領域の支配者   作:ルルーラ・ランドー

7 / 62
七話 百鬼夜行

2017年12月24日 京は京都校の面々と一緒に京都にいた。

 

「君だね、交流戦のとき僕らが医務室に行ってる間に乙骨君に喧嘩を売って怒られていた中学生とは」

 

「あははははー有名になってましたかー」

 

「マイ・ブラザーよ乙骨に挑むとは……わかってるじゃないか!!」

ゴリラ先輩に抱きつかれつつも話を続ける

 

「今日はよろしくおねがいします。ていっても、僕の『疑似領域』は入るとよっぽどのことがない限り『術式』の使用を制限してしまうんで殆ど別行動ですけどね。東堂先輩、三輪先輩、よろしくおねがいします。」

 

「よし、マイ・ブラザー共に祓いまくるぞ!!」

 

「………え?私っ!!」

 

「『術式』しか縛らないので『シン・陰流』は術式じゃないんで『疑似領域』でも使えるんですよ、相手も『領域展開』をやり返してくるんで対処できそうな人だけを借りていいって言われてます……加茂先輩はバランスを見てです。」

 

「それで琴音は連れてきてないのね……」

 

「彼女は等級も無いですから……家にお留守番ですね、真希姉さんも東京高専に幽閉されてるみたいです」

 

「では、自分たちは西の方に行きます。皆さん無事なら後ほど合流地点で会いましょう」

 

補助監督の人に車を出してもらうと東堂と京が乗り込む

 

「………………」

 

三輪は涙目になりながらも全力で行きたくないオーラを出してるが目で((早くいけ))と伝える級友と先輩の無言の圧力に屈した

 

「大丈夫です。やばくなったら三輪先輩だけ逃しますよ。」

 

「そうだな!!」

 

「三輪ちゃん、ガンバっ」

 

「………ぴえん」

 

補助監督の激励が三輪の心に染みた

 

 

 

そして日が暮れ………百鬼夜行が始まる。

 

 

 

大量の呪霊が放たれる

 

「『陣』」

 

「これは桐ヶ谷流の『簡易領域』です。『目立つように見える縛り』と『出入り自由の縛り』を課すことでかなりの範囲をカバーできるようになりました。術式付与をしてないんで必中でも必殺でもないですが領域内のすべてを認知出来ます。簡単に言うとレーダーです。ここから合流地点に向かいつつ大物を見つけるまでは三輪先輩と東堂先輩には討伐をお願いします………2時の方向、2級が3、3級が5」

 

「よしきた!!フンッ!!」

 

「はい!!」『シン・陰流』『簡易領域』〜抜刀〜

 

殴りと抜刀術で呪霊を祓っていく

「9時の方向に1級が1、5時の方向に3級が4!!一級はここで僕のところまでひきつけます。二人は先に3級の方をお願いします」

 

「おう!!」

 

「はい!!」

 

二人と別れると無刀抜刀の構えを取る

 

三輪先輩を引き抜いてよかった。『シン・陰流』を『陣』の中で見ることで理解することができた。

 

『陣』の中にもう一つ小さな『陣』を作るイメージで『簡易領域』を作る。

 

「ふぅーーーーーーー」

 

内側の『領域』の中に敵が入ることに集中する

待て

 

待て

 

待て

 

待て

 

来た

 

『桐ヶ谷流』『簡易領域』〜閃〜

 

バシュッ

ドゴーン!!

 

まるで落雷のような音と地響きが京都に響いた。

 

「やるなあ!!流石はマイ・ブラザー!!」

 

「東堂先輩走るの早いです!って、うわっ!!」

 

「……やべぇ……領域に集中しすぎて出力間違えました……」

 

商店らしき建物の膝より上が一級呪霊と一緒に消し飛びました。

 

「すみません、後で一緒に怒られてください」

 

「はっはっはっは、俺もさっきポストを破壊したから大丈夫だ!!三輪も電灯を呪霊ごと切っていた!!」

 

「そ、そうですよ!!私も呪霊がやったって証言します!!」

 

二人から励まされながらも合流地点に急ぐ。

少し走って気がつく。呪霊が全然いない。かなりの広範囲の陣にも引っかからない??なぜ?すぐにその理由がわかった。

 

「6時の方向、特級1体………三輪先輩走って合流地点に向かってみんなに暗闇には入らないように言ってください……」

 

その場で後ろを向き抜刀の構えを取る

 

