現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢が牧場を救うのはちょっと大変 作:れべっか
桂華グループ共通カード『ケーカ』。これは1枚のICカードに複数の機能を搭載したものである。
カードの機能としては色々あるが、搭載されている機能により色分けされていた時期があり*1、もっとも入手が簡単なものは俗称ホワイトカードとも呼ばれている。
これは所有困難なクレジットカードのブラックカードと比較してのネーミングだが、プリペイド式電子マネー機能と桂華グループのポイントカード機能だけを持つものである。なにせゲームセンターに客を呼び込むという目的で学生相手にばらまいているくらいであり*2、持ち運びやすい通貨(マネーカード)として大人にも人気がある*3。
カラオケ・ネットカフェ・ゲームセンターの複合施設『トライアド・アミューズメント』のうち、ゲームセンター部分は旧ズガガガ・エンターテイメント社が運営している。ズガガガ・エンターテイメント社はお嬢様が買収*4した後、桂華電機連合が株100%保有という状態で持ち株会社ケイカ・ゲームズの傘下に置かれており、今でもアーケードゲームの開発とゲーセン運営を続けている。
トライアド・アミューズメントはお嬢様の意向により『ゲーセンは基本ケーカで遊べるようにしている』*5が、実は作中時間である2004年夏の段階で電子マネー払いが使えるゲームセンターはここだけである*6。
電子マネー払いに対応するには、店内全てのゲーム機器にICカード読み取りパネルを追加する必要があるし、電子マネー情報を店内集計するためそれらの機器が店内ネットワークに繋がる必要がある。物理的配線だけなら既存のゲーセン店員知識でもどうにかなるだろうが、社内ネットワークの構築と管理は従来のゲーセン運営とは異なる知識が求められる。
トライアド・アミューズメントの帝都学習館学園前店はフランチャイズ形式でお嬢様が運営資金を出している*7が、ズガガガ・エンターテイメント社の親会社のトップが個人運営という極めて特殊な店である。そのためズガガガ社の技術者が頻繁に出入りしており、個人経営店の柔軟さとズガガガ社直営店の技術サービスを併せ持つ実証実験の場という側面がある。
店の電子マネー情報は最終的にインターネット経由で外部と接続するため、電子マネー払いでICカードリーダーにかざしたケーカの情報もインターネットに繋がるのだが、集計済み日次データではなくリアルタイムでインターネットにアクセスする。これが現在トライアド・アミューズメントで実証実験中なのだ。
お嬢様がかつて『通信対戦を利用したオンラインゲームの強化』と語った*8ように、ゲームセンターのゲームにもオンライン化の波が押し寄せている*9。
リアルタイムでインターネットにアクセスすると、ケーカの内部情報であるユーザーIDをキーとして、物理的サイズの都合でICカード内部には保持できない大容量データをやり取りできる。
2001/08に稼働開始した某人気3D対戦格闘ゲー*10や2002/12に稼働開始した某人気音ゲー*11など、ハイスコアやプレイ済曲一覧などのユーザー情報をカードに記録することは前からあったが、読み込ませるカードはそのゲーム専用であった。これが複数ゲームであってもケーカ1枚で対応できるというのが目標の一つ。
またセーブデータを手持ちのリライタブルカードに記録するシミュレーションゲーム*12もあったが、これはカード内のデータをユーザーが改竄できるという問題があった。改竄データカードがインターネットオークションで売買され、一般プレイヤーが悪質プレイヤーに勝てないことでゲーム寿命そのものが縮まる主要因になるのだが、インターネット経由でデータを取り扱うことで、ユーザーがデータ改竄しにくくなると、この問題も解消される。
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「という訳で! 現在開発中の新作『優駿オーナーズクラブ』*13はねぇ! 重賞勝ちしたケイカプレビューや樺太競馬場のコースデータを入れろって株主特権でゴリ押ししている最中なんです~」
「株主特権にも程があるって!」
某深夜ゲーム番組で自ら樺太競馬とゲームセンターをアピールするお嬢様と、それをいじるADの掛け合いがあったとか。