ルミルミと別れ、雪ノ下と一緒に黒服さんが準備した車に乗り込む。
「いつから気づいていたのかしら?」
「漠然とそんな気はしていた。前の猫カフェの時と今日の着信で確信した」
「そうなのね」
その後は終始無言で現場に到着した。
「さて、千葉の為にやりますか」
「そうね」
二人揃ってバトルスーツに変身し他のメンバーと合流。
「揃ったわね」
「おい、かわ…グリーンがいないぞ」
「今日はグリーンは来れないわ」
「あ、そ」
そういえば、日曜は家族で出かけるとかなんとか言ってた気がする。
相手も揃ってるな。…葉山らしきヤツはいない…か。
「ブラックよ、如何した?」
「なんでもねぇよ、レッド。言い回しがキモイぞ」
「ぐはっ!」
味方に精神攻撃してしまった。
「レッドとブラックって仲良しだね」
「俺は、とつ…ブルーと仲良くしたいぞ」
「もう、ブラックったら」
なんか、ホワイトとピンクに睨まれてる。
「ほれ、行くぞ」
戦闘開始です。
グリーン居ないけど、誰がドリル女の相手するの?
「ブラック!覚悟するし!!」
俺かよ!!
って、抱きつかれた!!
「は、離してくれ」
「ダメだし。うふふ、またお姫様抱っこしてほしい」
ちょっと!どうしたんですか、みう…ドリル女さん!!
「あっ!ドリル、ズルい!」
エビ女まで来たよ!
「あ、貴女たち、ブラックから離れなさい」
「ほ、ホワイト、助けてくれ…」
「き、貴様…」
あれ?ブルー?
「お嬢というものがありながら!!」
危なっ!ブルーがこっちに撃ってきたよ。
「おい、ブルー!」
お前はどこの組織の殺し屋だよ。
「ご、ごめん。なんか急に…並行世界の僕が…」
そんな戦いと思えない状況になっていると、前回と同じ視線を感じた。
そちらを向くと、某セーラー戦士を助けてくれる人みたいな格好のヤツがいた。
「来たか…」
「はじめまして…と言っておこうか」
ドリルとエビが怯えだした。
「ふ、ファルコン様…」
ファルコンねぇ、安直過ぎやしませんか?
「随分と楽しさうだね、ドリルにエビ…」
アイツ、あんな冷ややかな笑顔が出来るんだな。ドリルとエビが震えてる。
「君たちはさがりなさい」
「は、はい…」
ドリルとエビが引いた。
「今日はゲストに戦ってもらうよ、出ておいで」
誰だ…。
!!
白っぽい衣装にスパッツ、エモノはデカいブーメラン。ゴーグルは付けていてわかりにくいが…。
「ブラック、彼女は…」
ホワイトも気がついたか。
「ああ、間違いなく一色だ」
声に出さず、心の中でツッコもう。
一色違いじゃねぇか!!
「ブラック?」
「なんでもない」
改めて一色の方を向くと、すでにファルコンの姿はなかった。
一色は息が荒く、こちらを睨んでいる。
「うが〜!!」
あの様子…。
「バーサーカー…」
「焼肉のタレ?」
「晩餐館じゃねぇよ、ピンク」
「聖杯戦争に出てくるアレか?」
「当たらずしも遠からずだな、レッド」
「北欧神話よ」
堪らす、ホワイトがやんわりツッコんだ。
「まぁ、それが原型だな。転じて狂戦士って意味になってるな」
「へぇ、ブラックって物知りなんだね」
えへへ、ブルーに褒められた。
「貴方、デレデレしているでしょ?」
「してねぇよ」
してないから、そのデカい縫い針みたいな武器しまってくれませんか?ってか、どこから出した?
「うが〜!!」
ブーメラン投げてきた!なんか俺とホワイトの間を狙ったのか?
「ブラック、ホワイト、大丈夫?」
ピンクが声をかけてきた。
「大丈夫だ」
「大丈夫よ」
返事をすると、今度はピンクが狙われた。
「大丈夫か、ピンク」
「う、うん」
「ヴァェェ〜!!」
なんかよくわからん雄たけびだな。
「マズイわ、ブラック」
「どうした?」
「一色さんの着てるスーツ、特に強化してる訳ではなく、潜在能力を出しているだけよ」
なにそれ?北○神拳?
「て、ことは…」
「肉体にかなりの負荷がかかっているはずよ。このままだと…」
「…一色の体が壊れる」
「そうなるわね」
マズイな。
「ホワイト。このまま俺たちが話をしていると、一色は攻撃してくるはずだ」
「何故?」
たぶん、潜在的な嫉妬だろうな。
「さあな。だから、そのスキをついて俺が突っ込む」
「あ、貴方!またそうやって自分を…」
「大丈夫だ。俺には攻撃してこないと思う。たぶん、知らんけど」
そうこうしてる間にこちらに投げるモーションに入った。
「心配すんな、任せろ」
言ったはいいものの、どうするかな。とりあえず、一色に、近づいたけど…。そうか!昔、小町が駄々をこねた時にやった方法で。
「一色!」
思いきり一色を抱きしめる。
「うがぁ〜」
まだバタバタと暴れている。
「大丈夫、大丈夫だ」
ゆっくりと頭を撫でてやると、徐々に力が抜けてきた。もう一息だ。マスクの変声システムをOFFして。
「俺はここに居るぞ、一色」
「せん…ぱい…」
一色は気を失った。