「え?でもっ!!」

 

「いいから走れぃ!!!」

 

東堂の怒号に驚きながらも走り出す三輪が十分に離れるのを確認すると東堂も構える。

 

「そういえば先輩術式の内容よく知らねえや」

 

京は位置を入れ替えるぐらいしか知らない

 

「術式の内容は今はいい、とにかくお前は俺を信じろ」

 

「……わかりました……」

 

外灯や信号の光が『奴』かいる方からポツポツと消えていく。

京都を暗黒の領域が侵食していく。

 

「生得領域の暗闇で姿を隠してて見にくいですが人型です」

 

「暗闇か……感覚だけで戦うのか……」

 

「『陣』も一瞬で塗り替えられていってます。先輩が領域使えないなら感覚だよりの戦いになります。あと、自分の術式は影を利用するので影のできない暗闇の中だと一部使えません。」

 

「それでもやるぞブラザー!!我々は戦わねばならない!!それが呪術師だ!!」

 

「はい!!!」

 

二人を暗闇が包み込む

 

「『桐ヶ谷流』『簡易領域』展開」

 

「すぅーーふぅーーーーー」『簡易領域』展開

 

二人は構え、呼吸を続ける。

 

互いの一定に続く呼吸だけが聞こえる。

 

『奴』の気配だけがゆっくり、着実に近づいてくる。

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

まだまだ気配は遠い

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

ゆっくり

 

〜閃〜

戦闘の火蓋は切って落とされた

 

「後ろ!?……浅いです!!」

 

シン・陰流の真似事簡易領域のおかげで急に後ろにいた相手に対応できた。

浅いが相手に攻撃することができた。

 

パン!!

 

東堂と京の位置が入れ替わる

特級呪霊の領域に生身にいる緊張感と底しれぬ暗闇の死への恐怖が東堂葵の本領発揮を促す

 

「フンッ!!」『黒閃』

 

パン!!

 

省略(ショートカット)』『伸長』「『断』」『黒閃』

 

パン!!

 

「うぉおおりゃああああ!!」『黒閃』

 

もっと乗せる!!今ならできる!!

省略(ショートカット)』『圧縮』『伸長』『簡易領域』『移動(スライド)

 

パン!!

 

〜黒轟閃〜バチチッ

 

ドゴーン

 

時間圧縮による加速とインパクトの伸長による人口黒閃、カウンターである『簡易領域』を術式で無理やり自分の座標を高速移動させてその加速も技に盛り込む技、もちろん東堂の不義遊戯もあるためクリーンヒットした。

 

 

「ぐふっ」ドサッ

 

最初に血を吐き膝をついたのは東堂だった。

 

「東堂さん!!」

 

「京!!『簡易領域』をおこたるな!!」

 

領域を解き近づこうとした京を止める。

 

「こいつの術式の本質は『暗闇』ではなく『侵食』だ…先程一瞬緩めてしまったら魂のほうにダメージを受けてしまった……すぐに簡易領域を展開したからダメージもこれで済んでいる……俺は大丈夫だ……敵を見ろ」

 

「はい……」

 

敵には大きなダメージを与えているはずなのだが、生得領域が消えないということはまだ祓えていないということ。敵はまだ健在である。東堂はまた立ち上がり構える。

 

「キシシシシシシシシシシ」

呪霊が急に笑いだした。そして、

 

「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ「キシシシシシシシシシシ」

 

気配が一気に増えた。

京の心は限界を迎えていた、これまで戦ってきた呪霊は常に禪院家の一級術師が同伴であり常に勝てる相手としか戦ってこなかった。相対した特級は五条悟と乙骨憂太であり、どちらも『最強』五条の保護下であった。何処か『自分は死なない』と錯覚していた。だが今回の戦いは誤魔化しの効かない本当の特級との払い合い(ころしあい)。命のやり取り、自分のミスが人の死に直結する。現状不利なら今ここで到達せねばならないまだ練習でも成功したことのない呪術の境地へ……

 

簡易領域を解き、構えではなく印を結ぶ

 

魂を侵食されるがむしろそれでいい己の魂を痛みで認識できる。

 

縛りによる偽物ではない本物の自分の領域

 

術式をもっと自由に!!

 

術式をもっと大胆に!!

 

術式をもっと丁寧に!!

 

 

 

 

「『領域展開』〜戦場の映画館(ヴァルハラシアター)〜」

 

 

 

 

領域(ここ)支配者()は俺だ!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。