領域の支配者   作:ルルーラ・ランドー

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二十四話 電話の呪霊

楽巌寺学長から任務を受けた京は琴音を連れて新幹線に乗っていた。

 

「『特級呪物』『宿儺の指』の回収ですか?」

 

「そう、東日本は五条先生が、西日本は俺がやるんだとよー」

 

「それで中国地方なんですね」

 

「そういうこと、なんだか今年に入ってから日本全国回りそうだな…………五条先生、俺が高専上がるまで一人で全国カバーしてたんでしょ?すごいわ『最強』」

 

「どうして今になってバラバラに封印された物をわざわざ回収するんでしょうか?」

 

「封印が弱まっているから回収して封印を強化してまた再設置するんだとよ、一箇所にまとめても危険だから一本ずつ持ち帰らんといけないから向こうについたらホテル泊まって朝回収でトンボ返りだから遊ぶなら今夜だね」

 

「…………何食べますか?広島ですよね?」

 

「お好み焼きかなぁ、尾道ラーメンも食べてみたいなぁ?」

 

乗る前に買った旅行雑誌を読みながら新幹線の中を過ごした。

 

 

 

 

結局、量を食べれそうなお好み焼きを選んだ。

 

「よく食べるお兄さんだねぇ、卵おまけしちゃう」

 

「ありがとうございます!!」

 

京は5枚目の攻略に取り掛かると琴音が話し始める。

 

「女将さん、最近変な噂とか聞きませんか?私達オカルト研究部で活動をしていまして。日本全国を周っているんですよ」

 

「そうねぇ……オカルト話、オカルト話……そういえばお昼のお客さんが『神社に行ってからイタズラ電話がいっぱい来る』って話をしていたわね、それから何組かそういうお客さんが来ていたわね。」

 

「ほんと?他にもいたの?」

 

後ろで食事をしていた夫婦の奥さんが反応する

 

「あ、また来た。」

 

鳴り出したスマホを取り出しうんざりという顔をする。

 

「すみません、見せてもらってもよろしいですか?」

 

琴音はスマホを借りて手に取るとすぐにわかった。

 

(呪われてる………)

 

画面には非通知の文字。

 

「非通知は出ないようにしてるんだけど小道の小さな神社に行ってから定期的に来るようになったのよ」

 

「そうですか……出てもいいですか?」

 

「良いわよ、イタズラしてくるやつにガツンと言ってもらいたいわ」

 

「じゃあ俺がやるよ。奥様、お借りしますね。電話の間に女将さん、おかわりもう一枚!!」

 

「はいよーー!!」

 

スマホを受け取ると呪いが漏れ出さないように自分だけを『陣』で覆う。

 

「はい。もしもしー??」

 

『(意味不明な言葉の羅列が聞こえる)』

 

音を通じて『呪い』が伝わってくるが、右手の『呪力』だけで祓う。

 

「うん、ミヤコは無事なんですか?はい、奥さん、おとうさん、僕が事故ったみたい。ははっ、はい………切れたよ、オレオレ詐欺だったみたいですね。これで当分の間は来ないんじゃないですか?気をつけてくださいね?変な幽霊よりよっぽど人のほうが怖いですから。」

 

京はスマホを奥さんに返すと出来上がった6枚目を食べ始める。

 

「すみません。今の出来事、名前を伏せて記事にさせてもらってもよろしいですか?」

 

「ありがとうね。良いわよ。」

 

「では、今の電話はどの神社に行ってから来るようになったのですか?」

 

観光雑誌の神社仏閣の書いてある地図を見せて教えてもらう。

 

「うーん、ここにはないわね、たしか、この道とこの道の間の交差点の手前に海へ出れる小道があって、その途中にあったわね。小道の写真取ってあるわ。」

 

スマホに写った写真を琴音は写真に撮り感謝を述べる

 

「ご協力感謝します………」

 

「女将さん、お勘定!!」

 

6枚目をたいらげた京はお金を支払い、二人は外に出ると走り出す。

 

「………思ったより狡猾だね、このままその神社に行くよ」

 

「はい」

 

「『非通知』なのは自分を明かさないためのものじゃない。『非通知』で『警戒させて出る人間にのみ標的を絞る縛り』かなぁ」

 

「普通に出てたらどうなってたと思いますか?」

 

「死んでたんじゃない?多分、今頃数人死んでるんじゃないかな?俺だって非通知で電話が何回も来たら一回ぐらい出ると思うし」

 

