領域の支配者   作:ルルーラ・ランドー

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十九話 新生活の準備

京は新生活の準備をしていた。

 

・『呪胎』について知っていたことを黙っていたこと。

・その『呪胎』を禪院本家に預けようとしたこと。

上記2点により俺と琴音は禪院家により秘匿死刑になりかけたが。俺祓うためには『五条悟』に頼まねばならず『五条家』への情報漏洩を防ぐために代替え案が出された。

 

・『呪胎』を祓う縛り

・ 既に養子になっている『琴音』が『呪胎』であることを口外しない縛り

2つの『縛り』により禪院家でよ二人の扱いは現状維持となった。見ていた人間が少なかったことも幸いしたと思う。

 

共謀した二人への戒めを含め『琴音』の目の前で『呪胎』を祓った。それ以来『琴音』は心を閉ざしてしまった。既に彼女は高専内の施設で療養中であり。彼女の荷物は事情を知っている真依姉さんにも手伝ってもらっている。

 

「すみません、姉さん。迷惑をかけてしまって」

 

「大丈夫よ。あんなことがあったんだもの。ここを出るなら早いに越したことはないわ」

 

「ありがとうございます。」

 

荷物をまとめて向かう先は『呪術高等専門学校京都校』4月からお世話になる学校である。迎えに来た高専の車に乗り込む。

 

「今は『二人が無事』だったことを喜びましょう……京、貴方、彼女の前ではかなり無理してるでしょう。運転手さんも事情を知ってる高専の人だから少しはぶっちゃけてもいいのよ」

 

「………………『呪術師として呪詛師を祓う』って言葉を変えていっていますが、所謂、裁判を必要としない『私刑』じゃないですか……今、自分は何が正しくて何が間違いなのかわからないです……俺は……………あの三人がやったことが悪いと思います……でも、俺は奴らを断罪し殺していいほど綺麗な人間で居られません。」

 

社内に沈黙が訪れる。

沈黙を破ったのは運転手だった。

 

「私は君がしたことは『人間』として『当然』のことであると思いますよ。」

 

「え?」

 

「私には妻と君が祓ったという子供と同い年の子供がいます。子供の保育園の送迎もやったりするのですが。もし、その保育園の他の子供と自分の子供、天秤にかけるとするならば私は自分の子供を取ります。迷いもせずにね。人によっては迷う時間に大小あれどすべての親がそう答えると思います。それが『愛』です。」

 

「そういう『愛』による取捨選択の先に生まれる『恨み嫉み辛み』が集まり『呪霊』になる。それを祓うのが我々『呪術師』です。だから君がしたことは『立派』だと褒めようとは思いませんが『当然』なことです。だから君が気に病むことはありません。」

 

「『愛より歪んだ呪いは無い』……ね……」

 

「………ありがとうございます。なんかスッキリしました。」

 

「いえいえ………私は大人で君達は子供です。もう少し大人を頼っていいんですよ。例えばこの運転とかね……」

 

「本当ですか?今度『中国』と『四国』行きたいんですよね〜」

 

「……………車は勘弁してください………」

 

「あははは、冗談ですよ……」

 

「何時もの調子に戻ったわね」

 

「聞いてもらってありがとうございます。」

 

その後、高専に着くまで談笑を続けた。

車を降りるとよく知る人物の顔があった。

 

「よう!!京!!元気そうだな!!」

 

「師匠!?」

 

『桐ヶ谷流剣術』『師範』『桐ヶ谷文幸』その人であった。

 

「楽巌寺に少し話があっての……あと、ほれっ」

 

一振りの刀が渡される。

 

「おめえの力でもぶっ壊れねえように鍛えられた刀だ。知り合いの鍛冶屋に無理に作らせたんだ。老木の爺が無くさねえように名前まで掘られちまってるから。名前は『文幸』だ。」

 

「…………これ『呪具』ですけど……」

 

「その道50年以上の人間が『魂』を込めてモノを作るとこうなるんだとよ……うちで言うところの『気』だな!!」

 

「なるほど……」

 

「よし!!京!!試し斬りだ!!あの雲を切ってみよ」

 

遠くの雲をに指をさす

 

「はい!」

 

『桐ヶ谷流剣術』

 

京の周りに風が渦巻く

「やっば、ちょっと車の陰に隠れるわよ!!」

 

『抜刀術』

 

溢れ出る『呪力』に気がついたのか補助監督官も慌てる

「は、はい!!」

 

『白雲切』

 

渦巻く風の中から剣圧が飛ばされた。

飛ばされた斬撃は遠くの空の雲を2つに切った。

 

「おー、切れた。やっぱりおめえは『術師』ではなく『剣士』だな……根っからの。」

 

「…………いいですねこの刀………本当良い………」

 

「………やっぱり桁違いね」

 

「まるでマジックですよ」

 

省略(ショートカット)

 

術式の中にしまう。

 

「わかってねえ俺からすると術式(それ)の方がマジックだよ。よし、元気なのはわかったから俺は直毘人の所に行ってから帰るぜ、どうせ朝から酒飲んでんだろ?」

 

「はい」

 

「んじゃ、俺も飲むか!!あばよ!!」

 

頼んであったと思われる補助監督官の車に乗って去っていった。

 

「………嵐のような人ね……」

 

「『師匠』ですから」

 

「………向こうから、歌姫先生が鬼の形相で走ってくるけど理由分かる?」

 

「………………高専って結界術張ってあるんでしたっけ?」

 

「私知らないわよ……」

 

「…………怒られてきます………」

 

このあとメッチャ怒られた

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