「やっぱり東堂先輩突っ込んでったなぁ、五条先生、虎杖ってどんぐらい強いんですか?」
「そうだね……『術式』無しの殴り合いなら君や東堂と同じぐらいだよ」
「………じゃあ2級相当じゃないですか」
「まだ経験と知識が乏しかったからね、これからだよ」
「うっわ、えっぐいの入ったなぁボコボコじゃん。」
「彼ね、世にも珍しい逕庭拳の使い手なの。」
「そうなんですか?後で受けに行こう」
他の連中が合流し仲違いを始める京都校
「………あれ?琴音は別か?」
「琴音君は一人で黙々と呪霊を切ってるわよ」
「あの子ら……全くもう……」
「あ、また殴り合い再開した…………さっきのボコボコタイムあってピンピンしてるならどうやってあいつ倒すんだ?宿儺の器であのレベルなら宿儺も硬いんだろ?」
「どうしようかね?京ならどうする?」
「まず、宿儺が復活したと仮定して、『呪術』への理解度と『領域』の洗練度は宿儺に勝てねぇから『術式』で戦うしかねえな。あとは『桐ヶ谷流』の技を一つずつ上から試してくけど……ほとんど効かねえだろうな。首切って倒せるかな?器がこれほど硬いとは思わなかった」
「……みんなバラけたね」
「三輪先輩、完全にやり込められてる……」
「パンダとメカ丸が戦ってるよ?」
「いやもう、ビジュアルが『特撮』なんよ」
「野薔薇も3年相手によくやってる」
「…………………お!!落とした!!…………………真依姉ちゃんに撃ち抜かれてる」
「よぉ?助け呼ばねえのか?私は2vs1でも構わねえぜ」
「楽しみ方ってのがあんのよ。アンタは一人で楽しみたいのよ」
「姉ちゃんって呼べよ、妹」
二人の対決が始まる。
「何笑ってんのよ!!」
「ちょっと昔のこと思い出してた」
(1)
(2)
(2発か……あと4発)
(距離取って死角に入った?距離取るとか馬鹿じゃっ)
真依が立っていた木の枝が切られる
(下かよ!!)
(3)
ゴッ(4)
腹部を蹴られる真依と捨て身の銃撃をギリギリで躱す真希
(5)
(6)
(6発打ったな)
(6発打ったなって思ってるわよね、だから今しかないの。私のすべてを今ここに賭ける……あんたを倒すためにずっと黙ってた……初恋も、術式も……)
『構築術式』
存在しないはずの7発目が真希を襲うが……
「いってぇ!!手で取るもんじゃねえな……」
真希の刃が首筋に触る
「決着ってことでいいな?」
「……なんで家を出たの?」
「あ?言わなくてもわかんだろ?オマエだって高専来たんじゃねえか」
「私は呪術師になんてなりたくなかった!!アンタが頑張るから私も頑張らざるを得なくなった。努力も恐いのも痛いのももうウンザリ!!適当に雑用こなして……京の隣で守られて生きてたっていいじゃない……今はもう彼の隣にはあの子がいる!!…なんで、私と一緒に落ちぶれてくれなかったの……」
「……オマエ…………、ごめんな………………アイツが来てからの禪院家は確かに私達に優しくなっていたのかもしれない……でもな私はあそこにいたら私が私を嫌いになっていた………それだけだよ……」
「…………嘘つき………」
「真依姉さん!!!」
『桐ヶ谷流剣術』『抜刀』『斬』
琴音の斬撃を真希は森林の木を利用した三角跳びで避け距離を取る
「大丈夫ですか?………真希姉さんに泣かされました?」
「大丈夫よ……あと、私は棄権したから。」
「そうですか……わかりました。では、私は真希姉さんを取りに行き…………え?」
この時、琴音の『陣』にナニかが入る
「琴音!!大丈夫?目と鼻から血が出てる!!」
「ヤバいです、姉さん今すぐ全力で後ろを振り返らずに逃げて…………」
「でもアンタは!?」
「いいから早く!!!真希姉さんも逃げて!!!」
「…………!!…………乗っかれ真依!!」
真依琴音が背にする木の向こう側にいるナニかを感じ取った真希は真依連れて逃げ出す。
「ウッ」
「ゴホッ」
冥冥が目から血を流し京は吐血する。
映されていた画面はすべて赤く染まった。
「五条先生!!家入先生を呼んでください!!『特級』です!!しかも、『認知したら魂に干渉するタイプ』です!!」
「君はどうする!?」
「……チッ……帳が降り始めてます。俺先に向かいます!!では!!」
『投影呪法』『
京が座っていた椅子には琴音が座って血を垂れ流していた。
「ミルナ、キクナ、ミルナ、キクナ、ミルナ、キクナ、ミルナ、キクナ、ミルナ、キクナ」
呪咀の言葉だけが会議室に響き渡った。
「京……これ処理しきれないかも……」
「そうだね……でも何とかしないとね……『陣』と『六眼』対策だな?……ゴホッゴホッ」
目と鼻と口から血を吐き出しながら『圧倒的な情報』の呪霊と対峙する。
「ただ、琴音の体がヤバそうだから」
『投影呪法』『
美々子を琴音の体に移す
「ちょ!!!お前はどうすんの!!」
呪咀の言葉を繰り返していた琴音が急に普通に戻ったため。会議室の全員が驚く。
「……………今、この体の主、禪院琴音を休ませるために眠ってもらっています。アレは『六眼』で見ても危険なものなので京様一人で祓うそうです」
急に琴音の体に飛ばされた美々子は血を拭きながら説明する。
「もうバカは行っちゃったわよ!!」
「京様の説明でわかっていると思うので大丈夫でしょう。私は回復のために休眠モードに入ります。皆さんは生徒たちを助けに行くと思いますが。絶対にアレを見たり聞いたりしてはいけません。」
「わかったわ」
「よし……やろうぜ……『トリ』さんよぉ『生得領域』まで出しやがって……」
まだ、真っ昼間のはずの東京校が夕日で赤く染まっていた。
遠くでカラスが鳴いている。
自らの『生得領域』にある『
手で印を結び、一歩ずつ『トリ』に近づく足が地面にめり込む。
「重ぇ……重ぇ………!!血が止まんねぇ!!」
間合いに入る前に左膝をついてしまう。
「ハァ………ハァ……まだ……まだまだ……」
それでもなお近づこうとするが脚が動かない。
「キシシシシシシ、僕の力は必要かい?」
後ろから『漆姫』が抱きついてくると『情報』の処理が軽くなる。
「………いえいえ、お義母さんの力を借りるほどの事ではありませんって……」
「そうかなぁ?もう君には駄目だと思うけど?私はアイツの影響受けないやり方を知ってるし…」
「ゴホッ………『黒塗』と『かぐや消し』ですか?…………生憎……俺は『無修整』の『生データ』が大好きなんですよ……………直毘人さんにこっそりジ○リの原画見せてもらったりするぐらいにはね?………ディレクターズカット版とか円盤買って見ますよ。」
「でも、このままだと君、脳が熱で固まって死んじゃうよ?」
「…………その前に祓います……」
「そう、じゃあ」
『漆姫』は京の頭を掴むと顔を『トリ』の前に近づけて離す。
「『生得領域』のこの子は琴音の治療に使うから、あとはズルせず『一人』で頑張ってね♡」
「…………そうですか……琴音を頼みます……」
『漆姫』が影に消えると目の前に圧倒的な情報の『トリ』が視界を埋め尽くした。
「目はくれてやるよ」
死力を尽くして腕に呪力を貯める
『閃』
その『トリ』は祓われた。