領域の支配者   作:ルルーラ・ランドー

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京都校の日常

こんにちはっす

新田新です。

 

今日、久しぶりに桐ヶ谷くんと禪院さんが登校しました。

彼らは任務で出ていることが多いので顔を合わせるのは久しぶりです。

 

「よう、新田!!おひさ」

 

「桐ヶ谷くん久しぶり、禪院さんもお久しぶりです………で、君は何やってるの?」

 

「『斬る』イメージのない物に『刃』を増築する練習」

 

桐ヶ谷くんは教室で手に持ったピコピコハンマーとにらめっこをしていました。禪院さんは飲み物を机の上に置きながら難しそうな古書を読んでいます。

 

「というと?」

 

「これまで自分が『刃』を付けてきたものや『刃』を増築させてきたものって刃がつくイメージの付きやすいものばかりだったんだ……手刀とかね……だから、叩くイメージの強い槌でも刃を増築させることができるんじゃないかって思ってやってみてる」

 

「なるほど……それって何か意味ある?」

 

「少し知恵のある相手なら間合いをごまかせるから有利に物事を進められるなって」

 

「BLEA○Hの市○ギンみたいな?」

 

「それそれ、見た目と実際の間合いをごまかすのはかなり有用なんだ。ってのは知ってたんだけど実用レベルの使い方は禪院扇さんに教わったんだ」

 

「へ〜、それって俺でもできるかな?」

 

「出来るんじゃない?術式使わんし」

 

新田新は京に渡された刀身の無いナイフとにらめっこを始める

 

 

 

 

 

 

「マイ・ブラザー京ぉ!!高田ちゃんのライブ限定応援うちわを持ってきたぞ!!」

 

東堂が乱入してきた。

 

「新田と禪院もいたな!お前らにもやろう!」

 

勝手にうちわを配り始める東堂。

 

「ほう……『術式』に頼らず物を具現化させる鍛錬か……新田よ……お前はナイフを扱ったことはあるか?」

 

「一応………キャンプで物を切るぐらいには……」

 

「そうか……ならば、ナイフで物を切る鍛錬も追加すると良い、あとナイフを使った戦闘術も学ばんとな」

 

「勉強になるっす」

 

「この手の技術はほとんど腐ることは無いな。俺は余り使わんが……」

 

そう話すと手刀で試し斬り用の藁巻きを斬った。

 

「案外できるもんだな、あっはっはっはっは」

 

「え!?ん!?…!ごっふっ。んんん!!!!」

 

琴音は飲んでいたペットボトルのお茶を吹き出し言葉にならない文句をつける。

 

「やっぱり『術式』持ちは『呪術』の『真理』に近いぶん、習得が早いなあ……新田も術式の理解を進めればすぐに習得できると思うよ」

 

「私の修行って何だったんですか!?」

 

「………『呪術』の真理をいち早く知るための特効薬。ある意味こういうところで『術式至上主義』の考えは間違いではないんだけどね」

 

「へぇー修行があるんすねぇ、どんなことやるんすか?」

「寒中滝行と耐久サウナと抜身の刀を抱いて寝る」

 

「……………『術式』の理解に務めるっす……」

 

「あるならそっちのほうがいいよ」

 

琴音は納得がいかない顔で読書を続ける。

 

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン♪

 

チャイムにより昼休みが始まる。

 

気が付くと京の姿が消えていた。

 

開けられた窓を琴音が閉めると一言

 

「私達も食堂に向かいましょう」

 

 

 

食堂に到着すると『僕は食堂のご飯を全部食べようとしました』と書かれたフリップを首から下げ猿轡を嵌められボコボコにされた京がいた。

 

食堂のおばちゃんにやられたらしい。

 

『特級術師』を無力化する食堂のおばちゃん何者っすか?

 

シンプルに不思議な光景を脇目に新田はお昼をもらう。

 

「今日はさば味噌だよ!!ご飯どんぐらいたべる?」

 

「普通盛りで!」

 

「育ち盛り何だから大盛りにしておくよ!!」

 

毎度のことなんすけど何故聞いた?

