領域の支配者   作:ルルーラ・ランドー

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二十一話 実技演習

血の入学式を終えて2日目

一年生は男子はグラウンドにいた。

目の前には東堂葵、その隣にはのびている新田新。

いつもの女の好みの件を失当したのである。

 

「マイ・ブラザー京!!どんな女が好みだ!!」

 

「………???…スタイルが良いピク○ン?」

 

「やっぱりお前は面白いな!!お前のすべてを見せてみろ!!」

 

「はい!!」

京はジャージを脱ぎ捨て前に出る

『陣』

 

『桐ヶ谷流』『簡易領域』

無刀で抜刀の構えを取る

 

『投影呪法』

時間(デュレーション)』『圧縮』『伸張』『移動(スライド)

 

パンッ

 

〜黒・轟・閃〜

 

無刀での最大出力の技を『不義遊戯』でかわされる。

 

「次!」

 

時間(デュレーション)』『圧縮』

 

『桐ヶ谷流』

 

パンッ 『固定(クリップ)

一瞬すべての動きがその場に貼り付けられる

「なっ!!」

 

『断』

 

「甘いわ!!」

腕の振り下ろしのトップスピードに入る前に受け流される。

 

「術式を打ち消したか!!!」

 

「場所を無理矢理固定しただけですよ。そんな繊細なもんじゃないです。さて、3年間の修行の成果もありますよ」

 

『投影呪法』『投射(アニメーション)

 

京は自らの動きを24コマのアニメーションに描きあげる。

加速!!加速!!加速!!加速!!

亜音速に到達する。

 

「いいぞ!京!こい!!」

 

『閃』パンッ!!

東堂の天性の勘によりコンタクトのタイミングを見切られ回避される。

 

ズドドドドドドドゴーン

空振った京は止まれず、着地に失敗した。

 

「いってぇ!!」

 

仰向けに寝転がる京に近づく東堂

 

「お前の強さはまだまだこんなものか?違うだろう?」

 

「『領域』は考えるの面倒なんで簡単なのでいいですか?」

 

「……手抜きは許さんぞ……」

 

「勝ってから言ってくださいって言いたいんですけど東堂先輩だと俺、普通に負けそうなんだよな………」

 

『疑似領域展開』〜鬼陣闘技場〜

 

「中央の『境界』で隔てて『敵陣』『自陣』に別れています。

『敵陣』では『術式』が使えない代わりに『呪力』が増えます。以上」

 

「『縛り』の開示も『縛り』か?」

 

「御名答、どっちから始めます?」

 

「もちろん俺からだ。」

 

東堂は自ら『敵陣(死地)』に赴く。

 

『投影呪法』『投射(アニメーション)

 

コマ打ちによる加速を始める。

小さな領域下での加速は旋風を巻き起こし、東堂の視界を狭くする。

 

「フンッ!!」

 

正拳突き一つで風を消し飛ばす。

そして、もう一度正拳を構える。

 

「来いっ」

 

『閃』

 

手刀と拳がぶつかり合った瞬間、黒い稲妻が走った。

お互いの『黒閃』 により吹き飛ぶ両者。

『領域』の壁に叩きつけられる。

 

「『自陣(そちら)』に押し戻しましたよ。……次は俺の番だ…」

 

「今のは効いたがお前もそうだろ?」

 

「こっちはさっきから限界なんすよ……」

 

代役(スタントマン)

 

狭い『領域』の中では『自陣』の中だけという制約があったとしても幻影の効果は増す。3人の京の幻影が左右真ん中の3つに別れて『境界』とその先の東堂に向かって走り出した。

 

「面白い使い方だ!!」

 

右の幻影と共に境界を超える直前

省略(ショートカット)』名刀『文幸』

刀を手にする。

 

そして『侍』は『敵陣(死地)』へ赴く。

 

右の壁を3歩ほど駆け上がったところで構えを取る

『桐ヶ谷流剣術』『抜刀』『斬』パンッ

基本の形、素早い抜刀術で相手の胴を斬りつけ用とするが空振り、想定通り。

そのまま左の壁に着地し上に2歩ほど駆け上がる。

『桐ヶ谷流剣術』『抜刀』『月落し』パンッ

相手に背を向けて壁に登り宙返りしたところで首を落とす技。

『不義遊戯』で入れ替わったお互いの位置を予測し次の技へ

『桐ヶ谷流剣術』『抜刀』『天地返し「グフッ」

自分の体が空中にあるとき、腰の回転のみで抜刀する技。この攻撃は一回転するため間合いの中ならば『不義遊戯』を使われても当たるはずだったが。抜刀直前の右腕を蹴られ不発。迂闊に相手の間合いに入るのも良くない。

『桐ヶ谷流剣術』『抜刀』『白雲切り』パンッ

キンッ

斬撃を飛ばしてみるが相手と位置を入れ替えられたため受ける。

『敵陣』の真ん中に来たとき。刀を両手で握りしめる。

 

『桐ヶ谷流剣術』『上段』『天照』

 

「(来る!!何っ!!動かない?なぜ体が動かない?)」

 

このとき東堂は京あまりの美しい上段の構えからのゆっくりとした切り下ろしに体を動かすことができなかった。

刀が東堂の額に触れたとき。京は『領域』と『構え』を解いた。

 

「俺の勝ちです」

 

「京……今のはなんだ?」

 

「今のはですね、誰でも起きうる生理行動ですよ。」

 

「……なるほど、息をつかせぬほど早い連撃のあとに緊張感を高めるゆったりとした所作で斬りつけようとすることで酸欠を誘ったというわけか」

 

「今のでわかる先輩が怖いです」

 

「……もしあのタイミングで息をつくとどうなる?」

 

「首を飛ばします」

 

「実践剣術『桐ヶ谷流』恐るべしだな!!」

 

「いやぁ、師匠から良い進学祝いをもらいました、鍛錬中刀が毎回壊れるから途中から徒手空拳で鍛錬を積んでたんですけど。腕が鈍ってなくてよかったですよ」

 

話しながら『省略(ショートカット)』に刀をしまうと何時からかベンチから見ていた琴音と三輪に話しかける。

 

「琴音ーー!!途中から『陣』で見てたよねー?今年中に『桐ヶ谷流』の技、全部できるようになってねー!!」

 

「無理でーす」

 

「三輪先輩も遠距離技欲しくないですかー?『白雲切り』教えますよーー」

 

「無理でーす」

 

普通の人間は『呪力操作』と『力』だけで刀から斬撃を飛ばすことはできないことを京はまだ知らないのであった。

級友新田を起こして琴音たちとも合流する。

 

「京様、いつの間に『投射呪法』を覚えたんですか?」

「あれは『投影呪法』の解釈を広げて、『投射呪法』を受け続けた結果できるようになった。『偽物』だよ。呪力消費量半端ないし、相手には影響ないから『投射呪法』のようにトリッキーな使い方はできないよ。自分の他の加速方法より倍率が良いから使うけどさ。さてご飯だ早く食堂へ向かわねば」

 

「参りましょう」

 

勇み足で食堂へ向かう京の後ろをついて回る琴音

 

 

 

 

「………ああ、スタイルの良いピ○ミン!!」

先輩方と一緒にゆっくりと二人の後を追う新田新は級友の扱い方が少しわかった気がした。

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