現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢が牧場を救うのはちょっと大変   作:れべっか

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第8話 夏の北海道キャンペーン実施理由

競馬は農林水産省の管轄であるし北海道農業親善大使をやった*1縁もあり、恋住政権下の農水大臣である鶴井議員*2とはそれなりに親しいお付き合いがある。

そして、主に競馬関係で鶴井大臣に色々と『お願い』したからには、鶴井大臣からの『お願い』も聞くことになる。世の中ギブ&テイクである。

 

「雹印グループ*3の経営再建を手伝ってもらいたい」

 

雹印といえば、全体売上高が一兆円を超える巨大食品グループ。

2000年に牛乳の集団食中毒事件を起こして評判を下げ、2002年の牛肉偽装事件が止めになった。

なにせ狂牛病(BSE)で米国産牛肉が輸入停止となり帝西百貨店グループ傘下の牛丼店が大苦戦*4しているくらいで、北海道の農畜産業全体がとても苦しい時期である。

偽装事件に直接関与していた雹印食品は事件発覚後わずか3か月で廃業・解散とスピード決着したが、ついでとばかりに長年の不正隠匿体質が暴露されたりと、単なる1食品メーカーの不祥事で終わらなかった。

おかげで雹印グループは事業ごとに分割解体されて経営再建することになり、農協系(JA全農と農林中央金庫)が主体となって支援することになった。

『北海道が桂華の第二の故郷』と言われる*5くらいに北海道へ資本注入している桂華としても、帝西百貨店を通じて雹印食品を救済*6したが、グループ全体で見るとそれでは足りないということなのだ。

 

「鳥インフルエンザ*7が悪いのよ、鳥インフルがっ!」

 

狂牛病と鳥インフルエンザのWパンチにより日本の畜産業は瀕死に追い込まれ、卸小売業や焼き肉店、果ては焼肉のたれ製造業に至るまで苦境が波及している。

なるほど、農水大臣が桂華グループに縋りつく理由も納得。

 

「閉鎖する工場跡地を一括買い上げ希望って、道内・道外に工場いくつあると思ってるのよ…… 東京工場だけでも北区と品川と日野市の3か所あるし……」

 

他にも、TV番組のスポンサー交代とか、閉鎖したスポーツ実業団を支援とか、いくつか思いつくものはあるけれど。

 

「そんなことより、せっかく政府からのお願いなんだから、交換条件として何か飲ませるネタないかしら」

 

前世知識だと、鳥インフルは2007年にも再流行するはずだ。再流行しても慌てないよう法整備をしておくとか。

確か口蹄疫も2000年に発生したから、そこら辺もカバーできるようにしておきたい。

それから、種苗法が改正でモメてたんだっけ? これは要調査。

 

考えているうちにふと、脳裏をよぎるものが。

 

「あー、あのカメラマン先生*8にセミヌードまでは許して、それでチャリティーカレンダー*9でも作って売ったろかいな」

 

いや、この案は没にしよう。セミヌードを許したらフルヌードまでなし崩しに持ち込まれることは容易に想像がつくので。

 

*1
「出るJSは打たれ……るのか? その4」

*2
モデルは亀井善之、本編未登場。本編登場済みの鶴居元建設大臣は亀井静香がモデルで別人

*3
史実では雪印グループ

*4
吉野家は2004-2008年の長期に渡り牛丼を販売停止した

*5
「いくつかの記事抜粋 帝都学習館学園七不思議 序 編」

*6
「その未来に最後の歌を」

*7
2003年にアジア各地で流行したものが2004年初頭に日本上陸。3県4農場で約28万羽が殺処分

*8
「三流ゴシップ誌トップインタビュー『ピューリッツァー賞写真家石川信光ヌード写真&独占インタビュー!』」

*9
ヌードに寛容な西欧ではチャリティーカレンダーにヌード写真を使うことは特異ではない




最後のチャリティカレンダーは以下が元ネタです。
記事には実際の写真も掲載されているので閲覧にはご注意。

獣医学部の学生がチャリティカレンダーでヌードに
https://gigazine.net/news/20081216_vet_and_wild/


更新履歴:後書きにチャリティカレンダーの元ネタを追加。
更新履歴:帝西百貨店を通じて雹印食品を救済したことを明記。
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