 

最早挨拶にもなっている会話を済ませると席につく。

 

先輩たちも食堂に続々と到着する。

 

「お先にいただいています。」

 

「フフフッ、新田!!アレどうしたの?」

 

「気がついたら教室から居なくなっていて、ここに来たときには『ああ』なってたっす」

 

「んーー!!!ん!!んーーーー!!」

 

「ナニイッテルカ分カラナイカラ猿轡ハ外イインジャナイカ?」

 

「どうせ『飯ー!!』としか言わないでしょ?無視で良くない?」

 

「ル○ィですか?あ、お姉さん、ご飯大盛りで」

 

「はいよー」

 

京を無視して先輩達も席について昼食を取り始める。

口では心配していたメカ丸も食事は取らないが先に席について京を見ているだけである。

琴音も「開放するのは自分が食べ終わったらでいいか」と黙々とサバを食べている。

 

「オー、マイ・ブラザー京よ………どうした?何かの修行か?」

 

東堂が到着して京都校の生徒たちの気持ちが「余計なことするなよ東堂」で一つになる

 

「んーー!!!ん!!んーー!!」

 

「そうか……『高田ちゃんのうちわ。ありがとう』か、そうかそうか、今度お宝ポスターをやろう。」

 

「ん!!!ん!!!!んーーー!!」

 

「そうかそうか嬉しいか。よーしよしよし」

 

東堂は京の頭を撫で回すと自分の食事を取りに行く。

 

京は諦めると黙り込む。

 

「……………」

 

「………琴音」

 

「はい、真依姉さん、そろそろ開放しないとあとが怖いので……みなさん食事は行き渡りましたね」

 

全員が自分の食事を取ったことを確認すると京を開放する。

 

「琴音……後で覚えとけよ………」

「独り占めしようとする京様が悪いです。」

 

黙って食事を取りに行く京に不気味さを感じたがとりあえずスルーする。

 

「ごちそうさまでした〜、自分、この後の他学年合同授業のことで庵先生から頼まれごとあるんで失礼するっす」

 

新田新はこのあとここが地獄になるのを知らずうちに脱出に成功する。

 

その地獄は京の

「琴音……ここ一ヶ月体重増減(自主規制)だよね………」

という一言から始まった。

 

 

 

 

 

 

合同授業になかなか来ない先輩と同級生を新田は呼びに来る。

 

「みんな何してるっすか?先生マジギレ……」

 

「「「女の子の体重は?」」」

 

「りんご3個分です」

 

「お姉ちゃんのウエストは?」

 

「片手でつかめるほど細いです」

 

「西宮先輩は?」

 

「セクシーで色気のある先輩です」

 

「高田ちゃんは?」

 

「JKです」

 

「まだまだりんご18個分しか荷重かけてないんだから腕立て伏せ出来るよなぁ!!!」

 

「………いや、机ぶんおも……」

 

「なにか言いましたか?」

 

「何でもないです」

 

ひっくり返した机に琴音、三輪、真依、西宮、食堂のおばちゃんの5人を乗せそれを背に腕立て伏せをする京の姿があった。

メカ丸は隅っこでシャットダウンしていて東堂は窓から遠くを眺めていた。

 

「何があったんすか?」

 

「新田よ……お前は知らんほうがいいことがある……ただ、レディはすべからく丁重に扱わんとああなる」

 

「……なるほどっす」

 

何となく察した新田は先生に惨状を伝えに行く。

触らぬ神に祟りなし。

どうせ怒られるなら全員巻き込もうと判断した。

 

「桐ケ谷ぁ!!片手腕立て伏せもできたよなぁ!!!」

 

「え?いや、流石におもす……」

 

「あ!?」

 

「軽いです。余裕でやらせていただきます」

 

西宮は三輪の刀を机の上から京の顔の近くに突き立てる。

 

このあと歌姫先生が到着し京に食堂の原状復帰の罰則を与えるまで惨状は続いた。

 

「キ○ィちゃんすか……?」

 

新田はその日、寝る前に一人部屋で呟いた。

 

その後、京都校では『食堂のお姉さん』呼びが定着した。

原作『死滅回遊編』が終わるまで、番外編「日常回」どこら辺を読みたいか。

  • 禪院家の日常
  • 双子と行く特別一級術師の仕事見学会
  • ピク○ンが来た
  • 卒業旅行の一コマ
  • 京都校の日常
  • 桐ヶ谷流剣術講習会
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