某病院の一室
見覚えがある病室の作り。俺が入院していた病院だ。ベッドに寝ているのは、一色。
あの戦闘の後に病院に担ぎこんだ。どうやらこの病院は雪ノ下の息がかかっているらしい。
扉がノックされたので返事をすると、入って来たのは雪ノ下。
「一色さんの様子はどう?」
「まだ寝てる」
すーすーと寝息をたてて、よく寝ている。
「どう…説明しようかしら…」
不安そうな顔するなよ。
「ま、ありのままを説明するしかねぇだろ」
「そうね」
そんな話ををしていると、一色が目を覚ましたようだ。
「ううん…」
「一色」
「一色さん」
「先輩?雪ノ下先輩?」
「体は大丈夫か?痛いところはないか?」
「別になんとも…。はっ!先輩、私が寝ている間にあんなことやこんなことをしてんですか?まぁ、先輩に初めてを捧げるのは吝かではないですが、結婚したらちゃんと働いてください。ごめんなさい」
「何もしてねぇよ。しかも何故フラれた…」
「比企谷君、貴方…」
「だから、してねぇよ。携帯しまってください、お願いします」
なんなんだよ。
「んで、どこまで覚えてる?」
「えっと、葉山先輩とお話ししていて、葉山先輩のスマホの画面を見たところまでは覚えているんですけど、その後は…」
覚えてないのか…。スマホで催眠術とか、どこのエロ漫画だよ。
「でも、記憶の最後は先輩の声だった気がします」
「なるほどね」
雪ノ下に目配せをする。
「一色さん、これから話すことは全て事実よ」
「はい」
「これを聞いたら、後戻りは出来ないわ」
「はい」
「一色、聞かないですべて夢だったことにしてもいいんだそ」
「いえ、聞きます」
こいつは生徒会長になってから、いい顔するようになったな。
「雪ノ下、頼む」
「ええ」
雪ノ下からの話を聞いた一色はかなり驚いてあるようだった。そりゃそうだよな、こんなトンデモナイ話。
「…先輩たちは戦っているんですよね?」
「ん?ああ」
「じゃあ、私も戦います!」
「ダメよ、一色さん」
協力を申し出た一色の言葉を遮り、雪ノ下は拒絶した。
「そんな…」
「まぁ、なんだ、戦いは俺たちに任せておけ」
「私だけ、除け者ですか…」
明らかに落ち込んじゃったよ。
「そうじゃねぇよ」
「だって、そうじゃないですか!」
涙目になってる。泣くなよ…。
「一色さん、戦闘メンバーは足りているの。だから、サポートを頼めないかしら?」
「え?」
「詳しい説明はこれからになるけど、どうかしら?」
「お前はもう知ってしまっている以上は保護が必要だ。保護をするなら、万全にしたいからな。オペレーションルームで通信とかどうだ?」
自称17歳より、リアルな16、17歳の方がいいだろ。
「や、やります!!」
「そうと決まったら、しっかり治せよ」
「は〜い」
あざとく敬礼すんなよ。どこの特急の5号だよ。