよトレーナー君…。」
「ああ、今回のことをすっぱ抜いても、もみ消される可能性があるね。」
問題行動が多数あっても免職されなかったのは強力なバックがいたからだろう。
秋川理事長もたづなさんもその事は知る由もないだろう。
「人事に口出しできるのはURAの幹部だろうか…。川原を守る盾と言うべきか…これをどうにかしないとライス達を救えないな…。」
それどころか、こちらにも危害が及ぶだろう。担当の娘達にそんな目は遭わせたくない。
「であれば、私にお任せください。」
メジロマックイーンが名乗り出る。
「メジロ家の力をもって、必ずやその不届き者を探し出し、妨害を阻止してみせます。」
なるほど、権力には権力をぶつけるか。確かに、今はそれに頼る他ない。
「なら、マックイーン、頼んだよ。」
「はい!」
彼女は意気揚々と部屋を出て行った。
流れは確実にこちらに来ている。
これでライス達を助けることができる。僕は心の中で大きくガッツポーズをした。
今回もご覧いただき、ありがとうございます。
少しシリアスが入りましたが、それを書くのはなかなか難しいものですね。
これから精進いたします。