領域の支配者   作:ルルーラ・ランドー

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十五話 東北の魔女

「ごめんくださーい」

 

私達は直哉さんのお手伝いを終え、五条先生からのお使いのために岩手県某所に存在する高専と契約している呪具製作者のもとにお使いに来ていた。

 

「おお!よく来たね……悟から話は聞いてるよ…あがんな」

 

湯婆○みたいな老婦人が出迎えてくれた。

明らかに魔女の家らしい西洋風の建物の内部に入ると机の上に一つの木箱があった。見るからに封印されているのがわかるが『呪力』を感じない。

 

「他の人に開けられないように『完全』に封印してるけどアイツなら解けるから関係無いさね……あいつに頼まれたもんはとりあえず固い封印しとけばいいから楽さね、ふぇっふぇっふぇ。わしブレンドの紅茶飲むかい?」

 

「では、お願いします」

 

「私も…」

 

台所の方で紅茶を入れ始める婦人。その間に京に確認をする。

 

「……京様、そういえばお名前って……」

 

「不知火婦人……で通ってるみたい。『婦人』って呼べばいいらしい。」

 

「なるほど……」

 

そんな話をしているうちに紅茶とシフォンケーキを用意してくれた。

 

「こんなど田舎に若い子供が来てくれると嬉しいわ、旅のことも聞いてるわ。話せることでいいから聞かせてちょうだい。」

 

「そうですね……出発は2週間前…」

 

この旅の事を話し始める京、私は「いただきます」と言ってシフォンケーキを食べる。ベリーが練り込んであって甘酸っぱくて美味しい。続いて紅茶をいただく。ミントの香りと磯の香り……しょっぱっ!!

 

「ゲホッっ、ゲホッ、婦人!!塩と砂糖間違えてます!!」

 

「本当かい!?ごめんなさいねぇ、今入れ直すよ」

 

そそくさとお茶をさげて入れ直す婦人

 

「大丈夫か?」

 

「ゲホッ、ミントの香りと磯の香りがしました。」

 

「……うーん、エキセントリック……」

 

「たしかに……エキセントリックな味でした。ゲホッ、変な汗出てきた」

 

「はい、まず水」

 

「ありがとうございます」

 

水を一気に飲むとやっと落ち着いた。

 

「わしも年かのぉ、最近ボケちゃって」

 

「大丈夫です。落ち着きました」

 

新しく入った紅茶を京が飲む

 

「うん……ミントの香り、美味しいですね、琴音、今度は大丈夫そうだよ。」

 

「そうかい、今度は大丈夫だね。」

 

私も紅茶に口をつける

 

「おいしぃ……」

 

「良かった良かった!!ケーキはおかわりもあるから好きなだけ食べていきなさい!!」

 

京が話している間、口直しのためにシフォンケーキもたくさん食べた。

京は流石に自重してた。

 

 

 

 

「京都から遠路はるばる来てくださってありがとうね」

 

「では、また任務近くに来たら立ち寄らせていただきます」

 

「シフォンケーキも紅茶も美味しかったです」

 

「今度レシピを手紙で送るよ」

 

「ありがとうございます」

 

「気をつけて帰るんだよ…」

 

「「はい!」」

 

こうしてちょっとした別世界の体験は終わった。

 

その後、盛岡から東京までまた新幹線である。

隣では駅弁の抜け殻を量産する京。

 

「牛タンうめえ!!カキフライうめえ!!」

 

共に過ごし初めてもうすぐ2年にもなるが知らないことがあった

 

「京様って嫌いな食べ物あるんですか?」

 

「どうだろ?……多分ないよ…?」

 

「……例えば激辛料理とか食べれるんですか?」

 

「……辛いものは人並み食べれるぐらいかなぁ……」

 

「そうですか……」

 

質問に答えるとまた抜け殻を量産する作業に戻る。

今後、不満があったらご飯が赤黒く染まることが決まった。

到着まで時間があるため私は眠ることにした。

 

 

 

 

 

 

五条悟の電話に着信があった。

 

「もしもし~、あ、不知火のおばあちゃん」

 

「悟に言われたあの子、やっぱり呪われてるさね。しかもかなり前から……」

 

「そっかー、何度か会ってるけど僕の目では確認できないほどか……」

 

「解呪のための道具は持たせたから、あとはそっちでやんな」

 

「ありがとうねー、今度菓子折り持っていくよ。」

 

「土産はいらんから他の若い子を寄越しておくれ、お前が来ると血圧上がって死にそうじゃよ」

 

「そう?残念、また誰かを送るよ。じゃーねー」

 

「頼むよ、ではの」

 

通話を終えると五条も東京高専へと向かう

 

「さぁ、鬼が出るか蛇が出るか此処から先は出たとこ勝負だ、頑張るんだよサムライボーイ」

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