京は双子と同室ではなく新たな部屋を与えられたことに歓喜していた。
一人部屋になってルンルン気分で部屋の襖を開くとよく知ってる『禪院顔』だけど知らない女子が着替えていた。
「ごめんなさい……」
謝罪をし、襖を閉じるともう一度、部屋の確認を行う。
「いや、間違ってないよな?」
もう一度襖を開けると先程の女子が正座をして頭を垂れていた。
「見苦しいものをお見せしました。本日より京様の世話役の付き人となります。『禪院琴音』と申します。何なりと申し付けください。」
「………一人部屋………」
「私は物としてお使いください………」
「…………あっそう………………じゃあ『術式』はもってる?」
「………?……私は『術式』を持っていません」
「そう…………俺のものは?」
「すべて棚にしまってあります」
「………そう…………」
京的確認事項を終えると走り出す。
「………部屋もらえるって言ったじゃん!!……一人部屋だと思うじゃん!!!何でルームシェアなんだよぉ!!!どぉしてだよぉおおお!!」
本家の廊下を走る京の叫び声は任務から帰ってきた直哉に足払いされるまで続いた。
京の苦悩は続く。
見知った『禪院顔』なのに常に毎朝死んだ目無表情で朝から気分が上がらない。
双子は着替えるときは目隠し用のカーテンを使用していたのに気にせずそのまま着替える。
後ろをずっとついてくる。
怪我を放置する。
「ピク○ンかよ………というか、世話されてんのか世話してるのか、わかんねぇよこれ……」
鍛錬で捻挫した琴音の足をテーピングをする。
京は憤りを感じながらも。
「琴音を『禪院家』の人間としてお前と一緒に高専に入れるから他の家の連中とは戦えるようにしておけ」
という命令を遂行していた。
鍛錬に同行させたり、骨格の研究したり、『呪術』における男性と女性の性差についても研究した。
直毘人の目論見通り。
『理論』ではなく鍛錬という『反復』による慣れから使っていた『桐ヶ谷流剣術』の『理論』化は彼の『呪術』への理解度を飛躍的に進歩させた。
彼が『理論』を形にする頃には琴音にも変化があった。
感情が顔に少しずつ出るようになってきた。
『陣』により表情筋を観察するようになっていた京は確信していた。
『陣』無しでも何となく判るようにはなっていた。
変化があったのは彼女だけではない。
京の身長も出会った頃は琴音と変わらなかったが京の身長が伸びた。
体格が違えばリーチも違う。
戦闘における技の選択、立ち回りについて同じ仮想敵でも違うことに京の頭脳は喜んでいた。
「京様………2月に水着用意させて何するのかと思っていたのですが……………滝行ですか?」
「そう、滝行。寒いね。やっていこうか」
来ていた修行着を脱いで水着になると京は滝壺に向かう
「『呪力』で強化すれば『温度』や『衝撃』に耐えることが出来るんよ……午前中は俺がやるから午後は琴音ね……」
「……………はい………」
「顔引きつっているよーー」
「はい!喜んでやらせていただきます!!」
「はい良き返事!!」
京は滝壺で構えを取ると『身体強化』と『陣』を同時並行で行う。
京の滝行が始まった。
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滝上から落ちてくる丸太を『閃』で両断する。
琴音は自分がこれこらやることの難易度と危険性に青ざめていた。
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京の滝行を終えると二人は琴音の作ってきたお弁当を食べる
『生姜料理』をリクエストされていたので『生姜焼き弁当』を作ってきたが現在進行系で寒い琴音は『焼け石に水』ではないだろうか?と考えていた。
食事を終えて少し休んでから琴音の修行に入る
「上から落ちてくるものは俺がなんとかするから『身体強化』に集中してね」
水着姿になった琴音は恐るおそる水に足をつける
「冷たい通り越して痛いです」
「がんばれー」
レジャーシートの上で横になって応援している京を見て修行の拒否を諦め全力で『身体強化』に集中し、滝壺へと向かう。
滝壺の修行場に立つ。
痛い痛い痛い痛い痛い
|ドッドッドッドッドッドッドッドッ《「これ私、辛いんでやめたいんですけど!!」》
「何?聞こえなーい!?」
「あんだってぇ?」
ドッドッドッドッドッドッドッドッ
水圧に耐えきれず流される
「やっべ」
京は川から琴音を引き上げる
「そうかなぁ、俺はこれで『身体強化』覚えたんだけどなぁ」
震えでまともに動けない琴音の体を代わりに拭く京は『普通』を学ぶ。
寒さ対策に用意したテントに琴音を押し込んで着替えさせる。
「………落ち着きました。」
大量に用意した布団に包まりながらテントから顔を出す。
「じゃあ出「嫌です」………」
「死んでしまいます」
「だめかー…」
「無理なものは無理」
「じゃあ、そこで温まってていいよ、俺は続きやってくるから」
(人間なんですかね?この人………)
結局、滝壺の修行台に17時まで立ち続けた。
着込む琴音と道着の京。
二人は荷物を持って下山する。
「次は長時間サウナかなぁ」
「…………何時間やるんですか?」
「8時間」
「……………私もやるんですか?」
「そうだよ?」
「…………………私、死なないですか?」
「多分大丈夫だよ。『身体強化』がしっかりできればね……」
何でこんな人を師事しなければならないのだろうか?
禪院家の修行の方が楽ではないだろうか?
そう考えてながら次の日を迎える。
「ここは……?」
「高専所有の宿泊施設」
「……なぜ?」
「サウナ8時間入る修行するならどこでできる?って聞いたらここを案内された。何かあってももみ消せるから良いって」
「『何か』ってなんですか?」
「何だろうね?」
「…………昨日の今日で本当にやるんですか?」
「過酷な環境に見を置くことが『桐ヶ谷流』の『身体強化』の近道だしなぁ。俺は5歳のときには『完成』させてたよ?大丈夫、大丈夫。代謝を良くして無駄な脂肪を落とすぞー!!オー!!」
琴音は勝手に二の腕をつまむ京に人を殺せそうな目を向けるが、京は気にせずサウナを目指す。
昨日に引き続き水着姿になる二人
可愛い水着を選ぶ必要なかったなと思いながらサウナ室に入る。
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ドテッ
10分で意識が飛んで気がついたら借りていた施設の部屋の一室で寝ていた。
上着を羽織りエントランスに向かい管理人に話を聞くとまだ京はサウナにいるらしい。
既に5時間が過ぎている。
心配になりサウナに向かうとそこには汗一つ掻かずに目を瞑り座禅を組む京の姿があった。
「………琴音……部屋でゆっくりしていていいよ…」
「いいえ………私も続けます。」
結果だけ言うと一時間は耐えれるほどの『身体強化』をすることに成功した。
代償として可愛い水着が駄目になり三日間寝込むことになった。
無理無茶はやってはいけない。
サウナも滝行もプロの意見を参考にやろうね!!
原作『死滅回遊編』が終わるまで、番外編「日常回」どこら辺を読みたいか。
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禪院家の日常
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双子と行く特別一級術師の仕事見学会
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ピク○ンが来た
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卒業旅行の一コマ
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京都校の日常
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桐ヶ谷流剣術講習会