「………急ぎましょう……」

 

「そうだね」

 

言われた小道に入り海の見える方に走る。

 

「鳥居が見えました!!そこです。」

 

神社に入るとそこは一面の水だった。

波紋は自分たちが動いたときだけ起きる。

水は深くなく3cmほどである。

 

「水面を覗くな、ここは『呪霊』の『生得領域』だ、何が『呪い』に繋がるかわからん」

 

「はい」

 

どこからか、電話の音がリンリン鳴っているのを聞こえる。

 

「お前は振り返るなよ………」

 

舌打ちをしてから京は振り返るとそこには着信が来ている公衆電話ボックスがあった。

 

「………琴音、俺は知らねえんだけど公衆電話って着信したっけ?」

 

「…………すみません、私、公衆電話使ったことないのでわからないです。」

 

「俺もボックスに入ってるの見るの殆ど無いかも………」

 

二人は道場、屋敷に籠もって鍛錬をするか京の世話をするか料理をするかである。

任務と外に出るときはスマホを持ち歩いていた。

公衆電話は大人の昔話か教科書か画面の中だけの話である

 

「………とりあえず……こっち見ていいよ」

 

琴音も振り返る。

 

「すごい、電話ボックスだ……」

 

「だよね。どうしよう……………切るか」

 

『桐ヶ谷流』『抜刀』『閃』

 

崩れ落ちた公衆電話ボックスだったものから叫び声が聞こえる

 

「キイイイイイイイイイイ!!!」

 

『投影呪法』『投射(アニメーション)』『時間(デュレーション)』『圧縮』

ボックスの残骸の周りを加速のために公転を始める。

 

『断』

 

手刀でもう一度叫び声がする公衆電話に叩き込むが、手応えがない。

 

「琴音、後ろだ!!」

 

操演(マリオネット)

『桐ヶ谷流剣術』『抜刀』『天地返し』

 

琴音では間に合わないと気がついた京は操演を始める。

水面から現れた電話の呪霊を身体のひねりと腕の振りだけで切るがまた手応えがない。

 

琴音に駆け寄り『術式』を解く。

「……はっ、はぁ、はぁ、ありがとうございます。」

 

「宿儺の指は甘く見ていた、あいつ取り込んでやがる」

 

どうせ相手は『呪霊』なんだ消し炭に変えても構わねえな

 

『領域展開』〜戦場の映画館(ヴァルハラシアター)

 

「『5』」

 

「『4』」

 

「『3』」

 

『2』

 

『1』

 

主人公(メインキャスト)』桐ヶ谷京は『最強』の戦士である。

 

今回の『目標(ターゲット)』は『電話の呪霊』

 

娘役(メインヒロイン)』の禪院琴音と共に戦っている。

 

切っても切った感触の無い奴を倒す方法。

 

それは。

 

「京!切れない奴をどうやって倒すのよ!!」

 

「大丈夫だよ琴音、こういうときのための対処方法を考えてある」

 

省略(ショートカット)

 

おもむろに懐からスイッチを取り出す。

 

「『発破』………この手に限る」

 

スイッチをONにすると二人の周りのすべてが爆発を始める

どこからともなく現れたヘリから降りてきた縄梯子に捕まり上空へ退避する。

 

「………爆発オチなんてサイテー」

 

場面終了(カット)

 

 

 

二人は小さな神社にいた。

 

どうやら祓えたらしい。

京は境内に落ちている『宿儺の指』を回収すると簡易な封印を施し、ホテルへの帰路につく。

 

「もっと良い『脚本(シナリオ)』書けないんですか?」

 

「いや、いいでしょ?俺は好きだよ爆発オチのベタな展開。意外性なんて映像の絵で見せる演出を軽視クソだよ、アクション特撮の花はかっこよさと火薬だよ。マイケ○・ベイのトラ○スフォーマーを見てみろ、演出とかっこよさだけで視聴者を飽きさせない巨匠だよ」

 

「いやそれは巨匠に失礼でしょう?」

 

「疑ったな?今日からトランスフォーマー全作品見せるか」

 

「……これ、総上映時間10時間超えじゃないですか……」

琴音はスマホで調べた情報に絶望する。

「まあまあ、今度続編やるし、とりあえず敵味方も全部頭空っぽにして見てればいいからさ、ポップコーン買って帰ろうか……」

 

このあとめっちゃTRANSFORMした。

 

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